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『The Crane And Tortoise』

  • 作者 ロボ氏

 早めの桜が咲き誇り河原に花弁を撒き散らす、そんな風景の中に僕は立ち尽くしていた。
「仕方ねぇよな、彼女が出来なかったんだからよ。だから俺は……俺は!!」
 何故か僕の前では一真と水樹が向かい合っていて、いつの間に付いたのやら顔には無数
の拳の痣があった。先程の一真の台詞も合わせて考えるてみると、どうやら僕の取り合い
合戦をやっているらしい。どちらかと言えば寧ろ水樹の取り合いになる場面だろうとか、
オール野郎で何をしているのかとか思うが、一番気になるのはここまでの経緯だ。
「訳分からん」
 鈍音。
 僕が少し目を離した隙に二人は更にガチっていたらしく、見るも無惨な姿になっている。
口の端から垂れた血を拳で拭い、互いに殴り合う。見ているこっちのちんこが萎みそうに
なる程に、その光景は痛々しい。ここはやはり、例の台詞を言った方が良いのだろうか。
 僕は息を大きく吸って、
「やめて!! アタイの為に争わないで!!」
 我ながら、何とキモいのだろうか。これはちんこを股間に挟んで女子とかの振りをして
済む問題ではない、もっと根本的な問題だ。それに『アタイ』なんて可愛くもない一人称、
よくも出てきたものだと思う。今時アタイなんて、どこぞの芋娘でも言いはしないだろう。
 しかも、何だか飽きてきた。
「へへへ、中々やるじゃねぇか」
「そっちもね」
 二人の頬は笑みに歪んで唇が重なるが、もう知らん。ホモでも何でもやっていれば良い、
二人が服を脱ぎだした辺りで見るのが嫌になり背を向けた。きっと水樹の肛門が超面白い
ことになっているのだろうが、見たくも何ともない。ひがみとかではなく、純粋に。
「おぅ、凄ぇ、締まる」
「やあぁっ、激しいよぅ!! 裂けちゃう、おしり裂けちゃうよぉっ!!」
 黙れ、勝手に裂けていれば良い。
「やぁ、やだぁっ!! あたし男の子なのに、男の子なのにいっ!! おしりで、おしりで、
イっちゃうよおぉっッ!! ダメぇ、イっちゃうぅぅっッ―!!!!!!」
 どこにでもイけば良い、好きなだけイけば良いだろ畜生。本編では殆んど出さなかった
喘ぎ声なんかを、こんな部分で出すなんて何を考えてやがる。メタ? そんなのは知らん、
ここはおまけの世界だどうでも良い。何がホモエンドだ糞食らえ、ホモなだけに。
 背後の吐息を聞きながら、僕は生まれて初めて煙草を吸った。

『The Crane And Tortoise』is Bad.

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最終更新:2007年08月04日 17:56