書名
百貨店の博物史
書誌情報
- 出版社(叢書・シリーズ名)
- 発行年月日
- 版型 造本データ ページ数
- 定価
- 装丁
目次
- Ⅰ 百貨店の起源
- 大いなる店と近代都市 8
- 英国の百貨店の起源 12
- アメリカ最初の百貨店 16
- ボン・マルシェとパリ 20
- 万国博と百貨店 24
- ロンドンのホワイトリーズ 28
- 女王と百貨店 32
- Ⅱ ベル・エポック
- アール・ヌーヴォーと百貨店 38
- パリ万国博覧会とデパート 42
- セルフリッジのロンドン 46
- セルフリッジの一頁広告 50
- オックスフォード・ストリートのにぎわい 54
- リバティーズとアール・ヌーヴォー 58
- 一九二〇年代のリバティーズ 62
- リバティ・ルネッサンス 66
- Ⅲ 一九二〇年代
- 劇場、ファッション、百貨店 72
- ロンドンのアール・デコ 76
- ハリウッドとデパート趣味 80
- ウールワース、一九二七年 84
- ハロッズの一九二九年 88
- 食品のハロッズ 92
- 博覧会と百貨店 96
- モダン上海の百貨店 100
- アジアの百貨店 104
- Ⅳ アメリカ
- アメリカ百貨店創世記 110
- ワイルド・ウエストの百貨店 114
- ワナメーカーズの登場 118
- ニューヨークのメイシーズ 122
- メイシーズのクリスマス 126
- ギンベルズのカタログ 130
- 商売のカテドラル 134
- メイル・オーダーと百貨店 138
- 一九一七年のファッション 142
- アルトマンズとマネキン 146
- カーソン・ビリー・スコット 150
- 美術館と百貨店 154
- ブルーミーズの伝説 158
- ティファニーとマーシャル・フィールド 162
- サックス・フィフス・アヴェニュー 166
- フランクリン・サイモン 170
- メイシーズのはじまり 174
- メイシーズとストラウス兄弟 178
- 『風と共に去りぬ』とメイシーズ 182
- メイシーズと女性スタッフ 186
- ジャズ・エイジのメイシーズ 190
- ギンベルズ対メイシーズ 194
- Ⅴ 文学
- ゾラのパリ百貨店物語を読む Ⅰ 200
- ゾラのパリ百貨店物語を読む Ⅱ 204
- ゾラのパリ百貨店物語を読む Ⅲ 208
- ゾラのパリ百貨店物語を読む Ⅳ 212
- ゾラのパリ百貨店物語を読む Ⅴ 216
- 百貨店と文学 220
- 百貨店と文学 日本篇 224
- Ⅵ 美術とファッション
- デパートとロココ美術 230
- モードと百貨店 234
- 広告と百貨店 238
- なつかしい百貨店 242
- リバティ、装飾の百貨店 246
- 十四番街の画家たち 250
- レイモンド・ローウイと百貨店 Ⅰ 254
- レイモンド・ローウイと百貨店 Ⅱ 258
- Ⅶ デパート・アラカルト
- デパートの装置 264
- ショッピング・アーケード 268
- ターンスタイルの向こう側 272
- インテリア・ディスプレイ 276
- 通信販売の誕生 280
- ギフト・セール 284
- ショッピング・バッグと百貨店 288
- パリのハンドバッグ 292
- 百貨店とダイエット 296
- ショーウィンドーのドレッサー 300
- 感謝祭のパレード 304
- 女性のコピー・ライター 308
- デパートのデザイン・コンサルタント 312
- ドーベルマンのいるデパート 316
- エピローグ――大きな、美しい店を讃えて 320
- あとがき 324
あとがきより
百貨店は十九世紀半ば、まさに近代都市の開幕とともに登場してくる。どうやら〈モダン都市〉と百貨店は一緒に発達してきたらしい。
百貨店は近代都市文化であるとともに、女性文化であった。女性の風俗史は、そのショッピング・スタイルと切り離せないのだ。
百貨店は新しいショッピング・スタイルを掲げた。定価で売ること、返品ができること、そして、見るだけで買わなくてもいいこと。この三原則は女性にアッピールした。ウィンドー・ショッピングといった、女性独特の心理、行動の文化がつくり上げられる。
とにかく百貨店について書くには、ファッションからモダン建築、女性の心理からライフスタイルなどあらゆる文化について知らなければならない。
この本は、『アイプレス』という伊勢丹の広報で出された雑誌に連載(一九九五年四月号から二〇〇一年九月号まで)されたものを再構成し、章に分けた。
この楽しいテーマを書かせてくれた伊勢丹の広報の方々、そして直接編集を担当してくれたT・C・O・Bの方々に厚く感謝する。
主な初出
『マンスリー アイプレス』
補記
最終更新:2007年02月06日 20:58