無題5
ある日の午後のことである。番長グループの面々が日課のお喋りを終え、そろそろ帰ろうとしていた時分、突然扉をバンッと開いて大声を上げるものがあった。
「今日は私の乳首ダイアルについている様々な機能を紹介するわ。ハルマゲドンの攻略に役立ててちょうだい!」
そう、それは番長グループのスタメン候補筆頭(大嘘)と言われている期待の一年生、
栗有透花である。
説明好きとして知られる透花だが、実はこれまでその能力は神秘のヴェールに包まれていた。
番長グループのメンバーも乳首を捻れば透明になるということぐらいしか知らず、――それはもちろん、常に上半身全裸の透花に遠慮をして聞けなかったからだ――、メンバーたち(特に男子たち)は内心興味津々であった。
「ふふん、よく聞きなさい。まずは一つ目ッ!」
透花は珍しく着ていた制服の上着を脱ぎ捨てると、これまた珍しくつけていたブラジャーを外し、ぼよんと乳房を露出した。
そしてダイアル乳首をおもむろに摘むと、それをいじくり始めた。
するとなんということだろう。透花の両乳から麺のようなものが出てきたではないか。
その乳房から麺を垂らした姿はまるで藤崎竜版封神演義の妲己のようであった。
「これが一つ目の能力。その名も……『にゅうめん』よ!」
乳を露出したままドヤ顔の透花。
「にゅ……にゅうめん……」
皆は「ハァ?」という顔をした。
だが実際そういう能力なのだから仕方がない。
「なによ! カロリー控えめで食物繊維たっぷりで美味しいんだから!」
自分の乳から生えた麺をぞろぞろと啜る透花を尻目に帰る準備を始めた皆。それを見て透花は焦った。
「み、みんな私の第二、第三の能力を見てもそんな態度がとれるかしら!?」
そう叫んだ透花はまたなにやら乳首をいじくりだす。
するとなんということだろう。乳首の先端が赤く光りだしたではないか。
「第二の能力は『おっぱいレ』……じゃなくて『おっぱいビーム』よ!」
――パクリだ。だが、例のあの、即死ビームのパクリだとすれば相当強いということにならないだろうか。
番長グループの皆は帰るのを止め、透花の乳房に注目した。
乳房が赤熱する。
乳首の先端に光弾が現れる。
「んっ、も、もうちょっと」
透花の顔が紅潮する。
そして、おっぱいがブルっと震えたその瞬間!
「あっ!」
乳首から光線が照射され――――、消えた。
「…………」
「…………」
「さ、さいならー」
透花はあせあせと乳首をいじると、そのまま透明になって何処かへと消えていった……。
第三の能力は……次回のハルマゲドンをお楽しみに!
最終更新:2015年03月19日 21:13