樹海の死体洗い場でデート----
20 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:28:15.29 ID:OwfDIM3e0 [10/28]
カァ カァ カァ バサバサバサバサ
エルマ「ひぃ!?」
ガサガサガサッ
俺「こ、ここは一体……」
ヒュゥゥゥゥゥゥヒュゥゥゥゥゥ
エルマ「ま、周りは木ばっかりで全然人の気配がしませんよぉ……?」
俺「おかしいなぁ。もう1939年のスオムスに戻ったはずなんだが……」
エルマ「ここはどう見てもスオムスじゃありませんよぉ! こんな木見たことないですぅ……」
ビュオオオオバサバサバサ
エルマ「ひっ……なんだか雰囲気がある場所ですねぇ……」
俺「ここは多分富士の樹海かな」
22 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:33:19.55 ID:OwfDIM3e0 [11/28]
エルマ「そこはどんな場所なんですか?」
俺「あの……自殺の名所として有名なんだ」
エルマ「」
俺「遭難する人もけっこういて、この世を呪いながら亡くなっていったみたいでさ。ほら、あんなのも……」
エルマ「ひぃぃぃ藁人形が釘で木に打ちつけられてますよ!?」
俺「アレはな、呪いたい人を模していてな」
エルマ「こ、怖い話はやめてください……」ビクビク
「もし、そこの人」
エルマ「きゃああああああああああああああああああああ!?」
俺「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」
24 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:38:54.88 ID:OwfDIM3e0 [12/28]
「おっと申し訳ありません、驚かしてしまって。あなた方は自殺しに来られたんですか? それとも遭難されたんですか?」
俺「いや、俺達はちょっとこう偶然ここに飛ばされたというか……」
エルマ「」オロオロ
「はぁ……? それじゃあ帰る手段が無いんですか?」
俺「いえ、それは大丈夫です。帰る手段はちゃんとあるんで」
「そうですか。それは良かった。徒歩だったらこんな奥まで入ってしまうともう出られなくなりますからね」
俺「」
エルマ「………」ビクビク
俺「というか、貴方こそ何者なんですか?」
「私はそうですね……ここで死体洗いをしている者です」
25 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:42:28.50 ID:B4OQ41/VO [1/5]
シチュエーションムチャ振りすぐるwww
支援支援
26 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:44:40.42 ID:OwfDIM3e0 [13/28]
俺「死体洗い?」
「はい。この樹海にはたくさんの人間の死体がありますでしょう? それをキレイに洗って墓を作ってやることを生業にしているのです」
俺「はぁ……」
「お暇でしたら、ちょっと見ていかれますか?」
俺「おおぅ……けっこう壮絶な光景だな……」
エルマ「ひぃ……!」
「この間集団での自殺があったみたいで……格好を見るにまだ若い人達だったようですね。可哀想に……」
27 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:50:16.23 ID:OwfDIM3e0 [14/28]
俺「なんで死ぬなんて選択肢を選んじまったんだろうな……」
「さぁ、何故でしょうね。私にも分かりかねます」
エルマ「………」
俺「ん? どうしたエルマ?」
「どうかされましたか?」
エルマ「死体を洗うの、私も手伝っていいですか?」
俺「えっお前何言ってんだ!?」
「いや、そんな無理はなさらくても……」
28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:56:25.12 ID:8DFJD5bg0 [4/12]
エルマさんの度胸すげぇ・・・!
29 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 21:56:27.51 ID:OwfDIM3e0 [15/28]
エルマ「これだけたくさんの亡骸を一人でお洗いになるのは大変でしょう? 私もお手伝いします」
「そんな……悪いですよ……」
エルマ「亡くなった方々が絶対に見せたくなかったであろう姿を見ちゃったんです。お詫びに何かして差し上げないと気が収まりません。お願いします、手伝わせてください」ペコッ
「そういうわけなら……」
エルマ「はい! 頑張りますよ!」
俺「お前なぁ……お人好しもいい加減にしとけよ……」
エルマ「すいません、そういう性分なので。俺さんはそこで休んでてください」
俺「バカヤロウ。お前が何かするんだったら俺も手伝うに決まってんだろ」ニッ
30 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 22:01:51.67 ID:OwfDIM3e0 [16/28]
「それじゃあ貴女はそこの女性の方をお願いします」
エルマ「は、はい………ゴクリ」プルプルプル
俺「エルマ、頑張れよ」ギュッ
エルマ「はははははい! 俺さん、頑張りましょーね!」ガクブル
俺「おお。無理はするなよ」
俺「あっポケットから女の人の写真が……」
エルマ「俺さん、そういうのは見ちゃダメですよ」
俺「スマン、そうだな。あの世で幸せになってくれよ……」
32 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 22:07:05.60 ID:OwfDIM3e0 [17/28]
俺「ふいー終わったー」
「穴はすでに掘ってあります。男の方、運ぶのを手伝ってもらってよろしいですか?」
俺「はい」
エルマ「ふぇぇ……やっと終わりましたぁ……」ヘナヘナ
俺「よく頑張ったな、エルマ。きっと亡くなった人達もあの世で喜んでるぞ」
エルマ「えへへそうだといいんですけど」
俺「………」
エルマ「………」
「南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……」ブツブツ
俺「ふぅ……」
エルマ「やっと終わりましたね」
35 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 22:13:09.93 ID:OwfDIM3e0 [18/28]
「手伝ってもらう所か、お供え物までいただいて……」
俺「いえいえ、この人達は俺達と同じくらいの歳の方々だったみたいなんで放っておくことは出来ませんよ」
エルマ「あの世で幸せになってほしいですねぇ」
「フフッあなた方のような人達がいるとは……この世もまだまだ捨てたものじゃありませんね」
俺「えっこのy――」
ビュウウウウウウウウウウウバサバサバサバサバサ
俺「うおっ!? び、びっくりしたぁ……」
エルマ「お、俺さん……」パクパク
俺「ん? どうしたエルマ……ってあれ? さっきの人はどこに行った……?」
36 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 22:17:14.65 ID:B4OQ41/VO [2/5]
一体何が……
37 自分:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2012/02/10(金) 22:19:31.81 ID:OwfDIM3e0 [19/28]
エルマ「そういえば、さっきの人のお住まいはどこなんでしょうか?」
俺「そ、そういえば……ここに人の住めるような場所は無いぞ……?」
エルマ「ということは…………人じゃないってことですよね?」
俺「」ゾワァァ
エルマ「そっか……あの人も……」
俺「マジか……俺はさっきまで幽霊と……」ヘナヘナヘナ
エルマ「そうだとしか考えられませんね」
俺「お、おいお前は平気なのかよ……」
エルマ「だって、悲しんでる人達を助けるためにわざわざあの世からやってきているんですよ?」
俺「………」
エルマ「そんな優しい存在が怖いわけないじゃないですか」ニコッ
俺「………まったく、お前は心底お人好しだな」ニッ
エルマ「はい♪ それが私唯一の取り柄ですから」
おわり
最終更新:2012年02月14日 04:20