『僕らはどこにも開かない』御影瑛路
2005年、衝撃的なアナウンスが電撃文庫よりなされた。 ――この新人の作品にはイラストが付いていない。 作者である御影瑛路は、自作についてこう述べた。 ――あまりにも問題作。 猛者どもは期待に胸を躍らせた。いったい如何ほどに過激な作品なのだろう。 そして発売日。 店頭に並べられた作品は――「問題作ではなかった」。 なんという発想! まさにコペルニクス的大転回! ゼノンの如き矛盾を内包した小宇宙! 「問題作ではないことが問題作」!! 自然と、御影スレの住人たちは語尾に「御影」の二文字を付けていた。 誰かが強制したことではない。 作品に対する純粋な敬意が、彼らをその行為へと駆り立てたのだ。 ――『御影瑛路』の名が伝説となった瞬間だった。
>>40 すげーな!!! 読みたくなるのがワロス