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014 心~Robot

オニダ:やっとできたか。追ってこないんじゃないかとひやひやしたぜ。

   オニダは少し高い所で偉そうに座っていた。

ヒイカ:エールを解放する気になった?

オニダ:なるかよ。お前達を本気で消す準備が出来たところだ。

ネクリア:逃げておいてよく言うわね。

ヒイカ:あんたが言えたこと?

ネクリア:う。

オニダ:ここの壁は特殊な防魔壁で出来ている。どれほど強力な魔法や力でも崩すことはほぼ不可能だ。

ヒイカ:自分の城を崩されたくないから移動したってことかしら?

オニダ:そういうことだ。いくら最強の虹の力でも、崩すことはできないと思うぜ?

ヒイカ:あら、知ってたの?

オニダ:ということは、本当にそうらしいな。

ヒイカ:タチ悪い…

オニダ:虹の力ってあれだろ?世界から色を消す伝説の力。

ヒイカ:正確には違うけど、説明が面倒だわ。

オニダ:数年前、とある国から色が消え、白黒の世界になった。あれはお前か?

ヒイカ:だったら何かしら?

オニダ:会いたかったぜ?世界を破滅に導く虹の力。だが、こんなに子供だったとはな。

ヒイカ:悪かったわね。

オニダ:さっきの花弁が当たった場所が白黒にならなかったってことはあれか?別に攻撃を受ければ色が消えるってわけじゃないんだな?

ヒイカ:あれは前方広範囲へのばら撒きだもの。龍風クラスになれば部分的に色を消すことはできるわ。

オニダ:そいつは恐ろしいな。でもよ…

   バサッ

   オニダは翼を大きく広げた。

オニダ:黒を黒く染めることも、白く変えることも出来ないんだよ!

   オニダの翼から黒い塊がマシンガンのように発射された。

ジャング:『ナイフ微塵投げ!』

   ジャングはナイフを大量に投げ、黒い塊を相殺していった。

ジャング:ダメだ!足りない!

ミョンガー:まっかせて~。『シークェンツキック!』

   ミョンガーは近づいてきた黒い塊を次々と蹴って弾き飛ばした。

オニダ:抑えた気になるなよ!

   オニダの黒い塊は数を増した。

ミョンガー:これ以上増えられたら抑えきれないよ~!

ヒイカ:抑える必要なんてないわ!『レインボーアロー!』

   ヒイカは虹色の矢を投げつけた。

   矢は黒い塊に当たる度に大きくなっていった。

オニダ:グッ!

   矢は加速し、オニダに突き刺さった。

   バタッ

   矢に直撃したオニダは、そのまま倒れ込んだ。

ジャング:霧のオニダに当たった?

ヒイカ:あれはどんなものが対象でも関係ないもの。ま、あいつはきっとまた起き上がるでしょうけど。

オニダ:その通りだ。

   オニダは何事もなかったかのように起き上がった。

オニダ:これが虹の力か。思った通り、予想を上回る攻撃だな。

ヒイカ:あらありがと。

オニダ:だが、俺を倒すことはできないだろ?

ヒイカ:たしかに、黒を黒く染めることはできないわね。

オニダ:そうだろ?絵の具だってそうだ。白は簡単に黒く染まるが、黒は白には変わらない。

ヒイカ:たしかにそうね。でもね、

オニダ:でもなんだ?

ヒイカ:白はすぐ黒になるけど、頑張れば黒だって白になる。

オニダ:変えてみろよ。どこまでも深い黒を純白に。

ヒイカ:変えてやるわ。あなたのその黒い根性ごと真っ白にね。

オニダ:行くぜ!

   オニダの羽は鋭く尖った。

オニダ:おらよ!

   鋭くなった羽は勢いよく伸びてヒイカたちに襲いかかった。

ネクリア:『木の根操縦!』

   地面から2本の木の根が現れ、オニダの羽を押さえつけた。

オニダ:それで押さえたつもりかぁ!

   羽はさらに分離し、合計で8本になった。

ヒイカ:1人1本でいいから押さえときなさい!

ウミナギ:任せろォォ!

   ウミナギの手は狼の顔になり、2つの狼は羽を1本押さえつけた。

   ヒイカは指示を出し、正面からつっこんだ。

オニダ:正面から突っ込んで平気でいられると思うなよ!

   5本の羽がヒイカ目掛けて襲いかかった。

ヒイカ:1人1本押さえろって言ったのに…『ファイブ・オブ・レインボー!』

   ヒイカから放たれた5本の虹色のレーザーは、羽を弾き飛ばした。

   そのまま止まらずにオニダの元へと駆け寄った。

ヒイカ:白に変えにきたわ。

オニダ:いい度胸だぜ!

   オニダは両手にドリルを作った。

   ヒイカは晴天の剣を左手に構えた。

オニダ:1本でいいのか?

ヒイカ:十分よ。ほら、十分って漢字は10でしょ?10本分よ。

オニダ:面白みもないジョークだな!

   オニダは両手のドリルで容赦なく攻めた。

ヒイカ:別にジョークじゃなくって、ほんとにそうだと思うけど?

   ヒイカは2つのドリルを1つの剣で受け流した。

ヒイカ:どうしたの?本気はまだ出してなかったの?

オニダ:こいつっ!

ヒイカ:そう焦るから、隙が出来るのよ。

オニダ:!

   ヒイカは小さな虹色の竜巻を作り、オニダにぶつけた。

オニダ:ぐぁっ!

ヒイカ:(手加減はそこまでしてないし、普通なら1発で色が消えるはずだけど…どうやら消えてないようね。)

オニダ:まだまだ!

   オニダは怯まずにドリルで攻撃を続けた。

ヒイカ:何度やっても無駄よ。あなたは私には勝てないわ。

オニダ:たしかに、戦闘での実力は勝てそうにもないな。だが、俺は死ぬたびに体力を回復する。いつかお前の体力がなくなるってのは目に見えてるんだよ!

ヒイカ:その前に白にするって言ってるでしょ?

オニダ:してみな!

   オニダの8本の羽は一度消え、再び現れてヒイカを襲った。

   ヒイカは剣で受け流しつつ回避したが、オニダの羽は何度でも襲いかかった。

オニダ:いつまでそうやって避けられるかな?

   パチン

   オニダ目掛けて炎が飛んできた。

オニダ:!

   オニダは羽を1本つかって炎を防いだ。

ネクリア:あんたの相手はヒイカだけじゃないのよ?

オニダ:めんどくせぇな。エイル!

   エイルが走ってきた。

オニダ:そいつらの相手しておけ!

   エイルは静かに銃を構えた。

ペライト:サセナイ!

   ペライトは自慢の鋏でエイルの銃を真っ二つにした。

アルトア:よし!

オニダ:使えない奴め!

   ギュオォォォ

オニダ:いてっ!

   ヒイカは龍風をオニダに当てた。

ヒイカ:いつ消えるのか楽しみね。

オニダ:調子に乗るなよ?

   オニダの8本の羽の攻撃はさらに激しさを増した。

ハリイノギョ:あれどうやってサポートしたらええんや?

ネクリア:そうねぇ…

オニダ:(せっかくエールを見つけたのに…こんなとこで負けてたまるかよ!エール…エール…)

ヒイカ:(攻撃が緩んだ!チャンス!)

   ヒイカは左手を前に構えた。

ヒイカ:『タイフーンベィンク!』

   ドンッ

   一瞬にしてオニダは壁に叩きつけられた。

オニダ:まだだ…こんなの痛くもかゆくもねぇ!エールは俺の嫁なんだよおおお!!

ヒイカ:言うのは勝手だけど、エールがそれを拒むのなら、エールをあなたのものにするわけにはいかないわ。

オニダ:俺が、エールのことを誰よりもわかってるんだ!ずっと…ずっと昔からエールだけを想い続けてきたんだ!エールは、エールは…

ヤズネ:虹使い、さっさとやるでやすよ!こいつ何言っても無駄でやす。

ヒイカ:…それもそうね。じゃ、一気に消させてもらうわ。

   ヒイカは手を掲げた。

オニダ:(エール…エール…エールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエールエール)

ヒイカ:『レインボーフォール!』

   虹色の滝がオニダに降り注いだ。









   城の奥の部屋

エール:(音が止んだ?やっぱりオニダには勝てなかったかな…)

   ガチャッ

エール:!

   扉が開き、エールは構えた。

ヒイカ:あ、発見。

エール:え…あなたたち…

ヤズネ:ようやく発見でやすね。

ウミナギ:よーし、帰ろうぜ。

エール:ちょ、ちょっと待ってよ!オニダは!?

ヒイカ:オニダは死んではいないわ。ただ、7割白く変わったけどね。

エール:白く変わった?どういうこと?

ネクリア:あら?あなた虹使いについて知らなかったかしら?

エール:虹使い?

ネクリア:説明は後でするわ。とりあえず出ましょうか。

ヒイカ:この辺に穴開けて出る?

フバクノソラワ:強引だね。

ソルト&シュガー:ま、その方がてっとり早いよねー。

ヒイカ:じゃあ、壊すわよー。

   ドゴォォン

ヒイカ:!?

   扉付近の壁が壊れた。

ジャング:撃ちミスってわけじゃないよな?

ヒイカ:そもそもまだ撃ってないわ。

オニダ:ール…

   色が7割白くなったオニダがゆっくりと歩いてきた。

ウミナギ:てめェまだ諦めてなかったのかァァ?

オニダ:エール…エール…エールエールエールエールエールエール…

ジャング:こいつ、危ないな。

オニダ:エールは渡さねぇぇぇぇぇ!!!

   オニダは8本の羽を無茶苦茶に刺しまくった。

   ガン ドゴッ

ハリイノギョ:わわっ!危ないがな!

ネクリア:早く脱出しましょう!

ヒイカ:はっ!

   どごっ

   ヒイカは壁に穴を開けた。

フバクノソラワ:ってこんな城の高いとこからどうやって出るの~!?

ネクリア:飛べる技使える人が使うのよ!

ガーラミンド:誰が使えるんだ?

ネクリア:さぁ?

ガーラミンド:さぁ!?

オニダ:エールエールエールエールエールエールエールエールエール

ヒイカ:だったら、こいつ倒して戻るしかないわね。

ジャング:大丈夫か?こいつ今相当危ないぞ?

ヒイカ:一度殺して、その隙に行けばいいのよ。

ネクリア:そうね。けど、今のあいつを早々簡単に殺せる?

ヒイカ:難しいわね。どちらかと言えば、大技撃って地形壊れる方が困るもの。

エール:だったら…私に任せて。オニダの心臓を貫く。

   エールは銃を出し、構えた。

オニダ:エール?エールエールエール…

   オニダは攻撃を緩め、エールに近づいた。

エール:もう私は…あなたに囚われない!

   エールが引き金を引こうとした時、

   バッ

   エイルが現れ、オニダの前で両手を横に広げた。

ヒイカ:エイル?

オニダ:どけエイル、エールが見えないだろ?

   エイルは何も言わず、オニダの前で手を広げていた。

オニダ:どけって言ってんだよ!

   オニダは羽でエイルを叩きつけた。

   エイルは壁に叩きつけられ、軽く破損した。

オニダ:エール…エール…

ミョンガー:『シリアスキック』

   ドゴォォォォォン

   ミョンガーは容赦なくオニダを思いっきり蹴り飛ばした。

ネクリア:ミョンガー!?

ミョンガー:何やってるんだよ…エイルは君を守るために…自分を犠牲にしてでも君を守るために来たっていうのに!!

ハリイノギョ:ミョンガーはん、落ち着き?な?

ミョンガー:落ち着けないよ!エイルはずっと叫んでた。オニダに止めてって!それでもオニダのためにって頑張ってたんだ!オニダが幸せになるために!それなのに君は、そんなエイルの気持ちもわからないの!?

オニダ:エール…エール…

   オニダはそれでもエールに向かって歩いて行った。

ミョンガー:この…

   ミョンガーはオニダに近寄った。

   バッ

ミョンガー:えっ?

   エイルはそれでもオニダの前に立ち、オニダを守った。

ミョンガー:それでも君はオニダを守るんだね…

   エイルは何も言わずに両手を広げている。

オニダ:エイル…お前…

   ピクッ

   エイルはオニダの声に反応し、オニダにそっと寄り添った。

オニダ:ハハッ…こんなプログラムいれてないだろ?お前。何やってんだよ…馬鹿じゃないのか…

ネクリア:オニダがエールを愛していたように、エイルもオニダを愛していたのね。ロボットだけど、感情を手に入れてでも愛したかった。

オニダ:うぐっ?

   オニダの様子がおかしくなった。

オニダ:ぐあああああああああ!?

エール:オニダ!?

   すぅー

   オニダの体から、黒い塊が出てきた。

ヒイカ:あれは!

ハリイノギョ:ハチュワードはんやトレアはんに憑いてたやつと似てる?いや同じ!?

??:くそっ!

   黒い塊は逃げようとした。

ヒイカ:逃がさない!

ネクリア:待って!倒すんじゃなく、捕まえるのよ!『木の根操縦!』

   木の根が2本現れ、黒い塊を捕らえようとしたが、するすると抜けられてしまった。

ヒイカ:何やってんのよ!

ネクリア:あるぇ~?

フバクノソラワ:逃げられちゃうよ!

   ゆら~っ

   ガシッ

   壁をすり抜けて誰かが現れ、黒い塊を手で捕まえた。

   ゆら~っ

   もう一人壁から現れた。

ウミナギ:あいつら!

シュロ:御機嫌よう。

ユラク:えへへ~。やっほうお姉さんたち!

   黒い塊は、ユラクが捕まえたのだ。

ヒイカ:あんたたち、何でいるのよ?

シュロ:それは後々説明しましょう。それより、ユラク。

ユラク:うん!

   ぐぐっ

   ユラクは両手で黒い塊を潰し始めた。

ネクリア:何やってるのよ!せっかく捕まえたのに!

   ぱちん

   黒い塊は押しつぶされ、弾け飛んだ。

シュロ:安心してください。別に貴女方の邪魔をしているわけではありません。

ジャング:どうしてそいつを潰した?

シュロ:説明は…まずはオニダをどうにかしてからです。

オニダ:フン…。

ウミナギ:おいおい、まさか今まであいつに操られてただけで、オニダは悪くねェってオチはねェだろうなァァ?

オニダ:そんなオチはないな。俺がエールを好きな気持ちは変わらないし、そいつが憑いてようと憑いてなかろうと俺はどんな手を使ってでもエールを手に入れたかった。

ヒイカ:憑依されて操られたというより、強すぎる気持ちに同調されたのね。

ジャング:裏を返せば、それほどエールを好いているということだ。

エール:オニダ…

オニダ:強引になったのは悪かった。だが、それでも俺はお前を諦めることはできない。そのことは、エイルだってわかってくれてるはずだ。

ヒイカ:さて、そろそろその黒い塊について教えてもらおうかしら?

シュロ:これは、幽霊ではない。

ネクリア:幽霊じゃなかったら何?

シュロ:詳しく説明するわけにはいきません。けど、私たちはこれを集めなければいけないのです。

   ユラクは手を開いて見せた。

ハリイノギョ:なんやそれ?

   ユラクの手の上には、黒い何かの欠片があった。

シュロ:これが先程の黒い塊の正体です。これが本体。

ジャング:そんなものがどうやって動いていたんだ?

シュロ:これは、とある怨霊のもの。私たちとは比べ物にならない、本物の悪霊です。

ヒイカ:で?それを集めてどうしようっての?

シュロ:少しでも手掛かりを掴みたいのです。

ウミナギ:つかよォ、そもそもなんでお前らがそんな奴の事探ってんだァァ?てめェらの仇はオニダだったんじゃあねェのかァ?

シュロ:オニダは幽霊姉妹の私たちの仇。憑きべき主人を殺されたから。でも、死に誘う怨霊のあいつは、私たち呪霊姉妹の仇なのです。

ネクリア:あなたたちも大変ね。けど、気に入ったわ。

ジャング:ストップ。仲間にするとか言う気だろ?

ネクリア:もちろん。シュロ、ユラク。あんたたち、私の手下にならない?

シュロ:なりません。

ユラク:手下?おもしろそ~う!

シュロ:こ、こらユラク!

ネクリア:あなたは?

シュロ:私は手下になんかなりません!ユラクだってさせません!

ユラク:え~っ!やだやだー!お姉様いじわるー!

シュロ:もう!どうしてもって言うなら、手下じゃなく、ただ一緒に行動するだけにしなさい。

ユラク:あ、それならいいんだね!やったーっ!

ヒイカ:また増えた…

ネクリア:多い方がにぎやかで楽しいのよ。

ヒイカ:ま、それもそうだけど。…エール、あなたももちろん来るわよね?

エール:え?あ…うん…

   エールはオニダを見た。

オニダ:いけよ。俺なんか嫌いだろ?とっとと行っちまいな。

   オニダはエールに背を見せ、歩きだした。

エール:…オニダっ!

   そんなオニダに、エールは後ろから抱きついた。

オニダ:~っ!?エ、エール!?

エール:ありがとう、オニダ。こんな私を…好きでいてくれて、ありがとう。

オニダ:ありが…とう?それは、俺に言ってるのか…?

エール:そうだよ。オニダに言ってるんだよ。ありがとう。

オニダ:(エール…やっぱり、あの時俺を止めてくれたのは、お前だったか…)

回想~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

オニダ:{俺は、元々人間だった。普通の人間として生まれた。ある日、あれを目撃するまでは。}

   オニダ。当時10才。オニダは森を散歩していた。そんな時、一際輝く石を見つけた。

オニダ:あれ、なんだ?

   オニダはその光る石を手に持ち、よく見た。

オニダ:綺麗な石だな…(そうだ、エールに…プレゼントしよう。)

   この頃からエールが好きだったオニダは、綺麗な石をエールにあげようと思ったのだ。

   オニダはその石をポケットに入れた。石はポケットに入れても、光が洩れるほどの輝きだった。

   森から出て、家に向かって歩いている時だった。

不良:おいガキ、そのポケットに入ってる光ってるものはなんだ?

   オニダは不良集団に絡まれてしまったのだ。

オニダ:これは俺のだ!渡さないぞ!

不良:あぁ?ガキが生意気な事言ってんじゃねぇ!

   子供のオニダは不良たちに敵うはずもなく、ボコボコに殴られ、蹴られた。

不良:おい、流石にまずいんじゃねぇか?動かなくなったぞ?

不良:し、知るか!こいつがださねぇのが悪いんだ!

不良:だったらよ、もう奪って逃げちまおうぜ!

不良:だな!

   不良はオニダのポケットから光る石を取り出した。

不良:こいつはすげぇ!きっとお宝だぜ!

不良:いいから!早く行くぞ!

   バサッ

不良:うわぁぁ?!

   オニダの背中に、黒い羽が現れた。

オニダ:それは…エールにあげる物だ…お前らみたいな汚い奴が触っていいモンじゃねぇんだよぉぉぉぉ!!

   オニダは羽を尖らせ、不良たちを一人残らず殺した。

オニダ:石…石はどこだ…石…石…

   しかし、不良を殺した後、どこを探しても輝く石は見つからなかった。

オニダ:くそう…せっかく、エールに…

   オニダはふらふらとその場を離れ、数十メートル離れたところで倒れてしまった。

   オニダが目を覚ましたら、そこは病院のベッドの上だった。

オニダ:(病院?俺は…どうなったんだ?)

エール:大丈夫ぅ?

オニダ:エール!?

   エールがオニダをのぞき込んでいた。

エール:くすっ。よかったぁ。死んじゃったかと思ったよぉ♪

オニダ:俺は、どうして病院に?

エール:倒れてたんだよぉ?道に。びっくりしちゃった。

オニダ:お前が…助けてくれたのか?

エール:そうだよぉ♪感謝したまえ♪

オニダ:ありがとな、エール。

エール:くすっ。どういたしましてぇ♪

   それから数日して退院したオニダは、自分の体に違和感を覚えた。

オニダ:{俺はそれを確かめるために、崖から身を投げた。}

   そして、オニダは生きていた。人間ではなく、不死の体となっていた。

オニダ:{俺がこうなった理由はわからない。だが、可能性を考えるのなら…あの光る石が、俺になんらかの影響を及ぼした。}

エール:死なない?うっそだぁ♪

オニダ:嘘じゃねぇって。俺は死なない。心臓を撃たれようと、車に轢かれようとな。

エール:えーっ。

   オニダは不死にはなったが、不良を殺した羽を出すことは出来なかった。

   そんな時、通り魔が世間を騒がせていた。

   オニダは親と3人で歩いている時、両親を通り魔に殺された。

通り魔:あとガキ一人か。へへっ。

オニダ:コ…ロスッ…

通り魔:あ?

   オニダの背中から黒い羽が生え、通り魔を串刺しにした。

オニダ:父さん…母さん…

   オニダは暴走し、人を殺しまくった。

オニダ:{そんな俺を誰かが止めてくれた。優しく後ろから抱き締め、「大丈夫だから。」と言ってくれた。}

   暴走していたオニダにはそれが誰かはわからなかった。でも、その温かさだけは覚えていた。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

   エールたちが去った後、オニダは一人立ちつくした。

オニダ:(エール…)

?:これカラ、どうするつもリダ?

   突然現れた不思議な生物は、オニダに話しかけた。

オニダ:そうだな…しばらくは、どこか涼しい場所に行って…心を落ち着けるかな。

?:そウカ。

オニダ:お前はどうするんだ?

?:どうしようカナ?

オニダ:まぁ、好きにしな。

?:うん、好きにすルヨ。

   キラッ

   その生物は、光って消えた。

オニダ:(北の町…コールドシティにでも行ってみるか。)



                                   続く


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‎2011‎年‎9‎月‎1‎日作成
最終更新:2014年03月16日 01:47
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