のんちゃん 〜 かわいい名前した凶器 〜
私の記憶が確かならば、あれは2000年の夏。我々25期が二年の頃の夏合宿である。
バスで東照館に到着してほどなく雨に降られ、テニスができず、うずうずしていた我々。
「飲むしかないっしょ!!」
リーダーの号令のもと、酒屋に調達に行くことに。
ビール・サワー・つまみなどを買い込み、焼酎も買おうということに。
「安くて量多いのねーかな。」
「お、これいいんじゃね?」
と、誰か(たぶんリーダーか田中か藤原)が手にとって見せたのは、『のんちゃん』という名前の、容量5リットルはあろうかと思われる巨大な焼酎。
「お!いいね〜」
「しかも安いな!」
いい買い物をした我々は、意気揚揚と宿舎に戻る。
25期と26期の男どもで始まった飲み。ビール・サワーを飲み干し、ついに『のんちゃん』に手をかける。
いやな予感はあった…
この酒、やたら濃い。しかもまずい。量のわりにあまりに安かった、という時点で気づくべきだったのであろうが、ときすでに遅し。全員ワル酔いしだす。
「あー、全員脱げ!」
とリーダー。大の男どもが全員、上半身裸になり、狂喜乱舞。まさに地獄絵図。
次々とK.Oしていく廃人たち。ここまでならよかったのだが、完全に理性を失ったリーダーが廊下で、
『他サーの女子を蹴る』
という鬼畜な行動に出る。
全く罪のないその女性、蹴られて放心状態。ひたすら謝るバギオさん他、当時の3年生。そんな状況を意に介さず、1・2男の大部屋の中心で潰れ転がる、リーダー。
さらに悲劇はここから。
潰れて数時間後、リーダーの様子がおかしい。
はい、寝ゲロである。しかもありえない量の。ゲロの海に顔をうずめる彼。「き、きたねー!!」と、我々はそのあまりの量のゲロに対処しきれず、とりあえずありったけの新聞紙とトイレットペーパーを周りに置いて、放置する。
数時間後、何も覚えてないリーダーが起き上がり、自分の状態に気づいて愕然とする。
かわいたゲロが大量に髪の毛にひっついて、パリパリ状態。
「あー、まじファック!!」
もはやそう叫ぶしかなかった彼。
『のんちゃん』 悪魔の殺傷力をもつアイテム。もし居酒屋でこの名前の焼酎をみつけたら要注意である。