ジュウシマツ軍曹
エイラ誕生日特別編
『それも一つの愛のかたち』<前編>
ジュウシマツ軍曹がストライクウィッチーズの一員となったときに発生した最大の問題、それはトイレであった。女性用しかなかったのである。
男でも使えないことはないが、他のウィッチと遭遇したときの気まずさを考えた結果ジュウシマツはそれを拒否した。
整備兵の居住スペースには男子トイレもあったが、如何せん遠すぎた。
というわけで、庭にあった使われていなかった倉庫を改造してジュウシマツ専用の男子トイレが作られたのだが…
エイラ「これで108枚目ナンダナ…
やっぱりサーニャは可愛いナー」ハアハア
俺「あのーエイラさんそろそろ使わせてもらっていいですかー?」
エイラ「オ、オマエもサーニャを!?」
俺「いやそっちじゃなくてトイレを使わせてください」
エイラ「私に構わずしちゃえヨー
…ああ、サーニャサーニャサーニャ」ハアハア
俺(どうしてこうなった…)
どうしてこうなったか、そもそも今一体何が起きているのかというと…
~トイレ完成当日~
俺「サルミアッキが出てきた!?」
工兵A「はい。倉庫は空だったはずなんですが、何故かサルミアッキの袋が中にありまして。」
俺「サルミアッキってフィン…スオムスのお菓子ですよね?何故それが?」
工兵A「さあ、全く分かりません」
工兵B「貰ったけど食いきれなかった誰かが捨ててったとかじゃないですか?」
俺「まあ、そんな感じでしょうね…
ところでその袋はどこに?」
工兵A「ここにありますけど?」
俺「それ俺にくれませんかね?実はサルミアッキは大好物でして」
工兵AB「ええええええええっ!?」
こうして首尾よく大好物のサルミアッキを手に入れ、自室で食べていたジュウシマツだったが…
俺「なんじゃこりゃ?」
袋の底にサーニャの写真が入った封筒が。しかも、普通のプロマイドではなくて寝顔とか、盗撮と思われる下着姿とか、着替え中とか……
俺(一体誰がこんなことを?
とりあえずミーナさんに知らせないと…)
と思ってドアノブに手をかけたジュウシマツ。しかし次の瞬間、ドアは外側から開かれた。
俺「もがあっ!もがががああああっ!?」
いきなり侵入してきた何者かに口を塞がれてもがくジュウシマツ。薄れゆく意識の中で、彼は信じられないものを目にしたのだった。
~10分後~
俺「まさかユーティライネン中尉だったとは…」
そう、封筒の持ち主はエイラだったのである。彼女は愛しのサーニャの写真をサルミアッキに擬態させて倉庫に隠し、時折そこで愉しんでいたのだ。
ところが突然倉庫が改修され行方不明に。色々調べた結果ジュウシマツが持っていると判明し、取り返すべく襲撃したという訳だ。
口塞ぎ用のハンカチには麻酔薬を混ぜ、忘却剤もしっかりと用意。だが一つだけ誤算があった。
エイラ「やっぱりサーニャは可愛いんダナ//」ハアハア
俺「はあ…」
確認のため写真を見たエイラは、その瞬間に自分の世界へと突入してしまったのである。ジュウシマツが目を覚ますまでそれは続いた。
目を覚ましたジュウシマツに簡潔な説明を済ませると、再び彼女は自分の世界に帰っていった。呼びかけても全く応答なし。
エイラ「サーニャサーニャサーニャサーニャ」ハアハアハア
俺「『エイラのばか。』」
エイラ「サ、サーニャ!?」
効果覿面。
エイラ「なんだ軍曹カ。びっくりさせるなよナー!」
俺「すみませんが全く応答がないので非常手段を使わせてもらいました。
それでお願いなんですけど、ここじゃなくて他所でヤってもらえますか?」
エイラ「で、でも他の人にばれたらマズイんダナ。だからここでヤらせてもらうんダナ!」
俺(確かに、これ俺以外にバレたら大変だよね…でもこのままだと中尉何時まで経っても帰らないし…)
「分かりました、では代替地をご提案しましょう。」
エイラ「ダイタイチ?」
俺「はい、例のトイレの掃除用具収納庫なんかどうですかね?
簡易的とはいえ扉も付いてますし、南京錠掛けちゃえば誰も入れません。
まあ俺以外来る人なんていないでしょうけど。」
エイラ「ナルホド!!早速使わせてもらうんダナ!!!」ダダダダ
俺「ち、中尉待ってくださーい!!」ダダダダ
あれから一ヶ月。夥しい数の写真が貼られた収納庫にエイラは足繁く通い、愉しんだり写真を追加したりしている。
最初は困惑していたジュウシマツだったが何時しか慣れた。慣れきって違和感を感じなくなった。人間ってすごい。
俺「ふう…」※トイレ終了
エイラ「ふう…」※お察し下さい
エイラ「似たもの同士なんダn」
俺「エイラさあん?何なら今すぐミーナさんに御注進申し上げてもいいんですよお??」(怒
エイラ「そ、そそそそれだけはムリダナムリダナ」アセアセ
俺「ははは、冗談ですよ。
それにしてもエイラさん、本当にサーニャさんのことが好きなんですねw」
エイラ「………異常なのは自分でも分かってる。」
俺「!?」
エイラ「………同姓を好きになるなんて、性的にも興奮するなんて。
私は、私は最悪な人間だ。地獄に落ちて然るべき人間だ。私は……っ」
俺「別に、愛に良いも悪いもないと思いますけどねー」
エイラ「で、でもっ!」
俺「人を好きになった、ただそれだけのこと。別に性別なんて関係ない、問題なのは自分と、相手の気持ち。
他人がどう思っていようが関係ない。自分の気持ちに嘘をつかないことが大事。
違いますか?」
エイラ「で、でもサーニャがこれを知ったら…」
俺「『サーニャを傷つけてしまうかもしれない。嫌われるかもしれない。』」
エイラ「何で分かったんダ!?」
俺「エイラさん単純ですからね、顔に書いてありますよw」
エイラ「………」
俺「まあ、そんなに思い悩むことないんじゃないですか?
エイラさんの気持ちが伝われば、サーニャさんだって傷ついたり嫌ったりしないと思いますよ。」
エイラ「そ、そうなのカ?」
俺「あくまで思いが伝わった上での話ですけどね。
まずは自分の思いを告白して、それから考えてみては如何です?悩んでいるだけでは何も変わりませんよ?」
エイラ「こ、告白なんてまだまだムリダナムリダナ//」
俺「エイラさん?」
エイラ「ムリダナムリダナムリダナ////」
俺「………。」
苦悶する北欧美少女を前にして、ジュウシマツは何度目か分からないため息をついたのだった。
【次回予告】
「まさか俺がそんな奴だったなんて」
「ダメ!こっちに来たら貴方も!!」
(なんで焼却してるんだろ?)
「『撃墜王アフリカの星』っていう映画のテーマ曲です。」
「『The Kinks』っていうイギ…ブリタニアのバンドの曲です。」
「いーのいーの二人はあれで」削除
「た、大尉!?」
「あーん」(はあと
次回、「それも一つの愛のかたち」[後編]
ご期待下さい!?
予告を修正しました…すみません(2011.2.28)
最終更新:2011年02月28日 16:54