書名

足が未来をつくる 〈視覚の帝国〉から〈足の文化〉へ

初版単行本

  • 出版社(叢書・シリーズ名)
    • 洋泉社(新書y105)
  • 発行年月日
    • 2004年2月23日
  • 版型 造本データ ページ数
    • 新書判 並製 222ページ
  • 定価
    • 740円
  • 装丁
    • 菊地信義

目次

  • プロローグ 目の文化と足の文化
    • 視覚の帝国主義 11
    • スペクタクル社会と監視社会 14
    • 目に対抗する足 18
    • 目の戦争/足の戦争 20
    • まなざしのグローバリゼーション 24
    • 目のことば 26
    • 足のことば 29
    • ファーストな〈目の文化〉からスローな〈足の文化〉へ 31
  • 第一章 視覚の帝国
    • 時間に偏向した社会、空間に偏向した社会 37
    • 写真――〈足〉を排除する視覚世界 39
    • 映画――選択し、排除し、切り捨てる文化 41
    • テレビジョン――〈今〉だけを伝えるメディア 44
    • コンピュータ――視覚優位の先端メディア 49
    • 視覚性(オプティカリティ)から眼差し(ゲイズ)へ 52
    • マクルーハンの予言は当たったか? 54
    • スペクタクルからヴィジュアルへ 57
    • 視覚は(男)のものか? 59
    • 「見ている」ことと「見せられている」こと 64
    • 「のぞき」のメディア化 68
    • 「のぞく」ことと「監視される」こと 72
    • 「のぞき」のフェティシズム 75
    • ブランドと視覚中心主義の功罪 78
    • 視覚文化の新しい地平としてのデジタル文化 84
    • 現実から離脱するデジタル文化 88
    • もう一つの現実としてのVR 91
    • 視覚中心主義を強化したVR 94
  • 第二章 足の文化史
    • 人は足をいかに見つけたか 101
    • 脳ではなく足が先だった 104
    • ヘルメスと道祖神――足の神話 107
    • 足の神・ディオニュソス 111
    • 足の神・大国主神と猿田彦 112
    • 巡礼――異世界への旅 115
    • 〈歩く〉と〈巡る〉 119
    • 遍歴する職人と〈足の文化〉 123
    • ワンダリング・スカラー――遍歴する学者 127
    • ダンス――足が生んだ芸術 130
    • ハイウェイの時代へ 138
    • 競歩を派生させた逆説 141
    • 「横の次元」を喪失させた自動車 143
  • 第三章 対抗文化としての足
    • ウォーキングの復活 149
    • 自然保護と「歩く権利」 153
    • 〈足の文化〉としてのワンダーフォーゲル 156
    • 近代登山――スクランブルという歩き方 161
    • 「歩く学問」としてのフィールドワーク 163
    • 〈目の学問〉から〈足の学問〉へ 169
    • ベンヤミンと都市遊歩者(フラヌール) 172
    • パリは靴裏に歴史を語りかけてくる 175
    • もう一つの医療の方へ 179
    • 足療法の系譜 182
    • 探検家ヘディンの「不可思議な道」 188
    • 足のある学問の記録・伊能忠敬の日本地図 190
    • 〈足の文化〉としての登山・浦松佐美太郎の『たった一人の山』 192
  • エピローグ 目と足の協同に向けて
    • ウォーキングと思考 199
    • 歩く哲学者ルソーの考察 201
    • 足への考察を欠いたポストモダンの身体論 206
    • 〈足の文化〉としての〈ニューエイジ〉 209
    • ウォーキングの創造的可能性 213
    • 私は歩く目である 215
    • 目と足の新しい連携の試み 218

主な初出

書き下ろし
最終更新:2007年02月01日 01:27
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