10 :日常スレに投下したヤツ:2005/09/17(土) 21:11:49 ID:cVX8YP1A
先輩と後輩

『ふぅ……』
「よっ、お疲れさん」
『…何の用ですか?』
「おいおい…、そんなつれない返事すんなよ」
『別にそういうつもりはありませんが…』
「そういうつもりはないって、その態度が十分つれないっての。偉大な先輩に対してさ」
『先輩みたいな人が偉大なら、他の人達は神様ですね』
「ひでーな、お前。俺は仮にもこの部の主将だよ? もうちょっと尊敬してもいいんじゃない?」
『尊敬して欲しかったら、尊敬に足る人物になってください』
「ああ、傷ついた。胸にグサッときた。折角、可愛い後輩の様子を見に来たってのに…」
『べべ、別に可愛くなんかありません!』
「ハハハ、何照れてるんだよ」
『もう! そんなことばかり言ってるから、先輩は尊敬されないんです!』
「そうかな? 結構慕われてると思うんだけど…」
『何言ってるんですか! スケベで、鈍感で、知性が疑われるような発言ばかりして!』
「えっ、俺ってそんなヤツに思われてんの…?」
『基本的にはダメ人間丸出し、典型的なスポーツバカ、感のニブさは天然記念物並みです!』
「……はぁ、そうだったのか」
『真摯に打ち込む姿勢は立派ですけど、もう少し慎みを持ってください! いいですね!』
「わ、わかった…」
『じゃないと、私が恥を掻くんです!』
「え? 何で?」
『そそそ、それは……。な、なんでもいいでしょう! と、とにかく、主将としての自覚を持ってください!』
「???」
(いい加減に私の気持ちに気付いてください! わかってないのは先輩だけ! ホントにバカで鈍感!)
最終更新:2011年10月25日 16:11