都市フィオーレは上層、下層、ターミナルの3つの区画に大別される。
上層(軌道上)
リリス達だけのためにつくられたもう一つの都市。贅の限りを尽くした軌道都市はこの世の楽園だともいわれる。
男子禁制でリリスの他は労働用ロボットと女性メイドしか存在しない。
伏魔殿<Pandemonium>
多くのリリス達が生活する宮殿。
黄金の塔<Golden Tower>
皇帝の居城。
リルバーン帝国の文化と技術を格納したデーターベース「ライブラリー」が納められているとされる。
真紅の塔<Vermilion Tower>
人工子宮施設が存在する、すべてのリリスの故郷。リリスの道の祭祀長である魔女長の塔でもある。
青の塔<Blau Tower>
各種の行政施設を納めた塔。
晴れの塔<Hell Tower>
リリスの道の宗教的行事が行われる寺院的施設。
輝きの塔<GLEIβ Tower>
遺伝子技術の保管施設であり、研究施設。この世ならぬ"異形"が数多く飼育されているとされる。
ターミナル(軌道上)
上層に隣接する区画に位置する、星団有数の宇宙港。もっとも美しい港といわれる。
フィオーレの顔とも言える区画であり、様々な国家の船と人と物が行き交う。
ホテルの他、小売店・売店やレストランやバー、ラウンジ、さらにはプール、ジム、エステティックサロン、公園、子供の遊び場、博物館、映画館、カジノ、娼館などを備え、ターミナル自体が観光施設になっているともいわれる。
ターミナルの職員は全員女性(と、機械種)で、厳しい審査を経たエリート達である。
アナウンスは基本的に星団共通語だが、国交を有する国家であれば母語でシームレスに案内して貰える。
港湾、倉庫、ドック、管制室などの区画へは移動床やチューブカーゴを使う。出入国管理の他、セキュリティレベルは星団最高。
各国大使館などもここに設置され、各国の職員とリリスとの会談や交流会もしばしば催される。
博物館にはかつてのリルバーン帝国の戦艦プリンセス・オブ・エステルプラッテが展示されている。
下層(地上)
軌道上にある宇宙港や上層と下層を繋ぐ軌道エレベーターの乗降口がある唯一の層であると同時に、下層への酸素や、水、エネルギーなどを生産する区画でもある。経済特区としての側面もあり、都市の中でも有数の企業はこの摩天楼に高層建築という名の城を構えている。
第2層(マファミア)
かつての母星にあったリルバーン帝国の古都マファミアを模した階層。マファミア城などの歴史的建造物が完全に再現されている。また、映画館や美術館、ライブハウスなどの文化施設があるのもこの層である。
蛇の歩廊(ギャルリ・ド・セルパン)はマファミア様式建築のショッピングモールで、観光客からの人気も高い。
The Abyss(アビス)は最先端のホログラフ演出や派手な衣装の流行で有名なディスコ。都市外から招いた有名DJや重力制御された"お立ち台"も有名で、毎夜狂乱の宴(サバト)が開かれている。
マファミア市立美術館では絵画「魔女長ヴェロニカとリリス達」が展示されている。
マファミアの街並みは上層のリリスたちも降りて楽しむことが多いという。
緑あふれる農園都市の層である。食料生産の他、薬品の合成なども行われる。
東西南北にはそれぞれ立派な公園が存在し、市民の憩いの場となっている。
養殖用池などの自然が存在し、季節によっては人工的な雨や雪を楽しむことができる。
合成食品を作るための積層式大豆栽培施設、及び合成食品工場があるのもこの層である。大豆は畑ではなく培養液に浸かり、人工灯の光によって栽培され、出荷される(大豆そのものも遺伝子改造されており、栄養価や繁殖力が調整されている)。
第1層から第3層までは監視されているので、何か起こればすぐに警察組織が動くが、これより下の層については基本的に関与することは無い。それゆえ、これより下層は飛躍的に犯罪発生率が増加しており、リリスが通常足を運ぶ下限の層になっている。
都市の大半を占める市民区画層。様々な建築物がすし詰めに詰め込まれ、市場や工場、そして大型の共同住宅(アパルトメント)が乱立する。
いわゆるEランク市民によって占められ、富裕とは言えないまでもそれなりに活気のある層である。4層、5層は合成食品の味にさえ目を瞑れば栄養は足り、餓死者がでることはまれである。
6層、7層ではその合成食品でさえ満足に買えない市民が増え、エネルギーの供給も滞りがちとなる。清掃車は稼働せず、代わりに犯罪者たちが幅を利かせる社会となる。
第6層の無限雑踏街と呼ばれる区画は昼も夜も灯りが満ちており、不夜城と呼ばれている。都市のもう一つの中心である。
第7層の中心区画はベーロスブルグと呼ばれ、ヴァレフォール星団でも有数の犯罪多発地域である。犯罪は日常の出来事であり、殺人、強盗、誘拐、強姦、恐喝、暴行、ひったくり、車上狙い、麻薬売買等の犯罪が時間、場所を問わず発生している。犯罪組織が乱立し、路上で銃撃戦が起こることも珍しくない。
上層の行政に従わない、またはリリスへの危害のかどで、第七層は過去数度「空気配給の停止処分」を受け、住民がまるごと入れ替わっている。しかしながら、新たに住み着いた住人は新たな犯罪都市を形成し、今に至っている。
第8層(スクラップ)
ゴミ処理層。都市からの廃棄物、生活ゴミ、排水、排煙、汚物、そして死体が集められ、浄化・再生して都市に再流通させる重要な層。
汚水処理施設、空気浄化施設、有機物分解施設などが存在する。
重要な層ではあり多くの労働者が働いているが、その生活水準は低い。住民の多くはFランクやGランクが占め、絶望的に荒廃しており、住民は"ゴミあさり"と揶揄されることもある。
多くの工程は自動化されているが、仕分けなどの無数の工程は人力でやらざるを得ない。稀に貴金属などの価値の高いものが見つかることもあるが、高い確率で奪い合いの抗争が発生する。
中央では出所不明の電子機器やジャンク・パーツを扱った店舗が多く建ち並び、機械種住人やエンジニアに人気が高い。
第9層(コンビナート)
第10層から採掘される鉱物資源を処理・精錬する重工業層。
見渡す限りどこまでも続く工場群、鋼鉄の森である。
工業生産の過程で煤煙や化学ガスが発生しているが、アーコロジーの構造上、空気は都市外に排煙されず回収され、浄化処理されてまた下層に流れ込む。
その為下層に行くごとに空気の質が悪くなり、健康被害をもたらしている。
なおこれは空気だけでなく、水も同じ事が言える。工業用水と生活用水は分離されているが、生活用水は高価な為、工業用水を不正に飲む者が後を絶たない。
稼働していない工場群では不法居住者が棲み着き、治安の悪化を招いている。
なお、スクラップ、コンビナート、マインの重要施設には都市上層から技術者が出向し、現地の労働者を雇用している。FランクGランクの市民が技術者になることは不可能である。
機関排煙を吸い込み続けることで発症する、呼吸器を致命的に侵す病気。喘息と吐血を繰り返し、苦しみ抜いた末に死に至る。第九層に於いては普通の病である。
衛星フィオーレの鉱山であり、光の射さぬ地下世界である。
「メタル」や「クリスタル」と呼ばれる各種の鉱物資源の採掘の為、無数の労働者が低賃金で過酷な作業を強いられている。
熱気と騒音、粉塵、悪臭、不衛生のうごめく過酷な現場の模様は地獄絵図であり、一部の逸脱した観光客の観光スポットとなっている。
マグマ層が近く、鉱物資源は多いが地熱も無視できないほどのものとなる。
最終更新:2011年03月02日 08:43