満願
2005.12.31.23.21
俺は自分の部屋のベッドに、電気も点けずに、仰向けに寝転んでいた。
ハロ「あ~・・・」
大晦日だ。
「大」がつくほど大晦日だ。
晦日って何だ?
…わかんねぇや。
二十四時になったら、あけましておめでとさんするんだろうな。
ハロ「・・・・・・」
俺はおもむろに携帯電話を取り出す。
呼び出し音。
一回。
二回。
三回。
ツン「ハロ?」
早いな。
ハロ「あけましておめでとさん」
ツン「ちょ・・・早いわよ!言うの!」
ハロ「後で言うのも面倒くさいな、と」
ツン「せっかく言おうと思ってたのに・・・」
ハロ「ん?ちょっと電波悪くて聞こえない」
ツン「なんでもないわよ!」
ハロ「で、何の用?」
ツン「そっちから掛けてきたんでしょ?こっちの台詞よ。わかめだわ」
ハロ「(『わかめ』ってお前・・・)本当、どうしようもないんだわ」
今の状況に、ため息が出る。
ハロ「今さ、軟禁状態。家族が大晦日ぐらい家に居ろってさ」
変なところに気を使うんだよなぁうちの家族。
ハロ「こりゃあクリスマスのときの無理が相当効いたな」
ツン「ふ、ふぅん・・・災難ね」
ハロ「はぁ・・・ハリーポッターみたく、窓から車でお迎えが来たらなぁ・・・」
ツン「何馬鹿なこと言ってるのよ」
ハロ「だよなぁ・・・」
ツン「・・・・・・。ま、しょうがない、か・・・」
だな。
――その時、窓から光が差し込んできた。
ハロ「な、何だ!?」
ツン「ハロ!?どうしたの!?」
携帯を片手に、窓を開け外をうかがう。
冷たい冬の夜風と、まばゆい光が、俺を覆った。
俺の視線の先には・・・!
光り輝くUFOが乳牛をさらっていた。
ハロ「ベタやーーーーッ!!」
ツン「え、ベタ!?」
ハロ「きっと狂牛病だぞ、そいつー!」
ツン「え!?何?どうなってるの?」
ハロ「あ、ごめん掛け直す」
ツン「な・・・!」
携帯をズボンの自分から見て右方向のポケットらしき部位に速やかにしまい、
その飛行物体を睨んだ。
そのときは、自分に迫っているもうひとつの影に気付きもしていなかった。
?「おい!」
ハロ「おわっ!?」
声のした方向を向くと、眼前に人の顔があった。
思わずベッドに転げ落ちる。
?「それだけ驚いてくれると、こっちも驚かせ甲斐があるわ」
窓の外に浮かんでいたのは、少女だった。
金髪(黄色髪?)で、袴・・・巫女さん衣裳の、光り輝く少女。
俺はひとつの確信をした。
ハロ「疲れている」
俺は毛布をかぶった。
?「ちょ、ちょっと!?」
俺もちょっと、「休み」が必要なんじゃ、ないかなぁ・・・。
君、明日から、会社来なくていいから・・・。
?「お、起きてよ!話を聞きなさい!」
俺の体を揺さぶる少女。
ハロ「静かにしてよ!おじさんに怒られるよ!」
?「はあ!?どうせあたしの声なんか、聞こえさせようと思ってる人間にしか聞こえないのよ!」
俺は現実を受け入れる事にした。
ハロ「・・・何、お前」
毛布から顔を出して質問する。
?「よくぞ、聞いてくれました!」
少女はバッと俺から離れ、一言。
?「私は願いの精、ウィッシュ!本当は七夕のとき・・・」
ハロ「はいはいティッシュティッシュ」
ウ「ウィッシュって言ってるでしょ!」
あ、窓閉めるの忘れてた。パジャマだと寒いわ。
ウ「・・・まだ半人前だけど、君の『彼女に会いたい』って願いを聞いて、やってきたわけよ!」
閉めるか。
ウ「聞きなさいよ!私だったらそんな願い、簡単にかなえられるんだから!」
窓を閉めた。
ハロ「こんなかわいいお嬢さんが、願いをかなえる?」
ウ「か・・・かわいいとか、じゃないでしょ!そういう話をしてるんじゃなくて!」
ハロ「じゃあ、せっかく来てもらったことだし、連れて行ってもらおうかな」
ウ「ふん!タダだと思ったら大間違いよ」
ハロ「はいはい、代償はなんですか?」
ウ「ちょっとじっとしてなさい」
ハロ「?」
ウィッシュはしゃがみこみ、俺の股間に顔を寄せてきた。
ハロ「な、何してんだよ!」
ウ「近頃ねー、人間さんとのお付き合いが無くて・・・」
ハロ「やるだけやって帰るつもりじゃないだろうな」
ウ「な!バカにしないでよ!」
ハロ「バカにはしてないよ。そらとべるしきれいだしすごいなー(棒読み)」
ウ「な、何言ってるの!?そーやって女の子を口説くわけね?ふーん、誰にだってそう言うんでしょう、バカ!」
こんなもん口説き文句にもなるか馬鹿(まず常人は空飛べないし)。
ウ「嬉しくないんだから!」
ハロ「はいはいわろすわろす」
がしっ!
ハロ「うっ!?」
ウィッシュはいきなり手を突っ込んできて、主砲を握ってきた。
ウ「はぁ、ちょっと出すところ見せなさいよ・・・」
と言っては主砲を扱くウィッシュ。
ハロ「さ、最近の精霊はお盛んなのか?」
ウ「はぁ、違う!」
息切れてるぞ。
ハロ「お前のほうが興奮してないか?」
ウ「ち、違う、感じてなんか、ないんだからね・・・!」
ハロ「すぐに口に出るな」
ウ「う、うるさいうるさい!早く出すところ見せなさい!」
無茶でんがな(´・ω・`)
ハロ「わかった」
ウ「え?」
俺は身を乗り出し・・・
ウ「ちょ、ちょっと、つかめないじゃない!」
手を離させた。
ウ「ちょ・・・!」
俺はベッドに寝そべり、顔を近づけ床に座っているウィッシュをのけぞらせる。
ウ「な、何・・・」
そのまま袴(?)に間から右手を差し込み、ウィッシュの裂け目を目指す。
ウ「や、やめ・・・!」
ぬる・・・
ウ「ぅひゃうっ!」
やっぱり興奮していたようだ。
ハロ「本当に人間さんとのお付き合い無かったんだな」
ウ「う、うるはいよぉ・・・///」
俺は指で丁寧になぞってやった。
ウ「あ!ぃやっ、だ、だめ!」
駄目と言われたので手を止める。
ウ「はぁ・・・はぁ・・・///」
ウィッシュのうつろな目からは涙すら滲んでいた。
ハロ「感じすぎじゃないか」
ウ「か、感じてないって、言ってるでしょバカ!」
ハロ「素直になれって」
ウ「うるs・・・ひゃ、あくっ、ぁうっ///」
俺の責めに善がるウィッシュ。
ハロ「ちょっとかわいいかも」
と、口に出てしまう。
ウ「か、かゎ・・・ほっといて・・・やめてぇ///」
俺の右腕に抱きついて快感を我慢しようと頑張っているウィッシュ。
やめさせようとしてるのかもしれないが。
まぁそんな事は気にせずに、面白いのでもう少しいじくってみる。
ウ「ああ、駄目ぇ、そこはぁ・・・!」
お、秋の風物詩発見。
俺と蕪雲が会議して決めたク(ryの隠語だ。
ウ「ひゃあううう、だ、だめ、いやあ!」
ウィッシュは体をびくびくと震わせ、俺の右腕をさらに強く抱きしめてくる。
しかし、こいつの声俺以外に聞こえなくてよかったなとつくづく。
ウ「う、はぁ、はぁ、はぁ・・・///」
俺は濡れた右手を袴から取り出す。
ハロ「ホラ、手、離せ」
ウ「はぁ、はぁ・・・///」
するりと手が解けた。
そのまま、ウィッシュは仰向けに倒れてしまった。
そんなにテクニックは無いと思うんだけどなぁ、俺。
ハロ「さ、満足しただろ?早くツンのところへ」
ウ「ふん、何が満足よ・・・。結局私はなにもできてないし・・・」
ぶつぶつと不平を漏らす願いの精。
ハロ「あれだけ感じてくれると、こっちもいじり甲斐がある」
ウ「!・・・馬鹿じゃないの!?あれは演技よ、演技!本気にしちゃってるの?バーカ!」
ハロ「じゃあもう一度」
ウ「いいいい、いらない」
後片付けが大変なんだよ。
何で体液は実体化するんだと小一時間。
ウ「まぁ、今回は特別に願いをかなえてあげる。感謝なさい」
ハロ「何でもいいから早急にな。いいか、月岡・・・」
テレテレテレテレテッテッテテー
ハロ「あ、待て、電話」
ピッ
ハロ「はい今北産業」
ツン「ハロ、あ、あのね、明けましておめでとう」
( ゚Д゚)ヨ<本当は一緒に・・・年越したかったけど、しょうがない、わよね。やっぱり。
ハロ「・・・明けましておめでとう」
ツン「え?」
ハロ「年が明けたんだ。嫌な事は去年で処理し終わったのに・・・」
ウ「?」
ハロ「またいやな思い出を作る気かよっ?」
ゴン!
ウ「いった!何すんのよ!」
ツン「そ、そうよね、ハロに教えられるなんてね」
ハロ「それに、初めて『明けましておめでとう』交わしたのはツンが最初なんだから、喜んでいいぞ」
ツン「何で喜ばなきゃいけないのよ、バカ///・・・じゃあね。初詣、来てよ?」
ツー、ツー、ツー・・・
ウ「あ、ついでに君が初詣に来る神社、私のところの神社だから」
ハロ「もう帰っていいよ・・・あ~!」
正月だ。
「正」がつくほど正月だ。
誰がなんと言おうとな。
ハロ「遊びすぎた・・・」
ウ「帰っていい?」
ハロ「とめてねえだろ!帰れよ!ウワァァァン!」
最終更新:2007年08月03日 16:25