第7話 獅子の目----
12 自分:
毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 22:50:30.53 ID:Q7O+nUjm0 [8/21]
第7話 獅子の目
オラーシャ西部、バルト海を望む港湾都市であり、モスクワに次ぐオラーシャ第2の都市、ペテルブルグ。
新年の賑わいに湧くこの町の中を俺とナオちゃん、そして下原少尉が歩いている。
俺「さすがに正月は人多いね、ナオちゃん」
管野「まったくうっとうしいったらない」イライラ
あらら……ナオちゃんはちょっとご機嫌斜めのようだな。ラル隊長に買い出しを頼まれて町に行くことになった時は目を輝かせて喜んでたのに。
俺「下原少尉、買い出しはもうこれで終わりですか?」
下原「はい。皆さんに頼まれていた物は大体終わりましたよ」
俺「そうですか……」
時間は……正午をちょっと回ったくらいか。
俺「ちょっと町を回ってみよっか、ナオちゃん」
管野「おう!」パァァ
自由にしていいと言った途端目を輝かしちゃって。まったく、ナオちゃんは現金だなぁ。
15 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 22:55:08.67 ID:Q7O+nUjm0 [9/21]
俺「さて、どこに行きましょうか、下原少尉」
下原「へっわ、私ですか!?」
管野「なんだよ、オレじゃなくて下原の行きたい場所に行くのかよ」ムスッ
いや、この中だと下原少尉が一番年長者なんだから俺とナオちゃんで振り回しちゃったら悪いじゃないか。
俺「俺とナオちゃんは別に買いたい物とかは無いんで、下原少尉の行かれたい場所について行きますよ。ねっナオちゃん?」
管野「まぁ確かに別に買いたい物とかはないけどよ……なんでさっきから下原にばっかり気を遣って……」ブツブツ
ううむ、やっぱり不機嫌だな。最近何だかナオちゃんが何を考えてるのかあんまり分からなくなってきてるなぁ……
カルシウム足りてないとか? 今度からは少し夕飯に乳製品多めにしていこうかな。
下原「う~ん……それならちょっと行きたい所があるんですけどいいですか?」
シャアアアアア
管野「お、おい……一応着てみたけどこr――」
下原「ああスゴイ! これはスゴイですよぉ!」ダキッ
管野「ちょっやめっ……やめろ苦しい! でぇい! 頬ずりをするなぁ!」ジタバタ
16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 22:56:37.60 ID:+ZekWdbN0 [3/11]
着せ替えですか支援
17 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 22:56:44.33 ID:Q7O+nUjm0 [10/21]
試着室から出てきたのは天から舞い降りた天使と見紛うほど可憐なナオちゃんだった。
ああヤバイ何がヤバイってフリフリスカートがヤバイっていうかもう全部ヤバイ着慣れない服を着て羞恥で顔を真っ赤に染める表情とかヤバイ所じゃないとにかくヤバイああああああああああああああああああナオちゃんかわいいよおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
俺「………フヘヘ」
管野「助けてくれぇ……俺ぇ……って何だその顔!? 気持ち悪っ!」
俺「………下原少尉、こっちの服とかもいいんじゃないですか?」
下原「さすが俺さん、分かってますねぇ」
管野「ちょっおまっそんな恥ずかしい服絶対着ねぇからな! うわっ離せ下原! お前そんなに力あったか!? 離せえええええええええええああああああああああああああああああああ!?」
俺「いやー眼福だったなぁ……」ポワーン
下原「至福の時間でした……」ツヤツヤ
管野「まったく……人をおもちゃにしやがって……」モグモグ
服屋で存分に可愛いナオちゃんを堪能した俺達は談笑しながら基地への帰路に着いていた。
服屋を出た直後は不機嫌だったナオちゃんも、お菓子をたくさん買ってあげたら機嫌が直って、今は両手にケーキを抱えてご満悦の様子だ。
幼馴染ながらちょろすぎて少し不安になる。
18 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 22:58:31.44 ID:Q7O+nUjm0 [11/21]
俺「夕飯までまだけっこうあるけど、お腹空いちゃいましたね」
下原「そうですねぇ」
管野「はしゃぎすぎなんだよお前ら……ほら、最後の一口やるよ」
下原「ありがとうございます」ニコッ
俺「………」
管野「ん? どうした俺? 遠慮すんなって」
いや、あの……これ、食べちゃったらいわゆる間接キスになるわけで……
管野「?」
ナオちゃんはそういうの気にしないのかなぁ……
俺「あ、ありがとう!」パクッ
管野「おう。ちょっと顔赤いぞ? 風邪でも引いたか?」
俺「い、いや大丈夫! 全然元気だよ!」
管野「?」
下原「フフッ鈍感さんなのはお互い様なんですね」ニコニコ
うう……意識しちゃってる俺が馬鹿みたいじゃないかぁ……
19 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:01:05.27 ID:Q7O+nUjm0 [12/21]
「抵抗するんじゃねぇゴラァ!!」
俺・管野「「!」」
「おらっ大金を持ってんのは分かってんだよ!」
「ひぃぃぃぃぃ!!」
下原「えっえっ?」アタフタ
路地裏から聞こえてくる物騒な声。
あちゃー面倒なのに遭遇しちゃったなー。
チンピラざっと十人で一人を囲んで強盗か……
俺「ナオちゃん、とりあえず憲兵さんを――」
管野「てめぇら何してんだオラァ!!」ダッ
俺「………」
あー……やっぱり行っちゃったか……
まったく、相変わらず考えるより先に体が動くんだから。
22 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:06:52.92 ID:Q7O+nUjm0 [13/21]
管野「だらっしゃああああ!!!」ドガッ
「うごっ!?」
下原「ど、どうしましょう……」オロオロ
まぁ、確かにチンピラ十人くらいならナオちゃん一人でも倒せるかもしれないけど……
「野郎……」ゴソゴソ
少し離れた所にいるチンピラが懐を探る。
下原「!? ……まさか」
ここは扶桑じゃないんだから、チンピラが何を持っているのかも分からないのに……
管野「オラオラオラオラオラァァ!!」ドドドドドドドッ
銃も握らずに敵に突っ込んだりして……
「こいつで仕留めてやる!」チャキッ
懐から拳銃を取り出して、銃口をナオちゃんに向けるチンピラ。
下原「やっぱり……管野さん!!」
管野「オラああああああああああああああああ!!!」
ナオちゃんはまったくこっちに気付いてないな。
23 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:07:21.65 ID:oikb8Pey0
さすが管野一番
24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:10:45.71 ID:HdLvIF130 [1/2]
良いシチュエーションだ!
支援支援
25 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:12:13.55 ID:Q7O+nUjm0 [14/21]
しょうがない。このチンピラは俺が引き受けるとするか。
俺「下原さん、ここは俺とナオちゃんがなんとかするので憲兵を呼んで来てください」
下原「ええっ大丈夫ですか!?」
俺「はい。こう見えても剣術はナオちゃんと同じくらい出来るんですから」ニッ
下原「そ、それでも!」
俺「大丈夫ですって。ちょっとした隠し玉もありますから。とりあえず、壊れたら困るので眼鏡を預かっててもらえますか?」チャッ
眼鏡を外して下原少尉に渡し、手さげ袋から木刀を取り出す。
さて、久しぶりの喧嘩だ。腕は鈍ってないよな、俺?
俺「今回も力を貸してくれ、リオウ」ピキィィン
下原「えっ……目が金色に……?」
「死ねクソガキっ!!」チャキッ
俺「おっと、このまま俺に背中を向けたままでいいんですか?」
「なっ!?」バッ
俺の声に振り向くチンピラ。
フゥ……とりあえず銃口を俺に向けさせることが出来たな。危ない危ない。
27 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:18:24.47 ID:Q7O+nUjm0 [15/21]
「へっなんだ……棒切れを持ったただのガキじゃねぇか。オラッこれが見えねぇのか? 近づいてくるんじゃねぇよ」
俺「ハッたかが拳銃一丁で何を粋がっているんだか」
「ああん!?」
俺「拳銃なんて大した武器じゃないって言っているんですよ」
「なっ……このガキャァ!!」チャキッ
俺「銃口と引き金に注意していれば、拳銃の弾なんて避けようと思えば避けられるんだ」
「死ねぇ!!」
ダァン
人並み外れた動体視力と、
俺「しっ!」シュンッ
「なっ!?」
弾丸を恐れないクソ度胸があればね。
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:19:50.32 ID:+ZekWdbN0 [6/11]
この子結構ハイスペックだったのね
支援
29 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:24:06.67 ID:Q7O+nUjm0 [16/21]
俺「フッ……ッ!」ザッ
体を反らして銃弾を避けると同時に間合いを詰める。
獅子の力を借りて強化された目なら、相手の一挙手一投足がコマ送りに見える。
弾丸なんて、ナオちゃんを失うことに比べたら怖くもなんともない。
「!?」
引き金を引いてから、撃鉄を起こして再び引き金を引くまでの時間。
人間ならば必ず起こりうるこのタイムラグの間に、木刀が届く間合いまで近づく。
俺「らああああああああああああ!!」ブン
「くっ……」バシンッ
横薙ぎにチンピラの拳銃を払い落す。
俺「シャアアアアアアアアアアアアア!!」ドガッ
「ごっ……」
ドサッ
31 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:30:27.58 ID:Q7O+nUjm0 [17/21]
フゥ……これで厄介な奴は始末出来たな。
あとは……
管野「かかってこいやオラァ!!」ボコボコ
「このガキっ!!」ボコボコ
オラーシャ人は扶桑人よりも屈強だからナオちゃん苦戦してるな。
ここは俺が助太刀しないと。
ナオちゃんは……俺が守るんだ。何があっても。この身がどうなろうとも。
俺「オラあああああああああああああなに俺のナオちゃんに手出してんだああああああブチ殺すぞてめえらあああああああああああああああああ!!!!」ダッ
33 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:36:42.38 ID:Q7O+nUjm0 [18/21]
俺「ゼェ……ハァ………久しぶりに派手にやっちゃったね」
管野「……ハァ……ハァ……西洋の奴は無駄に丈夫で面倒くせぇな……」
肩を並べて壁にもたれる俺とナオちゃん。
足元にはチンピラ共の死屍累々。
管野「いや、死んでねぇよ。多分。下原は……無事か?」
俺「うん。憲兵さんを呼びに行ってもらってからもうすぐ戻ってくるんじゃないかな」
管野「そうか……」ホッ
ナオちゃんは心底安心したように溜息を一つ吐いた。
管野「サンキューな、俺。やっぱこういう荒事は……」
俺「俺達二人じゃないとね」ニッ
管野「ああ」ニッ
傷つくのも、傷つけるのも俺とナオちゃんだけで充分だ。
俺はそんなに血の気がある方じゃないんだけどなぁ。
まぁ、ナオちゃんの方が突っ込んでいくんだから仕方ないか。ナオちゃんを傷つけるような奴を五体満足で帰すわけにはいかないし。
34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:39:42.16 ID:wyzjVuxg0 [2/3]
意外にSなのね
36 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:42:18.69 ID:Q7O+nUjm0 [19/21]
管野「ハハッお前ひどい顔だぞ」ケラケラ
俺「ナオちゃんだって同じようなもんじゃん」ケラケラ
管野「ヘッうるせぇよ!」デュクシッ
俺「オウフwwwwwww」
管野「あでっ!?」ズキッ
手のひらを押さえて悶えるナオちゃん。
俺「大丈夫?」
管野「いてて……」
この寒い中あれだけ拳を使ったんだから、そりゃ手を痛めるって。
俺「ナオちゃん、手出して」
管野「ん? お、おう」スッ
ギュッ
ナオちゃんの両手を俺の両手でそっと包む。
ボロボロでゴツゴツしているけど、小さくて柔らかいその手が壊れてしまわないように。
38 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/20(月) 23:46:22.06 ID:Q7O+nUjm0 [20/21]
俺「これでちょっとはマシになったかな?」ニコッ
管野「…………………あったかい」ボソッ
俺「帰ったらちゃんと手当しようね」
管野「なぁ俺、知ってるか?」
俺「何を?」
管野「手の平が冷たい人はな、手の平が冷たい代わりに心はすっげぇあったかいんだぞ?」
俺「なんでこのタイミングでそんな話をするの!?」
管野「ケケッ手の平があったかいお前はどういう奴なんだろうな~♪」
俺「まったくもう……」
傷の痛みに呻き、疲労で体を動かすことすら億劫になりながら、俺達は笑っている。
管野「ジョゼとか体が人よりちょっとあったかいよな? ということは……」ニヤニヤ
俺「もしかして腹黒かもしれないね」ニヤニヤ
オラーシャの冬の寒さに震えながらも笑いあっていられる。
繋いだその手が、いつもの毎日のようにあたたかいままだから。
336 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:13:37.84 ID:n5YvLUVp0 [32/38]
管野「さて、予想通り隊長に呼び出しをくらったわけだが」
俺「まぁそりゃあんだけ派手に暴れればねー」
俺達は今502JFWの執務室の前に来ている。
町から帰ってきて、医務室で治療を行った後、ラル隊長に執務室に来るように命令を受けたからだ。
管野「グズグズしててもしょうがねぇ。潔く怒られようぜ」
俺「あーそのことなんだけどさー、あとは全部俺に任せてくれない?」
管野「はあ!?」
俺「いやさ、今回の喧嘩は俺のせいっていうことにすれば全て丸く収まるんだって」
軍属じゃない俺が喧嘩を吹っ掛けたということすれば、ナオちゃんに責任が降りかかることもなく、基地にも迷惑がかからない。
管野「そんなんでオレが納得すると思ってんのか?」
ですよねー。
こういう時のナオちゃんは頑固だからなー。まったく変な所で責任感が強いんだから。
337 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:18:09.17 ID:n5YvLUVp0 [33/38]
管野「オラッ馬鹿なこと言ってないでとっとと怒られるぞ」
しょうがない。ここは実力行使だ。
俺「ナオちゃん」
管野「あ?」
俺「ハグしちゃうぞー」ダキッ
ギュッ
管野「え」
俺「へへっこういうことするのは久しぶりだねー」ギュゥゥ
管野「」
これは、昔から使っているナオちゃんを大人しくさせる奥の手だ。
何故か知らないけど、俺がこうしてギュッて抱きしめると大人しくなるんだよね。
俺「今回の件は俺に任せて。いい?」ギュゥゥ
管野「…………うん……」ポーッ
俺の問いに弱々しい声で答えるナオちゃん。普段のナオちゃんからは想像出来ない大人しさだ。
339 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:24:44.83 ID:n5YvLUVp0 [34/38]
俺「よし、それじゃあ適当にごまかして戻ってくるからここで待っててね」ナデナデ
管野「…………うん、分かった。待ってる……」ポーッ
もうちょっとこの大人しいナオちゃんを見ていたいけど、そういうわけにはいかないよな。
俺「さて、どうやってごまかしたものか」
俺はそう呟いてから執務室のドアをノックした。
ラル「なるほど、君がチンピラに絡んでいって喧嘩になって、それにカンノが巻き込まれたと」
俺「はい。自分こう見えて血の気多いッスから。猫被った狂犬ッスからね」キリッ
ラル「…………ハァ…まぁそういうことにしておこうか。こっちとしてもそっちの方が都合がいいし」
やっぱり、ラル隊長は話が分かる。さすが曲者揃いの502JFWをまとめる女傑だな。
ラル「正直な所、この話はどうでもいいんだ。むしろ聞きたいのは、君についてのことだよ、俺くん」
…………やっぱりそっちの方にツッコんでくるか。
340 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:30:15.26 ID:n5YvLUVp0 [35/38]
ラル「下原から聞いたよ。君達がボコボコにしたチンピラの一人は拳銃を持っていた。そいつを倒したのは、ウィッチであるカンノではなくて一般人であるはずの君だそうじゃないか」
俺「………」
ラル「シールドが張れない一般人が木刀だけで拳銃を持った相手を倒すっていうのはあんまりある話じゃない」
俺「いや、扶桑ではよくあることです」
SAMURAIパワーってやつですよ。
ラル「そうなのか? 下原は見たことがないと言っていたぞ?」
俺「………」
ラル「あと、君がチンピラに突っかかっていく前に、目の色が黒から金色に変わったそうだね。まるで、獅子を使い魔として使役しているように」
俺「………」
ラル「単刀直入に言う。君は我々に何か隠し事をしているだろう。洗いざらい話せ」
俺「…………嫌だと言ったら?」
ラル「言わせると思うか?」
俺「………」
ラル「………」
343 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:36:23.49 ID:n5YvLUVp0 [36/38]
俺「…………すいません。やっぱり話せません」
少なくとも、今は。
ラル「………ハァ…やはりそうか……」
俺「大丈夫ですよ、皆さんに迷惑をかけることはありませんから」
これは、俺とナオちゃんと、扶桑海軍の一部の人間だけの問題だから。
ラル「ふむ、君がそう言うならまぁいいか」
俺「えっいいんですか?」
ラル「ああ。君が大丈夫だと言うならそれを信じるとするよ」
俺「あ、ありがとうございます」
それなりの尋問はあると思っていたのに、まさかこんなに簡単に許してもらえるとは……
ラル「あのカンノが全幅の信頼を寄せているんだ。私にとっても君は信頼に値する人間だよ。隠し事一つくらいではその信頼が揺らぐことはない」
ラル隊長はそう言うと俺に向かって微笑んだ。
隠し事くらい……か。
第502統合戦闘航空団、ブレイブウィッチーズ隊長の度量の深さと豪胆さにはいつも感服する。
344 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:42:09.73 ID:n5YvLUVp0 [37/38]
ラル「それじゃあもう下がっていいよ。あとはこっちでなんとかしておくから」
俺「ありがとうございます。それでは失礼します」ペコリ
ラル「俺クン」
俺「はい?」
ラル「いつか、君自ら話してくれるのを待っているからな」ニッ
俺「………はい」
大丈夫ですよ。いずれ明らかになることです。
その時、俺が口を開ける状態かは分からないけど。
347 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 12:48:05.38 ID:n5YvLUVp0 [38/38]
今日のナオちゃん
管野「………」ポーッ
ニパ「あっカンノここにいたんだ。隊長には怒られなかった……ってどうしたの?」
管野「………」ポーッ
ニパ「? まぁいいや。下原少尉が町で買ってきたお菓子をいっしょに食べようってさ」
管野「………えっあのっそのぅ…」オロオロ
ニパ「ほらほら行こうよ」グイッ
管野「……だ、ダメだよ…俺にここで待っててって言われたから……そのぅ……約束を破りたくないっていうか…」モジモジ
ニパ「えっ誰」
468 自分:毎日ナオちゃん[sage] 投稿日:2012/02/22(水) 13:06:54 ID:6.Dk.Ia. [3/3]
次回予告
俺「ルマール少尉、ガリア文学をちょっと読んでみたいんですけど、オススメとかありますか?」
ジョゼ「そうですねぇ……『赤と黒』って読みました?」
俺「ああ、それは読んでないですね」
管野「『赤と黒』か。ガリア革命の後の王政復古を風刺した小説だろ? お前ガリア革命は好きだったけどその後は興味あるのか?」
俺「そこら辺も興味無くはないかな」
管野「コイツは作者の旧来の支配階級に対する批判がなかなか見事に描写されているから、当時の雰囲気を味わうにはもってこいだ」
俺「そっか、ナオちゃんのお墨付きなら読んでみよっかな」
管野「おお、大した長さでもないから、けっこうサラッと読めるぞ」
ジョゼ「」ポカーン
次回「毎日ナオちゃん」第8話 文学少女が薄着で俺に胸を押し付けてくる
最終更新:2013年02月06日 16:43