作詞・作曲 OGUMA 編曲 IVICA OSAMU
忘れもしない、あれは我々25期が2男の頃のできごとであった。
それは夏合宿での8ゲーム先取のダブルスで起こった。
当時、私はその歴史的な名言が残る試合の主審を務めていた。
その試合は応援が1、2人といったあわよくばその僅かな応援すらいなくなってしまいそうな、そう、パンサーの何人かは経験したことがあるだろう、いわゆる無観客試合に
なりそうな試合であった。
その歴史的な試合のオーダーは、26期3人+25期1人である、
原山・城所
vs
抱かれたい男№1(髪型のみ)かつ
もはやお馴染みの決めのフォアを持つしもゆうさん
・木島マリオ
というパンサーマニアなら一度出たよだれも戻ってきそうな
夢のタッグで行われたのである。
第1ゲーム、しもゆうさんのサーブ。
決めのフォアと双璧をなす、全盛期のピート・サンプラスをも脅かす程の
決めのサーブが次々と決まる時もあれば、クロスに打つはずのサーブが
相手の前衛めがけてレーザービームのようにストレートに飛ぶこともあった。
試合とは関係ないが、ストレートに飛んだ後、必死でよける相手の前衛を見て
あくまでも貪欲にカッコよく「わり〜わり〜」と苦笑いするしもゆうさんが、
何とも言えずダンディーであり、ますます抱かれたくなったことは言うまでもない。
試合の方はスーパーマリオが実写化したかのような木島マリオの活躍もあり、
この上ない形で第1ゲームをものにしたしもゆうさん・木島組。
そして、コートチェンジの際、しもゆうさん・木島組が主審の前を通って
歩いていこうとしたその時、主審の私はその名言を耳にしたのである。
その後の試合展開を考えれば、その時それが名言になろうとは、
夢にも思わなかったが。
しもゆうさんが、第1ゲームを難なくゲットし、気を良くしたのか、
後輩の木島に
「次ブレイクしてまたキープすれば楽になれるから。」
と言ったのだ。
後輩とダブルスを組む先輩の立場であれば、誰もが一度はカッコ良く決めたい
一言であろう。
木島もそんな頼りある先輩の一言に「ハイ!分かりました!」と
爽やかに答えたのであった。
そう言いながら歩いて行く2人は、笑顔そのものであった。
が、第2ゲームから、第1ゲームをあっさり取られてしまった、
原山・城所組の怒涛の反撃が始まったのである。
木島より50cmは高いであろう長身の城所が放つ華麗なサーブ、そしてボレー。
いやらしいロブで身長推定140cmの前衛の木島の頭の上を楽々と抜く原山。
そのボールに「オッケ〜!任せろ!」と言うものの、決めのフォアをぶち込み、
バックネットにガシャーン!とダイレクトにぶちかますしもゆうさん。
気がつけばあれよあれよという間に連続8ゲームを取られ、
結局1−8の大差でしもゆうさん・木島組は敗れてしまったのである。
なお、第2ゲーム目以降、しもゆうさん、木島の会話は徐々になくなり、
試合後は黙って2人でお疲れ様のジュースを飲みに行ったことは言うまでもない。