― 連合軍第501統合戦闘航空団 ―
バルクホルン「ハルトマン!早く起きないか!!」
エーリカ「んん……あと720分……」
バルクホルン「そんなに待っていられるかっ!!」
サーニャ「すぅ………zzz…」
エイラ「………むにゃむにゃ……」
エーリカとバルクホルンはいつものように言い争いをしている
そして、エイラはサーニャと仲良く添い寝をしている
早朝にもかかわらず、ルッキーニは元気に木の上で虫取りをしていた
ルッキーニ「このムシかっちょいい~!!」
「ん?なんか飛行機が飛んできた」
501のウィッチ達が徐々に起きはじめている時、煙を吹いた一機の輸送機が基地に降り立った
坂本「ん?あれは……」
坂本は昨夜、ミーナに話された無免許医師 俺のことを思い出していた
しかし、被弾している輸送機が目に入り、俺医師についての考えはどこかに吹っ飛んだ
そして、被弾している輸送機の元へ駆け寄った
坂本が輸送機の元へたどり着くと同時に輸送機のタラップが降りた
俺「お、おい!医務室を案内してくれ!」
坂本「搭乗員が負傷したのか!?もしかして、ネウロイか!?」
俺「ネウロイなんかどうでもいい!!早く案内しろ!」
坂本「う、うむ!了解した!!」
坂本は負傷した搭乗員を背負っている男を医務室に案内した
坂本「わ、悪いが今、医師がいないんだ!!我々では治療できない…」
俺「かまわない。俺が手当てする」
坂本(…この男が……あの…医師か?…)
俺「……応急手当が良く効いたみたいだな…縫合を済ませば、大丈夫だな…」
機長「…うぅ……」
俺「麻酔は無いから、我慢しろ」
機長「!! くっ!!」
機長は苦痛を顔に浮かべ、悶絶している
俺「……よし……終わったぞ」
機長「…うっ……」
坂本「…この搭乗員は助かったのか?」
俺「…助かったさ……」
坂本「…お前は……俺医師か?…」
俺「……だからなんだ?」
坂本「いや…特に用は無いが…」
坂本は無免許医師と聞かされて、ある程度容姿を想像していたが、
想像には反して温厚な顔をしていて、身なりも普通の医師と変わらなかった
俺「俺はこいつを輸送機に戻す……」
坂本「や、休ませなくていいのか!?」
俺「心配ない…」
坂本「………」
坂本は異様な集中力をみせている俺医師に口出しができなかった
- 滑走路 -
俺「と、いう事でこいつは問題ない」
副機長「ありがとうございます。俺さん」
俺「治療して今は容態が安定している。基地に戻る際にまたネウロイに遭わないよう気をつけろ」
副機長「了解です」
負傷した機長を機内に寝かせ、副機長は自軍基地へ帰還するために、輸送機を離陸させた
坂本「………」
俺「どうした?そんな所にボケーッと立って」
坂本「いや、なんでもない…俺医師には部屋を用意している」
俺「どうも。今日から世話になるぞ。いや、俺が世話する方か…」
坂本「今晩のミーティングで俺医師を紹介する。それまで、部屋でゆっくりしてほしい」
俺「了解した」
坂本「………」
坂本は負傷者を治療しているときの俺医師の表情、態度と違う今の俺医師にただ驚いていた
- 廊下 -
俺(……さっきのヤツはウィッチか?…まだ、子供じゃないか…)
俺は噂に聞いていたウィッチとの同じ姿に少し驚いていた
コツコツ コツコツ
ルッキーニ「んにゃ?あれ誰だろ?男の人みたいだけど」
シャーリー「本当だ…でも、見たことないな……この基地の整備士か?」
2人は向かいから歩いてくる男とすれ違う際に服装、顔などを相手に気づかれない程度に見た
ルッキーニ「ねぇねぇ、なんかお医者さんみたいだったね」
シャーリー「新しい医者かな?」
俺(この基地は子供ばかりじゃねぇか……それに男ひとりも見かけないんだが…)
俺は教えられた部屋に向かって静かに歩いていった
- 夜 ミーティング -
ミーナ「みなさん、今までお世話になった医務室のアレッシア・コルチさんが結婚で退役なさります」
宮藤「あの先生結婚するんですか!?」
リーネ「ちょっと意外かも…」
ミーナ「結婚することで、替わりの新しい医師が来ています。見かけた方もいるかもしれません。それでは、どうぞ」
ガチャッ
ミーティングルームの一つのドアがゆっくりと開き、白衣を着た男が入ってきた
ミーナ「こちらが替わりの医師の俺さんです」
俺「どうも…」
ルッキーニ「あ~っ!!さっきの人だ~!!」
シャーリー「本当だ!」
エーリカ「そんなことより……」
「「「「男の人~!!!?」」」」
バルクホルン「だ、大丈夫なのか!?ミーナ」
ミーナ「ええ、大丈夫よ。俺さんは医師免許を持ってはいないけど、腕は世界一といっても過言じゃないわ」
エイラ「だ、大丈夫なのかヨ!?医師免許持ってないとか危ないゾ!!」
坂本「まぁ落ち着け、エイラ。大丈夫だ、俺医師なら」
エイラ「大丈夫なのカ?…」
ミーナ「では、俺さんに質疑応答の時間を取ります」
エーリカ「はいはい!」
ミーナ「どうぞ、ハルトマン中尉」
エーリカ「専門は何~?外科?」
俺「専門は一応、内科だ」
ルッキーニ「はいはい!次は私~!!」
「俺は何の虫が好き~?」
俺「ヘラクレスオオカブト」
ルッキーニ「へらくれすおおかぶと?ピカピカでかっちょいい?」
俺「テカテカでかっちょいいな」
シャーリー「なぁ、私からもいいか?」
「趣味はなんかあるのか?」
俺「趣味は無い」
シャーリー「趣味が無くて、暇じゃないのか?」
俺「いや、基本寝てるからどうってことない」
バルクホルン「ふっ…どこかの誰かさんみたいだな」
エーリカ「なんで私を見るのさ~」
宮藤「次は私で。俺さんの出身は?」
俺「俺はスオムス生まれだ」
サーニャ「エイラと同じ…」
エイラ「スオムス生まれなのカ? じゃあ、スオムスの食べ物で何が好きなんダ?」
俺「そうだな…カレリアンピーラッカかな」
エイラ「それなら私も好きだゾ」
ミーナ「では、ここら辺で質問を終わりにします。明日から医務室には俺さんがいます」
「みなさんも何か体調不良が出たら、気軽に行くように。では、解散!」
ミーナが解散の号令をかけると、みんなは各自自分の部屋に戻り始めた
そして、ミーティングルームにミーナ、坂本、俺だけの3人になった
俺「なぁ、ちょっといいか?」
ミーナ「なにかしら?」
俺「俺、ここのウィッチの名前、誰一人と知らないんだが…」
坂本「前に資料を渡されてなかったのか?」
俺「ああ…何でも急ぎでこっちに来たからな」
ミーナ「それなら、これを」
俺「ん?」
ミーナは俺にやや分厚く束ねられた紙を渡した
ミーナ「ここの隊員の資料だわ。くれぐれも悪用しないように」
俺「したところで、俺は何も得しない… えーっと…」
「そっちが坂本美緒少佐…… で、こっちがミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐か……」
坂本「早めに名前を覚えてもらえると、助かる」
俺「了解…」
ミーナ「では、これで。明日から医務お願いします」
俺「了解…」
俺は2人と別れ、部屋に戻ることにした
続く
最終更新:2011年03月31日 10:35