― 基地で過ごす最後の日 -
俺「………」
俺は、とうとうこの日が来たか、と溜め息を深くついた
エーリカ「…すぅ……」
俺のベッドで気持ちよさそうに寝ているエーリカと一緒に居られるのも、今日で最後
最終日だからといって、特別することも無い俺は、腹を壊したことで医務室で寝ているであろう2人の大尉の様子見に行くことにした
― 医務室 -
俺「……お~い、起きているか…?」
ドアを静かに開けて、2人の様子を伺ってみると、シャーリーはまだグッスリと寝ていたが、バルクホルン大尉はドアが開いたと同時に目を覚ましたようだ
バルクホルン「………」
俺「起きたか。 まだ、腹は痛むか?」
バルクホルン「……いや…もう大丈夫だ… 迷惑を掛けたな…」
俺「気にすんなって。 痛みは無いだろうけど念のため、今日の朝食後、この胃薬を飲んでくれ」
バルクホルン「了解した…」
大尉は軍服を整えると、少々ふらつきながら、医務室を後にした
俺「…さて…」
医務室の柔らかいベッドで、豪快に寝ているシャーリーを、俺は揺すって起こそうとする
俺「お~い…起きろ」
シャーリー「…んん……なんだ…俺か…」
俺「起きて早々、なんだは無いだろ…」
シャーリー「いや…悪い、悪い…」
眠たそうにまぶたを擦るシャーリー
俺バルクホルン大尉同様に、胃薬を渡した
シャーリー「俺、ありがとな。 じゃ!」
俺「おう」
俺「…さて…次は…」
エーリカ「……すぅ…」
俺「………」
様々な手段を使っても、なかなか起きないエーリカ
どうやって、起こそう…?
俺は一旦、椅子に腰掛けて、考えることにした
俺「…う~ん……デコピン…」
デコピン、くすぐりなどの様々な方法を考えたが、今までこの方法で起きた試しが無い
まぁ、ここは無難に揺すって起こすか…
俺「…おい、起きろ」
エーリカ「…すぅ…」
俺「起きろって」
エーリカ「……う~ん……あと、50時間…」
俺「バカなこと言うなって…」
エーリカ「……すぅ……」
はぁ…
一度、起きたと思ったら、また寝始めちゃったし…
俺「…俺がエーリカを起こすのも…今日で最後だぞ…」
エーリカ「………そっか…最後…」
あまり言いたくないことだったが、この一言でエーリカは素直に起きた
俺「……早く起きないと、ミーティングに間に合わなくなるぞ」
エーリカ「……そうだね…」
俺は、いつもの様に朝食を食べた
今日のメニューは、カリカリに焼いたベーコンとトーストだった
いつもなら、朝食後はみんなはミーティングルームへ、俺は医務室へ行くことになるのだが、今日はいつもと違った
なぜだか、ヴィルケ中佐に俺もミーティングに参加するように言われた
ー ミーティングルーム -
ミーナ「…みなさん、集合しましたね?」
ヴィルケ中佐がルーム内を一望できる台へと立ち、全員が参加していることを確かめる
ミーナ「今から伝える指令は、我々501に与えられる最後の指令です」
バルクホルン「お、おい!? どういう事だ!?」
シャーリー「最後の指令って…」
ミーナ「……この指令は…私たちだけに与えられたものではありません。 世界中に展開する全航空団、飛行隊に向けて与えられたものです」
「…我々501及び全航空団、全飛行隊は、明後日の10:00時にネウロイに対しての反抗作戦を行います」
この中佐の一言は、俺を含めて全員を驚かせた
作戦の内容は次の通りだ
この作戦を発令するに至った経緯
1、ステルス型ネウロイが世界各地に展開しつつある
2、従来型ネウロイの巣で、不穏な動きを確認との報告が相次ぐ
司令部では、以上の事からネウロイの総攻撃が近いと判断した
次の項目では、各航空団、飛行隊へ下す指令の詳細を述べる
①第501統合戦闘航空団
ヴェネツィア公国に展開しているネウロイ勢力を排除し、帝政カールスラントへと進路をとる
第502統合戦闘航空団、第504統合戦闘航空団、ならびに第506統合戦闘航空団と共に帝政カールスラントの奪還作戦を行う
なお、奪還作戦は長期に渡って繰り広げられることが予想される
奪還後、スオムスへ展開するステルス型ネウロイの巣へと進路を向ける
そして、ステルス型ネウロイの巣を殲滅
殲滅後、スオムスからオラーシャへと繋がる補給路の防衛に就く
②第502統合戦闘航空団
第501統合戦闘航空団、第504統合戦闘航空団、ならびに第506統合戦闘航空団が帝政カールスラントに進路を向けるまで、スオムスで展開するステルス型ネウロイの侵攻を防ぐ
その後、奪還作戦を敢行
奪還後、帝政カールスラントの防衛に就く
③第503統合戦闘航空団
第505統合戦闘航空団と共にオラーシャ奪還作戦を敢行
奪還作戦は長期化が予想される
救援には、第506統合戦闘航空団と第507統合戦闘航空団が駆けつける
④第504統合戦闘航空団
第501統合戦闘航空団と同様に、ヴェネチア公国に展開する巣を殲滅
その後、帝政カールスラント奪還作戦を敢行
奪還後、スオムスへと進路を向け、スオムスにて展開しているステルス型ネウロイを殲滅
殲滅後、オラーシャへの救援へと駆けつける第507統合戦闘航空団に変わって、スオムスの防衛に就く
⑤第505統合戦闘航空団
第503統合戦闘航空団と共にオラーシャ奪還作戦を敢行
奪還後、オラーシャの防衛に就く
⑥第506統合戦闘航空団
第501統合戦闘航空団、第502統合戦闘航空団、ならびに第504統合戦闘航空団と共に帝政カールスラント奪還作戦を敢行
奪還後、オラーシャへと進路を向け、オラーシャ奪還作戦の救援を行う
⑦第507統合戦闘航空団
第501統合戦闘航空団、第504統合戦闘航空団がスオムスへ到着するまで、スオムス防衛に就く
到着後、オラーシャへと進路を向け、オラーシャ奪還作戦を敢行
⑧第508統合戦闘航空団
欧州で行われる各作戦の整備・補給の援助
扶桑に展開する部隊は、東方からオラーシャ奪還作戦を敢行
西方から攻める部隊と挟撃作戦を行う
⑨連合軍第11統合戦闘飛行隊
今後も担当空域の防衛
⑩連合軍第31統合戦闘飛行隊
今後もアフリカの防衛、ならびにネウロイの北上阻止を努める
⑪連合軍第42統合戦闘飛行隊
今後も担当空域の防衛
今回の大規模作戦は、我々人類の運命が懸かっている
作戦の失敗は、人類の滅亡を意味する
各航空団、飛行隊は決死の覚悟で望み、全力を尽くすべし
以上
坂本「……とうとう…ネウロイと決着をつける時が来たようだな……」
ミーナ「ええ…」
シャーリー「……これから長い戦いになりそうだなぁ…」
ルッキーニ「でも、ジュババババッて早く終わらせればいいんでしょ?」
シャーリー「……ん…まぁな…」
朝のミーティングは重苦しい空気が流れ、そのまま解散となった
2に続く
最終更新:2011年07月29日 16:06