― その夜 ―
俺は医務室の窓際で今日限りの酒を楽しんでいた
俺「…星が綺麗だ」
今日の空は快晴であり、月も淡く光っている
最近、ネウロイの襲撃が無いため、不安を少々感じる
俺「……ったく……」
机の上に目を移すと、ハルトマンの医学書が置いてあった
どうやらまた、持ち帰るのを忘れたらしい
ハルトマンの医学書に手をかけた瞬間、爆音と共に俺の視界は暗闇に包まれた
……警報が…遠くで聞こえる…
…この様子だと…医務室はネウロイに攻撃されたのか……
周りには粉塵が舞い、瓦礫の山と化している
俺「……うぐっ!……」
倒れていた体を引き起こそうと思ったが、肋骨や肩に激痛が走った
俺「……肋骨が…折れてるな……それに……左肩からは…出血か…」
仕事が医者であるせいか、怪我に対しては冷静である
自分の怪我具合を確認したところ、肩からは酷く出血している
右手で左肩を止血する
壁に大きな穴があいている所から、外の様子を見てみると、何人かのウィッチが戦っている
そして、部屋の周りでは火災が発生している
俺は怪我で思うように動かない身体で部屋から逃げようとした
俺「…!! ハルトマンの…!」
医学書のことを思い出し、急いでハルトマンのを探す
俺「あった…!!」
俺は医学書を抱えると、目の前まで広がってきている火災から逃げようと必死になる
俺「…くっ…!…意識が………」
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俺「…んん………」
宮藤「お、俺さん!?」
俺「………みや…ふじ…軍曹…?」
俺は目を覚ますと、周りにみんながいた
宮藤「俺さんが血を流して倒れていたから、ビックリしたんですよ!!」
俺「…ああ…すまない…」
俺は誰かの部屋のベッドに寝かされていた
話を聞いていくと、俺のことは戦闘が終わった後、宮藤軍曹が治療してくれたらしい
俺「…騒がしてすまないな…あと…少し寝かせてくれないか?」
ミーナ「ええ、わかったわ。それと、みなさんには重要な話があるので、ミーティングルームにきてください」
ヴィルケ中佐が言葉を発した後、皆ミーティングルームへと向かった
最後にクロステルマン中尉が出て行くのを見届けると、俺は一息ついてまぶたを閉じた
しかし、再びドアが開かれる音がしたので、なんだと思い、目を開ける
エーリカ「ねぇ…俺」
ハルトマンが再び入ってきた
俺「…ん?…どうしたんだ?」
エーリカ「ええっと……ありがとね…これ」
ハルトマンは医学書を大事そうに抱えながら言った
俺「ああ…別にお礼はいいぞ」
エーリカ「でも…これ大切な物だし…本当にありがとね…」
俺「……おう…」
ハルトマンはペコリと頭を下げると、部屋を去っていった
― ミーティングルーム ―
ミーナ「みなさんに重要な話があります」
「先ほど基地に進撃してきたネウロイは今までとは全く異なるネウロイです」
「今回のネウロイはレーダーで探知されていません」
坂本「と、いうことは…」
ミーナ「今回のネウロイは"ステルス型ネウロイ"です」
「そのネウロイは攻撃する度に姿を現しますが、しばらくすると視認ができなくなってしまいます」
バルクホルン「確かに…ときどき姿が見えなかったな…」
シャーリー「なぁ…なにか対策方法はあるのか?」
ミーナ「今のところは……」
シャーリー「…………」
ミーナ「あともう一つ…お知らせが……」
エイラ「…なんなんダ?」
ミーナ「ステルス型と思われるネウロイがスオムスに侵攻しているということです…」
エイラ「な……!!」
ミーナ「今のところは侵攻を防いでいますが、今後もネウロイの攻撃が続くと……」
エイラ「…………」
ミーティングルームは沈黙に包まれる
空気の張り詰める音が聞こえている
ミーナ「…それでは…解散…」
解散後、各自部屋に戻っていった
いつもなら騒がしく解散するのだが、今日は誰一人と声をあげなかった
皆そろって、今日の戦闘を通じて感じたことがあった
世界は変わりつつある…
新たな…ネウロイとの戦いが待っているという事を…
最終更新:2011年05月03日 22:04