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証明

  • 作者 79氏

俺はいつもと同じく、神社に足を運んでいた。
ウィッシュの神社には、連日参拝客がやってくる。
この全員の願いをウィッシュは聞いてやってるんだろうなあ、と思うと、俺はちょっとウィッシュを見直すのだ。
そして、今日もウィッシュを神社から連れ出そうとする俺。
…やっぱり、いけないんだろうな。
ウィッシュはいつも、『ちょっとぐらい大丈夫』とか、『どうせ神頼みだし、叶わない事があっても変じゃないでしょ?』とか、
俺の前ではそう言ってくれるけれど。
でもウィッシュも内心悩んでると思う。
俺も、いつかはこの問題に結論を出さねば、と思っている。
いい意味で。いい結論が。
俺は神社の裏手の戸を二回ノックし、戸を開けた。

中に入ると、ウィッシュは神社の正面のほうに向かって正座し、目を閉じ、静かに祈りを捧げていた。
ウィッシュがそうしてるときは、大抵何をやっても気付かない。
尤も、参拝客のために祈っているのを邪魔なんてしたくないし、色々してみるなんて事はしないが。
俺はウィッシュの隣に座った。
真剣に祈りを捧げるその表情はとても真剣で、やや俯き加減に、呼吸をしているのかもわからないくらい静かに、
ただ黙々と・・・。
俺は何も話さないでも、そんなウィッシュの顔を眺めているのが嫌いではなかった。
賽銭が投げ込まれようと、表のなんかガラガラ鳴らすやつ(未だに名称不明)が鳴っても、風がその髪を撫でても、
ただ黙々と・・・。
今日はやけに熱心に祈る。
俺がここに来るようになって間もない頃なんか、祈っている姿を見ることも無かった。
遠慮していたんだろうな。
俺に気兼ねせずに、熱心に自分の仕事を熟すようになってくれて、俺も少し嬉しい。
……。
なんだか眠くなってきた。
静かだもんな、ここ・・・。
………。
……。
…。

ウ「――えっ?」
ハロ「・・・・・・」
ウ「ちょ、ちょっと!何やってんの!?///」
ハロ「・・・うーん」
ウ「お、起きてよ、ねえ!///」
ハロ「あ・・・?」
なんだよ、うるさいな・・・。
目を開けると、なにやら困り顔で俺の顔を覗き込むウィッシュの姿。
ハロ「顔近いぞ」
ウ「ああ、もう、どいてっ!///」
ゴツン
ハロ「あだっ!」
頭が床にぶつかり、鈍い音を立てる。
ウ「だ、大丈夫?」
いてててて・・・なんだよ、一体。何が起きたんだ?
ハロ「うー・・・頭蓋骨脱臼」
ウ「大丈夫だね」
はぁ、とウィッシュはため息をついた。
ウ「まったく・・・」
ウィッシュは不機嫌そうに腕を組んでいる。
どうやら俺は、ウィッシュの膝枕で寝ていたらしい。
ウ「これじゃあ、落ち着いてお祈りもできないよ全く」
ハロ「それはそれは・・・大変でございましたでしょうに」
ウ「君のせいなんだけど」
ハロ「なんと!」
とわざとらしくリアクションしてみる。
ウ「もしかして、今までも祈ってる私にいたずらなんかしてないよね?」
ハロ「え?」
ウ「ほら、その・・・胸とか、触ったりさ・・・///」
存在しないものを触れと?
ハロ「触られたいんじゃないのか?」
ウ「バカなこと言わないでよ!」
ハロ「謝罪」
いや、本当に何もしてこなかったんだが。
ハロ「でも、あれは無意識に」
ウ「無意識に?膝枕?」
ハロ「ずーっとお前の顔見てたら、眠くなってきて」
ウ「ず、ずーっと・・・見てたんだ・・・///」
ハロ「気付かないからな。そしたらこう、睡魔が・・・かくん。というオチだ。だから仕方なかった」
ウ「しかも謝る気無いし。下手したら裁判沙汰だよ?」
ハロ「ねーよwww」
…あるある。
ウ「で?」
突然、話を切り出してきた。
ウ「どこか行くの?」
ハロ「いや、来ただけ」
実は、何も決めてない。
ウ「何だそれ・・・」
ハロ「あまりにも暇だったから」
ウ「そう」
少し間があって。
ウ「そうだ!」
ハロ「?」
ウ「お願い、聞いてくれる?」
ハロ「『私を女にして』以外だったらできる範囲で」
ウ「真面目に聞け!」
ハロ「はい」
ウ「実は、今日来た人の中で、変わった人が居たの」
ハロ「俺か?」
と妄言を吐いたところ、『真面目に聞け』的な怒りの視線が返って来た。
ハロ「続けて続けて」
ウィッシュはあきれたような顔をした。
ウ「それでね、その人の願いっていうのは」
ハロ「うん」
ウ「『どうかうちのポチが帰ってきますように』っていう」
ハロ「はぁ?」
そんな願いをいちいち気にしてるのかよ、と正直に思った。
ウ「で、でもね、その人最近毎日来るんだよ?」
何故か必死に食い下がるウィッシュ。
ハロ「ふーん。そんな願い叶えてやればいいのに」
ウ「私の能力は、君が思ってるようなのとちょっと違うのかな」
ハロ「?」
ウ「私はね、願いが叶うように、その人にほんの少し力をあげるだけで・・・」
ハロ「直接手を下すわけじゃないのか」
ウ「ポン、と背中を押してやる事ぐらいだけど、でもその人だけは毎日来て・・・」
む、そんな奴のためにウィッシュは毎日祈っているのか?許せん。
ウ「だから、お願い。その猫を見つけてあげて!」
ハロ「だけど・・・って猫かよ!?ポチとか言ってなかったっけお前!?」
ウ「え?ポチって普通は犬の名前なの?」
なんと世間知らずな。ってそういう話をしてる場合じゃないな。
ハロ「まあ、どうせ暇なんだし探してやらんでもない」
ウ「やった!」
ハロ「俺はウィッシュの願いだから聞くんだぞ?」
ウ「それでね、そのおじさんは・・・」
聞けよ。
ウ「その猫は三毛猫だって言ってた」
ハロ「三毛か。なら探しやすいかもしれないな」
ウ「毛はふわふわで、」
ハロ「うん」
ウ「こう、何?赤い首輪着けてて、」
ハロ「鈴は無いのか?」
ウ「鈴?無いと思うよ」
そもそも最近の飼い猫は鈴を着けているんだろうか?
ウ「にゃーって鳴くの」
ハロ「それはよかった」
ウ「それぐらい」
ハロ「どこに行きそう、とかは?」
ウ「全然」
ハロ「なんじゃいそりゃ」
ウ「暇なんでしょ?一緒に探しに行こうよ!」
携帯を取り出す。
ハロ「む。急な予定が入った」
ウ「嘘はいいから」
携帯をしまう。
ハロ「わかったよ。じゃあ着替えて来い」
ウ「やった!」
ハロ「でもこれだけは覚えておけ。俺はそのおっさんの為でもなく猫の為でもなく」
居ないし。
いいよ別に。言ってみたかっただけだから。

数分後、ウィッシュが着替えて出てきた。
ウ「どう?かわいい?」
ハロ「子供っぽい。ところで、その依頼人はおっさんなのか?」
ウ「こ!?・・・教えてあげない!」
おっさんじゃなくて貴婦人かもしれないな。幼女だったら即俺の脳内衆議院通過だったんだが・・・。

俺たちは神社を離れた。
ハロ「何怒ってるんだ?」
ウ「自分で考えてみれば?」
ふむ。わからない。
ハロ「で、どこに向かってんだ?」
ウ「え!?わかってて歩いてたんじゃないの!?」
かなり驚かれた。
ハロ「情報無いんだもんハロわからないもん」
ウ「キモイ」
あれ。なんだろう。すごいグサッってきたよ今。
ウ「ああ、その人は女の子だよ」
ハロ「何!!?!!?!?!!kwsk!!!!11!1」
ウ「何で急にテンション上げるかなあ」
ハロ「俄然やる気出てきた。よし、海行くぞ」
ウ「(なんか面白くないなあ・・・)海?」
ハロ「そう。きっとそこに屯してる」

海まで歩いてきた。
風が強い。向こうの空には鉛色の雲が浮かんでいる。
ハロ「こりゃあ・・・一雨来そうだぜ」
俺はそう言って、足早に引き返し
ウ「何で引き返すのかなあ?」
しっかりと腕を掴まれてしまった。
ハロ「わかったわかった。探すよ」
防波堤に登る。
ウ「危ないよ!」
テトラポットを見回すが、猫の姿は無い。
ハロ「居ないか・・・」
ウ「あ!猫!」
ハロ「何!?」
ウィッシュの指差したほう(多分南)を見ると、白い猫がこちらを睨んでいる。
ハロ「・・・・・・」
猫「・・・・・・」
ハロ「何見てんだコラアアアアア!!」
ウ「えっ?」
俺は猫に向かって走り出した。
当然、猫も走り出す。
ウ「ちょ、ちょっと待ってよ!」
ハロ「待たねえ!待てばそれ程ヤツを町に近付けさせてしまう!!」
ウ「え、何言ってるの!?」
ハロ「気にするな・・・あ」
ウ「え?きゃっ!」
どん、と後ろからウィッシュが体当たりを。
ウ「急に止まらないでよ!」
ハロ「それよりも、猫が壁をぴょんこらひょーいと登ってしまったぞ」
ウ「だから、何で猫を追いかけるかなあ」
ハロ「わからんやつだな。群れの仲間に合流するかもしれないだろ?」
ウ「あ、そっか」
これだから素人は困る。
ウ「でも、逃げられちゃったね」
ハロ「・・・・・・」

結局、海には居なかった。
ウ「居なかったね」
ハロ「不覚」
天気も良くない。だんだん雲が出てきた・・・。
ハロ「こりゃ、引き上げだな」
ウ「・・・残念だね」
明日は学校だし、ウィッシュはまた一週間その可憐な幼女の祈りを聞かなければならないのか・・・。
ハロ「傘取ってくる」
ウ「え?」
ハロ「どうせ暇だしな。もうちょっと付き合う。家から傘取ってくるよ」
ウ「うん・・・あ!」
ハロ「どうした?」
ウ「今更だけど、心当たりが」
ハロ「もっと早く思い出せよ・・・」
ウ「ごめんね!ちょっと行って来て、居なかったらすぐ君んちに行くから!」
ハロ「あ、おい!」
ウィッシュはそう言い残して駆け出して行ってしまった。
雨が降りそうだ。ウィッシュのためにも、早く行って取って来るか。

ウ「あっ!」
居た。三毛猫で、赤い首輪。
ウ「・・・ポチ?」
って、名前呼んでも返事するわけないか。
近付いても平気かな・・・?
私は、恐る恐るポチに近づいた。
ポチは、睨んでいるだけで逃げようとも飛び掛ろうともしなかった。
ウ「目つき悪いなあ、君」
猫って、そんなもんなのかな?
――ポツ。
ウ「!」
雨?どうしよう。
この猫見張ってないといけないし・・・今のところ逃げる気は無さそうだけど・・・折角見つけたんだし・・・。
…今日逃したら、ハロもしばらく来てくれなくなる。
そうだ、この猫を神社に連れて行けば・・・。
そう思って、猫のわき腹に両手を差し伸べた。
ポ「ニ゙ャーァ!!」
ウ「いたたたたた!」
酷い剣幕で怒鳴られ、猫パンチを喰らい、思わず手を引っ込めてしまった。
ウ「何すんのよ!」
ここ動いてくれないと困るんだってばぁ・・・。
ウ「あー・・・」

雨、降ってきたぞ!
ハロ「いっけね!初日から遅刻遅刻!」
後はそこの曲がり角から・・・難なく通過。
ハロ「なんだよ!転校生フラグ立てろよ!」
俺は焦り過ぎて変なテンションになっていた。
くそ、低気圧め・・・この借りは、必ず返す!!
ハロ「ウィッシュ!?」
元の場所に戻ってきたはずなのだが、ウィッシュはどこにも居なかった。
・・・どういうことだ?落ち着け、落ち着け俺・・・。

ザ――――・・・
ウ「はは・・・」
ポ「・・・・・・」
雨が降ったんだから、どっかにどいてもいいじゃん。
ウ「そっか。そうだよね。ここまで濡れちゃったんだから、今更どこに避難しても変わらないよね・・・」
ポ「・・・・・・」
ポチは、相変わらずその場に伏しているだけで、変わった様子は無い。
ウ「今ね。・・・頼りになる人が傘持ってきてくれるんだ。それまで我慢して」
ポチは私のことを睨まなくなったけど、今度は無視するようになった。
バカな人だ、と思ってるんだろうか?わけのわからない変な人だと思ってるんだろうね。
ウ「でも、君が居る場所わからなくても、割とすぐに持ってきてくれると思うよ?傘」
ポチは見向きもしない。
単に私のか細い声が、雨音にかき消されて聞こえないだけなんだろうか。
…それとも、私が自分に向かって言ってるのだと思ったのだろうか。
ウ「ちょっと前の日も、雨、降ったよね?そのときも君はここに居たの?」
答えてくれるわけも無いか。
ウ「大変だね。風邪引いちゃうよ?」
……。
ウ「私は大丈夫だけど、君は大丈夫じゃないんだ。なんでだろうね?」
ポチは耳をパタパタさせた。
ウ「何でだろうね?おかしいよね?私、普通の・・・人間じゃないんだよね?」
ポチは顔を上げた。
ウ「馬鹿だから風邪引かないんだよね。きっとそうなんだよ」
雨が強くなってきた。
ウ「私は・・・」
ポチの顔が見えない。見ていない。

ウ「・・・・・・」
ハロ「ウィッシュ!!」
ウ「ハロ・・・?」
ウィッシュだ。
よく見えないけど、あれは確かに。
ハロ「お前、何・・・!あ、三毛猫?こいつか!」
ウ「・・・うん。でもね、ここ動こうとしないの」
ハロ「だからってお前も動かない事無いだろ!こんな雨の中立ってたら風邪・・・」
ウ「引かないの」
ハロ「・・・え?」
ウ「この子は風邪引いちゃうんだ。だから、この子をどうにかしなきゃ・・・」
ハロ「どういう・・・」
ウ「私っ!私は、普通の人間じゃないから、風邪引いたりとか・・・」
今にも泣き出しそうになるウィッシュ。
俺は・・・俺は何を言わせようとしてるんだ?
ハロ「・・・乗れ」
ウ「え?」
ハロ「負ぶってやる」
ウ「猫は・・・」
ハロ「連れて行く」
場所を動かなかったはずの猫が、大人しく俺たちの後をついてきた。
俺はウィッシュを負ぶって、神社を目指していた。
ウ「この猫・・・」
ハロ「?」
ウ「ハロのことが好きなのかな?私のときは言う事聞いてくれなかったのに・・・」
ハロ「・・・じゃあお前のライバルだな」
ウ「そうかもね・・・」
ハロ「・・・・・・・」
ウ「あったかいね・・・」
ハロ「そうか?」
ウ「会話、続けてよ・・・」
ハロ「あ、ああ、すまん」
ウ「こうやって話し続けてないと、不安になるよ・・・」
ハロ「不安か・・・」
ウ「だって・・だって!何で私・・・!人間の真似してるだけじゃん!何で、何で君と一緒じゃないの!?」
ハロ「一緒じゃないか」
ウ「全然違う!私は病気になるどころか、死にもしない!」
ハロ「体調を崩した事はあったろ?」
ウ「あれも食あたりなんかじゃない・・・私に対する信仰心が少なくなったりすると・・・違う!やっぱり変!」
ハロ「それでも俺はウィッシュを心配する」
ウ「心配なんか必要ないの。風邪は引かない。いくら雨に打たれても・・・この子が風邪を引くだけ」
ハロ「・・・・・・」
ウ「私は人の為に生きるしかない。それは嫌じゃない。私の身なんか、どうでもいいから」
ハロ「そんな事無い。俺はウィッシュが好きだ」
ウ「そんな事言わないで。私には構わないで。君は人間なんだよ?」
ハロ「だからなんだ」
ウ「もし、君が事故かなんかで死んじゃったら、それでも私は死なないし、私の願いを叶えてくれる人も居なくなる」
ハロ「変な事を言うな」
ウ「そうだよ。変だよ。私は自分のために生きたら、消えちゃうんだから。私の願いなんか・・・」
ハロ「・・・歴史に『もし』は無い」
ウ「?」
ハロ「人のことを考え過ぎだ。暗い未来なんか考えるなよ。お前は、明るい未来を導く精霊なんだろ?」
ウ「・・・・・・」
ハロ「孤独は、人を殺す」
ウ「え?」
ハロ「同じ苦しみを分かち合える人が居ないから、ウィッシュはそう思うこともあるんだろ?」
ウ「・・・そうかもね」
人の死は誰かが悼んでくれる。
悼む事で自分も死後は悼んでくれる人が居る、と安心する事ができる。
だがウィッシュの消滅は、『悼む人どころか、存在を信じる者が居なくなって』成立する。
そういう意味では人の死よりもきわめて儚い。
ハロ「もうすぐ神社だ」
ウ「そうだね」
ハロ「俺は、お前に無理して欲しくないし、自分のためになるべく生きて欲しいと思う。・・・変だろ?もしかしたら、
 その願いはお前を殺すかもしれないのに」
ウ「何で、何で私は人間じゃないのかなあ・・・!素直に、ハロの心配を受け取りたいのに・・・!」
ウィッシュが背中で震えているのがわかる。
俺には、どうする事もできない問題なのだろう。そして、ウィッシュにも。
どうか。
どうか誰かこの子の望みをかなえる力を、俺に下さい。

今度は、猫は縁側に居ついてしまった。
こちらとしては好都合だから別にいい。後は引き取りに来るのを待つだけだ。
稚く儚げで可愛い、可憐な幼女が引き取りに来るのを。
雨は止まない。
神社の中に入り、一通りタオルで体を拭き終えた。
ウィッシュは俺の背中から降ろす頃には、泣き疲れていたのか眠ってしまっていた。
永遠を与えられた少女。
でも人が成す連綿とした魂の絆から見れば、あまりにも短いその時間。
誰が、こんな残酷な運命を科したのか。
ハロ「俺が、救ってやるから・・・」
横たわるウィッシュの顔を見て、思わず、そう呟いた。
ウ「くす・・・」
ハロ「な、なんだよお前、寝てたんじゃないのか」
ウ「嘘でも嬉しいよ」
ハロ「・・・嘘じゃない」
ウィッシュは体を起こした。
ウ「もういいんだ。どうかしてた。悩んでも仕方ないよ」
否定する事はできなかった。
俺はウィッシュを優しく抱きしめた。
ハロ「でも俺は諦めるつもりは無いから」
ウ「・・・そんな事言われたら、嬉しくなっちゃうじゃん・・・」
少し体を離した。
ウ「・・・いいよ、しても」
ハロ「い、いや、ええっと」
ウ「も、こんな事忘れてさ!あ、猫に聞こえないようにね?」
ハロ「あー・・・それはお前次第だ」
ウ「意地悪言わないでよ・・・んっ///」
俺はウィッシュに軽くキスをした。
ウ「あ・・・ぅ・・・///」
服の中に手を入れ、つんと立った乳首を軽く撫でる。
ウ「ひゃ!///」
ハロ「だからお前次第だと」
ウ「う、うるさいっ!///」
ハロ「でもウィッシュはこっちのほうが好きだろ?」
俺は手を伸ばし、ウィッシュの下着に手を差し入れた。
そして割れ目に指を這わせた。
ウ「ひゃくっ!・・・!///」
ハロ「な、何マジになって我慢してるんだ?ww」
ウ「ぁ・・・、べっ、別に!///」
ハロ「仕方ない。舐めてあげるか」
ウ「う・・・///」
どうもウィッシュが相手だと上手に出てしまうんだよな。
と思いつつ、ウィッシュの下着を下ろし、既に濡れているそれに舌を近づけた。
ウ「あっ!」
ハロ「・・・まだ触れてないんだけど」
ウ「え?嘘・・・ぁあっ!///」
と微妙な嘘で油断させる俺。
ウ「あ・・ぃゃ・・・いやらしいよ・・・///」
俺はウィッシュの秘所を舌で責め続けた。
溢れてくる愛液を舌ですくったり、舐めてそれを広げたり、啜ったり。
ウ「ひゃ、ひゃううッ・・・///だ、駄目ぇ、イっちゃうよぉ・・・///」
くちゅ・・・
ハロ「何が駄目なんだ?」
ウ「う・・・(なんで糸引いてんの・・・)///」
ウィッシュは俺のベルトに手を掛け、外し始めた。
ウ「気持ちよくして欲しいでしょ?」
ハロ「うん」
ウ「なんでそんなあっさり・・・あっ///」
突如ウィッシュの眼前に屹立する俺の竿。
ウ「私の舐めても、興奮するんだ?」
ハロ「変態だからな」
ウ「・・・変態」
ハロ「変態」
ウ「返さなくていいの!もう・・・」
ハロ「・・・う」
ウィッシュが亀頭を舌先で舐めてきた。
いやー、ここ最近フェラなんて無かったもんだから新鮮で・・・っておっさんか俺?
ハロ「・・・!」
ウィッシュはしばらくそうした後、今度は咥えこんで来た!
ハロ「くぁ・・・///」
思わず声が漏れる。い、いつの間にそんな技術を・・・。
ウ「んふー♪」
ウィッシュは、「どうだ、参ったか」と言わんばかりに微笑む。
そして、そのまま上目遣いのまま動き始めた。
ウ「ん・・・んん・・・ちゅ・・・///」
ハロ「ぁ、あぁ・・・///」
硬いような、硬くないような舌が俺を責める。
俺は背後に両手をつき、ただ、ウィッシュの行為に身を任せていた。
ウ「ん・・・ぢゅう・・・んっ、・・・んん・・・///」
ハロ「うっ・・・!///」
竿を吸い上げられる。そのまま吸い出されそうなくらい・・・も、もって行かれる・・・。
じゅる、じゅるとわざと音を立て、舌で亀頭から竿の裏側をなぜながら、吸い上げていく・・・。
ハロ「くっ!・・・あ!///」
ウ「ん・・・///」
気がついてウィッシュの顔を見ると、やはり俺を見て笑っていた。
こいつ、フェラの才能があるんじゃねえのか・・・?
ウ「・・・ぷは、あは・・・なんか、もう出てきてたよ?舐められるの好き?」
ハロ「・・・お前と一緒だ」
ぱく。
ハロ「っく」
ウ「ん・・んんっ、ん・・・ん・・・///」
さっきよりペースを早めてきた!
ウ「んっ、んんっ!ぷはっ!ちょっと、動かないでよぉ・・・///」
ハロ「・・・え?」
どうやら俺はあまりの気持ちよさに、腰を動かしてしまっていたようだった。
ウィッシュの責めに屈するなんて・・。
ウ「ま、いいけど。・・・あむ」
ハロ「あっ、・・・くっ、ああっ!///」
ウ「ん、んん・・・ぷは、出していいよ?・・・あむ」
ウィッシュは俺の顔を見上げ、上目遣いのままその頭と舌を動かし、俺を侵食していた。
ハロ「あ、ぅ・・・で、出る、から、離れ・・・///」
ウ「ん・・・ちゅ・・・ん・・・んん・・・///」
それでもウィッシュはフェラをやめない。
ハロ「バっ、バカ、お前・・・口の中に出してもイいのか!?」
後半声が裏返ってしまった。
俺は右手でウィッシュの頭を押し返・・・と、言うより、手を当てているだけだった。
力が入らず、ウィッシュが頭で押し返す力のほうが遥かに強い感じがした。
ウ「ん・・・じゅる・・・んっ・・・///」
ハロ「やっ、やめ、ろって・・・!あ、もう・・・出・・・///」
ウ「ん、んんー!///」
脈打つ俺のペニス。それは確実にウィッシュの口の中に収められたままで・・・射精した。
ハロ「か・・・あ・・・///」
ウ「ん・・・んはっ・・・///」
ようやくウィッシュが口を離した。
…その口の中には明らかに白いものが見える。
ハロ「お前が離さないから・・・ああ、もう早く吐き出せ。気持ち悪いだろ?」
ウ「んっ!・・・こく、こくん。」
ハロ「・・・あ」
ウ「・・・うぇっ」
ハロ「じゃあ飲むなよ!」
ウ「ごめんね、本当は『おいしい』って言わなきゃいけなかったんだけど」
ハロ「おいしいわけないだろ。おいしかったら世の男たちがもっと嬉しい目に遭ってる」
ウ「でも、あれだね・・・これ、すごい後味、っていうか・・・残るね」
ハロ「あ、ああ?そうか?///」
ウ「私の口でイってくれたなんてうれしいなあ。次からはこれでいこうかな?」
ハロ「なんと」
ウ「でも慣れたらどうしよう」
ハロ「そん時は足・・・いや、なんでもない」
ウ「?」

――翌日。
幼「あっ!ポチ!」
ポ「にー」
そんな姿を障子の隙間から覗く俺たち。
ハロ「いや、よかったよかった」
ウ「よかったね」
ハロ「・・・・・・」
ウ「どしたの?」
ハロ「なんでもない」
ウィッシュの頭をぽんぽんと叩いてやる。
ウ「・・・(なんか、子ども扱いされたような・・・)」
ウィッシュが強いわけない。ウィッシュは誰かが支えてやらなきゃならない。
人を救う人には、人を救う人を救う人も必ず要るわけで、義務とは言わないまでも、心がけないといけない事。
どんな運命を科せられようと、ウィッシュが人の心を持っているのなら・・・・
やっぱりそれは、人として扱うに値すると思う。
人として生きていくに値すると思う。

だから俺は、ウィッシュを願う。

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最終更新:2007年08月03日 17:05