AMRAS

AirMobilityRocketArtillerySystem(空中機動ロケット砲兵システム)
前線奥深くに位置する広範囲に分散した目標に対し、短時間に大量のロケット弾を撃ち込む空中機動砲兵を中心とする兵器システム。
AMRASは、203mm以上の重砲の後継として開発された兵器システムで、ストライクウルフ以外にも空中機動可能な重攻撃機体であれは運用可能な長距離攻撃兵器システムだ。

概要


AMRASは1ポッドあたり8発のロケット弾を1分間で発射する。
この1分間に目標地域に投射される弾薬重量はオクタニトロキュバン系通常爆薬でAMRAS1ポッドあたり8768kg(450mmロケット弾8発)となる。これは203mm自走榴弾砲の約50倍、155mm砲の100倍の投射量となる事を意味している。
ロケット弾は、立て続けに発射されずに、約5秒の間隔をあけて発射される。これは、先に発射したロケット弾の噴射炎により生じたLLM(発射装填モジュール)のズレ補正と、ロケット弾相互の弾道干渉を最小限にして、誘導装置を持たないロケット弾の命中精度を上げるためである。

構造


AMRASは以下のシステムによって構成される。

発射装填モジュール

機体へのマウント機構を持ったランチャーマウント。
モジュールの内部には発射ポッド二基を装填する。

発射ポッド

発射装填モジュールに2基装填される4発入りロケット弾ポッド。
円筒形ロケット弾コンテナ2本を2段重ねにして、これをアルミフレームで支える。長さ7.8m、幅1.5m、高さ1.5m、重量6000kg。
ロケット弾コンテナはカーボンファイバー強化ポリマー製で、発射の際、弾体に回転を与えるため、内部に3本の螺旋レールがある。
ロケット弾は工場で組立てられた後、コンテナに防水密封される。以後10年間、整備・検査不要で保存可能だ。

450mmロケット弾

対装甲・対物・対人効果を合わせ持つ子弾を散布する無誘導のロケット弾。AMRASに最も良く使用される弾種で、制式名称はM454ロケット弾。
M454は全長7m、直径459mm、重量1644kg、最大射程は250km~320km。560個のM7子弾を搭載する。他に射程延長型や単弾頭型、誘導型などが存在する。以下にそれを示す。
タイプ M454 M454A2 M454A3 M454A4 M456 M460 M466
弾頭 M7子弾
560個
M7子弾
280個
M40対装甲爆弾・12発
または
GBU-60・8発
マルチモードスキート
大型6発もしくは小型72発もしくはM75子弾20発
単弾頭
高性能爆薬950kg
衝撃波爆弾単弾頭 単弾頭
金属ヘリウム爆薬700kg
目標 対人・対物 対人・対物 対装甲 対装甲 対物・対人・対装甲 広域破壊単弾頭 広域破壊単弾頭
射程 250km 270km 230km 240km 300km 300km 320km
備考 AMRAS基本型 子弾を減らし
射程延長
対機動装甲誘導弾を
複数搭載
センサー信管マルチモードスキート子弾 単一目標もしくは
限定領域用誘導型
複数目標及び
広域破壊
広域破壊
射程延長型

GRAS

GuidedRocketArtillerySystem(誘導ロケット砲兵システム)
AMRASから発射される対地ミサイル。GRASは従来のAMRASに使用されているM454ロケット弾より長い射程と、誘導装置による正確な命中精度を持ち、前線の兵士からは「神の矢」と呼ばれている。
GRASはモジュラー構造となっており、前部はIMU(慣性測定ユニット)・GPSを利用した誘導装置および飛行制御部分で、外部に4枚の小型操舵翼を装備する。この後方が弾頭部分で、子弾もしくは単一弾頭を搭載する。現在、このロケット弾を単発化軽量化した携行型の誘導ロケット弾も開発中だ。
タイプ M3A1 M31 M31A1 M31A2 M32 M32A2 M34
弾頭 M7子弾
336個
M75子弾
16個
M40対装甲爆弾・9発
または
GBU-60・6発
マルチモードスキート
大型6発もしくは小型60発
単弾頭
高性能爆薬570kg
超貫通成形炸薬単弾頭 単弾頭
金属ヘリウム爆薬420kg
目標 対人・対物 対人・対物 対装甲 対装甲 対物・対人・対装甲 対バンカー・対装甲 広域破壊単弾頭
射程 350km 370km 330km 350km 380km 390km 420km
備考 GRAS基本型 中型子弾
射程延長
対機動装甲誘導弾を
複数搭載
センサー信管マルチモードスキート子弾 単一目標もしくは
限定領域用
硬化目標用
垂直に着弾
広域破壊
射程延長型

ATLAS

Advanced Tactics Long-range Attack System(先進戦術長距離攻撃システム)
AMRASから発射される長距離大型対地ミサイル(短距離弾道ミサイル)。制式名称はM390・ATLAS(アトラス)。
ATLASは、M454ロケット弾4発を収納するLP(発射ポッド)と同じサイズの、GMLA(Guided Missile Launching Assembly誘導ミサイル発射アセンブリー)に1発のミサイルを収納、GMLAの総重量は6900kgである。
ATLASの構造は4つに区分される。先端部分には慣性誘導装置、GPS、自動操縦装置などの誘導・制御部分。誘導・制御部分後方は、M7対人・対物子弾1300個を搭載する弾頭部分だ。ブロックIIでは対装甲攻撃用誘導弾を搭載。また、多数の子弾ではなく単一弾頭を使用するタイプも開発された。
弾頭部分後方は、固体推進薬ロケット・モーターである。最後部はロケット・ノズルと飛行制御装置が内蔵され、外側に折りたたみ式の操舵翼が4枚取り付けられる。
タイプ M390
block1
M390
block2
M390
block2A
M390
block2B
M390
block2C
M390
block3
M390
block4
弾頭 M7子弾
1300個
M75子弾
64個
M40対装甲爆弾・30発
または
GBU-60・36発
マイクロミサイル
275発
マルチモードスキート
大型12発もしくは小型1000発
単弾頭
高性能爆薬2200kg
単弾頭
金属ヘリウム爆薬1680kg
目標 対人・対物 対人・対物 対装甲 対装甲 対装甲 対物・対人・対装甲 広域破壊単弾頭
射程 500km 520km 520km 530km 550km 580km 600km
備考 GRAS基本型 中型子弾
射程延長
対機動装甲誘導弾を
複数搭載
対装甲ミサイルを
複数搭載
センサー信管マルチモードスキート子弾 単一目標もしくは
限定領域
広域破壊
射程延長型

M75中型子弾

block2型に搭載されるM75中型子弾は、プラズマ燃焼型の金属ヘリウム爆弾である。筒状の弾体の側面には三枚の折り畳みフィンがあり、弾体が回転して均一な散布パターンを形成する。この回転により安全装置も解除され弾着の衝撃で爆発。周囲には対装甲調整破片効果弾殻による破片と爆風、超高温プラズマを放出し、1500m以内の人員もしくは装甲目標を殺傷・破壊する。

サンヘドリン陸軍の航空騎兵大隊AMRAS・空中ロケット砲兵大隊は軍団の指揮下にあり、必要に応じ師団・旅団などの砲兵部隊への増強として使用される。AMRAS砲兵中隊の基本構成は、AMRAS四機と本部管理中隊などで構成される。
最終更新:2013年09月21日 12:29