何の因果かはわからないが、自分としても理解のし難い事で今ここにいる。
――VIP無双学園。
学園の名前からしてカオスな空気を醸し出している。そもそも、学校の名前に英語を使うこと自体間違っている。ここは日本のはずだ。……学園というのは学校とはまた別のものなのだろうか?
……まあ。そんなものはどうだっていい事となるだろう。
学園生活の残りの二年間。恐らくここで過ごす事に成るだろうから……。
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あれはそう。一ヶ月かそこら前の事だった。
父親が、言い出してきた。
「貴様は鈍り過ぎている」
まあ確かに否定は出来なかった。前の学校では帰宅部であり、家に帰ってはすぐにPCに電源を入れオンラインゲームばかりやっていた。そのオンラインゲームの中では自分は自由だった。
形容しがたい服を着て、形容しがたい剣を手に取り、そこらへんにいる形容しがたい化け物を倒していく。そして倒した分経験地が得られ、金が入り、レベルが上がっていく。俗に言うクリゲーって奴だ。
わけのわからない魔法を連打し、わけのわからぬままそこら辺にいる化け物を殺していく。
まあ、クリゲーってそんなもんだ。オンライン上での友達も少しはいた。
その少しの友達はゲームに飽き、他のゲームに移っていった。クリアしたって奴だ。
友達がいなくなって、やる事というものは無くなってしまった。そのゲームの中でも。のめり込んでいたゲームだけあって、新しくプレイするゲームも見つけるのも面倒くさく、現実でもやる事はなくなっていた。
親父が言い出した。
「貴様、転校する気はあるか?」
わけのわからないこと極まりない親父だった。子供の事を貴様呼ばわりするのは置いといて、急に転校だのなんだの言い出してくる。容赦がないとは何か違うが、主語がないというのが正しいのだろうか?
とにかくかなり変な親父だった。
「急になんだよ……」
確かに、急ではあった。
飯を食っている最中だとか、居間でテレビを見ている時だとかならわかる。部屋で自慰行為を行っている夜二時過ぎにドアを蹴破りいきなりだ。もう慣れたから慌てずにしまう。
「うぬは自堕落な生活を送りすぎている。このままでは将来よい人間には育たぬだろう。転校手続きはもうだした。言うのが遅かったが、三週間後ここを引っ越す。それまでにこの汚い部屋を片しておけ」
………………。
…………………………。
自給できる能力のない俺にはただ従うほかなかった。ぐぅの言葉も出させずに言いたい事を言うだけ言って終わらせるのが家の親父だ。亭主関白というわけでもないが、母さんはただそれを横目で見て笑っているだけだ。なんて夫婦だ。
前の学校については特に何事もなく、いなくなったらいなくなったで、あぁそうですか。みたいなオーラだろう。
そして、いま編入手続きを済ませるために、母親と学校の前に立っている。
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最終更新:2008年04月10日 22:55