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011 技~Skill

ヒイカ:誰から行く?

イワジル:相手は恐らく、トリュさんです。トリュさんが先発で流れを作るのが、去年までのあの人たちです。

ヒイカ:あの冷静な奴ね。エール、どっちが行く?

イワジル:あれ、僕は?

エール:流れ作るのがあの人なら、あなたが行って負けちゃったら流れ作られちゃうもんねぇ♪

イワジル:あ、あはは…

エール:そんじゃ、私が行くわぁ♪先発経験も多いしね♪

ヒイカ:わかったわ。

司会:両者先発が決まったようです!では、フィールドにおあがりください!

ヒイカ:(そういえば、ウミナギはいなかったわね。負けたのかしら?)

   エールはフィールドにあがった。相手は予想通り、トリュだった。

トリュ:言っておくが、俺に銃は通用しない。

エール:?

司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!

エール:銃が効かないなんて、そんな嘘ついちゃダメよぉ?♪

   エールはいつもどおり、殺傷性のない銃を取り出した。

トリュ:無駄なことを。

   バン

トリュ:ふん。

エール:あれっ?(外した?まさか、私が?)くすっ。考えるまでもなく、次を当てればいいもんね♪

   バン

   しかし、トリュには当たらなかった。

エール:あ、あれぇ…?

   バン バン

   エールは何発も撃ったが、当たらなかった。

トリュ:ふん。

   トリュは前進し始めた。

エール:なんで…なんで当たらないのぉ!?

ヒイカ:(どんなタネがある?すり抜けてる?だとしたら霊体?)

トリュ:あまり長い時間遊んでいるつもりはない。

   トリュはエールの目の前までたどり着いた。

エール:(この近さなら外さない!)

   バン

   エールは拳銃を突きつけて撃った。

エール:(あーあ、焦って本物撃っちゃったぁ。でも、これで動けないよね?)

トリュ:憐れなり。

   トリュは平然と立っていた。

エール:う、そ…

トリュ:さらばだ。

   ドガッ

   トリュはエールに膝蹴りを喰らわせた。

エール:ぐっ!

   エールはフィールドギリギリで耐えた。

トリュ:そのまま降りろ。そうすれば追撃はしない。

エール:変な冗談言うのねぇ。私はまだ負けるつもりはないのよぉ?

トリュ:憐れなり。ならば散れ。

   トリュはエールに近づいた。

エール:そぉれぇ!

   エールは大きな銃をとりだした。

トリュ:む?

エール:普通のが効かないなら、これでどぉ!?

   ドガーン

   エールは大砲のような弾を撃った。

トリュ:それがどうした?

エール:なんで…当たらないのぉ!?

トリュ:今度こそ、さらばだ。

ヒイカ:エール!物理よ!

エール:!

   ガッ

   トリュの蹴りを、エールは銃で受け止めた。

トリュ:む!

エール:うりゃっ!

   ゴンッ

   エールは銃でトリュを殴った。

エール:くすっ。そーゆーことね♪

トリュ:ふん。

   ガッ ガッ

   トリュは何度も蹴ったが、全て受け止められた。

エール:悪いわね♪動体視力はいいのぉ♪

トリュ:このっ!

エール:隙みぃーっけ♪

   ゴンッッ

   エールは大きめの銃でトリュを殴った。

トリュ:ぐふっ!

エール:そのまま落ちちゃってー!

   エールは場外に落とそうと銃を振った。

   ガシッ

エール:あっ!

   トリュは銃を手で掴んだ。

トリュ:いい加減にしろ。

   トリュは銃を奪い取った。

トリュ:憐れなり。

   ゴンッ

   トリュはエールを銃で殴った。

エール:ガッ

トリュ:自分の銃で殴られたことはないだろう?

エール:うぅっ…そうだよ、ないよぉ。

トリュ:降参しろ。お前に勝ち目はない。

エール:くすっ。そうだね…私じゃ勝てないかもなぁ…

トリュ:ふん。最初からそうすればいいんだ。

エール:…なぁんてね♪

トリュ:!?

   ドゴン

   トリュの持っていた銃が爆発した。

トリュ:何っ!?

エール:ばいばぁい♪

   ゴンッ

   怯んだトリュを銃で殴った。

   トリュはフィールド外へと落ちた。

司会:勝者、エール選手!

客たち:ワーーーーーーーーーー!

ヒイカ:エール!

エール:くすっ。やったぁ♪

ヒイカ:(本物の銃を使ったのはもうつっこむ必要ないわね。それより、この1勝は大きいわ。)

   青コーナーサイド

トリュ:すまないな。

フォア:ん~、気にするな。僕たち2人が勝てばいいだけさ。なぁキャビ?

キャビ:うふふふふ。それじゃ、私がかる~く勝ってくるわ。

   赤コーナーサイド

イワジル:僕が出ます!

ヒイカ:あなた大丈夫なの?

イワジル:大丈夫です!次の相手はきっとキャビ!僕はキャビのお色気作戦なんて効かないから!

ヒイカ:私も効かないけど…まぁいいわ。行きたいなら行きなさい。

イワジル:はいっ!

   イワジルはフィールドにあがった。

キャビ:うふふふ。ボク、よろしくね。

イワジル:はい!

司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!

キャビ:ボク、悪いことは言わないわ。降参しなさい?

イワジル:嫌です!決勝で棄権なんてするわけない!

キャビ:そう?残念ね…だったら、お仕置きしてあげましょうね!

   キャビはメリケンサックを取り出した。

キャビ:降りるなら今のうちよ?

イワジル:い、嫌です!

キャビ:うふふふふ。ボクみたいな子と遊べるなんて、幸せよ。

   キャビはイワジルに近づいた。

イワジル:や、やあああ!

   イワジルは右手をグーにして走っていった。

キャビ:ただのパンチと、メリケンサック。どっちが強いかはわかるわね?

   ドゴッ

   キャビはイワジルを殴り飛ばした。

イワジル:うわああああ!

司会:勝者、キャビ選手!

客たち:ワーーーーーーーーーーーーー!

ヒイカ:あなた結局1勝もしなかったわね。

イワジル:ご、ごめんなさいぃっ!

エール:頼んだよぉ?

ヒイカ:ええ。

   ヒイカはフィールドにあがった。

ヒイカ:(ん?フォアはまだあがらないの?)

フォア:ん~…僕の相手はあんな可愛い子なのかい?ん~、女の子をいじめるのは好きじゃないんだけどね。

女性客:フォアさまーーーーーーーーーーー!キャーーーーーーーーーー!

フォア:落ちつきたまえ、僕は一人しかいないんだから、君たち全員の相手はできないよ。

ヒイカ:(な、に、あ、れ…)

フォア:やぁ、ヒイカちゃん。楽しいバトルにしようね。ちゅっ。

   フォアはヒイカに投げキッスをした。

ヒイカ:(こいつの何がいいのかしら?)

フォア:ねぇヒイカちゃん、僕はその可愛い顔に傷をつけるようなマネはしたくないんだ。ん~、今降参してくれれば、僕も君も幸せだと思うよ?

ヒイカ:何言ってるのかしら?負けるって宣言して幸せなわけないでしょ?実力で勝ってるのに負けるって宣言するのは、私が相手を認めたときのみよ。

フォア:実力で勝ってるだって?ん~、君はどこの田舎から来たんだい?ん~、僕の実力を知らないなんてモグリだなぁ。ははっ。

ヒイカ:あんたみたいな自惚れ見てたら寒気がするわ。いいからさっさと始めましょう?

フォア:(何だこいつ?僕の美貌に惹かれないなんて本当に女か?トリュを当てるべきだったか。)

   客席

ネクリア:なーんか嫌味な奴ねー。あんなのさっさと倒しちゃいなさい!

女性客:ちょっと!フォアさまにあんなのって何よ!

ジャング:会場全てが敵だな。

ハリイノギョ:なんちゅうアウェイや…

ウミナギ:それだけじゃねェ。あいつは、あんなのだが相当強い!

ネクリア:ウミナギに勝つほどだものね。

ウミナギ:くそッ!妬ましいィィィ!

ヤズネ:はいはいそこまででやすよ、妬まずにしっかり虹使いを応援するでやすよ。

   フィールド

司会:準備はよろしいですね?バトル~…スタート!

フォア:美しき舞、全てを魅了せん…『水砲!』

   ドンッ

   フォアは水の塊を飛ばした。

ヒイカ:(単純な攻撃。)

   ヒイカは軽く避けた。

フォア:そんな回避で大丈夫かい?

   ひゅっ

   水の塊は軌道を変え、ヒイカに突っ込んできた。

ヒイカ:えっ!?

   バシャアアア

   水の塊はヒイカにぶつかった。

ヒイカ:(水なだけに痛みはそこまで…)っ!?痛っ!

   目に水が入り、痛みを感じた。

ヒイカ:(海水?いや、もっと塩の濃度が濃い?)

フォア:どうたい?僕の水の味は?ん~、目に入ると痛いだろう?

   ガシッ

   フォアはヒイカの肩を掴んだ。

フォア:逞しき舞、全てを圧倒せん…『雷撃!』

   バリバリバリバリ

ヒイカ:っ!!

フォア:痛いだろう?水を被った後は特に。

   バリバリバリ

ヒイカ:ぅ…あぁ…!

フォア:僕の美貌に惚れない女に存在価値はない。ん~、君がここで死んでも、誰も僕を責めれない。

イワジル:ヒ、ヒイカさぁん!!

フォア:ん~、そろそろか。

   フォアは手を離した。

フォア:…へぇ、すごいね君。あれだけの電撃を受けておいて、立っていられるなんてね。

ヒイカ:(でも、立ってるだけで…体がまともに動かせない!)

フォア:ん~、もう1回、受けてみる?

   フォアはまた肩を掴んだ。

イワジル:に、2回はまずいですよ!!

エール:負けんじゃないわよぉ!

フォア:ん~、外野が何を言おうが無駄だよ。もう、遅い!

   バリバリバリバリ

ヒイカ:ーっ!

フォア:いい顔だねぇ。その歪み様、僕の心を擽ってくれる!そうだ!君たち女は僕の美貌の前に、その顔を見せてくれればいいんだ!

   フォアが手を離すと、ヒイカは後ろに倒れこんだ。

フォア:司会。もう決着はついた。この子を介抱してあげるんだよ。

司会:え、ああはい!しょ…

エール:まだだぁよ!まだ負けてない!

フォア:ん~、君はチームの仲間を殺すつもりかい?僕は良心でバトルを止めてあげるっていうのに。

エール:そんな良心いらない!だって…だってまだ負けてないんだもん!

イワジル:エールさん…

エール:あなたそんな弱くないでしょ!?私が本気で撃っても死なないくせに、こんなとこで負けてんじゃないわよぉ!あなたに勝つのは私!あなたを殺すのは私なんだからぁぁぁぁ!!

ヒイカ:(エールってば、殺すなんてまた物騒なことを…なんて、私が言えたものじゃないわね。)

   ヒイカは立ち上がった。

フォア:(まだ立てた!?いや、今度こそ!)ん~、立ち上がったからには、容赦はしないよ?

ヒイカ:(私は今まで、色んな奴と戦ってきた。そして、ほぼ全てに勝ってきた。唯一の敗北は、[月光狂気]。ヤズネの仲間。あの時の私は、もう誰にでも勝てるって確信してた。でも負けた。何故か?)

   「卑怯じゃなく、それが能力。逆に力に依存しすぎれば力がなくなったときに何も出来ない。」

ヒイカ:(そう、私もそうだった。チクテキやヤズネだけじゃなく。虹という力に依存しすぎた。元々持ったこの力なら誰にでも勝てるって。そう思ってた。)

フォア:ん~、今度こそ、諦めさせてあげるよ!

ヒイカ:(私の敗因、それは油断。この力に頼りすぎたから。生まれ持ったこの力に。)

   フォアは再び肩を掴んだ。

ヒイカ:(ヤズネもネクリアも、元々持っていた力じゃない。誰だってそう、最初から力を持ってる人なんていない。私はそこに自惚れていたのかもしれない。変なの、忌み嫌ってたこの力に頼りきってたなんて…)

フォア:ん~?どうしたの?降参するかい?

ヒイカ:(だとしたら…この虹の力に頼らない、自分自身の力を身につける必要がある!)

   バッ

   ヒイカはフォアを突き飛ばした。

フォア:ん~、君わかってる?僕が手加減してあげてるってこと。

ヒイカ:手加減無用。

フォア:ん~?だったら容赦しないよ!『水砲!』

ヒイカ:(私の技は「ほぼ」全て虹の技。つまり、その「ほぼ」の外が私自身の力!)『リフレクトレイン!』

   ヒイカを包む雨の盾が、水砲を撥ね返した。

フォア:わっ!

   バシャアアァー

   水砲はフォアに当たった。

フォア:この小娘!なんてマネを!僕の自慢の服がびしょ濡れじゃないか!

ヒイカ:(リフレクト「レイン」。一つだけ「虹」じゃない技。きっとこの技に突破口があるはず!)

フォア:『雷撃飛ばし!』

   バリバリ

   フォアは雷撃を飛ばしてきた。

ヒイカ:『リフレクトレイン!』

   ヒイカは雷撃を撥ね返した。

フォア:お、おい!ちょっと待てって!

   バリバリバリ

フォア:うわぁぁーっ!

女性客:キャー!フォアさまがー!

女性客:フォアさまになんてことするのよー!

フォア:ふふ…ふふふふふ…この僕の美貌に傷を負わせたこと…死んで詫びて貰うぞ!!

   フォアは血相を変えて叫んだ。

ヒイカ:それがあんたの本性?随分醜いわね。

フォア:黙れぇぇ!この僕に怪我をさせてただで済むと思うなよ!!うぉおおおお!

   フォアは叫びながら走ってきた。

ヒイカ:(レイン。雨。雨の盾…そう、雨。天気…)

ネクリア:ヒイカー!!

   沢山の声の中、ネクリアの声がヒイカの耳に届いた。

ヒイカ:(ネクリア…そういえばあなた、技の種類だけならとんでもなく多いわよね。七曜…)

フォア:『雷撃飛ばし!』

ヒイカ:『晴天の剣!』

   ヒイカの手に、輝く剣が現れた。

ヒイカ:はぁっ!

   バシィ

   ヒイカは剣で雷撃を跳ね飛ばした。

ヒイカ:ま、ネーミングは微妙だけど、そんな悠長なこと言ってる余裕もないわ。

フォア:こいつめぇ!

ヒイカ:さぁ…パーティの始まりよ♪

   客席

ネクリア:決まったわね。

ハリイノギョ:へ?まだ決まってへんやん?

ネクリア:いえ、もう決まったのよ。もう誰にもヒイカを止められないわ。

   フィールド

ヒイカ:ほらほらどうしたの?最初の勢いはどこいったのかしら?♪

   ヒイカは剣を振り回し、フォアを追い詰めていった。

フォア:僕をなめんじゃねぇー!

ヒイカ:別になめてなんかいないわ。ただ、あんたじゃ…相手に相応しくない。

   ヒイカは少し離れ、左手を前に出した。

ネクリア:(レインボーフォール?いや、何か違う!)

ヒイカ:『タイフーンベィンク!』

   ドンッ

司会:な!フォア選手が消えた!?

エール:違うよぉ、吹き飛ばされたんだよぉ♪

司会:へ?

   ヒイカのかざした手の直線上の壁に、フォアが叩きつけられていた。

司会:お、おぉ…勝者、ヒイカ選手!よってこの大会、赤コーナーの優勝!

女性客:嘘でしょ!?フォアさまが負けた!?

女性客:イカサマよー!きっとイカサマしたのよ!

ウミナギ:おォォい。てめェらそれ以上の言いがかりは俺が許さねェェぞォォォォォ?

ネクリア:(タイフーンベィンク、台風。目にも映らないほどの速さの攻撃。さっきの剣は晴天。天気の技!)

ヒイカ:(あ、そういえば、虹も天気の一つね。結局力の一部じゃん。まぁいっか。)

   そして

司会:この街特有の食材1年分を、この3名へ贈呈します!

イワジル:や、やりましたね!

ヒイカ:ええ。

エール:わぁい♪

トリュ:いいのか?フォア。

フォア:ふんっ!1年くらい負けたってどうってことないさ。来年からまた勝てばいいだけさ。

キャビ:案外諦め早いのね。

フォア:帰るぞ。僕の帰りを待ってくれてるレディーたちに慰めてもらうんだ。

トリュ:結局それか。

キャビ:ほんと、どうしようもない人ね。うふふふ。

   フォアたちは帰っていった。

   そしてヒイカたちも食材を分け、イワジルは帰っていった。

   会場の外

ネクリア:よくやったわヒイカー!!

   ネクリアはヒイカに抱きついた。

ヒイカ:ちょっ!止めなさいよ!

ネクリア:あなたならやってくれると思ってたわー!

ヤズネ:ま、次はわちきがお前に勝ってやるでやすよ。

ヒイカ:次も返り討ちよ。

ジャング:ところで…まだ何か用か?エール・ラヴァル。

エール:別にー?ただ、あなたたち…すごく楽しそうだなぁって♪

ハリイノギョ:せやろ?わいらは楽しく明るくがモットーや!

アルトア:初めて聞いたな。

ペライト:オレモ。

ハリイノギョ:ええやん!

ミョンガー:ええや~ん!

ハリイノギョ:わいの口真似すんなや!

ヤズネ:すんなや!

ハリイノギョ:ヤズネはんまで!

ネクリア:さぁ、出発するでー!

ハリイノギョ:なんやねーん!

エール:くすっ。いいな…あなたたち…

ネクリア:んー…一緒に来る?

エール:えっ?

ヒイカ:ちょっとネクリア、勝手に…

ネクリア:あわよくば私の手下として来てほしいわね。

エール:ざぁんねんでしたぁ。私は誰の手下にもならないのぉ。でも、一緒に行っても…いいなら。

ネクリア:ようこそ、エール・ラヴァル☆

エール:くすっ。よろしくねぇ♪

   エールを加え、再び歩き出した。




                                        続く



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2011‎年‎4‎月‎6‎日作成
最終更新:2014年03月16日 01:46
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