370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/11/09(火) 14:13:38.99 ID:ImJTpXZuO
第七章「君という生き物」
ここはどこだ。
また暗い。
ったく。この基地に来てからの数日間は何なんだよ。
来て早々道に迷うわ走らされるわ。
美女に会えたかと思えば脳天が割れるわ。
挙句の果てに死んじまうなんて。
ん?死んじまう?
俺しんだの?
右手……動く
左手……動くなぁ
右足…なんかに挟まっているが、動くことは動く
左足…
「いってぇえ!!」
371 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/11/09(火) 14:16:04.52 ID:23nu4k4j0
支援
372 :オレラーニャ[]:2010/11/09(火) 14:17:43.31 ID:ImJTpXZuO
そういえばさっき木片が刺さったんだった!
ってことは……生きてんのか。
「お、起きたカー?」
「エイラ……?」
目の前には、なんかよくわからない二つの瘤に隠れていたが、エイラの顔があった。
「よかった……死んでるかとオモッタゾ」
「え……どういうことだ……っていうか何だこの状況」
「ヨカッタナ、私たち助かったみたいダゾ」
「へ?」
俺たちは確か格納庫のガレキでつぶされたはずじゃ?
373 :オレラーニャ[]:2010/11/09(火) 14:23:27.52 ID:ImJTpXZuO
「私は未来予知の魔法が使えるんダ。だから安全な場所にお前を連れて飛び込んだってワケサ」
「飛び込んだって……あんな一瞬で?」
「バカダナーお前。お前は先にガレキに当たって失神したんダヨ!お前を運ぶの大変だったんダカラナー!」
「そ、そうだったのか……。よかったー……。」
「あのなぁ!お前あの時死ぬ気ダッタダロ!何いまさらありがたがってんだよ!」
「そりゃ生きてる方がいいよ。しかもあれは仕方がなく残ったの!」
「ふん、どうせサーニャの手を掴み損ねただけだロー。」
「違うもんね!ストライカーの性能上仕方がなくだもんね!あれは俺の計画通りですーぅっ!」
「…………シッテルヨ」
374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/11/09(火) 14:23:56.56 ID:txzSw2rvO
最後までがんばれ!
375 :オレラーニャ[]:2010/11/09(火) 14:28:25.51 ID:ImJTpXZuO
「……え?」
エイラの表情がすこし柔らかくなった。
「……ア、アリガトナ。それと……ゴメンナ」
「なんだ急に?エイラも頭打ったの?」
「ム!お前人にこんなことさせといてそんなこというノカ!だいたい「さん」はドウシタ!「さん」は!」
「あ、そういえば……まぁ年は俺のほうが上だし!っていうかこんなことって?」
そういえば、左にエイラの足、上にエイラの顔って、なんか違和感が……。
376 :オレラーニャ 支援さんくす[]:2010/11/09(火) 14:32:54.29 ID:ImJTpXZuO
こ、これは!伝説の《ひざ枕》ってやつじゃないか!
なんか後頭部がやわらかいと思った!
「お、お、お、お……」
「なんだ?変な声ダシテ」
「い、いや、えーっとエイラさん、なんでこんなことに?」
「しっ仕方がなくダ!……私が蹴った傷口が開いたら……ワルイダロ」
「ああー……くっ……あっはははは!俺は全然気にしてないよ」
「なんだ!ワラウナ!」
「はーぁっ、だから、俺はエイラさんが悪いなんて思ったことないって。」
「え……?」
「アレは俺があんなところでサボってたことがそもそもの発端だ。自分の大切な人が見知らぬ男に抱きついてたら蹴りもするだろう」
「な、なんだ!わ、わかってんならイーンダヨッ」
「まぁでも、膝枕ぐらいはしてもらってもいいか」
「ふんっ…………キョウダケダカンナー」
377 :オレラーニャ こっからPCで行きます[]:2010/11/09(火) 14:39:31.73 ID:q/Wqnjux0
30分後、ネウロイとの戦闘を終えたウィッチーズがガレキをどかし始めた。
ガレキが取り除かれる音を聞きながら、俺たちは改めて話をした。
エイラはサーニャのことばかり話していた。
俺はそれを聞きながら、彼女を見つめていた。
内容があるのかないのかわからない話をしていると、不意に光が漏れた。
「どっせえええええええええええええい!!」
「トゥルーデちからもちー!筋肉オンナー!」
「黙れハルトマン!!……お」
「まだいないのー?……ほえ」
「みんな、あまり瓦礫の上をうろうろいないで、どこで崩れるか……あら」
「あぁー!シャーリー!シャーリー!エイラと若者がエッチなことしてるー!!」
「なにぃ!!」
「ちぃっがう!これは……コレハァ!」
「これは伝説の性技、ヒザマクラだ!!」
「そう、性技!せ……お前ブンナグルゾ」
378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[]:2010/11/09(火) 14:40:33.26 ID:q/Wqnjux0
「ひゅーひゅー!エイラはエッチ!エイラはエッチ!」
「ダマレ、ルッキーニ!!」
「ふふ、ほら、わかっているから、出てきなさい。怪我を治療しなくちゃ。」
「オレ二等整備兵も、よくやったな」
「ありがとうございます……いっつつつつ」
「ああ、バカ!動くナ!私が肩持ってやるカラ!!」
「……エイラ」
「な!サーニャ!これは!アレだぞ、そういうんじゃナインダカラナ!!」
「わ、エイラ急に手を離すなぁああああああ」
「あ、ワルイ」
ゴズッ
もうどこが痛いのかわからない。
最終更新:2010年12月08日 01:04