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ツルとカメ-4

  • 作者 ロボ氏

 電子音。
 玄関のインターフォンが鳴らされ、ツルに断りを入れて席を立った。相も変わらず口が
悪いけれども珍しく機嫌が良さそうで楽しく会話をしていたのに、それに水を差すなんて
何とも間の悪い人も居たものだ。誰だろうかと覗き窓から外を見てみると、美少女が三人。
いや、正確に言えば巨乳美少女が二人にオカマが一人。楽しそうに談笑しながら玄関の扉
が開くのを待っているようだった。
 吐息を一つ、僕はドアを開いた。
「あ、カメ」
「帰れ」
 コイと笑顔を交していたセンスが声に気が付いてこちらを振り向き、
「ひ」
 固まった。
「ひあぁァッ、何でカメさんがココに居るんでスカぁ!?」
 いや理由を問われても、ここが僕の家だからとしか答えようがない。確かに休日だとい
うのに家に篭っているのは少し不健康かもしれないけれども、そこまで言われる程のこと
でもないと思う。それにセンスは兎も角、水樹もコイもここが僕の家だと分かって連れて
来たんだろうから、少しくらいはフォローをしてくれても良いのに。
 そう考えている間にもセンスは乳を手で隠しながら僕を涙目で睨みつけ、米国の言葉で
色々と酷いことを言っていた。東洋の黄色い猿には分からないとでも思っているのだろう
が、それは大きな勘違いだ。スラングはあまり分からないが、洋モノのエロ本やビデオを
正しく楽しむ為に英語をしっかりと勉強した僕には、日常会話で使う程度の言葉ならそれ
なりに分かる。今や僕が彼女の脳内でどれだけこき下ろされているのかも分かった。
「随分嫌われているな」
「仕方ないんじゃない、アンタ目付きが尋常じゃない位いやらしいもん」

 そんな筈はない、と思う。つい先程ツルと話をしていたときに、僕の視線がニュースで
見た性犯罪者に限りなく近いものがあるという言葉に近い感覚があるけれど、それは偶然
だろう。今のもコイの冗談に決まっている、蔑んだ視線もいつものこと。
 そう思うことにして、笑みを作った。安心させるためにそうした筈なのに、余計に態度
が酷くなったのは何故だろうか。今やセンスの頬には大粒の涙が川を作っている。
「どうしてだろうな?」
「アンタの方が『どうしてだろうな?』よ!! それに乳に向かって話し掛けるな、人と話
をするときは目を見て話しなさいって習わなかったの? それとも乳と会話してるの? 
もしかしてアンタだけ特別に、人と話をするときは乳に目を向けろって習ったの!?」
 今日もコイの言葉は切味抜群、罵倒に慣れている僕じゃなかったらその場で泣きだして
しまう人が殆んどだろう。しかし、罵倒に慣れてしまうというのは恐ろしいことだ。
「そろそろ泣きやんで、センス。カメはたまに……いつも頭がおかしいけど良い人だから」
「お前今フォローしてるようで、実は自然な流れで罵倒しているぞ」
 しかし水樹の言葉が効いたのか、センスは徐々に泣き止んできた。それは嬉しいことだ
けれど、僕を信用せずに変態の言葉を信用したのは正直少し悲しいものがある。まぁ外見
は美少女なので、その分言葉に説得力があったのだろう。
「さっきから煩いわね、ってあら。いらっしゃい」
 僕がなかなか戻ってこないことに業を煮やしたのか、リビングからツルがやってきた。
だが普通にコイ達に対応したのも束の間、センスが未だにぐずっているのを見て鋭い視線
を僕に向けてくる。つい五分程前までは機嫌が良かったのにこんなことになってしまうだ
なんて、誰が予想しえただろうか。

「カメ、アンタ何したの?」
 何もしていない。
「僕を見たら急に泣き出した」
 理由が分かったのか、ツルはセンスに笑みを向け、
「そう。言い忘れてたけど、アタシとカメは一緒に住んでるの。でも気にしないで、カメ
は変態だけど悪いことは多分してこないから」
 絶対にしねぇよ。
 経緯はどうあれ三人とも家に入るようなので僕は珈琲を煎れる為に台所へ向かった。後
ろの方、リビングでは日本のゲームが珍しいのかセンスの驚きの声が聞こえてくる。僕へ
の対応は酷かったけれども今は喜んでいるようなので、深く突っ込まないことにした。
 数分。
 人数分の珈琲が出来たので、皆の元へと向かう。どうやら家庭演算機(和訳)で遊んでい
るらしく、昭和真っ只中の安い電子音楽が聞こえてきた。やっているソフトは筋肉隆々な
男が格闘する対戦ゲーム、今はキャラクターを選んでいるらしい。コイは原作の主人公と
中国人のコンビを選んで、センスが選ぶのを待っている状態だ。不馴れな手付きでたった
八人の中から真剣に選んでいる様子は、どこか可愛らしい。
「あの」
 眺めていると、センスがやや躊躇いがちに声をかけてきた。僕が居ない間に説得された
のか、それとも自発的なものなのか、どちらにせよ僕と話をするという気持ちを持ったら
しい。それだけでも大分嬉しいことだ。
 だから僕は笑みを浮かべ、
「何?」
「その、この中にアメリカ人は居まスカ?」
 彼女は自分の国に愛着を持っているらしい、その素朴な心に胸を打たれた。だから僕は
黙って主人公の相棒である額に米の文字が付いている男を指差した。センスは嬉しそうに
その男を選択すると、後はどうでも良くなったのか適当にパートナーを選んだ。しかし、
無知とは恐ろしいもの。

「げっ」
 センスに聞こえないように気を使って小さく漏らした声だけれども、僕にははっきりと
聞こえてしまった。センスが選んだのはドイツ人、このゲームの最強キャラクターであり、
マナーとして使わないのが基本。しかし何も知らないであろうセンスは、禁断の行為を行
ってしまった。
 開始から数十秒、何かの操作ミスでアメリカ人からドイツ人にバトンタッチし、コイの
表情が険しいものへと変わった。それはそうだろう、しかももうすぐ強化アイテムが出る
頃だ、最高にタイミングが悪い。
「このっ、コンニャロ!!」
 焦ってコイは猛ラッシュ、中国人がドイツ人を果敢に攻めたてる。半泣きで逃げ回って
いたセンスだったが、ついにサナギから蝶へと羽化するときがやってきた。主人公の世話
係の眼鏡をかけた子供が光る玉を投げ、幸運にもそれは逃げ回っていたドイツ人に上手く
ヒットした。そうなればここからは、こいつの独壇場になる。
「Bボタンだ!!」
「こらカメ、何教えてんのよ!!」
 コイの発言を全く気にせずに、センスはBボタンを押した。
「ひゃあ、凄いデス」
 するとドイツ人は毒霧のようなものを吹き出し、それは一直線に飛んでいく。原作には
存在しない、謎の技。辛うじて避けたものの、コイの表情は蒼白だった。当然だ、パワー
アップした後で使うことのできる必殺技は体力の残りを表す五つのランプのうち、一つを
消す力を持っている。それは他のキャラでも同じだが、違う部分が一つだけあり、これが
使用禁止の理由。つまりは他のキャラが皆接近戦をする中で、唯一飛び道具が出せるとい
うことだ。
「オゥ、強いデス」
「カメ、アンタ覚えておきなさいよ」

 今度はコイが半泣きになる番だった。利点に気が付いたらしいセンスは、今までの逃げ
の姿勢とは一転、恐ろしい勢いでドイツ人に謎ガスを吐かせ、中国人を攻めてゆく。
 結果、センスの圧倒的な勝利だった。
「初めてとは思えない戦いだったね」
「そうね。カメが下心満載で助言したのもあったけど、それを抜いても見事だったわ」
 何て事を言いやがる、下心なんてねぇよ。
 ツルが妙なことを言ったせいでセンスがまた怯えるのではないかと思ったが、要らない
心配だったらしい。反則キャラを使われたとはいえ負けたショックでへこんでいるコイに
対し、明るい笑みで勝利の余韻に浸っていた。初めてやった日本の文化に悪い印象を持た
れなくて本当に良かった。
「楽しかったデス」
「そりゃあ、あれだけガスを撒けばね」
 不意に、センスの表情が曇った。
「どうした?」
「あの緑色の人は何人デスか?」
「え? ドイツ人じゃなかったっけ?」
 ねぇ、と水樹がこちらに視線を向けてくる。
「日本人は危険表現にも優しいデスね」
 センスの言いたいことに気が付いた。普通は気が付かないどころかそんな発想も浮かば
ないと思うのだが、流石はアメリカ人。日本人とは根本的な違いがある。
 ドイツ人。
 軍服。
 謎のガス。
 もうこれ以上は何も言うことはないだろう、製作者は何を言いたくてこんなブラックな
ジョークを仕込んだのだろうか。表現の自由にも限度や倫理は必要だというのに。
 数秒。
 僕とセンスはお互いに席払いをすると、窓の外を見た。平和な国の空はどこまでも蒼い。
「随分仲が良くなったわねぇ」

 言われてセンスは顔を赤く染めたが、それは寧ろ逆効果。それのせいでツルの目が更に
険しいものへと変化していった。今やそれは犬どころか、下手をしたら熊をも撃退できる
程の迫力を持って僕を見据えている。
「まぁまぁ、良いことじゃない。人間皆仲良くだよ?」
 フォローの言葉を水樹がかけるが、
「変態と巨乳の組み合わせでも? アタシは性犯罪を未然に防いでるだけよ?」
「ひぃ」
 あまりの迫力に、水樹は情けない声を出したきり黙り込んだ。だがそれも無理もない、
今回ばかりは僕も水樹を責めたりはしない。一言言ってくれただけでも充分にありがたい
と思った。それだけで表彰ものだ。
「えっと、私達ってもしかしてお邪魔?」
 コイが控え目に尋ねてくるが、そんなことはない。寧ろ三人ともずっとここに居てほし
い、でないと暴走したツルがどうしてしまうか分かったものではない。
 僕のそんな細やかな願いは通じず、コイは不思議そうなセンスの手を引いてリビングを
出ていった。センスはもう少し遊んでいたいという表情でこちらを見たが、水樹に背中を
押されて名残惜しそうにゆっくりと歩いていった。
 ツルは無言で三人を見送った後、こちらを睨み、
「正座」
 僕は言われた通りに正座をした。
「言い訳は? 取り敢えず聞くだけ聞いてあげる」
「さっきのことなら、普通だろ? 友達だし」
 さっきやっと和解したようなものだけれど。
 仁王立ちしたツルは僕を冷ややかな目で見下ろすと、
「ふーん、普通、ね。じゃあコントローラー振り回して揺れてる乳をいやらしい目で見る
のも普通なんだ。知らなかった、教えてくれてありがとう、また一つ賢くなったわ」
 いかん、バレてた。
 数秒。
「ンな訳ないでしょ、この乳キラー!!」
 怒鳴られた。

「そうやっていつもいつも、下半身を膨らませて!! このエロ助!!」
 ツルはもはや言葉では表現不可能な程に表情を険しくすると、足先で僕の股間をいじっ
てきた。押し付け、擦るように動かして刺激を与えてくる。これは不味いと抗議の声をあ
げる為に視線を上に向けたが、とてもじゃないが言えなかった。普段は態度がキツいもの
の小さく可憐であるツルだが、今は何故か大きく恐ろしいものに見える。
「へぇ、こんなのでもちんこ大きくするんだ。この弩変態」
 違う、と言おうとしても絶妙なタイミングで股間を撫でるため、上手く言い出すことが
出来ない。喋ろうと思うのだが、情けないことにその度に口からは吐息にも似たうめき声
が漏れてくるだけだ。
「あはっ、どんどん大きくなってる。そんなに良いの?」
 刺激自体は存在するが、それ程強いという訳でもない。下着とジーンズの上から擦って
いるので大したことはないのだが、背が低く幼児体型の女の子に怒られ、蔑まれながら、
しかも足で股間をいじられているというこの状況がいけない。背徳的で異常なこの状態は
はっきり言って心に毒だ。その毒はとても甘く魅力的で、嫌が応にも興奮を掻き立てる。
 だがやられっぱなしも酌なので僕は笑みを作り、
「試して、みるか?」
「嫌よ」
 足の動きが激しくなった。
「ちょっと待てツル。このままだと」
「このままだと?」
「パンツがガビガビになる」
「妙に生々しいこと言わないでよ馬鹿!!」
 数秒。
「カメって本当に、ちんこ主体なのね」

 吐息をしながらでも足の動きをツルは止めない、これは器用と言っても良いのだろうか。
暗黒スキル方面でそうなられてもあまり嬉しくないが。
 疲れたのか、ツルは僕と向かい合うように座った。そして本当に器用に足でジッパーを
下げてパンツを降ろし、僕のものをジーンズの中から取り出した。面倒臭そうな表情が、
一連の動作を更に味わい深いものにしているが、言わないでおいた方が良いのだろうか。
「本当にこの馬鹿は、浮気者だし」
 先端を親指でこじりながら、透明な汁を塗り広げてゆく。只でさえストッキングのせい
でツルツルしているのに、更にぬめりが加わって快感が急激に増した。そのせいで大きさ
も今までよりも大きく固くなる。
「わ、また大きくなった。喜びすぎよ、この変態」
 数秒。
「気持ち良い?」
 ツルは目を伏せ、
「ごめんね、嫉妬深くて。友達になるのは良いことなのに、それに苛々して、怒ってさ」
「気にしてないよ、それもツルだ」
「カメ……うん、ありがとう」
 本当なら良い場面なのだろうが、いかんせん状況が特殊すぎる。しかも今の会話の最中
も僕のものを足で擦っていた為、刺激を受ける側の僕としては少し複雑な気分だった。
 しかしツルはさっきの僕の発言で気を良くしたのか、更に僕を責めたてる。親指と人指
し指で傘の根元を挟んで回転させたかと思うと、足先で裏筋を擽るようになぞってくる。
竿の部分を両足で挟み、土踏まずに微妙な圧力をかけ、長いストロークで全体を擦り上げ、
急に下ろしたかと思えば竿の付け根を締め付ける。技術のお陰もあるが、それもストッキ
ングの素材の特徴があってのものだ。
「そう言えば、何で急にストッキングを履き始めたんだ? 嬉しいけどさ」
「それは、その……」
 ツルは恥ずかしそうに顔を赤らめ、そっぽを向いた。

「蒸れるし足のにおいがエラいことになるんじゃないのか?」
「うるさい!!」
 両足の土踏まずで、揉むように亀頭を刺激してくる。これはヤバい、本当に出そうにな
ってきた。黒のストッキングが白く染まるのも時間の問題だろう。
「で、何故?」
「その、生足を見られるのが恥ずかしくなって」
 スカートを短くした訳でもないし今まではさんざん出していたのに、不思議なものだ。
これが微妙な乙女心というものだろうか、男には全く理解ができない。
「第一、生娘じゃあるまいし」
「生娘よ!!」
 嘘は良くない。
「ごめん、嘘吐いた」
「ははは、非処女女子高生」
「黙れ!!」
 非処女と女子高生、どちらも普通のことなだしそれが重なるのも珍しくはない。しかし
言葉として繋げてみると途端にエロく聞こえたり頭が悪く見えたりするから日本語という
ものはつくづく不思議なものだと思う。
「このっ、このっ」
 ツルは僕に言われた事実がよほど気に食わなかったらしく、必死に股間のものを擦って
いる。こんなことをしているから不名誉な呼ばれ方をするのだと気付くのは、一体いつに
なるのだろうか。
「さっさとイッちゃいなさい」
 今までより数段高い快感が全身に伝わった。視線を股間に移してみれば、納得できた。
左足で竿をしごき、右足全体を使って亀頭を刺激する。満偏なく股間に与えられる刺激は、
今にも射精しそうだった僕を一瞬で頂上まで昇らせてゆく。
「く、出る」
 直後。
 先端から白い液がほとばしり、黒い足を白く汚していった。光沢のある黒と、鈍く光を
反射する白の組み合わせが何ともいやらしい。
「こんなに出して、この変態」
 出させたのはツルだ。
「そう言えばこれって足コキだよな」
 なんとなく思い付き言ってみた。
「何それ?」
 知らないでやっていたのか、恐ろしい娘も居たものだ。

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最終更新:2007年08月04日 09:14