俺「ふふふ、この基地はやっぱり楽園かもしれないな。なんたってこんな朝っぱらから温泉に入り放題、しかも可愛いお嬢さん達も沢山いるし」
ガラッ
俺「ん……?誰か先客がいたのか。流石に不味いか……今日は諦めるとするか」
角丸「いけない、眠っちゃってたわ……ふぅ……嫌な夢、見ちゃったな……」
廊下
わいわいがやがや
角丸「あら、おはようみんな。廊下で何を話しているのかしら」
アメリー「あ……その……失礼します!」
ウィルマ「もう、アメリーったら……」
俺「ははは。しかたの無い子だ」
角丸「仕方ないわよ……私、あまりみんなに好かれていないみたいだから……」
ウィルマ「いやいやそんなことないって。今のは……」
角丸「いいのよ。私が一番わかってる事だから」
ウィルマ「だから違」
角丸「ウィルマさん、今日は私と一緒の哨戒任務のシフトだったわよね。20分後に遅れないようにね」
ウィルマ「あ……」
俺「ふむ……彼女もまた何かを抱えているようだね」
ウィルマ「そうね……アメリーもフランも角丸隊長もきっとラウラも」
俺「ウィルマ君はどうなんだい?」
ウィルマ「おじさまこそ」
俺「私かい?50近い私が何か悩みを抱えているように思えるかい?」
ウィルマ「何かを引きずっているようにみえるのよねー」
俺「!」
ウィルマ「昔になにかあったのかなぁ」
俺「私のことはどうでもいいとして、ウィルマ君はどうなんだい?」
ウィルマ「私?私は特に何も……これが最後の職場になると思うから楽しくやれればいいかなー。でも今はおじさまのせいで……」
俺「?」
ウィルマ「なんでもなーい」
俺「今度のお悩み相談相手は角丸隊長だし、話も通じる相手だろうから今度こそは私の出番だな……」
ウィルマ「おじさまファイト!」
基地内
俺「さて、どうしたものか……」
きゃいきゃい
俺「んん?楽しそうな声がするけど一体何を……」
フラン「ねぇ、卵がうまくわれないんだけど……」
アメリー「わあぁ!?フランさん何してるんですかー!」
ラウラ「クリームおいしい……」
アメリー「ラウラさん、そんなに堂々とつまみ食いしないでくださーい!」
俺「3人で何をしてるんだ……?」
アメリー「ウィルマさんに作り方を教えてもらったシフォンケーキを作っているんです」
俺「シフォンケーキを?どうしてまた」
アメリー「おじ様知らないんですか?今日は角丸隊長の誕生日なんですよ?」
俺「そうだったのか。それでケーキを作っていた訳だな?」
アメリー「なので分遣隊結成パーティー兼、角丸隊長の
誕生日パーティーを一緒にやろうって事になったんです」
俺「そうだったのか……んん?」
アメリー「おじ様どうしたんですか?」
俺「いやね……そんなパーティーをやる事なんて聞いて無かったから」
アメリー「あー。ウィルマさんがおじ様の手を煩わせるわけにはいかない!って内緒にしてたんです」
俺「」
ザザッ……
ウィルマ『アメリー。内緒にしておいてって言ったでしょ~!』
アメリー「あわわ、ごめんなさいウィルマさん……」
ウィルマ『もう言っちゃったならしかたないわねー』
アメリー「ウィルマさんも早めに基地に帰ってきてくださいねー!」
俺「ええと……私に何か手伝えることはないかな?」
フラン「おっさんはあっちいけー」
ラウラ「邪魔……・」
アメリー「おじ様に何かやらせると、後でウィルマさんに怒られちゃうので……」
俺「お風呂にでも入って来るよ……ぐすん」
お風呂
カポーン
俺「ふぅ……私ってこの基地に来てから特に何もやってない気がする。いや、アメリーの訓練を見たりしてるけど……」
俺「全部、ウィルマ君が問題解決させてしまっているからなぁ……。私はここに来た意味あるのかね……」
「くそっ、ネウロイめ……!」
「そっちにいったぞ!」
「OK……ネウロイなんざ俺の拳で!」
「危ない、上からも来てるわ!」
「ちっ……!」
「前に出過ぎだ、一旦退け!」
「攻撃が来るぞ、避けろ。俺ぇ!!」
「箒から飛び降りなさい!ちゃんと回収するから!」
「シールドは2方向同時には張れない……箒から降りても狙い撃ちにされるだけさ。私はこれまでみたいだな。だが最後に目の前のネウロイは砕く!」
「大丈夫よ。あなたは私が守るもの……」
「!?」
俺「……!」
俺「私は寝てしまっていたのか……懐かしい夢だったな」
俺「あの時、私がもう少し慎重になっていれば……。何十年も前の事を今さら言っても仕方ないか……。さて、そろそろウィルマ君達も帰ってきてる頃か」
食堂
かんぱーい!
アメリー「それでは、分遣隊結成記念パーティー及び隊長の誕生日パーティーを行いたいと思います」
角丸「みんなありがとう。私、こんなに祝ってもらうの
初めてで本当にうれしいわ」
アメリー「大変だったんですよ……フランさんは料理全然できないし、ラウラさんはつまみ食いするし、おじ様には手伝わせるわけにはいかなかったし」
フラン「!?」
俺「」
フランし、仕方ないでしょやったことなかったし!!だいたいあんたはいちいち細かいのよ!」
アメリー「で……でも。できない以前にちょっと不器用すぎるんじゃないかと思います!!」
フラン「なによ!」
アメリー「あっ、やりましたねー!」
ぽこぽこぽこぽこ……
角丸「……」すっ……
ウィルマ「あ、やっばー……」
角丸「……」ぐぐぐっ……
ぽかぽかぽかぽかぽかぽか
角丸「……」ピッ
俺「おいおい、二人とも喧嘩はよくないぞ……?」
角丸「駄目、俺少佐!」
ウィルマ「避けて、おじ様!!」
俺「へ!?」
ウィルマ「金剛力がおじ様にあたっちゃう!」
角丸「シールドでもなんでもいいから防御態勢をとってください!」
俺「は?は?爪楊枝だぞ!?……あ、やばい」
ドンッ……しゅううううう……
俺「……」
ウィルマ「お、おじ様!!
衛生兵、衛生兵を呼んで!」
角丸「俺少佐!気を確かに持ってください!」
アメリー「」ガクブル
フラン「」ガクブル
俺「……」
ウィルマ「おじ様、私を残して逝くなんてゆるさないから……」
角丸「どうしましょう……でも。外傷はないからもしかすると……」
ウィルマ「おじ様、返事をして……おじ様……そんな、おじ様が死んじゃう」
俺「あいたたた……一体あの爪楊枝はなんだったんだ」
ウィルマ「おじ様!?無事だったのね……よかったもう!」ぎゅー
俺「ウィルマ君、苦しいから離れなさい」
角丸「申し訳ありませんでした。まさか俺少佐が割って入ってくるなんて思っても居なくて……さっきのは金剛力といって私の固有魔法で」
俺「なるほど……物に魔法力を通すようなそんな感じのものだね?」
角丸「え、ええ……それよりも怪我は無いんですか?」
俺「まあ、無いかな?久しぶりに私も固有魔法を発動してみたけど案外まだやれるものだな……」
角丸「一体何をしたんですか……?」
俺「爪楊枝が体に当たる部分とその周辺を鉄に変換したんだ。いや、威力が抑えられていて助かったよ」
ウィルマ「おじ様も固有魔法を使えたんだ」
俺「一応これでも前大戦のエースだぞ?私はこの拳でネウロイを撃墜してきたんだ」
角丸「本で見た事があるかもしれません……武器は持たず、己の肉体全てが武器と成るウィッチが居るって」
俺「ははは、昔話はこの位にしてパーティーの続きをしよう。こんなおじさんの武勇伝()なんて聞いてもつまらないだろう?」
角丸「私は少し興味が……」
ウィルマ「おじ様の事なら何でも興味あるわ」
ラウラ「…少し気になる」
アメリー「おじ様はどんなウィッチだったんですか?」
フラン「しょーがないから聞いてあげるわ」
俺「おいおい……」
俺「どこから話そうか……そうだ、あれは欧州での出来事だったかなあ(遠い目)」
武勇伝()が話されています
ウィルマ「お母さんから聞いた話とおんなじかんじねー。おじ様は本当に前大戦を戦いぬいたってことね」」
俺「ふ……懐かしいものだよ」
アメリー「でもストライカーユニットもなしに良くネウロイと戦えていたんですね」
フラン「今ほどネウロイも強くない雑魚だったのもしらないの?じょーしきよじょーしき」
アメリー「あうう……。実際に見た事もないんだから仕方ないじゃないですか!」
フラン「なによう。またやる気?」
角丸「お話の途中だから静かに、ね?」にこっ
アメリー&フラン「はい……」
俺「確かに昔はストライカーユニットなんてなかったから箒にのって戦っていたよ。その代り、ネウロイだって今ほどの強さではなかった」
アメリー「でも箒でどうやって戦っていたんですか?」
フラン「あ、それちょっときょーみあるかも」
ラウラ「……本人にやらせてみればいい」
俺「えっ」
ウィルマ「そうよねー。おじ様の戦う姿もみてみたいかも」
角丸「俺少佐、一度見せてあげてもいいですか?箒で飛ぶって言う事はストライカーを使いこなす事にも通じているようなので」
俺「もう50近い私に箒で飛べと……?」
ウィルマ「私のお母さんは見せてくれたわよ?」
角丸「ロマーニャのどこかに当時の大戦を戦い抜き、今は教官として箒を使って新人を鍛えている魔女も居るとか」
俺「……」
ウィルマ「おじ様の素敵な所みてみたいな」
アメリー「わくわく」
フラン「どきどき」
俺「……わかった。やればいいんだろう?」
角丸「箒はあそこにあるのでいいわね」
アメリー「おじ様早く見せてくださいよー」
フラン「とっとと見せなさいよー」
俺「わかったわかった。ひっぱるなひっぱるな……」
角丸「あれじゃまるで孫にせがまれるおじいちゃんね」
屋外
俺「それでは……」
ふわり
アメリー「本当に浮いてますよ!おじ様凄いです」
フラン「へー。本当に箒で飛べるんだ」
ラウラ「……浮くだけ?」
俺「まだまだこれからよ……」
スーッ……シューーーン!
アメリー「はやいはやいです!」
フラン「箒のくせになかなかやるじゃない」
ラウラ「……」
角丸「俺少佐ー。ターゲットを打ち上げるので攻撃して壊してくださいー!」
俺「えっ!?」
ウィルマ「それじゃあ……おじ様いくよー。えいっ!」
ぽーん
俺「最初からあんな遠くに……そらっ!」
アメリー「わー!あんな事してたら落ちちゃいますよ!?」
フラン「柄に立ったまま箒にのるなんてやるじゃない……」
フラン「……すごいかもしれない」
角丸「でも箒の上に立ってどうするつもりかしらね。そのままキャッチでもするつもりかしら?」
俺「こうするのだよ……ふっ!」
ブンッ
ラウラ「……回し蹴り!?」
アメリー「でも……箒から離れちゃいましたよ?」
フラン「地面に落ちるんじゃない?
アメリー「そうですね。地面に……ええっ!?た、助けにいかないとー」
フラン「今からじゃむりよ。無茶なことしたのがわるいんじゃない?」
ウィルマ「大丈夫よ、二人とも。見てみなさい?」
アメリー「ええ?」
俺「よっと……!」
フラン「落下地点に箒があるなんてどーゆーことよ!しかもまた箒の上に立ってるし」
角丸「箒から飛ぶ前に減速をかけて、しかも箒を落下予想地点へ誘導していたみたいね……」
ウィルマ「流石、前大戦のエース様ね。素敵……」
角丸「あはは……」
ラウラ「……次のターゲット」
アメリー「あ、私投げたいです!」
フラン「なによ、あたしが投げるんだから」
アメリー「私ですよ!」
フラン「あたしよ!」
ウィルマ「二人とも喧嘩しないの」
角丸「それじゃあ二つ同時に投げましょうか。でもできれば同じ方向に投げてあげてね」
アメリー「おじさま~、いきますよ~~」
フラン「あたしが投げるターゲットを壊せるもんなら壊してみなさいよ!」
俺「二つ同時か……」
俺「よし……レフトハンドチェンジ、フェラス。フッ!」
ボコッ!
俺「レフトフットチェンジ、フェラス&カーボン……ハッ!」
スパッ!
アメリー「私の投げたターゲットがぼっこぼこに!」
フラン「あたしのなんて真っ二つよ!?」
俺「もういいだろう……疲れたし戻ろう」
ふわり……
俺「ざっとこんなものかな?」
アメリー「わー!すごいですすごいです!」
フラウ「あたしにもちょっと箒のらせなさいよ」
ラウラ「……(じー)」
角丸「無理を聞いてくれてありがとうございました」
ウィルマ「素敵だったわ。おじ様」
俺「そうかそうか……箒は魔法力のコントロールをストライカー以上に要求されるからいい訓練になると思うよ?」
角丸「そうね……訓練のメニューに取り入れてみようかしら」
ウィルマ「折角みんなそろってる事だし、おじ様に教えて貰いながらやってみましょ」
数分後
アメリー「あうう……変な所がこすれて……」
フラン「あたしがこのてーどで……あうう……」
ラウラ「……///」
角丸「これはこれで難しいわね……ひゃうっ」
ウィルマ「食い込んで……///」
俺「やっぱりな……(眼福眼福)」
アメリー「おじさまぁ。ど、どうすればいいんですかぁ!///」
フラン「は、はやく教えなさいよ!///」
ラウラ「……」スタスタ(帰る音)
角丸「ようやく安定してきたわね……///。二人とも頑張って」
ウィルマ「おじ様ぁ。後ろに乗って乗り方を教えてほしいかも」
俺「まあ……慣れだよ慣れ。箒を手足のように思えばいいのさ。私はもう体力の限界だから箒から降りさせてもらおう」
スタッ!
ゴキッ
俺「!?」
ウィルマ「あ」
角丸「あ」
アメリー「あ」
フラン「あ」
俺「うお……こ、腰が」
ウィルマ「おじ様……大丈夫?」
角丸「今嫌な音がしたけど……」
アメリー「あわわ。大丈夫ですか!?」
フラン「年なのに無茶するからよ、なさけない」
俺「あうあうあう……」
ウィルマ「おじ様、こんなんじゃ夜の性活は持たないわよ……?」
俺「持たないでいい持たないでいい……」
角丸「と、とにかくまず医務室に連れて行かないと!」
アメリー「おじ様、私の肩に捕まってください」
フラン「しかたないわねー。あたしの肩につかまりなさいよ」
俺「す、すまない……」ずりずりずり……
俺「で、できれば引きずらないでほし……」
フラン「しかたないでしょ!背がたりないんだから」
俺「は、はい……」
最終更新:2012年04月14日 23:53