ヒイカ:誰から行く?
イワジル:相手は恐らく、トリュさんです。トリュさんが先発で流れを作るのが、去年までのあの人たちです。
ヒイカ:あの冷静な奴ね。エール、どっちが行く?
イワジル:あれ、僕は?
エール:流れ作るのがあの人なら、あなたが行って負けちゃったら流れ作られちゃうもんねぇ♪
イワジル:あ、あはは…
エール:そんじゃ、私が行くわぁ♪先発経験も多いしね♪
ヒイカ:わかったわ。
司会:両者先発が決まったようです!では、フィールドにおあがりください!
ヒイカ:(そういえば、ウミナギはいなかったわね。負けたのかしら?)
エールはフィールドにあがった。相手は予想通り、トリュだった。
トリュ:言っておくが、俺に銃は通用しない。
エール:?
司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!
エール:銃が効かないなんて、そんな嘘ついちゃダメよぉ?♪
エールはいつもどおり、殺傷性のない銃を取り出した。
トリュ:無駄なことを。
バン
トリュ:ふん。
エール:あれっ?(外した?まさか、私が?)くすっ。考えるまでもなく、次を当てればいいもんね♪
バン
しかし、トリュには当たらなかった。
エール:あ、あれぇ…?
バン バン
エールは何発も撃ったが、当たらなかった。
トリュ:ふん。
トリュは前進し始めた。
エール:なんで…なんで当たらないのぉ!?
ヒイカ:(どんなタネがある?すり抜けてる?だとしたら霊体?)
トリュ:あまり長い時間遊んでいるつもりはない。
トリュはエールの目の前までたどり着いた。
エール:(この近さなら外さない!)
バン
エールは拳銃を突きつけて撃った。
エール:(あーあ、焦って本物撃っちゃったぁ。でも、これで動けないよね?)
トリュ:憐れなり。
トリュは平然と立っていた。
エール:う、そ…
トリュ:さらばだ。
ドガッ
トリュはエールに膝蹴りを喰らわせた。
エール:ぐっ!
エールはフィールドギリギリで耐えた。
トリュ:そのまま降りろ。そうすれば追撃はしない。
エール:変な冗談言うのねぇ。私はまだ負けるつもりはないのよぉ?
トリュ:憐れなり。ならば散れ。
トリュはエールに近づいた。
エール:そぉれぇ!
エールは大きな銃をとりだした。
トリュ:む?
エール:普通のが効かないなら、これでどぉ!?
ドガーン
エールは大砲のような弾を撃った。
トリュ:それがどうした?
エール:なんで…当たらないのぉ!?
トリュ:今度こそ、さらばだ。
ヒイカ:エール!物理よ!
エール:!
ガッ
トリュの蹴りを、エールは銃で受け止めた。
トリュ:む!
エール:うりゃっ!
ゴンッ
エールは銃でトリュを殴った。
エール:くすっ。そーゆーことね♪
トリュ:ふん。
ガッ ガッ
トリュは何度も蹴ったが、全て受け止められた。
エール:悪いわね♪動体視力はいいのぉ♪
トリュ:このっ!
エール:隙みぃーっけ♪
ゴンッッ
エールは大きめの銃でトリュを殴った。
トリュ:ぐふっ!
エール:そのまま落ちちゃってー!
エールは場外に落とそうと銃を振った。
ガシッ
エール:あっ!
トリュは銃を手で掴んだ。
トリュ:いい加減にしろ。
トリュは銃を奪い取った。
トリュ:憐れなり。
ゴンッ
トリュはエールを銃で殴った。
エール:ガッ
トリュ:自分の銃で殴られたことはないだろう?
エール:うぅっ…そうだよ、ないよぉ。
トリュ:降参しろ。お前に勝ち目はない。
エール:くすっ。そうだね…私じゃ勝てないかもなぁ…
トリュ:ふん。最初からそうすればいいんだ。
エール:…なぁんてね♪
トリュ:!?
ドゴン
トリュの持っていた銃が爆発した。
トリュ:何っ!?
エール:ばいばぁい♪
ゴンッ
怯んだトリュを銃で殴った。
トリュはフィールド外へと落ちた。
司会:勝者、エール選手!
客たち:ワーーーーーーーーーー!
ヒイカ:エール!
エール:くすっ。やったぁ♪
ヒイカ:(本物の銃を使ったのはもうつっこむ必要ないわね。それより、この1勝は大きいわ。)
青コーナーサイド
トリュ:すまないな。
フォア:ん~、気にするな。僕たち2人が勝てばいいだけさ。なぁキャビ?
キャビ:うふふふふ。それじゃ、私がかる~く勝ってくるわ。
赤コーナーサイド
イワジル:僕が出ます!
ヒイカ:あなた大丈夫なの?
イワジル:大丈夫です!次の相手はきっとキャビ!僕はキャビのお色気作戦なんて効かないから!
ヒイカ:私も効かないけど…まぁいいわ。行きたいなら行きなさい。
イワジル:はいっ!
イワジルはフィールドにあがった。
キャビ:うふふふ。ボク、よろしくね。
イワジル:はい!
司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!
キャビ:ボク、悪いことは言わないわ。降参しなさい?
イワジル:嫌です!決勝で棄権なんてするわけない!
キャビ:そう?残念ね…だったら、お仕置きしてあげましょうね!
キャビはメリケンサックを取り出した。
キャビ:降りるなら今のうちよ?
イワジル:い、嫌です!
キャビ:うふふふふ。ボクみたいな子と遊べるなんて、幸せよ。
キャビはイワジルに近づいた。
イワジル:や、やあああ!
イワジルは右手をグーにして走っていった。
キャビ:ただのパンチと、メリケンサック。どっちが強いかはわかるわね?
ドゴッ
キャビはイワジルを殴り飛ばした。
イワジル:うわああああ!
司会:勝者、キャビ選手!
客たち:ワーーーーーーーーーーーーー!
ヒイカ:あなた結局1勝もしなかったわね。
イワジル:ご、ごめんなさいぃっ!
エール:頼んだよぉ?
ヒイカ:ええ。
ヒイカはフィールドにあがった。
ヒイカ:(ん?フォアはまだあがらないの?)
フォア:ん~…僕の相手はあんな可愛い子なのかい?ん~、女の子をいじめるのは好きじゃないんだけどね。
女性客:フォアさまーーーーーーーーーーー!キャーーーーーーーーーー!
フォア:落ちつきたまえ、僕は一人しかいないんだから、君たち全員の相手はできないよ。
ヒイカ:(な、に、あ、れ…)
フォア:やぁ、ヒイカちゃん。楽しいバトルにしようね。ちゅっ。
フォアはヒイカに投げキッスをした。
ヒイカ:(こいつの何がいいのかしら?)
フォア:ねぇヒイカちゃん、僕はその可愛い顔に傷をつけるようなマネはしたくないんだ。ん~、今降参してくれれば、僕も君も幸せだと思うよ?
ヒイカ:何言ってるのかしら?負けるって宣言して幸せなわけないでしょ?実力で勝ってるのに負けるって宣言するのは、私が相手を認めたときのみよ。
フォア:実力で勝ってるだって?ん~、君はどこの田舎から来たんだい?ん~、僕の実力を知らないなんてモグリだなぁ。ははっ。
ヒイカ:あんたみたいな自惚れ見てたら寒気がするわ。いいからさっさと始めましょう?
フォア:(何だこいつ?僕の美貌に惹かれないなんて本当に女か?トリュを当てるべきだったか。)
客席
ネクリア:なーんか嫌味な奴ねー。あんなのさっさと倒しちゃいなさい!
女性客:ちょっと!フォアさまにあんなのって何よ!
ジャング:会場全てが敵だな。
ハリイノギョ:なんちゅうアウェイや…
ウミナギ:それだけじゃねェ。あいつは、あんなのだが相当強い!
ネクリア:ウミナギに勝つほどだものね。
ウミナギ:くそッ!妬ましいィィィ!
ヤズネ:はいはいそこまででやすよ、妬まずにしっかり虹使いを応援するでやすよ。
フィールド
司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!
フォア:美しき舞、全てを魅了せん…『水砲!』
ドンッ
フォアは水の塊を飛ばした。
ヒイカ:(単純な攻撃。)
ヒイカは軽く避けた。
フォア:そんな回避で大丈夫かい?
ひゅっ
水の塊は軌道を変え、ヒイカに突っ込んできた。
ヒイカ:えっ!?
バシャアアア
水の塊はヒイカにぶつかった。
ヒイカ:(水なだけに痛みはそこまで…)っ!?痛っ!
目に水が入り、痛みを感じた。
ヒイカ:(海水?いや、もっと塩の濃度が濃い?)
フォア:どうたい?僕の水の味は?ん~、目に入ると痛いだろう?
ガシッ
フォアはヒイカの肩を掴んだ。
フォア:逞しき舞、全てを圧倒せん…『雷撃!』
バリバリバリバリ
ヒイカ:っ!!
フォア:痛いだろう?水を被った後は特に。
バリバリバリ
ヒイカ:ぅ…あぁ…!
フォア:僕の美貌に惚れない女に存在価値はない。ん~、君がここで死んでも、誰も僕を責めれない。
イワジル:ヒ、ヒイカさぁん!!
フォア:ん~、そろそろか。
フォアは手を離した。
フォア:…へぇ、すごいね君。あれだけの電撃を受けておいて、立っていられるなんてね。
ヒイカ:(でも、立ってるだけで…体がまともに動かせない!)
フォア:ん~、もう1回、受けてみる?
フォアはまた肩を掴んだ。
イワジル:に、2回はまずいですよ!!
エール:負けんじゃないわよぉ!
フォア:ん~、外野が何を言おうが無駄だよ。もう、遅い!
バリバリバリバリ
ヒイカ:ーっ!
フォア:いい顔だねぇ。その歪み様、僕の心を擽ってくれる!そうだ!君たち女は僕の美貌の前に、その顔を見せてくれればいいんだ!
フォアが手を離すと、ヒイカは後ろに倒れこんだ。
フォア:司会。もう決着はついた。この子を介抱してあげるんだよ。
司会:え、ああはい!しょ…
エール:まだだぁよ!まだ負けてない!
フォア:ん~、君はチームの仲間を殺すつもりかい?僕は良心でバトルを止めてあげるっていうのに。
エール:そんな良心いらない!だって…だってまだ負けてないんだもん!
イワジル:エールさん…
エール:あなたそんな弱くないでしょ!?私が本気で撃っても死なないくせに、こんなとこで負けてんじゃないわよぉ!あなたに勝つのは私!あなたを殺すのは私なんだからぁぁぁぁ!!
ヒイカ:(エールってば、殺すなんてまた物騒なことを…なんて、私が言えたものじゃないわね。)
ヒイカは立ち上がった。
フォア:(まだ立てた!?いや、今度こそ!)ん~、立ち上がったからには、容赦はしないよ?
ヒイカ:(私は今まで、色んな奴と戦ってきた。そして、ほぼ全てに勝ってきた。唯一の敗北は、[月光狂気]。ヤズネの仲間。あの時の私は、もう誰にでも勝てるって確信してた。でも負けた。何故か?)
「卑怯じゃなく、それが能力。逆に力に依存しすぎれば力がなくなったときに何も出来ない。」
ヒイカ:(そう、私もそうだった。チクテキやヤズネだけじゃなく。虹という力に依存しすぎた。元々持ったこの力なら誰にでも勝てるって。そう思ってた。)
フォア:ん~、今度こそ、諦めさせてあげるよ!
ヒイカ:(私の敗因、それは油断。この力に頼りすぎたから。生まれ持ったこの力に。)
フォアは再び肩を掴んだ。
ヒイカ:(ヤズネもネクリアも、元々持っていた力じゃない。誰だってそう、最初から力を持ってる人なんていない。私はそこに自惚れていたのかもしれない。変なの、忌み嫌ってたこの力に頼りきってたなんて…)
フォア:ん~?どうしたの?降参するかい?
ヒイカ:(だとしたら…この虹の力に頼らない、自分自身の力を身につける必要がある!)
バッ
ヒイカはフォアを突き飛ばした。
フォア:ん~、君わかってる?僕が手加減してあげてるってこと。
ヒイカ:手加減無用。
フォア:ん~?だったら容赦しないよ!『水砲!』
ヒイカ:(私の技は「ほぼ」全て虹の技。つまり、その「ほぼ」の外が私自身の力!)『リフレクトレイン!』
ヒイカを包む雨の盾が、水砲を撥ね返した。
フォア:わっ!
バシャアアァー
水砲はフォアに当たった。
フォア:この小娘!なんてマネを!僕の自慢の服がびしょ濡れじゃないか!
ヒイカ:(リフレクト「レイン」。一つだけ「虹」じゃない技。きっとこの技に突破口があるはず!)
フォア:『雷撃飛ばし!』
バリバリ
フォアは雷撃を飛ばしてきた。
ヒイカ:『リフレクトレイン!』
ヒイカは雷撃を撥ね返した。
フォア:お、おい!ちょっと待てって!
バリバリバリ
フォア:うわぁぁーっ!
女性客:キャー!フォアさまがー!
女性客:フォアさまになんてことするのよー!
フォア:ふふ…ふふふふふ…この僕の美貌に傷を負わせたこと…死んで詫びて貰うぞ!!
フォアは血相を変えて叫んだ。
ヒイカ:それがあんたの本性?随分醜いわね。
フォア:黙れぇぇ!この僕に怪我をさせてただで済むと思うなよ!!うぉおおおお!
フォアは叫びながら走ってきた。
ヒイカ:(レイン。雨。雨の盾…そう、雨。天気…)
ネクリア:ヒイカー!!
沢山の声の中、ネクリアの声がヒイカの耳に届いた。
ヒイカ:(ネクリア…そういえばあなた、技の種類だけならとんでもなく多いわよね。七曜…)
フォア:『雷撃飛ばし!』
ヒイカ:『晴天の剣!』
ヒイカの手に、輝く剣が現れた。
ヒイカ:はぁっ!
バシィ
ヒイカは剣で雷撃を跳ね飛ばした。
ヒイカ:ま、ネーミングは微妙だけど、そんな悠長なこと言ってる余裕もないわ。
フォア:こいつめぇ!
ヒイカ:さぁ…パーティの始まりよ♪
客席
ネクリア:決まったわね。
ハリイノギョ:へ?まだ決まってへんやん?
ネクリア:いえ、もう決まったのよ。もう誰にもヒイカを止められないわ。
フィールド
ヒイカ:ほらほらどうしたの?最初の勢いはどこいったのかしら?♪
ヒイカは剣を振り回し、フォアを追い詰めていった。
フォア:僕をなめんじゃねぇー!
ヒイカ:別になめてなんかいないわ。ただ、あんたじゃ…相手に相応しくない。
ヒイカは少し離れ、左手を前に出した。
ネクリア:(レインボーフォール?いや、何か違う!)
ヒイカ:『タイフーンベィンク!』
ドンッ
司会:な!フォア選手が消えた!?
エール:違うよぉ、吹き飛ばされたんだよぉ♪
司会:へ?
ヒイカのかざした手の直線上の壁に、フォアが叩きつけられていた。
司会:お、おぉ…勝者、ヒイカ選手!よってこの大会、赤コーナーの優勝!
女性客:嘘でしょ!?フォアさまが負けた!?
女性客:イカサマよー!きっとイカサマしたのよ!
ウミナギ:おォォい。てめェらそれ以上の言いがかりは俺が許さねェェぞォォォォォ?
ネクリア:(タイフーンベィンク、台風。目にも映らないほどの速さの攻撃。さっきの剣は晴天。天気の技!)
ヒイカ:(あ、そういえば、虹も天気の一つね。結局力の一部じゃん。まぁいっか。)
そして
司会:この街特有の食材1年分を、この3名へ贈呈します!
イワジル:や、やりましたね!
ヒイカ:ええ。
エール:わぁい♪
トリュ:いいのか?フォア。
フォア:ふんっ!1年くらい負けたってどうってことないさ。来年からまた勝てばいいだけさ。
キャビ:案外諦め早いのね。
フォア:帰るぞ。僕の帰りを待ってくれてるレディーたちに慰めてもらうんだ。
トリュ:結局それか。
キャビ:ほんと、どうしようもない人ね。うふふふ。
フォアたちは帰っていった。
そしてヒイカたちも食材を分け、イワジルは帰っていった。
会場の外
ネクリア:よくやったわヒイカー!!
ネクリアはヒイカに抱きついた。
ヒイカ:ちょっ!止めなさいよ!
ネクリア:あなたならやってくれると思ってたわー!
ヤズネ:ま、次はわちきがお前に勝ってやるでやすよ。
ヒイカ:次も返り討ちよ。
ジャング:ところで…まだ何か用か?エール・ラヴァル。
エール:別にー?ただ、あなたたち…すごく楽しそうだなぁって♪
ハリイノギョ:せやろ?わいらは楽しく明るくがモットーや!
アルトア:初めて聞いたな。
ペライト:オレモ。
ハリイノギョ:ええやん!
ミョンガー:ええや~ん!
ハリイノギョ:わいの口真似すんなや!
ヤズネ:すんなや!
ハリイノギョ:ヤズネはんまで!
ネクリア:さぁ、出発するでー!
ハリイノギョ:なんやねーん!
エール:くすっ。いいな…あなたたち…
ネクリア:んー…一緒に来る?
エール:えっ?
ヒイカ:ちょっとネクリア、勝手に…
ネクリア:あわよくば私の手下として来てほしいわね。
エール:ざぁんねんでしたぁ。私は誰の手下にもならないのぉ。でも、一緒に行っても…いいなら。
ネクリア:ようこそ、エール・ラヴァル☆
エール:くすっ。よろしくねぇ♪
エールを加え、再び歩き出した。
続く
2011年4月6日作成
最終更新:2014年03月16日 01:46