キラキラな思い出



1日目

  • 広場自室のドア近く
主人公「ん?」
主人公(あ、門の上に鳥の巣ができてる。)

 主人公(元気に育つといいな。)

ブロッサム「そういえばフレイ。知ってたかい?」
主人公「何をでしょう?」
ブロッサム「フレイの家の上、鳥の巣ができていたんだよ。」
主人公「あ、はい。そうなんです。」
ブロッサム「おや、知ってたのかい?」
ブロッサム「ありゃあ、もしかしたら“キラキラ”かもしれないねえ。」
主人公「“キラキラ”?」
ブロッサム「ああ。」
ブロッサム「昔、この町にいた鳥の名前でねえ。」
ブロッサム「キラキラしたものに目がなくて、気に入ったものは盗んじまうんだよ。」
ブロッサム「ほんとに困った子だったよ。」
主人公「じゃあ、その鳥が戻ってきたんでしょうか。」
ブロッサム「どうだろうねえ。」
ブロッサム「なにせあたしが子供のころの話だからね。」
主人公「じゃあ、その鳥の孫かもしれませんね。」
ブロッサム「そうだね。」
ブロッサム「いずれにしろ、あんたも気をつけるんだよ。」
ブロッサム「大事なものを“キラキラ”に盗まれないようにさ。」

 ブロッサム「“キラキラ”か。」
 ブロッサム「なつかしいねえ。」

2日目

  • 宿屋
シャオパイ「あけてはいけないが!」
主人公「へっ?」
シャオパイ「ふぅ……。」
シャオパイ「あぶなかったようだ。」
主人公「どうしたの?」
シャオパイ「いや、さっき鳥がワタシのアタマを狙ってきてな。」
シャオパイ「あわてて中に逃げ込んだんだが……とても怖かったようだ。」
主人公「鳥が?」
シャオパイ「ああ。おそわれるようなことは何もしてないと思うが……。」
主人公「もしかして、頭の髪飾りをねらったんじゃないですか?」
シャオパイ「髪飾り?」
主人公「鳥ってキラキラしたものが好きって言いますから。」
主人公「だからそれを盗ろうとしたんじゃないのかなって。」
シャオパイ「な、なるほど。」
シャオパイ「じゃあ、外を出歩くときは、頭を抱えて行くことにするようだ……。」
主人公(これも“キラキラ”のしわざなのかな?)

 ブロッサム「“キラキラ”がやらかしてるんだって?」
 ブロッサム「昔とちっとも変わってないねぇ。」

3日目

  • 食堂
マーガレット「いらっしゃいませー。」
マーガレット「あ、フレイさん、聞いてよ~……。」
主人公「どうしたの?」
マーガレット「さっきね、お会計してるときに窓から鳥が飛んできてさ。」
マーガレット「お客さんのお金を取られそうになって大変だったんだ。」
主人公(……“キラキラ”のことかな?)
主人公「それで、大丈夫だったの?」
マーガレット「ポコさんが捕まえてくれたから大丈夫だよ。」
マーガレット「いや~、驚いたね。ポコさんがあんなに俊敏だったとは……。」
主人公「そ、そうなんだ……。」
主人公「で、その鳥はどうしたの?」
マーガレット「ポコさんがすぐに逃がしてあげたよ。」
マーガレット「ああ見えて、動物には優しい人なんだ。」
マーガレット「なんか、たまに大人のかっこよさみたいなのを見せるんだよね~。」
マーガレット「意外な事に。」

ポコリーヌ「お腹空きマシタ~~~。」
ポコリーヌ「ぐるぐる~~~。」
ポコリーヌ「ぐるぐるぐる~~。」
ポコリーヌ「オ~ウェ~……。」

マーガレット「……本当に意外だけどね。」

4日目

  • アーサーの執務室
アーサー「ここにも……。」
アーサー「ここにもない……。」
アーサー「……ない!」
アーサー「私のメガネがない!!!」
主人公「なにを……してるんですか?」
アーサー「あ……、フレイさん。」
アーサー「このあたりで、私のメガネを見ませんでしたか!?」
主人公「今かけてるのとは別のですか?」
アーサー「はい。もう少しスマートなメガネです。」
主人公「えっと……なら見てないです。」
アーサー「そうですか……。」
アーサー「やはりあの鳥が持って行ったんですね……。」
主人公「鳥ですか?」
アーサー「ええ。窓に見慣れない鳥がとまってまして、」
アーサー「エサをあげようと窓を開けたところで……。」
主人公「メガネが盗まれたんですね。」
アーサー「はい……。」
アーサー「この辺りに落ちてないか一応、確認していたのですが……。」
アーサー「……仕方ありませんね。」

5日目

  • 雑貨屋
ブロッサム「いらっしゃい。」
ブロッサム「ちょっと待っておくれ。」

ブロッサム「ダグ。」
ブロッサム「これもいいかい。」
ダグ「まだあんのかヨ。」

ダグ「今度はどこにもってくんダ?」
ブロッサム「あっちだよ。」
ダグ「ったク。」

ブロッサム「おや?」

ブロッサム「おまえさんが“キラキラ”かい?」
ブロッサム「あのころとちっとも変わんないね。」
ブロッサム「あいにくここにはなにもないよ。」

ダグ「ばあさン!!」

ダグ「大丈夫カ!?」

ブロッサム「ああ、大丈夫だよ。」
ダグ「おい、ペンダントがないじゃねーカ。」
ブロッサム「?」
ブロッサム「おかしいね。」
ブロッサム「ちゃんとつけてたのに。」
ダグ「まさカ!」
ダグ「あの鳥のやつカ!」
ダグ「すぐ取り返してきてやル!」
ブロッサム「いいよ、ダグ。」
ダグ「なんでだヨ!」
ダグ「大事なんだロ!?」
ブロッサム「そりゃ、大事だけどね。」
ブロッサム「取り返すってどう取り返すんだい?」
ブロッサム「まさか鳥の巣までよじ登るなんて言わんだろうね。」
ダグ「それくらいわきゃねーっテ!」
ブロッサム「おまえがケガでもしたら大変だよ。」
ブロッサム「ペンダントはいいから大人しくしてなさい。」
ダグ「ったく……んなこと気にしてんのカ。」
ダグ「安心しろっテ。」
ダグ「すぐに取り戻してくっからヨ!」

ブロッサム「…………。」
主人公「私も見てきますね。」
ブロッサム「…………。
主人公「ブロッサムさん?」

ブロッサム「ああ、ごめんよ。」
ブロッサム「あの子を見てたら昔の自分を思い出したよ。」
ブロッサム「あたしもね、ダグと同じでペンダントを取り返しに行ったんだよ。」
ブロッサム「あのときもこの場所だったかな。」
ブロッサム「母がつけてたペンダントを“キラキラ”に盗まれてさ。」
ブロッサム「母が大事にしてたものだからね。」
ブロッサム「子供ながらにくやしかったのを覚えてるよ。」
ブロッサム「そのあとはダグと一緒だよ。」
主人公「なんだか、ダグとブロッサムさんは本当の家族みたいですね。」
ブロッサム「そう思うかい?」
主人公「はい。」
ブロッサム「本当にそうなれればいいのにねぇ。」
主人公「……。」
ブロッサム「さてと、見てきてくれるのかい?」
主人公「はい、落っこちたりしたら大変ですから。」
ブロッサム「そうだね。」
ブロッサム「よろしく頼むよ。」

 ブロッサム「ダグは大丈夫かね……。」

 ダグ「俺がペンダントを取り返してきてやるゼ!」

  • お城前
主人公「あぶないよー。」
ダグ「平気だっテ。」

ダグ「よ~シ。」
ダグ「いい子だからじっとしてろヨー。」
バキッ!
ダグ「オ? なんか踏んダ?」
ダグ「……メガネ?」
ダグ「こんなんどーでもいーヤ。それよりもペンダント……っト。」

ダグ「あっタ!!!」

キラキラ「クェーーーーー!!」

ダグ「いてててテ!」
ダグ「あぶっ、あぶねえヨ!」
ダグ「いててテ……。」

ダグ「アッ……。」
ブロッサム「ダグ!!!」

主人公「い、今のは……なに……?」
ブロッサム「ダグ!!」

ブロッサム「大丈夫かい?」
ブロッサム「ケガは!?」
ダグ「……大丈夫ダ。」
ダグ「どこにもけがはなイ……。」

ブロッサム「まったく!!」
ブロッサム「なんて危ないことするんだい!!」
ダグ「す、すまン。」
ブロッサム「すまんじゃないよ!」
ダグ「ご、ごめんなさイ。」
ブロッサム「そういうことを言ってるんじゃないんだよ!」
ダグ「ゥ……。」
主人公「もう、無茶するんだから……。」
ダグ「う、うるせエ!」
ブロッサム「ダグ!!」
ダグ「ぅゥ……。」
ダグ「ば、ばあさんのペンダントを取り返そうと思っテ……。」
ブロッサム「……ふう。」
ブロッサム「あんたがあたしのためにしてくれたことはうれしいよ。」
ブロッサム「でもね、心配かけさせてくれと頼んだ覚えはないよ?」
ダグ「……。」
ブロッサム「危ないことだけはやめておくれ。」
ダグ「そんな子供じゃねえヨ……。」
主人公「素直に謝っておいたら?」
ダグ「フレイ!」

ダグ「…………。」
ダグ「心配かけてごめン……。」
ブロッサム「……まったくだよ。」

ブロッサム「ペンダントは無事に取り戻せたのかい?」
ダグ「あ、あア。」
ダグ「ほラ。」
ブロッサム「……これはね。」
ブロッサム「あたしの母さんが大事にしてたペンダントなんだ。」
ブロッサム「ありがとうね、ダグ。」
ダグ「……どうってことねえヨ。」

  • 竜の間
  • セルザがイベントに参加できるとき
主人公「ダグを助けてくれたんだね。」
セルザ「なんのことじゃ?」
主人公「とぼけちゃって。」
主人公「隠すようなこと?」
セルザ「ふん。」
セルザ「人間には人間の事情がある。」
セルザ「わらわみたいなのが、やすやすとかかわっていいものじゃないんじゃ。」
主人公「でも、助けてくれたね。」

セルザ「……う、うるさいわ!」
セルザ「今日は特別なんじゃ!」
セルザ「今日だけの特別じゃ!」
セルザ「悪いか!!」
主人公「もう……。」
主人公「すなおじゃないんだから。」

 主人公「ダグを助けてくれたんだよね。」
 セルザ「そうかもな。」
 主人公「照れてる。」
 セルザ「うるさいわ! どっか行け!」

  • セルザがイベントに参加できないとき
主人公「もしかして……ダグを助けてくれたのは……。」
主人公「セルザなの……?」
主人公「…………。」
主人公「セルザ……。」

 ブロッサム「ダグが無事で良かったよ。」

 ダグ「ペンダントが取り返せて良かったゼ。」

6日目

  • お城前
主人公「キラキラがいなくなってる。」

ブロッサム「巣立ったのかもしれないね。」

ブロッサム「ダグもケガをしそうになるし、まったく人騒がせな鳥だったよ。」
主人公「そのわりにはなんだかうれしそうですよ?」
ブロッサム「カッカッカ。」
ブロッサム「そんなことないよ!」
ブロッサム「そうだ。」
ブロッサム「おまえさんにこれをあげるよ。」
主人公「これは?」
ブロッサム「あたしが作ったやつだよ。」
ブロッサム「ダグとおそろいになっちまうが、そこはガマンしとくれ。」
主人公「ありがとうございます。」
ブロッサム「形見、とは言わないけど大事にしとくれよ。」
主人公「ブ、ブロッサムさん!?」
ブロッサム「カッカッカ!」

 ブロッサム「キラキラも大きくなって巣立って行くんだね。」
 ブロッサム「この町の若い人間も、いずれは巣立っていくんだろう。」
 ブロッサム「楽しみさね。」

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2018年08月14日 22:30
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。