歩き始めて間もない頃に、エーリカは突然、子供のようなお願いをしてきた
エーリカ「ねぇ~ 俺! おんぶしてくれない?」
俺「おんぶ? そんな子供みたいなこと言ってないで、さっさと歩け」
エーリカ「え~!? おんぶ~おんぶ~おんぶ~!」
俺は無視して歩こうとするが、あまりにも駄々をこねるので、仕方が無く(ここ強調)、おんぶしてやった
俺「……まったく…」
エーリカ「にしし! 俺の背中、温かい♪」
俺の背中にエーリカはぴたっと密着して、ほぼ平らな胸が押し当てられた
以前なら、こんな事で興奮する俺ではなかった
しかし今の俺は、どうもオカシイ…
心拍数が急上昇し、息も荒くなってきた
エーリカ「ん? どうしたの? 息荒いよ?」
俺「…な、なんでもない…」
誤魔化してはいるが、俺の息は確実に荒くなっていった
その時、俺はある事が気になり始めた
俺の両手はエーリカのヒップを支えている
俺(……気になる…エーリカの…ヒップ…)
そう思い始めた俺は、気付かれないように、静かにエーリカのヒップを揉み始めた 気付かれないように…
俺(……柔らかい……)
今の俺は、まさしく変態そのもの
でも、そんなの知ったこっちゃない
エーリカ「……ねぇ…俺…」
俺「!? な、なな何だ!?」
エーリカ「今…さり気無く、お尻揉んでたでしょ?」
俺「も、もも揉んでないんダナ!!(棒)」
エーリカ「ふっふー 俺は嘘つきだね♪」
すると、エーリカは俺の耳にふ~っと息を吹きかけてきた
俺は、耳に息を吹きかけられるのが弱い
以前も、こんな事で酷い目にあった…
俺「!! や、やめろっ!!」
エーリカ「♪」
エーリカは無言で息を吹きかけ続ける
俺「うひゃっ!?」
息を吹きかけるだけでは気が済まないのか、俺の耳たぶまをハミハミし始めた
俺「や…やめろっ……」
耳元で、ぢゅるっ…れろっ…んちゅっ… などの卑猥な音が立てられて、理性を保てる男がこの世にいるだろうか?
俺は、自然と歩くのを止め、エーリカを背中から降ろそうとしていた
だが、エーリカは俺に密着しており、離れない
エーリカ「…んちゅっ……はっ…ん……」
エーリカの悪戯は、耳たぶから首筋へと移ってきた
攻められている俺はまさしく、悪魔への生贄のようだった
俺「く……や、やめろぉぉぉぉぉっ!!」
俺はどうにかして、エーリカを振り払った
再び俺を襲おうとした小悪魔を、力づくで拘束し、再び車への元へと歩いていった
エーリカ「んー もうちょっと、俺で遊びたかったなー」
俺「……はぁ…」
さっきはおんぶされていたエーリカを、今はだっこの状態になっている
まぁ、俗に言う"お姫様だっこ"だ
エーリカ「…俺…今日、とっても楽しかったね♪」
俺「…そうだな」
エーリカの、この子供のような笑顔には、どうやら俺を元気にするパワーが秘められているらしい
先程までクタクタだった俺の疲れなど、どこかへと吹っ飛んでいってしまった
そして、俺たちは停めてあったキューベルワーゲンの元へと辿り着いた
エーリカ「俺…基地に帰ったら…その…出来ないから…えーっとね…」
歯切れ悪く話すエーリカ
俺はエーリカが言おうとしていることが、わかっていた
俺「…分かってる…エーリカが何を言いたいのか……」
エーリカ「俺……」
俺「…エーリカ……」
二人の唇は、 ゆっくりと重なり合わさった
本日最後のキス。基地では、決して出来ない…深い、深いキス…
俺「……さ、行こうか」
エーリカ「うん!」
俺たちの乗るキューベルワーゲンは、針路を第501統合戦闘航空団基地へと向けた
- 第501統合戦闘航空団 -
俺達が基地に戻ったと同時に、バルクホルン大尉が物凄い形相でエーリカに迫ってきた
バルクホルン「ハルトマァァァァン!! 今朝の朝食を作ったのは、本当かぁぁぁぁぁっ!?」
エーリカ「トゥルーデ…うるさい…」
バルクホルン「だから何なんだぁぁぁぁっ!! どうなんだ!? 作ったのかぁぁぁっ!?」
エーリカ「…もう…作ったけど、何か?」
エーリカは、はき捨てるかのように言葉を放った
バルクホルン「………すまなかった…」
エーリカ「えっ?」
バルクホルン「…今まで…散々、ハルトマンの料理を酷く言ってきて…本当に済まなかったっ!!」
エーリカ「ちょ、ちょっと! いきなりどうしたの!?」
バルクホルン「…今日の朝食をハルトマンが作ったと、宮藤とリーネから聞いたときは…正直、全身から血の気が引いた…」
「だが…あまりにもしつこく宮藤とリーネが食べるようにと説得してきてな…仕方がなく食べたんだ…」
「…美味しかったんだ……物凄く…」
大尉は、拳をギュッと握り締め、エーリカに向けて力説した
エーリカ「ふっふー! やっと私の料理の実力に気づきましたかー」
バルクホルン「あのな…ハルトマン… ちょっと願いがあるのだが…」
エーリカ「何?」
俺「あ、そうそう。願い事で思い出したけど、バルクホルン大尉に頼まれたもの,買ってきたぞ」
会話を途中で遮るようで悪かったが、俺は絵本を大尉に渡した
バルクホルン「ああ、すまない…2人とも…」
エーリカ「それで、お願い事は?」
バルクホルン「……もう一度…料理を作ってくれないか…?」
エーリカ「いつ作るの?」
バルクホルン「今すぐ…頼むっ!!」
エーリカ「今すぐ? でも、夕食前だよ?」
バルクホルン「構わない、だから頼むっ!! もう一度、ハルトマンの美味しい料理を食べてみたいんだ!!」
エーリカ「えへへ… なんだか照れるよ、トゥルーデ…////」
エーリカは、バルクホルン大尉の願いに答えるべく、料理に移った
俺「……大丈夫…だよな…? 俺の出番が無いといいんだけど…」
-30分後-
エーリカ「
出来たよ! はい、トゥルーデ」
椅子に座っているバルクホルン大尉の目の前のテーブルへと、エーリカは料理を置いた
バルクホルン「うむ… 私はハルトマンが料理を出来るようになってくれて、嬉しいぞ…」
「では…いただきます……… あむっ」
エーリカ「どう? 美味しい?」
バルクホルン「………お…いし……くない……」
バタン!!
俺「おわぁぁぁっ!? 大尉!!大丈夫かっ!?」
バルクホルン大尉は、エーリカの料理を一口食べた途端に、椅子から盛大に倒れた
エーリカ「あわわわわっ!? ど、どうしよう!?」
俺「と、とにかく! 水を持ってきてくれ!!」
エーリカ「う、うん!!」
バルクホルン「…ん…ここは…?」
俺「おっ、目を覚ましたみたいだな」
バルクホルン「………はっ! 思い出したぞ!! ハルトマンはどこだぁぁぁぁっ!?」
エーリカ「ここにい~るよっと」
エーリカはエプロンを付けたまま、ひょこっと現れた
バルクホルン「…何か言うことは…?…」
鬼のような形相でエーリカを睨む大尉
俺(……怖っ! ちょっと、チビりそうになったじゃねぇか…)
バルクホルン「何か言うことがあるだろぉぉっ!」
エーリカ「にしし! 失敗しちゃった♪ ごめんね、トゥルーデ♪」
両手を合わせて、ゴメンねと謝るエーリカ
ここで止めとけばいいものを…何を考えたのか、エーリカは大尉の耳に向けて、ふーっと、くすぐったくなる様な息を吹きかけた
バルクホルン「ななな……///// ハルトマァァァン!! 今日という今日は許さんぞぉぉぉっ!!///」
「あんな料理を食べさせおって!!//////」
エーリカ「だって~ トゥルーデが私の料理食べたいって言ってきたんじゃん… わわっ!?トゥルーデが追っかけてきたっ!!」
バルクホルン「待てぇぇぇっ! ハルトマン!!」
エーリカ「にゃははははっ! にっげろ~!!」
エーリカは何処かに向かって、すすすっと逃げていき、それを真っ赤な顔で追っかけていったバルクホルン大尉であった
俺「……ほんと…仲がいいな…」
ロマーニャお出かけ編 完
最終更新:2011年07月16日 21:14