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裁縫

俺「は~・・・整備長も人使いが荒いなぁ」チクチク

俺「服ぐらい自分で直せって・・・は~」チクチク

ルチアナ「・・・裁縫、お上手ですね」

俺「は?」

俺(ウィッチ!?どうして俺なんかに!?)

ブスッ!

俺「いってぇ!」

ルチアナ「だ、大丈夫ですか?」

俺「は、はい・・・このくらいなら」

ルチアナ「ちょっと見せてください」

ルチアナ ペロッ

俺(うわっ!ちょ・・・え!?)

ルチアナ「たしか、絆創膏が・・・」ゴソゴソ

ルチアナ「これで大丈夫ですよ」

俺「あ、ありがとうございます、ルチアナ少尉!」

ルチアナ「いえいえ。急に声をかけた私も悪いんですから」

ルチアナ「それにしても、綺麗ですね・・・ちょっと見せてもらっていいですか?」

俺「あ、どうぞ」

ルチアナ「へぇ・・・ふむふむ・・・」

俺「裁縫に興味があるんですか?」

ルチアナ「はい!私、もともとは被服科だったんですよ?」

俺「・・・パンタローニロッシ(赤ズボン)のルチアナ少尉が被服科だったなんて・・・」

ルチアナ「それもフェルナンディア隊長に無理やり引っ張られた結果ですけどね」

フェル「ルチアナ!こんなところにいたの?」

ルチアナ「隊長?」

俺「フェルナンディア中尉!・・・うわさをすればってやつですか?」

フェル「なに?私の何のうわさをしてたの?」

ルチアナ「いえ、たいしたことじゃないです」

フェル「フェデリカ少佐が呼んでるわ。いくわよ」

ルチアナ「わかりました。それでは・・・えっと・・・」

俺「俺1等兵であります」

ルチアナ「俺さん、今度また裁縫見せてくださいね」

俺「よ、よろこんで!」


フェル「んで、さっきのは誰?・・・まさか!」

ルチアナ「とても裁縫が上手だったので、つい話しかけてしまって」

フェル「・・・・・・。ま、ルチアナに男ができるわけないか」

ルチアナ「え?何かいいました?」

フェル「なんでもないわよ」

ルチアナ「それにしても、綺麗な縫い目だったなぁ」

フェル(縫い目かよ・・・)




俺 カチャカチャ

ルチアナ「俺さん」

俺 ビクッ 「・・・ルチアナ少尉」

ルチアナ「今度はマフラーですか?この時期に?」

俺「ええ。これは・・・先日戦死したやつのものです」

ルチアナ「・・・・・・」

俺「明日告別式があるので、それまでに直してやろうと思いまして」

ルチアナ「私も手伝います」

俺「いえ、少尉の手を煩わせるわけにはいきません」

ルチアナ「・・・私がやりたいんです」

俺「・・・・・・。わかりました」


ルチアナ カチャカチャ

俺 チクチク

ルチアナ「聞いていいですか?」

俺「なにをですか?」

ルチアナ「どうして裁縫を?」

俺「実家が服屋だったもので」

ルチアナ「そうなんですか!羨ましいです」

俺「でも・・・カールスラント撤退戦のときに・・・」

ルチアナ「あ・・・・・・ごめんなさい」

俺「もう気にしてません。ただ・・・服屋を切り盛りしていた祖母が撤退戦で行方不明になりまして」

俺「自分は祖母ほどの才能がありませんから、店はいずれたたむと思います」

ルチアナ「そんな!こんなに上手なのに!?」

俺「手先の技術だけなら誰でもできますよ」

俺「俺に足りないのは流行とか、デザインを考えたりするセンスとかです」

俺「だから、俺には無理なんですよ・・・」

ルチアナ「・・・じゃあ、私がお店を継いでもいいですか?」

俺「えっ!?」

ルチアナ「あ、図々しいですよね・・・すみません・・・自分のお店を持つのが目標だったんです。無理なら別に」

俺「いえ、店を継いでもらうのはかまわないんですけど・・・」

ルチアナ「本当ですか!?・・・あれ?でもお店を継ぐってことは・・・結婚しなきゃダメなんでしょうか?」

俺「はぁ・・・?」

ルチアナ「あ、あの、俺さん・・・でしたよね、私はルチアナ・マッツェイ少尉です!」

俺「し、知ってますけど」

ルチアナ「私、料理は人並みにできると思います!家事全般は苦手じゃないです!」

俺「あ、あの~・・・」

ルチアナ「ふ、ふつつかものですが、よろしくお願いします!」

俺「ちょ、ちょちょちょっとまってください!」

ルチアナ「・・・ダメ、ですか?」

俺(やべっ・・・かわいい・・・いや、いやいやいや、いやいや・・・)

俺「す~っ、は~っ・・・・・・あのですね、少尉」

ルチアナ「はい・・・」

俺「確かに少尉は大変魅力的です。店もたたむつもりでしたから継いで頂いても構いません」

ルチアナ「ほ、本当ですか!」

俺「お、落ち着いて・・・別に結婚とかしなくても店を継ぐことはできますよ?」

ルチアナ「・・・・・・そうなんですか?」

俺「ええ。弟子とか、結婚してないじゃないですか」

ルチアナ「そういえば・・・・・・私、なんて恥ずかしいことを・・・!?」


フェル「なになに?何が恥ずかしいって?」


ルチアナ「たた、隊長!?」

俺「い、いつからそこに!?」

フェル「ふつつかものですが、よろしくお願いしますのあたり?」

俺「結構前じゃないですか!?」

ルチアナ(・・・は、はずかしい・・・)

ルチアナ「・・・私、行きますね」タッタッタッ・・・

フェル「あ、待ちなさいよルチアナ!」タッタッタッ・・・

俺「・・・とりあえず、マフラー返してくれませんかねぇ・・・」



ルチアナ「ここが告別式会場・・・」

兵長「ルチアナ少尉!?なぜここに・・・」

ルチアナ「俺1等兵さんは?」

俺「ルチアナ少尉・・・何の御用でしょう?(やっぱ昨日の件・・・?)」

ルチアナ「昨日のマフラーです。返すの忘れて・・・すみません」

俺「(もってきてくれたんだ・・・ほっ)直してきてくれたんですか?」

ルチアナ「せめて完成はさせようと思いまして・・・俺さんほど上手にはできませんでしたけど」

俺「ルチアナ少尉の手作りか・・・いまちょうど供えてるところです。もっていってやってください」

ルチアナ「わ、私がですか?」

兵長「俺からもお願いします。ソイツの持ち主はルチアナ少尉に憧れてたんです」

俺「お願いします」

ルチアナ「・・・わかりました」



ルチアナ(告別式だなんて・・・私たちががんばれば・・・防げたのに)

マルチナ「・・・ナ?・・・ルチアナ?」

ルチアナ「えっ!?な、なに?」

マルチナ「なんか元気ないけど、どうかした?」

ルチアナ「な、なんでも・・・」

フェル「ふふん、当ててあげましょうか?」

マルチナ「隊長?」

フェル「このまえの、俺って人のことでしょ?結婚とか、弟子とか言ってたし!」

ルチアナ「・・・まあ、合っているといえば合ってますけど・・・」

マルチナ「結婚!?本当!?」

フェル「やっぱりね!まああとは私に任せなさい!」

ルチアナ「ち、ちが・・・」

フェル「私があなたたち二人の恋のキューピッドになって見せるわ!」

ルチアナ「だ、だからそういうものでは・・・」

マルチナ「僕も!僕も手伝う!」

フェル「よし、それじゃさっそく作戦会議ね!」


ルチアナ(この二人が暴れると私が始末書を書く羽目に・・・)

ルチアナ「は~・・・先のことより目の前のほうが大変です・・・」

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最終更新:2011年08月18日 19:37
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