05/05/26 17:24:00 ID:SZLa79ll
『…で、あるから…して…』
講堂内は数十人の学生が教官の説明に耳を傾けていた。
ある者は熱心にノートにペンを走らせ、ある者は何故か音楽を聞いている
者もいる。
…無機質な話…本当に退屈よね~。ふぁ~、
…あくびが出ちゃいそう。このまま外に出たいなぁ…。
あら?…あの子、さっきから私を見ているみたいね。あ、あの男の人も。
今日は胸を強調したキャミにミニスカ、ブーツだったから目立ったのかな…。
ふふっ…脚を組んじゃおうっと。今日は白のブーツだからこうやって…。
あ、そうかミニだから中が見えちゃう。…ま、良いか。サービスだと思えば☆
ふふっ見てる見てる…あ、目が合ちゃった。あらら、あんなにはずかしがちゃって
…かわいいじゃないの。
あの男は胸ね。クスッ、私ばかり見てないで、前を見ないと駄目じゃない?
…あらあら、教官に注意されちゃった。まぁ、自業自得よね。
あら、あの人も私の方を見ているみたいね。
ふふっ…真面目もいいけど、鼻の下が伸びてるわよ。
ピンク色のマニキュアが妖しく光っている。女の細い指先にはペンが走っているが、
彼女は周りを見ているだけで、前を見ようとしない。彼女の名はサラ・ブライアント。
ここはロス郊外の大学。彼女は大学院を目指して勉学中だが、最近ある事に夢中だ。
それは…
「あ、待った?」
サラは学校内の敷地にある庭園で一人の男の姿を見ると駆け寄った。
金色の髪から甘い匂いを振り撒きながら…。
その男は一見、整った東洋風の顔立ちだが
一番目立つのは眉間近くから伸びる傷跡だろう。
スラリとした体格でスーツ姿が良く似合っていた。
「ああっ。でも良いのか?こんな近くで。もっと他の所へ行った方が…んっんっ…」
「…それは言わない事よ。貴方、私のボディーガードでしょ?
それに校内の方が安全だと思わない?」
サラは男の口元に手を当てると、そのまま体を寄せた。
「…わかった。依頼主の頼みだし、俺もそうするよ…」
「ありがとう、…影丸…」
【1】
「はぁん・・・ぁん・・・・んんっ・・影・・・丸・・・私・・・もうぅ・・・イキそうぉ・・・」
ぎしぎしと軋む音をたてる簡易ベッドで男の上にまたがり、
金色の髪を振り乱しながらサラは一心不乱になって腰を振り続けていた。
「いっ・・・いいぞ、サラ・・・」
激しく抽送を繰り返す部分からはビチャビチャという淫靡な水音が漏れ
狭い部屋に響いていく。
「あん・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁん・・・」
突き上がる度に、サラの泉から蜜が溢れて男の腿を濡らせていた。
汗ばみ、長い髪をふり乱す白い肉体の中は熱く男のペ○スを締め付けている。
「ぁああ…や…はぁはぁ…」
くびれたウエストを支えている男の手が食い込んで快楽に喘ぐサラの中で
男のモノは急速に堅さを増した。
抽送する度にモノが膣壁を抉る。サラには快楽が迸る。
「イク…イキそう…ぁああああっ────!」
脈打つ律動、突き上がる快感に、
豊かな乳房を揺らして大きく体を仰け反るとひときわ高い嬌声が
サラの赤い唇から漏れた。
「クッ…いくぞ!…」
サラの膣の中でモノは弾けて、そして萎んだ。
弛緩した身体を投げ出すように男の腕の中でサラは倒れこんだ
「はぁはぁ・・・・ん、影丸・・・」
「・・・良かったよ、サラ…」
夢見るように微笑んでサラは男の胸に口付けをした。
サラが影丸と出会ったのはある大会がきっかけだった。
それ以前サラは謎の組織によって拉致され
洗脳されて暗殺者として大会に出場していた。
その大会でサラは別の目的で参加した影丸と対戦し
たが破れ、その結果洗脳が解け、彼女は無事肉親の下に戻る事が出来た。
だが一度組織内にいた人間をそう簡単に彼等が手放すはずもなく、
彼女は身辺警護のため影丸を雇っていたのである。
影丸の穏やかな物腰、落ち着いた大人の男の魅力、
どこか影のある雰囲気にそれまで兄ジャッキー
しか見てこなかったサラは、気付いたときには依頼主の範囲を越えて、
彼に夢中になっていた。
だが影丸は決して光ある所の人間ではない。
影丸がサラの警護を引き受けたのは、それによって組織の情報を得るためである。
『サラ・ブライアントを守れば、組織が必ず出てくる』…そういう打算があった。
サラはそれを知ってもなお、影丸を諦め切れなくなっていた・・・・
独占したいとは思わない。貴方の目的を邪魔するとは思わないから
せめて、一度でいいから抱いて欲しいとサラは影丸を誘った。
こうして時折、
サラと影丸は広い大学校内にをある廃屋を訪れては関係を持つようになった。
ここなら訪れる者も無く、家では兄ジャッキーが居たから都合が良かったのだ。
サラはうっとりしながらと影丸の唇に自分の赤い唇を押し付けた。
「んん…はぁ…」
絡み合う舌、溶け合う心…
あれから何度彼に抱かれたかわからない。貴方と居ると心が和む…。
今だけは、こうして裸で抱き合っている間だけは依頼主じゃなくて私は貴方の恋人なの。
身体だけを繋ぐ快楽だけの関係でもいい。そこに何のわずらわしさも無くて
肉欲を満たす、この行為が私にとって最高の幸せなのだから。
そんなサラの想いを知ってか知らずか
名残惜しげに影丸はサラの余韻の残るカラダを抱きしめた。
影丸は行為が終わると、
自分の身体の上で弛緩し粗い息をしているサラをベッドに横たえた。
そして何事もなかったように身支度を整え始め上着を着ると
サラの脱ぎ捨てた服を集めた。
「サラ、ここに着替えを置いておくから後で着換えてくれ。車を回しておく」
そう言って、影丸は外に出て行った。
中にはサラと男の残り香が残された。その香りを逃さぬように、
サラはそっと自分を抱きよせ
匂いを嗅ぐと服に手を掛けた…
最終更新:2007年01月07日 00:52