秘密組織『KZF団』

1―

「國生さん、オレ、き、君のことが……好きだ!」

 夕焼け空の学校帰り道、我聞はついに告白しました。

「社長……私も社長のことが…好きです!」

 見つめ合う二人。徐々に顔が近づきそして距離がゼロになり、唇を重ねます。
しばらく抱きしめあいながらキスをしてましたが名残惜しそうに離れ、手をつなぎ歩き出しました。お互いに顔は真っ赤です。

「あ~、こ、國……いや、陽菜、好きだよ」

 真っ赤な顔で強く手を握る我聞、同じく真っ赤な顔で握り返す國生さん。

「わ、私も……好きです。……我聞さん」

 ここに初々しいカップルの誕生です。しかしこのカップルは知りません。
二人をくっつける為に秘密組織が暗躍してたことを……
そしてその組織のために自分の思いを伝えられずに散っていった哀れな二人がいたことを……
そして……告白シーンを一部始終その組織に見られていた事を……

 その組織の名は……通称『GHK』。正式名称『我聞陽菜くっつけ委員会』。
今日この日、その活動の成果が実を結びました。……哀れな二人を犠牲にして。

哀れは二人の名は『静馬番司』、國生さんに淡い恋心をいだいていた男。
もう一人は『桃子・A・ラインフォード』、我聞に初心な恋していた少女。
その二人は簀巻にされGHKのメンバーと共に中継画像を見せられていました。

「う、うぇええ~ん……我聞、ヤダよ、我聞~」

 目の前に映されたモニターの映像を見て、泣きじゃくる桃子。

「は、陽菜さん……あぁ~陽菜さ~ん!」

 同じく涙を浮かべる番司。そんな二人を無視して勝利宣言をするデルタ2こと工具楽果歩。

「諸君……我々GHKの、完全勝利よ!親公認でもはや障害は無し!あとは結婚まで一直線、皆ありがとう!勝利を祝って今夜は……すき焼きよ!肉50%増量よ!」  

 沸きあがるGHKメンバー、簀巻の二人は叫びます。

「果歩!よくも騙したわね?なにが協力するよ!あたしをこんな目に合わせて……覚えてなさいよ!」

 涙目で睨む桃子。

「あ~ら残念だったわねぇ、うす胸さん。あんたがあたしの姉になろうなんて……千年早いわ」

 高笑いする果歩、悪い顔です。

「てめぇこのクソガキ!よくもこんな目に……覚えてやがれ!」

 暴れる番司に無視する果歩。

「じゃ、負け犬共は無視して祝勝会の準備よ!派手にいくわよ~!」

 盛り上がるGHKメンバー。簀巻二人は呪いの言葉を吐きます。

「「果歩、お前がしたことを絶対に後悔させてやる…復讐してやる!」」

 ……ここに秘密組織、『KZF団』(果歩に・絶対に・復讐)が組織されました。

2―

「ね~果歩ちゃん、番司君のこといいの?」

 工具楽邸への帰り道、優さんが聞いてきました。珠と斗馬は買出しです。

「な、何がですか?」

「だって果歩ちゃん、番司君のこと好きでしょ?あんなことしてたら嫌われちゃうよ~」

 優さんの言葉に真っ赤になる果歩。

「な、な、な、何言ってんですか!あ、あたしがパンツマンのこと好きな訳ないじゃないですか!」

「じゃ、頂いちゃおっかな?番司君って結構カッコいいしね~」

 ニヤリと笑い、つぶやく優さん。

「ダ、ダメ~!優さん絶対ダメ!」

 思わず叫ぶ果歩。

「やっぱりね。果歩ちゃん素直になりなよ?手遅れにならないうちに謝りに行ったほうがいいよ」

 優さんの言葉にうつむく果歩。

「……だって番司、陽菜さんばっかり見てたから悔しくて……それでつい」

 果歩ちゃん涙目です。

「はるるんは我聞くんとくっついたから、もう大丈夫だよ。がんばんなよ、果歩ちゃん」

 優さんのやさしい言葉に頷く果歩。しかし果歩は知りません。自分に復讐する為の組織が結成されたことを……そこに番司がいることを。

3―

 一組のカップルが誕生して1週間後、工具楽家はいつも通りの時間を過ごしていました。
変わったことといえば國生さんがよく遊びに来る様になり、それと入れ替わるように桃子と番司の2人が遊びに来なくなりました。

「ねぇ果歩ちゃん、番司君に謝ったの?」

 優さんが尋ねます。

「ううん……まだなの。だって番司、あれ以来学校も行ってなくて何処行ったか分からないんだもん……」

 暗い顔して落ち込む果歩。

「番司君もか……桃子ちゃんも何処行ったか分かんないんだよね~。会社にも遊びに来なくなったし。ちょっとやり過ぎたかもね~」

 多分ちょっとどころじゃないと思いますけど?

「優さん……番司、このままいなくなっちゃったらどうしよう?……こんな別れ方、やだよ」

 果歩ちゃんの目からは涙が溢れて来ました。

「う~ん……しばらく待つしかないと思うよ。次に会った時に素直に謝ればきっと許してくれるよ」

 励ます優さん、頷く果歩。

「うん、それしかないよね……」

 次の日の日曜日、果歩は番司と再会します。……本人が望まない形で。

4―

 日曜日の朝、果歩は牛乳を買いに珠を連れて近くのコンビニに行っていました。その帰り道、なんと桃子と歩いている番司を発見したのです!

(あれは番司?なんで桃子といるの?まさかあの二人……付き合って?)

 不安になった果歩は珠を先に帰らせて後をつけます。二人は近くの番司の部屋に入っていきました。

(やっぱり付き合ってるの?嘘でしょ……なんでよ、番司)

 果歩は思わず番司の部屋のドアを叩きます。開いたドアの向こうには番司と桃子がいました。

「て、てめえはクソガキ!何しに来やがった!」

 いきなり怒鳴りつける番司。好きな人に怒鳴りつけられた果歩は、泣きそうな顔になってます。

「まーまー番司、落ち着いて。手間が省けてちょうどいいじゃない」

 それをなだめる桃子。

「そ、そうだな。まぁここじゃなんだから上がっていけよ」

 桃子の言葉に急に優しくなる番司。果歩は番司に優しく声をかけられたのに嬉しくてつい言葉通りに部屋に入ってしまいました。それが罠とも知らずに……

「お、お邪魔します」

 初めて番司の部屋に来た果歩は、部屋を見渡します。あまり物を置いてないシンプルな部屋です。

(わっ、結構綺麗にしてるんだ、意外だなぁ。これじゃ掃除にあまり来れないかな?)

 キョロキョロと部屋を見渡していた果歩の目に、あるものが映りました。

(ん?どこかで見たような気がするわね。これはなに?)

 そこにはホワイトボートがあり『KZF団』と書かれています。

(なんだろう、これ?最近これに似た物見たことあるような……)

 見覚えがあるようなアルファベット3文字に首をかしげ聞きます。

「ねぇ、これってなんなの?」

 桃子が答えます。

「これはねGHKという組織を真似て、あたしと番司が作った組織の名称なの。その組織の正式名称はね……」 

 ニヤリと笑い答えます。

「『果歩に・絶対に・復讐』団よ。……あんたに邪魔された恨み、晴らさせてもらうわね」 

 ドスッ!……果歩の首に衝撃が走ります。果歩は薄れいく意識の中、番司の声を聞きました。

「恨むんなら、自分を恨みな……人の恋路を邪魔した自分をよ」

(なん…で?……ば…んじ……ゴメ……ン……)

 果歩の意識は途絶えました。

5―

 目が覚めた時、果歩は身動きが出来ないことに気づきました。そう、両手両足を縛られて猿ぐつわをされていたのです。

(な、なんなの?怖い……助けて、番司!)

「ん~んん~」

 手を解こうと暴れる果歩。しかし解けません。

「無駄だぜ。それは俺が作った水糸だ。猿ぐつわも同じだ。てめえごときに解けはしねぇよ」 

 クックックッ……不気味に笑いながら番司は言います。

「果歩、安心して。なにもあたし達はあんたに危害を与えようとしてるんじゃないわ。ただね、邪魔してくれたお礼に……気持ちよくなってもらおうと考えてるだけよ」

 クックックッ……桃子も同じく笑います。

「モガッモガモガッ!」(な、なにするつもりよ!)

 そんな2人に暴れて抗議する果歩。しかしその抗議も無視して桃子が話し始めます。

「あんたが気絶してる間にコレ、着けさしてもらったわ。なんだか分かる?フフッ、分かんないわよね~。この天才桃子様が作った真芝のテキスト使用の音の出ないマッサージ器……無音君よ!」

 そう言った桃子の手にはピップ○レキバンぐらいの大きさのシール状の物が握られてます。

「ホントはマッサージ器として開発したんだけどね。今回のためにちょっと手を加えて……バイブレーション機能のみにしたのよ。
こうみえてもバッテリー内蔵型で1週間は連続使用可能なの。あんたに使ったのは特殊シールを使用してるから剥がそうとしても1週間は剥がれないわ。
おまけに肌の色と同じだから見た目には分からないの。どう?凄いでしょ?あんたみたいな低能とは違うのよ。オーホッホッホッホッ」

 無音君の丁寧な説明を一通り終えて、高笑いする桃子。

「モガ!モガガ!」(それがどうしたのよ!早く紐を解きなさいよ!)

 せっかくの説明を無視し、暴れながら桃子を睨みつける果歩。そんな果歩に番司が冷たい声で話しかけます。

「おめぇ自分の立場分かってねぇな。……まあいい、このスイッチを入れたら分かるだろ」

 スイッチ片手にニヤつく番司。そのスイッチを受け取った桃子は話を続ける。

「果歩知ってる?女性を気持ちよくするためだけのおもちゃ……大人のおもちゃってのがあるんだって。あたしも番司に聞くまで知らなかったんだけどね。
番司とね、あんたにどうやって復讐するか話してた時にね、そのおもちゃでいじめ抜こうかってことになってね……あたしが作ったの。
動いてても音がしないおもちゃを。……で、これがそのスイッチ」

 カチ!

 悪い顔で微笑みながら、スイッチを入れる桃子。その瞬間、果歩の身体中に電気が走り、体が勝手に反応します。

(ひゃう?な、なにこれ?あん、胸とアソコが……ああ!)

 突然の衝撃に体を震わせる果歩。息も荒く目も涙目です。

「どう?気持ちいい?気持ちいいわよね~。だって無音君をあんたの乳首と、アソコのクリちゃんに張ってるんだからね~。凄いでしょ?
しかもあんたのは特別製だからランダムで振動の強さが変わるのよ。至れり尽くせりでしょ?しかも音は全くでないから周りに気づかれる心配も無し!
家でも学校でも……誰にも気づかれない!凄いでしょ。電源が切れるまでの1週間、たっぷり使えるわよ~。いっぱい気持ちよくなってね」

 悪い顔でスイッチを見せびらかす桃子。同じく笑う番司。

「おい、クソガキ。誰かに助けを求めても無駄だぜ?その時は気絶してる間に撮った写真を……どうするかは分かるわな?」

 そう言って猿ぐつわの水糸を解く番司。猿ぐつわを外された果歩は、口からよだれを垂らし喘いでます。

「あ、あ、ひゃう!いや!ダメ!……ん!んん!くあぁ……いっくっぅう!」

 果歩は生まれて始めての絶頂を、好きな人の目の前で機械により無理やりにいかされました。しかもまだ無音君は止りません。振動の強さを変えて果歩を攻め立てます。

「ふぁ?イッタのに、もうイッタのに!イヤァ……また来る、また来るよぉ!来ちゃ……ひゃん!くうぁぁ……んん!」

 まるで海岸に打ち上げられた魚のように身体をビクビクと痙攣させる果歩。けど無音君は止りません。さらに攻め立てます。そんな果歩の様子を見つめる二人。何故か額には汗が出ています。

(な、何よコレ、こんなになるの?嘘でしょ~?このままじゃマズイわよね?……けどあたしから止めようなんて言えないし……どうしよう?)

 平静を装いながら焦る桃子。いっぽう番司は……

(うおお、すげえ!色っぽいな……しかしこれ、マズイだろ?こんなの予定の1週間持たないぞ?しかし俺から止めるなんて言えねえし……どうしよう?)

 お互い意地のため止めることが出来ません。その間にも果歩は無音君に攻め続けられています。

「ああ!凄い凄いよぉ!また、また来る!来ちゃ……きゃうん!」

 アソコからは愛液が大量に出てきて、床まで濡らしています。

「……あはぁ……いぃ、すご……ひ……ひぃぃぃぃんん!……くあぁぁ~ひゃうん!」

 無音君の攻撃に、目も虚ろで感じまくってます。もう何度イッタか分かりません。その時桃子の携帯が鳴りました。

『あ、桃子ちゃん?やっとつながったわ。ちょっと手伝ってほしい事あるんだけど…会社まで来てくれるかな?』

 それは優さんからの電話でした。

「あ、優さん!う、うん今行く、すぐ行くね!」

 そう言って携帯を切る桃子。

「じゃ、番司、あたし用事が出来たからあと任せるね。ハイ、スイッチ。じゃあね~」

 そう言ってそそくさと出て行く桃子。スイッチを渡された番司は唖然とし、視線はスイッチと果歩を行ったり来たりしています。

「に、逃げやがった!……どうすんだよ、これ?」

 無理やり後を任された番司は、スイッチ片手におろおろしています。その間にも休むことなく無音君は攻め続け、果歩はイキまくりです。

「あはぁ……いい!……ひゃあん!いひぃ!……くぅぅん!」

 止まる事のない無音君の攻めに耐え切れず、ついに果歩は失神してしまいました。その間にも無音君は動いてます。意識が無くても感じるのか体は時折跳ねて痙攣しています。
その異様な光景に見入っていた番司。しばらく見入っていましたが、我に返ります。

(……は!これ以上はマズイだろ!)

 あわててスイッチを切り、水糸を解く番司。果歩の様子を見るも、時折痙攣するだけで意識はなく、動きません。

「おい、大丈夫か?……起きろクソガキ!起きろって!」

 果歩を揺する番司。しばらくすると果歩は目を開けました。

「……んぁ?……番……司?」

 意識を取り戻した虚ろな目の果歩は、番司に抱きつきます。

「あはぁ……番司だぁ……好き、好き好き~番司~!チュッ」

 そう言って抱きしめてきてキスをします。

「な、なにするんだ!このクソガキ~!」

 初めてのキスをいきなり奪われて動揺する番司。しかし果歩は離しません。

 チュッ…チュッチュッ…チュチュ…

 番司の顔中にキスを降らせる果歩。番司は抵抗する気力も失いました。

「……もう好きにして……」

6―

 どれくらい番司を玩具にしていたのでしょうか?しばらくすると果歩は正気に戻りました。

(……あれ?あたし、何してたんだろ?……頭がぼーっとして、何も考えられない)

 とりあえず立とうとするも力が入らずに腰砕けになって倒れてしまいます。

「イテッ。なにしやがるこのクソガキ!」

 自分の下から声がしてビックリする果歩。そこには番司が寝転んでいます。

「な?何してんのよ!このパンツマン!」

 慌てて避けようとするも何故か力が入らずに動けない果歩。

「何してんのだぁ?それはこっちのセリフだ!かってに抱きついてきて、キ、キスまでしてきやがって!」

 自分がしたことは棚に上げて文句を言う番司。よく見ると顔から首にかけて赤い印が付いています。

「キ、キス?あ、あたしがしたの?」

 真っ赤になる果歩。番司も赤い顔で言い返します。

「お、おう。好き好き言いながら顔中にキスしてきたんだよ!このクソガキ!」

 番司の言葉に真っ赤な顔でうつむく果歩。

(うわぁ~、なんでかしんないけど……告白しちゃったんだ。……キスまでしちゃったんだ。……どうしよう?)

「なにぶつぶつ言ってんだよ!いいかクソガキ、今日のところはこれで勘弁してやる!」

 スイッチ片手に脅す番司。

(勘弁してやるって、何言ってるの?……ああ、思い出した!あたし桃子と番司にこの間の復讐で……)

 思い出した果歩は思わずショーツを触りますが、そこは自身の愛液でグショグショでした。

(あ、あたし……番司の前で……こんなに……)

「分かったか?誰かに言おうものならこのスイッチをもう一度……?おいクソガキ、どうした?」

 急に果歩がうつむいて肩を振るわせ始めました。

「ううっ……ヒック、うええ~ん!」

 突然泣き出した果歩。番司はこんな果歩を初めて見るので慌ててます。

「うを!てめえ泣いたって許さないからな!……泣き止めよこのクソガキ!」

「だって、ヒック……だって番司の前であたし……ヒック。ハシタナイとこ見られて……ヒック」

 泣きながら続ける果歩。好きな人の前で無音君でイキまくってたんですから、無理はありません。

「あた、あたしね……ヒック、あんたのこと好きなの。……グス、だから邪魔したの……ごめんね」

 予想外の果歩の告白に、唖然とする番司。

「え?お、お前それホントか?俺なんかを好きなのか?」

 頷く果歩。なぜか服を脱ぎだします。

「うん、あんたが……好き。でもあたしは嫌われてるのね……今日分かったわ。けど…今日だけでいいから恋人にして。
そうしてくれたらもうあんたに近づかない。……だからお願い、番司」

 全てを脱ぎ捨て、一糸纏わぬ全裸になる果歩。目の前で起こった突然の出来事に頭が働かない番司。

「遊びでいいから……抱いて。番司、初めてはあんたがいいの」

 その言葉に番司の理性は吹き飛びました。

7―

 ん、ん、んぁ……ちゅぱ……ちゅぱ……じゅる……

 二人は抱きしめ合い、互いの舌を絡め合う。

 じゅる……ぐちゅ……ちゅぱ……じゅるじゅる……

 絡めあった舌で互いを堪能した二人は、ベットに倒れこむ。見つめ合う2人……いよいよという時に、番司が果歩に囁いた。

「本当に……いいんだな?……俺なんかで本当に」

 果歩の髪を優しく撫でながら囁きます。

「……うん。番司じゃなきゃイヤなの。……お願い、抱いて番司」

 番司は、涙を流しながらの果歩の言葉に頷き、胸を揉みだします。

「ん?これ、邪魔だな」

 胸を揉んでいた番司の手に当る、何かシールのような感触。そう、胸の先端には桃子特製の無音君が張ってあるのです。

「こわしやの俺に壊せねえもんはねえ!」

 気合一戦、開発者の思惑とは裏腹に、いとも簡単に剥がしてします。無音君を剥がした後には、隠れていたきれいなピンク色の乳首がありました。

「綺麗だ。……果歩、本当にきれいだ」

 そう言って引き寄せられるように乳首に口づけして、口の中で舌を使い弄びます。

「ん、ん、ん、あは!……いい!ああん……いいよぉ番司ぃ」

 番司の頭を抱きかかえて喘ぐ果歩。番司は口で右胸を愛撫し、右手で左胸を愛撫する。

「あ、あ、あ、あ、んん、あん!もっと……もっと愛してぇ番司!」

 果歩の叫びに答えるため空いている左手でアソコを愛撫する。小さな突起に張り付いている無音君はそのままに、アソコを掻き出すように指を使う。

「ひゃあ!…ああ…いいん…くああ!」

 グチョグチョグチョグチョグチョグチョ……

 指が動くたび、いやらしい音が出るたびに、喘ぐ果歩。

「ああ……好き、好きなの!……番司、愛してる番司!……んああああ~!」

 今日、何度目か分からない絶頂に体を震わせる果歩。しかし先ほどまでと違い、好きな人の指でイクことができたという事実が、心まで絶頂に導いた。……そして果歩は再び失神した。

「果歩、果歩大丈夫か?」

 先ほどとは違い、優しく髪を撫でて果歩を気遣いながら声をかける番司。その声に反応して果歩も意識を取り戻した。

「……番、司?凄か……た。あい……してる……よ」

 朦朧とする意識の中、愛を告げる果歩。番司はもうこの少女に憎しみの感情は無く、愛おしさのみ感じている。

(俺なんかをここまで好きになってくれるなんて……ああ、好きだ果歩。……惚れちまった)

 果歩の健気な愛に、我慢ができなくなった番司は、果歩を強く抱きしめ囁きます。

「果歩……入れるぞ、いいか?」

 問いかけに無言で頷く果歩。それを見た番司は果歩に自分を合わせて……一気に貫いた。

「きゃあ!痛い!イタイイタイ!ダメ!イタイ番司!抜いてお願い!」

 果歩の苦痛の叫びに、番司は先ほどまで果歩をいたぶっていたスイッチを入れる。動き出す無音君。最後に残った無音君が動き出すと、苦痛に苦しんでいた果歩の様子も変わってきた。

「いったぁ……はぁん、くぁ……イタ、ああん……ふああ! ……やぁぁ、痛いのに……痛いはずなのにぃ、あん!なんでぇ……ああん……くぅ!」

 果歩の声が、苦痛ではなく快楽の声に変わったのを確認した番司は動き出す。

 グッチュグッチュグッチュグッチュ…グチュグチュグチュグチュグチュ…パンパンパンパンパン…

 部屋に響く、腰を打ちつける音。その音は段々と早くなり、早くなる腰の動きに合わせるように果歩も喘ぐ。

「痛っ……ああん、やだ、きもちいいよぉ。番司ぃ……きもちいいよお~。痛いけど、いい……もっとしてぇ~!」

 パンパンパンパンパンパンパンパンパンパンパン…

 果歩のリクエストに答え、一段と早く腰を打ち付けるように動く番司。果歩は無音君と番司の攻めで、一気に登り詰めた。

「あん!あん!あん!あぁ……ひゃん!くあぁ……いっくぅ、いっちゃうよぉ!番司、いっちゃ……いっちゃうぅう~!」

 声を荒げ、身体を仰け反りながらも番司を力いっぱい抱きしめる果歩。そんな果歩を攻めている番司も限界のようだ。

「出る、出るぞ果歩!お前に出すぞ!いくぞ、いくいく…うっぐおおぉ~!」

「番司!番司番司!イク!イっくぅ……きゃぁあああ~~!」

 果歩の中で絶頂を向かえ、全てを吐き出した番司。それを体の一番奥で受け止めながら、同じく絶頂に駆け上がった果歩。果歩は自分の中に広がった番司を感じながら意識を失った。

8―

「いや~助かったわ桃子ちゃん。この間はゴメンネ?もう邪魔したりしないから」

 夕方に仕事の手伝いを終えた桃子は、優から形だけの謝罪をされてムッとしてます。

「もういいわよ!いつかは奪い取ってやるんだからね、覚えてなさいよ!」

 優に宣戦布告をして工具楽屋を立ち去る桃子。残してきた二人が気になります。

(果歩、どうなったんだろ?あんなに感じるなんて……試さなくて正解ね)

 無音君の想像以上の力に悶え続けていた果歩。その様子を思い出し、さすがに心配になったのか慌てて番司の部屋に戻る。

「番司!果歩どうなっ……たの?」

 番司の部屋のドアを開け、そこで桃子が見たものは……

「はい、ば~んじ。あ~んして?ア~ン」

「ア~ン……モグモグモグ。うん、美味しいよ、果歩。まるでお前を食べてるみたいだよ……チュッ」

「いや~ん、あたし食べられちゃうの?グスン……番司ぃ、おいしく料理してね?……チュッ」

 果歩をひざの上に乗せ、口移しでポッキーを食べさせてもらっている番司。2人の周りはピンク色のオーラが見えるようです。

(な、なにコレは……なんなの?何が起こったの?)

 ありえない展開に呆然とする桃子。部屋を出て行くまでは縛られていたはずの果歩が、何故か赤い顔して番司に口移しでお菓子を食べさせています。

「ねぇ番司ぃ、お腹すいたぁ」

「俺もだよ、果歩。何が食べたい?」

「あたしが食べたいのはねぇ~……ば・ん・じ」

「奇遇だなぁ。俺が食べたいのは……か・ほ」

「いや~ん、食べて食べて!おいしく食べて~」

「いっただきま~す!」

 ドアを閉める桃子。そのまま回れ右をして河川敷まで一気に走り、夕日に向かい大声で叫びます。

「なんじゃぁこりゃぁ~~!ふざけんなぁぁぁぁ~~!」

 ちなみに十数年後、桃子は果歩の妹になったとか、ならなかったとか……桃子に幸あれ。
最終更新:2007年12月21日 21:56
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