アットウィキロゴ

ジュウシマツ軍曹旧2-1

俺「ストライクウィッチーズは砕けない」避難所
 >>217から投下開始 >>226まで

青い海、青い空、そして灰色の船。

穏やかに遊弋するそれは標的船。自分の存在と引き換えに、誰かに経験を積ませるためだけの存在。

頭上から急降下する爆撃機。投下された爆弾は寸分違わず船体中央部に激突する。轟音と閃光。


今日もまた一隻、散った。




ジュウシマツ軍曹

第二話

『ジュウシマツだからできること』


~アンナ島周辺・訓練海域からの帰路~

宮藤「俺さん凄いです!一撃で船を沈めちゃうなんて。」

俺「いえいえ、箒なんかに乗って飛べちゃう宮藤さんたちの方が凄いですよ。」

リーネ「でも、俺さんのアドバイスがなかったら私たち箒なんか乗りこなせませんでした。」

ペリーヌ「それに、何よりも普通の航空機を乗りこなせる貴方の方が凄いのではなくて?」

俺「そんなことないです。俺はただ自分のできそうなことをやってみようと頑張ってるだけですよ。」


~501JFW基地司令室~

坂本「クソb…アンナ教官からの電信によれば、俺と宮藤たちの訓練は順調のようだな。」

ミーナ「そうね。俺さんの通常兵器訓練も滞りなく進んでいるし、宮藤さんたちも何とか箒を乗りこなせたようでよかったわ。」

坂本「『操りたい物体との一体感を追い求める』か。
   こんな助言をするということは、あいつは固有魔法を使う際はいつもそうしているということか?ミーナ。」

ミーナ「そうらしいけど、情報が少ないのよね…。そもそも"操縦"という固有魔法については、古い文献程度しか資料がないの。
    カールスラント航空省で解析してもらっているのだけれど、分かったことは"複合魔法の可能性大"ということだけ。」

坂本「複合魔法!? それは非常に珍しいケースではないかミーナ!?」

ミーナ「私も最初に聞いた時は驚いたわ。でも、彼の活躍を見る限りあながち間違いでは無さそうよ。」

坂本「…うむ、確かに一理あるか。
   高濃度の瘴気下で生存、異常なまでに高い魔法力、極めて強力な固有魔法…」

ミーナ「美緒の言うとおり、彼は高い能力も持っている。でも
    "異世界から来たにも関わらず何の戸惑いも見せず順応している"
    こと、それだけで十分ではないかしら?」

坂本「確かにそうだが、それは単に何も考えてないだけ、夢中なだけではないのか?」

ミーナ「これを見て。異世界から来たことに関して説明を求めた上層部に対する彼の回答書よ。」

坂本「どれどれ…?」

『……もし、世界が一つでないとしたら。もし、同じ次元の世界が複数並列に存在するとしたら。もし、それらの間で相互間移動が可能だとしたら。
 この仮説こそが、わたくしの異世界移動に関して唯一明快な解を導くことのできるものだと確信しております。つまり……』

坂本「難しすぎてさっぱりわからんな、わっはっは!」

ミーナ「私もあまり詳しくは分からないのだけど、要するに似てるけど少しずつ違う世界が幾つもあって、俺さんはネウロイのいない世界から偶然来た、ということらしいの。」

坂本「ネウロイのいない世界、か。お気楽そうでいい…いや、もしかしてその世界では人類同士が…?」

ミーナ「その通り。その世界で今現在に当たる時代には"第二次世界大戦"が進行中だったそうよ。」

坂本「いつかミーナが言ったとおりだな。どの世界でも、人間はやはり人間なのか…」

ミーナ「そうね、困ったものね。」

坂本「ところでミーナ、"偶然来た"と言ったが、どうにかして戻る方法はないのか?」

ミーナ「それについてはここに述べられているわ。」

『仮にわたくしがこの世界でもう一度死ねば、高い確率で他の世界に転移することが可能でしょう。
 しかし転移先が元の世界である保証はありません。恐らくさらに別の世界の別の時間軸へ転移すると思われます。
 従って、元の世界へ帰ることは不可能であり、望んでもおりません。
 この世界で自分にできることを精一杯して尽くす所存であります。』

坂本「なるほどな。望んでもおりません、か。」

ミーナ「どうしてここまで謙虚でいられるのかしら…?」

坂本「そればっかりは本人に聞いてみないと分からないだろう。」

ミーナ「そうね、帰ってから聞いてみましょう。」

…………
………
……

今日もまた、青い海に灰色の標的船が浮いていた。

しかしそれを襲ったのは爆弾ではなく、無数の機銃弾。

文字通り蜂の巣にされ、意図的に積まれていたガソリンに誘爆。火だるまになって、また一隻散った。


俺「こちらジュウシマツ、こちらジュウシマツ、標的船J-11を撃沈。」

管制『了解、今日もよくやった。
   次は島北部の岩礁に対し弾のある限り掃射訓練を……何だと!?』

俺「どうしました?」

管制『ネウロイだ。グリッド101から四時方向…アンナ島に向けて高速で進行中!
   このままだと遭遇する、直ちに進路を――』

ブチッ!

管制『軍曹?どうした軍曹!?応答せよ!!ジュウシマツ直ちに応答せよ!!!――』


俺「さて、もう一仕事いきますか。」ボソッ


次へ←未投下
目次へ戻る

タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2011年08月16日 22:13
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。