42 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2011/10/21(金) 23:20:35.40 ID:CD+lo5HR0
短くても良いから投下してみようの巻

『寒くなってきたわね』
「そうだねー」
『……』
なんか不機嫌だなむみさん……。一体どうしたんだろう?
『こんなに寒いってことは、もう冬も近いってことね』
「? そうだね。まだ雪が降るには早いけど」
『…………』
あらら、もっとムスッとしちゃった……。
それにしても、どうして同じようなことばっかり……。
「あっ」
『どうかしたかしら?』
「いや、寒いし、もし良かったら手を繋がない?」
『まあ、普段なら断るところだけど、今日は寒いものね』
「うん、ありがとむみさん」
『別に』
そう言うむみさんは、いつも一緒にいる僕にしかわからないほど、微かに口の端を上げていた。
まったく、わかりにくいのだか、わかりやすいのだかわからない女の子だ。
でも、たった一つ言うなら、
「やっぱりむみさんは、最高に可愛いなあ」
『い、いきなり何言ってるのよ馬鹿っ』
顔を仄かに赤らめて、そう小さくむみさんは僕を詰ったのだった。
最終更新:2011年10月24日 00:20