2005/09/26 20:02:11 ID:ct7RPskV

魂は時とともに流れる永遠の光…
新しき命の誕生は古き魂の終焉。幾たびの輪廻の輪が人の魂をいざなう。
無数の魂の光がまた新たな世界へと旅立っていく。
だがここは…その光の輪を断ち切る場所の入り口。

汚れ一つも無いほど磨かれているガラス張りの壁面。
綺麗に掃除されているとはいえ、
無愛想なデスクと黒張りの椅子があるだけのオフィスルームがある。

一望できるのは全て高層ビルで覆われている。全く外界から隔絶され
殺伐とした景色はたしかに楽しむ要素は全くないが…

『んんっ…ちゅぱ…ちゅぱ…』
デスクのある場所から厭らしい音が聞こえる。

傍らにはクリーム色の可愛いミニのワンピースとブーツの女性が膝を付き、
手で扱きながら モノを頬張っていた。
整った顔の表情は大きく歪み、綺麗なピンクの唇から凶悪で
太いモノが出入りしている。唾液によって覆われたソレは
同じく綺麗なマニキュアを着けた細い指によって優しく扱かれていた。


『…ちゅぱ、ちゅぱ…んん…』
女は時折腰までとどく長い髪を掻きながら夢中で愛撫している。
黒張りの椅子には男が座り、
ジーンズの股間から出て美女に愛撫されているムスコ を満足そうに見ていた。
「ぐっ…いいぞ。その調子だ」

男はかなり若そうに見える。
ダブついたジーンズに擦り切れたアーミージャケット。
なかなか整った容姿の持ち主だったが、左頬に横一閃に走る朱色の傷跡が目を引く。
肌の状態は悪いのだろうか、青白くていかにも病人ではと言えなくもない。
一見すればダウンタウンのストリートギャングだと言われれば納得するかもしれない。
だが、東洋人特有の切れ長で瞳孔の小さな目には、
見る者をゾッとさせる容赦ない光 を湛えている。
ただのストリートギャングどもとは明らかに違う凄まじい殺気を彼は持っていたのだ。
『ちゅぱ…んんっ…んん…』
女は時折喉を鳴らすとともに、動きを速やめていた。


『…クッ…で、出る…』
男が険しい顔になったかと思うと、しだいに平静になっていく。
一方、女は一瞬動きを止めると口の中に溢れたのをゆっくりと飲み込んでいった。
『ふぁ…』
モノが唇から離れると女は立ちがり自らワンピースのボタンを外していく。
女は胸元が開いたところで黒の刺繍をしたブラジャーのホックを外し、
豊かな乳房を揉みだす。
その頂きの突起は尖り、女の興奮なのか胸は上下に揺れていた。
『ふぁあんっ…』
下は既に濡れているパンティが降ろされ、スカート部分を捲くり上げながらそのまま
向き合うように、座っている男の上から腰を降ろしていく。
ぬちゃ…
『あぁ…ぁぁ…あああ…ぁあんっ』
くちゃくちゃと厭らしい音とともに男の上で女は腰を上下に動かす。
女が動く度に太いモノが出入りし、入り口からはお互いの体液が流れ、
床に滴り落ちていく。
『ぁあんっ…ぁああ…ああ…気持ちいい…』
光芒した表情、小さな唇からは涎が流さんばかりに喘いでいる。
胸は男によって揉まれ、乳首はコリコリと弄くられている。
しゅぼしゅぼ・・・ぱんぱん・・・
『ぁあん…ぁああ…奥におち○ち○がぁ…ぁああ…あんっ、
あんっ…ぁああ…ぃいっちゃうぅぅ』
『くっ!…出るぞ!』
男は女の体内に自らの欲望を開放した・・・


男が壁に掛かったクローム調の置き時計に何度も視線を向けた時、
オフィスのドアが開いた。
仕立ての良さそうな紺のスーツ、
撫で付けた髪型からきちんと折り返されたズボンの先まで、
完璧を体現したような男が入ってきた。
(ちっ!遅すぎじゃねぇか…)
予定時間に遅れた事に対する青年の抗議の視線を無視して、
男はツカツカと窓の側のデスクに向った。
「・・・そんな格好で来たのか?…日守剛」
革張りの椅子に腰を降ろしながら、男はチラリと青年を一瞥して苦々しげに呟いた。
「・・・・」
剛と呼ばれた青年は、
無言で部屋の中心に置かれた来客用の大理石のテーブルの上に腰をおろした。
男は口元に薄く笑いを浮かべると、デスクに置かれていた黒のシュガーケースから
煙草を一本取り出し変った形のライターで口元の煙草に火を点けると、
ゆっくりと椅子の背にもたれた。

「・・・不機嫌そうだな」
剛は、押し黙ったまま男が吐き出す煙を不快そうに眺めていた。
その時、背後でノックの音がして端整なスーツ姿の女性が姿を見せた。
見るからに有能な秘書といった風情だが・・・剛にはわかっていた。
先ほど相手してやった女だ。

「主任、ファイルの用意が出来ました。こ、これを…」
男は、判ったというように片手でファイルを受け取ると、秘書を下がらせた。
何故か彼女は先程から頬を赤らめて剛の方をチラチラと見ていたが、
彼は気にしていない。
秘書が部屋から出て行き、ドアの閉まったのを確認すると男は剛の方に視線を移した。



「・・・あの女の味はどうだった?」
男は薄笑いしている。剛の方は最初意外な顔をしていたがすぐ冷静になる。
「覗きが趣味なのかアンタは?」
ジロリと主任の男を睨むが…男はいたって冷静だ。
「まぁ気にするな。ここのセキュリティーは万全だからな。それに…あの女は紛い物だ」
「紛い物?あの女が?」
男はゆっくりと煙草を吹かしている。
「あれは…組織が作ったクローンでな。実験のために秘書として使っている。
性感は常人の数倍に してるし、男を喜ばすテクニックも仕込んでいる。
お前が満足なら、まずまずの成功だな」
「はぁ?組織は等身大の肉便器作りもしてるのかよ。・・・俺の用はないようだな」
両手の手のひらを上にして呆れた表情でテーブルから立ち上がろうとした時…
「まて剛、話は終わってないぞ。すわってろ」
「・・・ちっ!わかったよ。俺はとっとと帰りたいんだがな…」
男の言葉を受けて、剛は心外だとばかりに眉を寄せつつ再びテーブルに
腰を落した。

「今は…そうか、中国だったな。どうだった?いろいろ大変だったようだが」
男は煙草をふかしながら、『第5回世界格闘トーナメント』と英文で書いてある
表紙のファイリングシートをめくり始めた。
「まぁな。あいつら軍と吊るんでいるようだし、かなりヤバかったな」


最近の中国や東南アジア諸国では裏世界に通じる
地方軍閥の首領や要人の暗殺が相次いでいた。
一般メディアでは事故や病死と報道されているが
実は戦争だったと言うのが裏の世界では
常識だ。
麻薬の生産や販売ルートの独占を狙うJ6が放った特殊部隊…剛はその一部隊の隊長だ。

「そうか・・お前もあの大会以来、不利な仕事が多かったな。では新しい任務をやろう」
男はそう言って、手にしていたファイルを剛に投げてよこした。
剛は訝しげにファイルを開いて中に綴られた資料に目を通す。

ファイルの中身は一枚のディスクと男女を取り混ぜた
数名ほどの写真つきの個人データだった。
資料には名前とともにコード番号がふってあるだけだ。
「・・・・・・・また暗殺リストか?それに第五回大会って…何だ?」
剛は資料から顔を上げると、伺うような視線を男に向けた。

「…詳しい事はディスクを見ればわかるが、本部じきじきの参加要請だ」
組んだ腕に顎を乗せたままサラリと言ってのける男を、
剛はその鋭い視線でじろりと睨んだ。
「・・・また俺に恥を斯かせる気か?」

男は剛の反応を予測していたかのようにニッと笑った。
「そう言うな。これは名誉挽回だと思え」


「今度失敗すれば戦場に置き去りでもするのか?冗談じゃないぜ」
いまいましげに言う剛を見て、男は神妙な顔つきで目を細めた。

「上層部からの命令だ。それに今回は助っ人が付くし心配することではない」
やや間があって、やがて諦めたように溜息をつく剛を見ると男は満足したように微笑んだ。
「俺の仕事はまだ終わってないぜ。他をあたってくれ」
最後の抵抗とばかりに剛は睨みつけながら言うが男は…
「それは心配ない。先程仕事が終わったとの連絡があった。よかったな剛、
これで大会に出れるぞ」
「けっ!出来すぎだな。そんなに俺が不要か?」
無愛想な表情で男を睨む。
「不要ならお前は既にこの世にはいない。それだけ必要だって事だ」
「ふんっ、組織の命令には逆らえないか。わかったよ…で、大会はどこで行なわれる?」
剛はテーブルにファイルを置いて立ち上がると、男のいるデスクに近くにたった。
「それならすぐ空港に行ってくれ。手配済みの小型ジェットがある」
「随分手回しがいいな」
鼻を鳴らすように剛は男を見下ろす。
「なぁに組織の心使いだ。…任務成功を祈っているぞ」
「けっ!アンタからそんな言葉を聞くとはな…邪魔したな」

剛はファイルを持ったままオフィスルームを出る。
中に残った男が不敵な笑みをしていたのを知らずに・・・

数時間後、剛は機内の中に居た。
機内は快適だが行き先の告げないのには少々不安があると思うが
彼は全く動じない。いやむしろ口元が緩んでいる。
座席の横には何気にあのファイルが開いたまま置かれていた。そのページには…

梅小路葵 83/53/86

そう…彼が以前に犯していた女が載っていたのである。
最終更新:2007年01月06日 23:50
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