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テスト

―――輸送機


『こちら坂本、聞こえるか?』

『こちらミーナ、ちゃんと聞こえているわ、そちらの状況を』

『只今ネウロイと交戦中、コア移動タイプで大型だが装甲は紙同然だ。移動速度も大した事無いんだが…』

『ああもう! これじゃ近づけませんわ!』バババババ

『魔法力がもう持ちません!!』

『…強力なビームを常に発射し続けているから迂闊に近付けない、正直苦戦している』

『すぐに押し返されちゃうよー!』

『ヤバイ! 弾がもう殆どない!』バババババババ

『あまり無駄打ちするな! 狙いをよく定めろ!』ダダダダダ

『このままじゃジリ貧だね』

『坂本さん! だんだんネウロイが輸送機に近づいてきました!』

『気づかれたか・・・そっちは見ての通り宮藤に護衛させてるが時間の問題だ』

『だから至急基地に…くっ! もうここまで来たか…』

『美緒! 大丈夫!?』

『ああ、問題ない。至急基地に繋いであの2人に応援を頼む』

『それはもうしたわ』

『そうか…そろそろ輸送機からでもネウロイが見えるはずだ、確認しておけ』

『ええ………確認しました。驚いたわ…まるで蝶のようね、それにしてもほんと凄い弾幕ね』 

『こんなネウロイがよりによって輸送機を狙うとはな…』

『新たな戦力を潰しにきたのかしら』

『さあな…それでは私はネウロイを引き付けに行く』

『ええ頑張ってね…ってあら?』

『ん? どうしたミーナ』

『…いない』

『は? 何がだ?』

『ま、まさか…! でもストライカーユニットも無いのに…』

『おいミーナ、何があったかをだな…』

『さ、坂本さん!! 大変です!!』

『今度は何だ宮藤!?』

『輸送機の上に人が!!』





俺「ん、流石にばれたか?まぁいい、さっさと撃墜しちまうか」

おそらくこちらを護衛してたであろうウィッチと目が合った
何か言ってたみたいだが輸送機のエンジン音と風を切る音に遮られ俺に声が届くことは無かった

Ju52の尾翼に掴まりネウロイを確認する。なるほど、たしかに蝶みたいだ
俺としては蛾のほうがしっくり来るがそれはどうでもいい

俺「ネウロイが蝶なら、さながら俺は蟷螂か」

腰から護身用のナイフを抜く、刃渡りは30センチ弱
ナイフにしてはかなり大きい方だ
それでもネウロイを倒すには心許ないがあの程度の装甲ならなんとかなるだろう

俺「結構大物だな、気合入ってきた」

ネウロイを確認する
あんだけでかければ飛び降りてもなんとかネウロイに着地出来るか
少々ビームが厄介だが俺の固有魔法ならなんとかなる
それにしてもストライカーユニットも履かずに海上のネウロイを撃墜、なんてウィッチ初なんじゃないだろうか?

俺「よし…………行くか」

尾翼から手を離しナイフを構え…

ミーナ「待ちなさい!!」

俺「うおっ!?」

あっぶねぇ、こけそうになった
どこから声がすると思ったら輸送機の窓からか

ミーナ「そんな所で何をしてるの!?」

俺「悪いな……トイレを探してたらこんなとこまで来ちまったんだ」

ミーナ「なっ……今すぐ戻りなさい!! これは命令です!!」

俺「ん? 俺が501に入隊すんのは基地に着いてからの話だろ。今の俺に命令する権利はまだないはずだが?」

ミーナ「っ…」

俺「返事が無いなら行くぞ」

返事があっても行くがな、そして俺は再びナイフを構え…

ミーナ「待ちなさい!」

俺「うおわっ!?」

今度は転んだ。輸送機からは落ちなかったが派手に頭を打った
出鼻をくじかれるとはこの事か、かなり痛い
ってかなんなんだよ! 用があるなら言えよ!

ミーナ「これを付けていきなさい」

そういって窓から小さな物を投げた

俺「これは…インカム?」

ミーナ「あなたの固有魔法でフレンドリーファイアなんて事になったら冗談にならないわ」

俺「話が分かる隊長で助かる」


よし、もう行って大丈夫だろう。3度目の正直だ
俺は尾翼から手を離しナイフを構えて使い魔を発動させる

無論、負ける気は無かった



俺「こちら俺1番、出撃する!」



宮藤「さ、坂本さぁん!! あの人輸送機から飛び降りましたよ!!」

坂本「何だと!? 宮藤受け止めろ!!」

宮藤「は、はいい!!ってもうあんな所まで!? 駄目です間に合いません!!」

坂本「ええい!! こちら坂本、誰でも良い! あいつを受け止めろぉ!!」



俺『イヤッハアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!』




バルクホルン「何だ!?」

シャーリー「お、おい空から人が!!」

俺『あー、こっちは救助もシールドも必要ない、銃撃だけ止めてくれ』

ペリーヌ「一体誰ですの!?」

俺『自己紹介は後でゆっくりとな』

リーネ「あ、あのままじゃビームに!!」

シャーリー「クソっ、間に合え!」

バルクホルン「おい、シャーリー!」

ルッキーニ「シャーリーはっやーい!」


インカムから大きなエンジン音が聞こえた。どうやらこちらに向かってくるみたいだ
左後方にオレンジの髪の女の子が見えた

シャーリー「おい! 危ないだろ!」

俺「おいおい、救助はいらないと言ったはずなんだがな…」

おそらくこちらの声はあちらに聞こえていない
後ろにいる女の子が段々近づいてきた。俺を受け止めようとしてるようだ
俺は魔力を全身に集中させる…そして

シャーリー「よしっ! 捕まえ…は!?」

俺は固有魔法を使った
あちらの顔は見えないがおそらく目を丸くして驚いてるだろう
俺は何故か凄く損をしたような気がしたが…まぁ気のせいか

その時、ネウロイのビームが俺の横を通り過ぎる
後方に目をやった。あの女の子は依然混乱してるみたいだがちゃんとシールドを張って
安全な所まで引いていた
そこらへんはやはり501がエリート集団である事を実感する

よし、後は心配いらない、ネウロイだけに集中する
使い魔の力を借り落下速度を少しだけ落とす。
ネウロイが俺に警戒し始めたのかいくつものビームが俺に向かって放たれる
体に染み付いた直感でビームをギリギリでかわしていく
ギリギリでいい、当たりさえしなかったら


絶え間なく発射されてたビームが一瞬途切れた。もう疲れたのだろうか
ネウロイにそんな概念があるとは思わないが

「キイイィィィィィィィィィン!!!」

さっきまでとはケタが違う強力なビームが俺目掛けて放たれる
ギリギリまで引き付けて一発で終わらそうってか? いいじゃねえの、燃えてくるぜ
俺も使い魔の力を抑え加速した。こちらも一発で終わらすためにだ
インカムから一斉に同じ単語が聞こえた
当たる。と


ネウロイまであとわずか
コアの位置を確認しナイフに魔力を込める
そして俺はここに来て3度目になる固有魔法を使った
勝負は見えていた





サーニャ「ネウロイの反応、消滅…」

エイラ「マジカヨーこっちは夜間哨戒明けで疲れてるってのに無駄足だったカ」

坂本『…こちら坂本。サーニャ聞こえるか?』

サーニャ「はい、聞こえてます」

坂本『もう気付いてると思うが、ネウロイは撃墜した』

坂本『申し訳ないんだがそのまま基地に帰還してくれ』

サーニャ「了解しました」

エイラ「あーツマンネーノ」

サーニャ「良いじゃないエイラ、ネウロイと戦わずにすんだんだし」

エイラ「そ、それもそうだよナ! よし、帰ろう!」

サーニャ「ええ」

エイラ「そうだ! サーニャ、帰ったら一緒にサウナ」

坂本『スマン、言いたいことを1つ忘れていた』

エイラ「…」

サーニャ「なんでしょうか?」

坂本『基地に着いたらタオルを用意しといてくれ』

サーニャ「分かりました(タオル…?)」









テレポート、それが俺の固有魔法
どんな障害物でも無視して瞬時に移動出来る
物だけをテレポートさせる事は不可能だが体に触れていれば自分と一緒という形で移動させる事が出来る
移動する距離、運ぶ体積が大きければその分魔力を多く消費するが重量は関係ない
因みに移動出来る距離の限界はひらけた場所なら5~600メートルくらいまで移動することが可能だ
だが把握出来ない場所なら精々30~40メートルくらいしか動けない
連続でテレポートする事も可能だからさっき言った通り500メートル移動してまた500メートル移動して秒速500メートルなんてスピード(?)も出せる


俺「まぁその分魔力の消耗が半端ないけどな」

シャーリー「びょ、秒速500メートル!? 時速1800キロになるのか…」

坂本「…固有魔法について熱心に説明してる所悪いんだが」

俺「ああ、どうした?」

坂本「お前が今日501に転属になる者…であってるんだよな?」

俺「何を今更、もう肩を借りさせてもらって大分たつが」

坂本「…」

俺「そんな怪訝な顔で人を見るな、基地に着いたら詳しい事を話すからさ」

坂本「…はぁ」

そろそろ基地が見えてきた。女の子に肩を借りるのはなんとも言えない気分だったが悪くは無かったな
ただ背中に刺さる多くの視線(その中の1つには殺気が混じってた様な気がする)が痛かったが



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最終更新:2010年12月14日 17:42
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