― 俺が基地にきて2日目の朝 ―
俺「ふぁぁ……確か今日の朝、ミーティングがあるって言ってたな……行こうっと…」
~ミーティングルーム~
ミーナ「今日の午後は
模擬戦を行います。午前は自由時間とするので、午後までゆっくりしてください。それでは、解散」
リーネ「芳佳ちゃん、ちょっと早いけど昼食の準備しちゃおう?」
宮藤「そうだね、リーネちゃん」
俺「あ、あの!」
宮藤「はい?」
俺「昼食を作るのを…見学させてもらえませんか?」
宮藤「いいですけど…どうしてですか?」
俺「俺、料理とかに興味があって… お2人は料理が凄く上手だと伺ったので…」
リーネ「上手だなんて…そんなことないですよ」
宮藤「えへへ、なんだか照れるなぁ」
俺「見学しても…いいですか?」
リーネ「いいよね、芳佳ちゃん?」
宮藤「そうだね!どうぞ、俺さ…あっ!俺中尉!!」
俺「いいですよ、俺って呼びつけても」
リーネ「で、でも…」
俺「大丈夫です。俺はそういう事、気にしないので」
宮藤「わ、わかりました。 俺さん」
トントントン
リーネ「芳佳ちゃん、このニンジンはどうするの?」
宮藤「こうやって…みじん切りにして…」
俺(…二人とも、手つきが上手いな…)
宮藤「これで良しっと! 後は煮込み終わるのを待つだけだね」
俺「お二人とも、見学させてもらってありがとうございました」
リーネ「い、いえ!こちらこそ!」
俺「あのぉ…ここの冷蔵庫にある食材って使ってもいいんですか?」
宮藤「あ、はい!大丈夫ですよ! でも、何を作るんですか?」
俺「えっとですね、ちょっとしたケーキを作ろうと思いまして」
リーネ「ケーキ…ですか? 俺さん、ケーキが作れるんですか?」
俺「一応ですけどね。 父親が料理人だったので、お菓子類は人並みに作れるぐらいに教えてもらいました」
宮藤「へぇ~! すご~い!」
俺「では、少しだけ材料をお借りします。 まずは卵と牛乳を…」
俺「出来た!」
リーネ「これは…」
俺「Eierschecke(アイアシェッケ)です」
宮藤「ハイヤー鮭……?」
俺「宮藤軍曹、アイアシェッケです。 3層のうち、ここがカスタードクリーム、それとここがクァルク…凝乳の層です」
リーネ「あまりこのお菓子は聞いたことが無いです…」
俺「確かにこのお菓子は有名じゃりませんよね。 まぁ立ち話もなんですし、二人ともこれを試食してくれませんか?」
宮藤「はい!」
俺「では…はい、どうぞ」
リーネ「いただきます」
宮藤「いただきま~す!」
パクッ
宮藤「お、おいしい~っ!俺さん!これおいしいです!」
リーネ「うん!俺さん、本当においしいです!」
俺「それなら良かったです。アイアシェッケを作るのは久しぶりだったので、うまく作れるか不安でしたが…」
宮藤「俺さん。今度、この…ハイヤー鮭……」
俺「アイアシェッケです」
宮藤「あ、えへへ…今度、アイアシェッケの作り方を教えてください」
リーネ「私もお願いします」
俺「了解です」
宮藤「よかった~」
ルッキーニ「あーっ!! みんな何食べてるのー!?」
リーネ「ルッキーニちゃん!?」
俺「ルッキーニ少尉、今これを作ってたんです」
ルッキーニ「なにこれ!? ケーキ!?」
俺「まぁ、そのようなものです。 これはアイアシェッケと言って、カールスラントのお菓子です」
ルッキーニ「ねぇねぇ! 食べていい!?」
俺「はい、もちろんです。 どうぞ」
ルッキーニ「にゅふふふ…どれどれ…いただきまーす!」
パクッ
ルッキーニ「うに゛ゃーっ!!」
俺「!! ど、どうしたんですか!? お口に合わなかった…ですか…?」
ルッキーニ「違うよ、とっても美味しかったから飛び跳ねただけだよ!」
俺「ほっ…それなら良かった!」
ルッキーニ「俺、アイアシェッケありがとね! じゃ、またね~」
宮藤「ルッキーニちゃん、喜んでたね」
リーネ「うん、そうだね」
俺「じゃぁ、俺はこれで失礼します。 なんか、邪魔しちゃってすみません…」
宮藤「そ、そんな事ないですよ!」
リーネ「そ、そうですよ! お菓子食べさせてくれたのに…」
俺「それなら嬉しいです。では、これで」
― 格納庫 ―
俺「さてと、午後の模擬戦に備えてストライカーの確認でもしとこおうっと」
シャーリー「おっ! 俺じゃないか」
俺「こんにちは、イェーガー大尉」
シャーリー「ルッキーニから聞いたぞ。 俺に美味しいケーキを貰ったって」
俺「え、ええ…確かにルッキーニ少尉にはアイアシェッケを…」
シャーリー「ルッキーニが食べたやつはアイアシェッケって言うのか。もう余ってないのか?」
俺「残念ながら……すみません…」
シャーリー「い、いや!謝ることじゃないって! ま、まぁ…無いのは残念だけど、また今度作ったら私にも食べさせてくれないか?」
俺「は、はい!了解です!」
シャーリー「それと、俺。 今度から私の事はイェーガーじゃなくてシャーリーって呼んでくれないか?」
俺「えっ、でも…」
シャーリー「あまりイェーガーって呼ばれるのは好きじゃないんだ。 だから頼むよ」
俺「はぁ…了解です… シャーリー……さん」
シャーリー「うん!それでいいよ。んじゃ私は、ケーキが有るか無いか、確かめに来ただけだから…またな!」
俺「はい、今度、必ず作っておきます」
シャーリー「気長に待ってるよ~ じゃぁな~っ!」
― 午後 ―
ミーナ「では、模擬戦を開始します。 まず宮藤さん、リーネさんペアとシャーリーさん、ルッキーニさんペアでの模擬戦を行います」
坂本「ちょっと付け加えるが、リーネへの攻撃は禁止だ」
シャーリー「えっ!? ど、どうしてだ!?」
坂本「リーネは支援火器を所持していて、格闘戦などには不向きだ、だからだ。 宮藤がやられたら、シャーリーとルッキーニの勝ち。逆にシャーリーとルッキーニがやられたら宮藤とリーネの勝ちだ」
ルッキーニ「それなら簡単だね! 芳佳だけ狙えばいいんだもんね!」
宮藤「さ、坂本さん! これじゃぁ勝てませんよぉ!実質、2対1じゃないですかーっ!!」
坂本「宮藤! リーネの援護があるんだ!2対1などではない!! 大丈夫、お前ならなんとかなる!」
宮藤「えぇぇーっ!?」
リーネ「芳佳ちゃん!私頑張るから、芳佳ちゃんもがんばってね!」
宮藤「う、うん!!」
ミーナ「それじゃぁいくわよ! 始めっ!!
ルッキーニ「へへへ~ん!私たちの勝ちっと!」
宮藤「うぅ…」
シャーリー「でも、危なかったな~ 宮藤がすばしっこくて、なかなか照準に定められないし、もたもたしてるとリーネに狙われるし… まぁ、おかげで私はリーネにやられちゃったけどな」
リーネ「あとちょっとだったね…」
ミーナ「お疲れ様。 次は、1対1の格闘戦よ。 エイラさんと俺さん、お願いね」
エイラ「えっ!?俺とやるのカ!?」
俺(……ユーティライネン中尉は未来予知の持ち主…苦戦しそうだなぁ…)
坂本「エイラ、俺中尉はこう見えても、トップエースのひとりだぞ。気を抜くなよ」
俺(こう見えてもって…)
エイラ「ま、マァ…がんばるか…さっさと始めようぜ、俺」
俺「はい。了解です」
ミーナ「それでは始めっ!!」
俺『…よし、後ろを捉えたぞ』ダダダダダッ
エイラ『なかなかヤルな! 私の後ろを取るなんて。 でも当たらないゾ。ほれほれ~』ヒュン ヒュン
俺(やはり…当たらないか…)
エイラ『ん?もう撃つのを止めたのカ? そんなら次は私の番ダッ!!』
俺(……ひとまず、太陽に向かって飛んでみよう…太陽光で中尉の目をかく乱できればいいのだか…)
エイラ『なっ!? 太陽で…弾道が飽和されちまう……な、なんの!これぐらいどうって事ナイ!』ダダダダダッ
俺『くッ!』
エイラ『ほれほれ~ そろそろトドメを刺すぞ~!』
俺『し、仕方が無い!気が乗らないけど… 奥の手を使うしかないか…!』
エイラ『見えたぞ!そこだっ!!』
俺『ヴィントシュトースっ!!』
ゴォォォォォォォォォォォッ!!
エイラ『うわっ!? な、なんだっ!? この強い風ハっ!!』
俺『ユーティライネンさん、ごめんなさ~い!』ダダダッダッ
バシャッ バシャ バシャ
エイラ『ウワッ!! な、なな…私がやられた…だと……』
俺『ふぇぇ…ユーティライネンさん、大丈夫でしたか~!?』ウルウル
エイラ『だ、だいじょ……ウワーッ!!お前、誰だーっ!!』
俺『この魔法を使うと、私…小さい女の子になっちゃうんですよぅ~ ふぇぇ…』ウルウル
エイラ『な、ナンダッテ~!!』
ーその頃 地上では… ―
坂本「な、なにぃ!? 俺が小さい女の子になってるぞ!?」
バルクホルン「なっ!?それは本当か!? ハルトマン、ちょっと双眼鏡を借りるぞっ!!」バッ
エーリカ「わわっ!? 勝手に取らないでよ~っ!!」
シャーリー「俺って不思議なヤツだなぁ…」
バルクホルン「ほ、本当だっ!!これは…!! (…ぜひお世話をしたい!!)」
ミーナ「お、俺さんって呼んでいいのかしら…? ええっと…俺美ちゃん… 俺美ちゃんでいいかしら……俺美ちゃんとエイラさん、お疲れさま。降りてきていいわよ」
俺美ちゃん「ふぇぇん…」ウルウル
バルクホルン(か、かわいいっ!!)
サーニャ「ど、どういう事なの? エイラ」
エイラ「わ、ワカラネェ…」
ミーナ「と、とにかく! 俺さん?は、もう休んでいいわ」
俺美ちゃん「ご、ごめんなさぁ~い…」ウエーン
バルクホルン「こほん。 俺中尉がいきなり女になったんだ、なにかしらの異常が身体にあるのかもしれん。よって、私が俺中尉を医務室へ連れて行く!」
エーリカ「…だってさ、どうする?ミーナ」
ミーナ「ま、まぁ…いいでしょう…」
バルクホルン「了解した!行くぞ!俺中尉!!」
俺美ちゃん「ま、待ってくださいーい!手を引っ張らないでぇーっ!!」
― 医務室 ―
バルクホルン「ふむ…身長127.4cm、体重は24.6kgか…胸はAカップ…8歳頃の女の子と大体同じだな」
俺美ちゃん「む、胸の情報は必要ないですよっ!」
バルクホルン「まぁ、とにかく…いつになったら身体は元へ戻るんだ?」
俺美ちゃん「1時間ぐらい経てば、元に戻ると思います…」
バルクホルン「そうか…残念だ…」
俺美ちゃん「えっ?」
バルクホルン「いや、なんでもない。それより、そんな格好でいいのか?」
俺美ちゃん「えっと…どういう事…ですか?」
バルクホルン「女になったのに、ダボダボの男物の軍服を着てていいのか、という事だ」
俺美ちゃん「べ、別に大丈夫です…このままでも」
バルクホルン「駄目だっ!今すぐ、私と同じような格好になれ!」
俺美ちゃん「えぇーっ!! イヤですよ~っ!!見た目は女でも、中身は男ですーっ!!」
バルクホルン「これは上官命令だっ!ほら、今すぐ着替えろーっ!」ハァハァ
俺美ちゃん「きゃぁぁぁっ!!」
俺美ちゃん「うぅ……///」グスン
バルクホルン「……完璧だ!!」
俺美ちゃん「……恥ずかしいです…脱いでいいですか…?」
バルクホルン「駄目だ。 このカメラに収めるまでは許さん」
俺美ちゃん「うぅ……////」
カシャッ カシャッ
バルクホルン「これは俺中尉の健康状態を確認するための、後々の資料として活かすために撮っているんだ。別にやましい意味はない」ハァハァ
俺美ちゃん「…も、もう我慢できないですーっ!////」タタタタ
バルクホルン「あっ!こらっ!!どこへ行く!待てーっ!!」
― 一時間後 ―
俺「はぁはぁ…なんとか…元に戻った…」
バルクホルン「やっと見つけたぞ! って…もう元に戻ったのか…」シュン
俺「…な、なんか…スミマセン…」
バルクホルン「別に謝らなくていい…」シュン
俺(…バルクホルン大尉…なんか面白い人だな…)
最終更新:2011年10月10日 20:39