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魔女と鋼鉄の巨人外伝(最終話後)

9・俺「ストライクウィッチーズだよ」>>722-734



外伝『例のモノを手に入れろ!』

~501戦隊基地 俺の自室~

いつものこの部屋で俺は定期報告と陳情のためにキネマトロンを作動させた。

「俺だ。」

何回か呼鈴が鳴ったあと俺の上官が画面に写る。
こうして見るとなんだか遺影と話しているような気になる。

「ハッ、第9技術研究所所属、501航空団出向の俺中尉であります。本日は・・・」

「挨拶はいい。用向きを話せ。」

「ハッ、では、先日行いましたと号砲の試験ですが・・・」

俺が報告を始める。しばらくは専門的なことから実際使ってみた感想を述べる。


「・・・と、報告は以上になります。つきましては閣下に陳情したいことがございます。」


「何だ。言ってみろ。」

俺は一拍置いてから切り出した。

「では、今週末に休暇を頂きたいのですが。」

「休暇だと?」

表情をまるで変えずに眉だけ動かすという器用なことをして上官は言った。

実際わざわざ頼まなくても現在の情勢下でならいずれ普通に非番が来るのだ。

「私事ながら、どうしてもその日に休みが欲しいのです。」

なぜならその日は芳佳とリーネが非番の日だからだ。

ここを逃すと暫くそんな日はこない。

俺は今度こそふたりとローマ見物を果たすつもりだった。


「急ぐ試験もありませんし、戦闘もしばらくはないと思います。
 ですからどうか休ませてもらえませんでしょうか?」

「まあ、いいか、いいだろう。だが・・・」

上官は俺が休みたい理由を悟ったのか軽く笑ったあとそう言った。

「だがひとつ条件がある。」

「なんでありましょうか。」

芝村が条件をつけると言うと、どんなことを頼むのか想像がつかない。

だが彼女たちの笑顔をみるため、俺はどんなことだってしてみせるつもりだった。

「なに、簡単なことだ。貴様確か501のウィッチと個人的に懇意にしているいるだろう?」

「は?はぁ、そうですが?」

「その彼女たちの靴下を私によこせ。それが条件だ。」

「・・・はぁ!?」

なぜ靴下?困惑する俺をそっちのけで上官が続ける。

「ただし、洗濯済みのではなくその前の使用済みのものを手に入れろいいな?」

「あ、あの、その、靴下はなんの為に?」

気力を振り絞って俺が尋ねる。

「嗅ぐために決まってるだろう。それ以外のなにがある?」

なにがって・・・

「うら若き乙女の足を包んでその汗を吸い込んだ靴下のあのなんともいえない薫り!
 いつまでも嗅いでいたくなる。貴様にも分かるだろう?」

分かりたくない・・・

「つい先日もオークションで502統合戦闘航空団の管野少尉の靴下に30万の値がついた。
 俺も欲しかったのだが間一髪でおとせなかった。おしいことをしたものだ。」

それは円なのか?それとも、もしかしてドル?世界的マーケティングとか冗談じゃないぞ。

「だから俺はどうしても501シリーズは押さえたい。たのんだぞ、ソックスウィング!」

そこで通信が切れた。

「どうしよう・・・てか、ソックスウィングってなにさ?」

俺はしばらく途方に暮れた。




~501戦隊基地 洗濯場~


ここにはこの基地の各所から洗濯物が集まる

「よし。だれもいないな・・・たしかウィッチのは別になっているはず。」

靴下を手に入れるため俺は誰にも見つからないようにこの場所まで来た。

「これは整備班ので、これは炊事班のだな。そしてこれが・・・あった!」

喜びいさんで手を伸ばす俺。だかその時、

天使俺「いけません!欲望のために彼女たちの靴下を盗むなど!」

悪魔俺「けどやらなきゃ休暇は貰えないんだぜ?あの娘たちを泣かす気かよ?」


脳内の葛藤に俺の手が止まる。その時だった。

「俺中尉?何をしてるの?」

頭から狼の耳を生やしたミーナに見つかった。

「えっ!?あの、その、べ、別にみんなの靴下を盗もうなんて考えてませんよ!?」

驚きのあまり余計なことまで口走る俺。

「靴下?なるほど・・・俺中尉、一緒に私の執務室まで来てもらいます。いいわね?」

有無を言わせぬその声に、俺は頷いた。



~501戦隊基地 ミーナの執務室~

「そう、そういうことだったのね。」

俺は上官から頼まれたことを洗いざらい話した。

「あの、なんでバレたんでしょうか?」

俺の問いにミーナが答える。

「私の固有魔法はしってるでしょう?
 あれで本来いてはいけない場所に人が立ち入ったときは分かるようにしてるのよ。」

なるほどすばらしい警戒システムだ。俺は納得した。

「靴下に異常な関心を示す者たち。通称『ソックスハンター』は軍内部でも問題になっているの。本来なら俺中尉を軍法会議にかけるとこだけど・・・」

俺は身構える。ああ、芳佳、リーネ、情けないことに俺はここまでのようだ。


「首謀者のことを自供したので今回は不問にします。」

俺の首が間一髪で繋がった。

「でも、休暇が・・・はぁ」

「それについてはちょっとまってね。」

そういって電話をかけるミーナ。

「もしもし?あ、わたし、ミーナよ。今日はソックスハンターの件で。
 ・・・そう。あなたとこの上官がね。・・・ありがとう。
 彼にもそう伝えるわ。またね。」

受話器を置くミーナ。

「休暇は無事認められそうよ。よかったわね?」

「えっ?どういうことです?」

「いま、司令部のあなたの上官の副官の子に連絡をとったの。彼女は私の知り合いなのよ。
 その彼女にいまのことを話したらあとはこちらでなんとかするから。ですって。」

俺の上官の副官は、あの男のソックスハンター疑惑に繋がる証拠を
ずっと探していたらしい。まあなんにせよ、助かった。


後日、連合国司令部で憲兵隊による強制捜査がおこなわれた。
罪状は秩序混乱にもとづく諸問題によってである。

数多くのソックスハンターが捕まるなか、
俺の上官は証拠不十分で不起訴となったらしい。

俺は無事に休暇を手にし、恋人たちと甘い週末を過ごしたとか。
その模様は割愛する。

ストライクウィチーズ2~鋼鉄の巨人~番外編

『例のものを手に入れろ!』

~完~

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最終更新:2010年10月24日 01:28
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