400 :名無しさん:2006/07/04(火) 20:23:11 ID:KOZ2tbv6
~都内某所の不動産店「不動産屋さん」にて~
ガチャ
タカシ「月一万円の部屋ください」
店員「……」
店「始まったばかりでスゴイ事言うねキミ 月一万て」
タ「ないんですか?じゃあ帰ります」
店「ちょいまちなさいキミ!行動早いよ!今探すからさ!」
~都内某所のアパート「めぞん百刻」二階のある部屋にて~
店「どうです?」
タ「へえ─── これで月一万ですか?安いですよ──」
店「でしょう」
店「幽霊
でますからね」
401 :名無しさん:2006/07/04(火) 20:23:45 ID:KOZ2tbv6
タ「あっさり契約してしまった
やはり安さには何も勝てない」
幽「あのー…」
タ「お、早速お出ましですか。俺は別府タカシ。以後よろしく」
幽「あのー…」
タ「?」
幽「驚かないんですか?私見て」
タ「ま、契約の時点で覚悟してるし。
それに実は俺、霊感強いから。幽霊なんていままで7回見てるし。」
幽「それはまた…あ、そうだ」
タ「?」
幽「この部屋、私の部屋だから出ていってくんない?」
タ「何言ってんだ。もう契約したから俺の部屋だし」
幽「バーカ。私この部屋解約して無いもん」
タ「いや、あんた死んでんでしょ。死んだら解約だし。つーかアンタ家賃払ってねーじゃん」
幽「何?家賃払ってなきゃ住めないなんて法律でもあんの?」
タ「あるよ」
幽「う…ま、そりゃそうなんだけど」
402 :名無しさん:2006/07/04(火) 20:24:15 ID:KOZ2tbv6
幽「そもそも何アンタ私に説教してんのよ。いままでの人なら私が出ただけで逃げてったのに」
タ「さっきも言っただろ?俺、幽霊にゃ慣れてんの
さ、話は終わり。さっさと成仏しな」
幽「いや、成仏できるのならとっくにしてるし。成仏の仕方、わかんないんだよねー」
タ「じゃ、しょうがないっすねー」
幽「どーしましょっかー」
タ「俺に聞かれても困りますってー」
幽「どーしましょっかー」
タ「あの…」
幽「どーしましょっかー(何かを期待するまなざし)」
タ「あー…じゃ、成仏するまで俺の部屋使っていーっすよ(断ったところでどーせ住み着く気なんだろうなぁ……)」
幽「しょっがないっすねー。それしか方法ないし。じゃ、イヤイヤながら使わせていただきます」
タ「イヤイヤかよ」
幽「あんたみたいな年頃の男と一つ屋根の下なんて…何されるかわかったもんじゃない」
タ「幽霊に手、出すほど女に不自由しちゃいませんよ」
幽「……なんかそれはそれで腹立つ…」
タ「ま、相手は幽霊ですからね。食費もかからんし。それに月一万で
可愛い女の子と一緒に生活できるとなりゃ断る理由なんてないでしょ」
幽「手、出す気満々じゃない。ってか可愛いって…」
タ「いや、結構可愛いと思いますよ?幽霊さん」
幽「あんたに誉められても…別に嬉しくなんか…(///)」
タ「んじゃそういう事で。もう寝ますか」
幽「そーね。私は押入れで寝てるから」
幽「手、出したら。二度と朝日は拝めないと思いなさい」
タ「怖えー怖えー」
ま、そんなわけで幽霊さんと俺の奇妙な生活の幕が開くのであった
403 :名無しさん 5/4:2006/07/04(火) 20:25:12 ID:KOZ2tbv6
~深夜~
OK,ミッション確認。
俺の現在地は六畳の部屋の中心に位置する布団の中。
今回のミッションは押し入れの戸を開け、さっきから幽霊さんがゴソゴソ何やってるかの確認。
慎重に…慎重に…
よし。押し入れの前まで接近成功。ここで紙コップを押し入れに当てて…
…つーか気づかないもんか?こんだけ近づいてて。
お、聞こえる聞こえる
なにかを書いてるようだ。カリカリと鉛筆を動かす音が聞こえる。
…さすがに書いてるものを読んではくれんか
…?なにか聞こえてくる。もーちょっとで聞こえるんだけど…
おっと、ここで選択肢だ
- 聞いてみたい。もう少し近づく
- バレたらヤバイ。言われなくてもスタコラサッサだぜ
ピッ
→ 聞いてみたい。もう少し近づく
バレたらヤバイ。言われなくてもスタコラサッサだぜ
404 :名無しさん 5/5:2006/07/04(火) 20:26:01 ID:KOZ2tbv6
もう少し…もう少しなんだけど…
ミシッ… ミシッ…
ああ、オチが読めてきた…
ピッ
→ それでも近づく
あ~ばよ、幽霊のとっつあ~ん
BAD END
フラグ確定しますた。
…その後の俺は言うまでもないだろう。
ふすまが外れ、押し入れに突撃。
幽霊さんは一瞬、何がなんだかわからないと言う表情を浮かべ、次の瞬間には顔を真っ赤にし襲い掛かってきた。以上。
ま、俺が生きてたから良し。
どうやら幽霊さんは日記を書いていたらしい。
今度、再び潜入してみるか
──幽霊さんの日記の内容は、各自の判断にまかせましょう
最終更新:2011年10月25日 17:25