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黒き色彩

  • 作者 リアルの人氏

俺――こと黒木悠沙(くろきゆうさ)は恵まれていると思う
何せ俺の家は金持ちとは言えないが
そこそこの金は持っている(親が平均的なサラリーマンの1,75倍の給料を貰っている)し
顔もいいほうだと思う(思っているだけだが)
それに勉強も出来る(これも平均より少しだけ上なだけだが)
スポーツもそこそこだ(テニス部でのスタメンだが勝率は4,25くらい)
まぁ…恵まれていると言っても周りの人間より少しだけいいだけだ
他の人間とは余り変わらん
しかし何より一番恵まれていると思うのは
“彼女がとても可愛い”と言うことだ
多分学校のトップ3に入るほど可愛い
しかも幼馴染でたまに料理も作ってくれる
あぁ俺はほんとに恵まれた人間だ…
これ何てエロゲ?
ただなぁ…性格がなぁ…
それに彼女と呼べるのかなぁ…

今俺は学校の屋上で昼飯を食っている
学校物で飯を食うといったら教室か屋上だよね
なんでだろうねぇ…
そんな考えはおいといて飯を食っている
彼女――こと田中彩女(たなかあやめ)と飯を食っている
訂正
食おうとしている
これも違うな、
さらに訂正
食おうとしている弁当を貰おうとしている
しているしているって…俺は何がしたいんだろうね
「は…はい、弁当…不本意だけど悠沙が体調を崩したらテニスに支障が出るから
 作ってきた理由はそれだけなんだからね、マネージャーとしての役割なんだから」
あぁ…何時もどおりの言い方だよな
口調がキツイって言うか…
口は悪いが容姿はいい…何となぁ
まぁこのギャップもいいのかネェ
まぁ俺はそんなんでも有難く貰うんだがねぇ…
「うぃどうも…」
「何よ素っ気内言い方ね」
「まぁ…なぁ…でもそんなのどうでもいいだろ」
「そ、それもそうね」
さて、弁当を開けてみようか
中から出てくるのはバアッとびっくり箱だった―――
んなわけなかろう
中から出てくるのは白米にアスパラのベーコン巻き、から揚げ、玉子焼き、お新香だ
見た目からは美味しそうだが味は…
食べてみると美味い
まぁ昔から食べているからこの美味さに慣れているんだがな
「どう?美味しい?まぁどうせ私が作ったんだから美味しいに決まっているけど」
君のその自身はどこから出てくるんだ?
まぁ美味しいからそこを突っ込むことは出来ないんだがな…
「何時も通り美味しいよ」
不味いと言ったら何をしでかすか分からん
だから思ったとおりの感情を出そうではないか
「でしょ、でしょ、当たり前よ別に悠沙何かに誉められても嬉しくなんかないんだから」
顔が赤いと説得力無いですぜ
これも口に出すと何があるか分からん
いや、あえて口に出すのも中々乙な物だ
「顔が赤いと説得力無いぞ」
「ぇ?嘘…でも本当に嬉しくなんか無いんだから」
俺と同じものが入った弁当を食べながら彩女は言った
「ハイハイ信じておきましょう」
「何よ、その言い方は、それにハイは一回」
君はお袋かと…

飯を食い終わった俺は教室で友達――こと藤田桜(ふじたさくら 注:男)と喋る
男が桜なんてネェ…
まぁこいつもテニスの仲間だ
ついでに言えばダブルスで俺と組んでいる後衛の頼れる男だ
「でさぁ、やっぱ女テニはいいよなぁ、観戦するのは
なんたって女テニはスカートだろ?パンチラ見放題だぜ」
ただ、こう名前に反して男らしい性格にはなったんだがネェ
ま、それもそれで健全ってことでいいんじゃないの?
「まぁ…そうだなぁ確かに見放題だな」
「だろだろ?ってことで今度の女テニの試合見に行かネ?」
「試合か…来週の日曜だよな」
「あぁ来週の日曜日で合ってるぜ、しかもあの中下さんが出るんだぜ」
中下さんは俺と一つ上の高校3年生、美人でテニスが上手いと評判の人だ
それにしても二人して童貞でこんな話をしていると哀愁漂ってくるね
ん?あぁ、俺は彼女が居ても手を出したことは無いよ
俺は生まれたままずっと綺麗なままだよ汚れ無き心に汚れ無き体…
訂正
心は荒んでるよ、俺
まぁそんな下らない話で盛り上がってると昼休みは終了するわけだ
すると英語の教科の先生が現れるわけだ
しかしその先生の声は俺には全く入らないんだよね
むしろ眠くなってきたよ、子守唄か?先生のその英文は子守唄なのか?
先生、睡眠補助波長を俺に当てないで下さい、眠いで…
ここで俺の意識は途絶えるわけだ
言うまでも無いが言ってあげよう
結果的に俺は寝た…
まぁ起こされることになるんだけどね

「…ろき…くろき」
おぉ、人の声が聞こえる、これは俺がレム睡眠状態の証だ
「起きんかぁぁぁぁ黒木ぃぃぃぃ」
あぁ、怒声が耳元で響く
とりあえず起きてあげようか
「どうもおはようございます」
起き上がって先生に挨拶そうか、さっきの怒声は先生が発したのか
「おはようって黒木、今は朝じゃないぞ」
「でも目の前でこんなに太陽が光ってるじゃないですか」
太陽が目の前に…
訂正
これは先生の頭だ、
「く…黒木ぃぃぃぃ廊下へ立ってろぉぉぉぉ」
あぁ、先生そんなことで怒らなくてもいいのに…
五月蠅いなぁ
まぁこれ以上怒鳴られたらかまわん
指示に従い廊下へ出ようか…
亀でもましかと思うようなのろさで歩くのは仕様だ
眠いのだから仕方が無い
まぁこれで怒鳴られることは―――
「早く出んかぁぁぁぁ何ちんたら歩いてんだぁぁぁぁ」
何だ、結局怒鳴られるのか

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最終更新:2007年08月04日 20:37