555 :『男と一緒に写真に写ることを拒むツンデレ』 その1:2006/11/09(木) 02:53:45 ID:XfOgTT7U
―――数日前、ちなみにこんな話をしてみた…

「交友深めるために、どっか出かけないか?」
『…でぇと?』
「ばっ! 馬鹿違う!!」
『(鈍感…良く違うなんて言えるな)』
「何か言ったか?」
『…ッ!! 何も言ってない!!(///////』
「そうか…で、どこ行く?」
『行くなんて…言ってないけど…』
「行こうぜ?」
『いや!』
「行こう」『嫌』「何で」『何でも』「ちなみ」『何?』「なっ?」「(///」「よし行こう」『何で?』「何でも」

いつも喧嘩?が絶えないが今日は随分とガッついてくる、ちなみを1時間説得し…
俺とちなみはデート(?)に出かけた

――まず最初に、ちなみが歩いて行くほうへ着いていくと
そこはアクセサリーショップだった。
「なんちゃって楽しんでるじゃんか…
 そのネックレス…買ってやろうか?」
『ぇ?………いぃ…いらない…』
「…(フム」
もう、何年もちなみと一緒に居ることが多い俺はすぐに分かる…コレは欲しいんだ…と。


――次にお腹がすいた。と我侭をいうちなみを釣れてファミレスに入る
「なに食う? パフェ好きだったよな…? 食う?」
『……食………ぃらない』
「…(食べたいのか…」
もう本当に可愛らしい…隠し通せていないのに…

556 :『男と一緒に写真に写ることを拒むツンデレ』 その2:2006/11/09(木) 02:54:15 ID:XfOgTT7U
…デート?の定番だろうか? …次はゲーセンに入る。
『ジーッ』
「ペンギンのぬいぐるみ…取ってやろうか?」
『………か、可愛い…くないからいらない』
「(日本語おかしいぞ)」


そんなこんなで、どんどん時間が過ぎていく…
俺は…正直賭けで、ちなみに切り出した。
「そろそろ…帰るか?」
『…』
「俺といてもツマンナイだろ?」
『…ぁ』

…作戦通り、掛かった!
「あ!」
『え?』
「プリクラ撮っていこうぜ!」
『ぃ…嫌だ……なんで?』
「撮りたいから」
『理由になってない…』

ちなみは勘が鋭いが…今日はどうも冴えてないらしい
それは…俺にとって絶好のチャンスだった。

「…そっか。ゴメンゴメン帰ろう…」
『………待って』

頭がうまく働いてないのだろう…いつものちなみの勘なんてものは
一切無くなっている。

557 :『男と一緒に写真に写ることを拒むツンデレ』 その3:2006/11/09(木) 02:54:41 ID:XfOgTT7U
「ん?」
『なんで一緒に……写りたい…の?』
「記念に…かな……」
『(ホントに鈍感)…「初デートの記念」
『なっ!!…でぇと…じゃないって…言ったでしょ(/////』
「ちなみってホントに可愛いなw 普通『でぇと』なんて発音しないぞ」
『うるさい!!(///////////////』
「分かった…帰ろ……」
『……………………待って! 写ってもいいけど…条件がある』

条件…今日の俺は冴えている…その条件はすぐに分かり、口に出す。

「……ネックレスに、パフェに、ぬいぐるみだな?」
『!!! …ぅん(/////////』

―――アクセサリーショップ
『コレ…高いよ?』
「気にすんな!」

―――さっきのファミレス
「美味しい?」
『ぅん…美味しい』

―――そして…ゲーセン
「ほい、取れた」
『ぁ、ありがと…』

「はい条件達成!」
『しょうがない……から写ってあげる』

全くもって素直じゃない…そんなところが本当に愛くるしい

「3回も取れるのか…最近のはスゴイな。」
『(/////』
「せっかくだし、ネックレス付けて、ぬいぐるみ持ってくれよ」

558 :『男と一緒に写真に写ることを拒むツンデレ』 その4:2006/11/09(木) 02:55:10 ID:XfOgTT7U
嫌というであろう…条件を突き出す…もちろんこれも作戦の1つ

しかし…
『…分かった』
「あれ?…素直だな…」

予想外…そこで、『ダメ』「じゃあ帰ろう」が
作戦だったのに…

その目はいつものちなみの目だった…やっと冴えてきたのだろう…
『話がある……』
「良いよ。言ってみな」
『タカシ……す……す……す……』

完全に予想外だ……コイツここで告白するつもりか…
自分で『でぇとじゃない』なんて言ってたくせに

しかし、そこで巻き返さなきゃここまで来た意味が無い。


「……あっ! 俺も話があるんだ」
『…………………先に良い…言って』
「ちなみ…好きだ…付き合ってくれないか?」
『!!! ……私も…同じこと言おうとした……(/////』

はい。勝ちました。俺は勝ちました。

「やっぱりな!」
『!!! じょ……冗談?』
「冗談なわけねぇだろ? 恋人として写りたいんだ…そして、残したいんだ」
『(///////』
「まぁ、OKらしいから」

…トンと踏み台に昇り『早く』と急かす

559 :『男と一緒に写真に写ることを拒むツンデレ』 その5:2006/11/09(木) 02:55:35 ID:XfOgTT7U

プリクラ「ハイ、チーズ…パシャッ…アト1回ダヨ」
「よし、押すぞ…」
『タカシ……私が押す』
「…うん、いいぞ。押して」
『ねぇ…(/////』
「なに?」
『こっち…』
「こっち?」
『…こっち…向いて?』
「…もう何…だ………よ?」
チュッ パシャッ

………勝ってませんでした。
逆転サヨナラ満塁ホームラン…その言葉が正しいのではないか…?

触れ合った唇を離し、ちなみは言った。
『…好き……タカシ…』
「俺も…ちなみが好きだ!」
『(//////』


そんなこんなでハッピーエンド。
ちなみの首にはネックレス、腕にはタカシの腕とペンギンのぬいぐるみ、バッグの中には…ファーストキスのプリクラ…
二人は仲良く『でぇと』を楽しみましたとさ。

めでたしめでたし…
最終更新:2011年10月25日 17:38