684 :バレンタイン:2007/02/12(月) 09:35:16 ID:0Mw94D8o
とうとうこの日が来た…バレンタインデー!去年は我ながらひどいものだった…自分は渡さなかったくせに他の女が渡そうとするのを見るとわけもわからず腹を立てて…
だが今年は違う!今年はきあいを入れて作ったからな…その辺の女のものには負けん。そして…あわよくば告白して…それで…

『尊…僕もう…』
『あっ…敬…駄目…そんなところ…汚い…』
『尊に汚いところなんかないさ…』

ふふふ…完璧だ…あて、そろそろ出発するか…

「おはよう、尊」
「ん…ふん、貴様か」
うっ…またこんな言い方を…
「おっはよー」
「あっ、友子さん」
「おはよう友子」
「そういえば今日はあの日ね、尊」
「へ?今日何かあったっけ?」
「さ、さぁな。さ、先に行っている」
「あっ、ちょっと尊。待ちなさいよ」

「で?ちゃんと用意したの?」
「な、なんのことだ?」
「とぼけちゃってまぁ…じゃああたしが別府君もらっちゃおっかなー」
「なっ!?い、いくら友子といえどアイツに手を出すと…!」
「冗談だって。まぁチョコはあげるけど」
「んなっ!?」
「いいじゃない、義理なんだし」
「くっ…ま、まぁ特別に許してやる」
「なーに言ってんだか。別府君の彼女でもないくせに」
「うぐっ!?」
「ま、頑張んなさい」
はぁ…友子にはかなわんな…でも…そうだな…私は…ただの幼馴染なんだよな…
「…ええい、しっかりしろ坂上尊!今日はその関係を終わらせると決めただろう!」

「ん」
「え?何これ?」
「…見て分からんのか」
「んー…箱?」
「…今日は何の日だ?」
「へ?…あ、そっか、バレンタインだっけ。じゃあこれチョコ?」
「く、くれぐれも言っておくがこれは義理だからな!」
あっ…しまった…私の馬鹿…!
「懐かしいなぁ、いつ以来だっけ」
「さ、さぁな」
まぁでも言わなくてもそう思われただろうな…なにせ、小学校の頃から随分と長い間渡していなかったし…はぁ…
「ありがとう尊」
「い、いいか。3倍返しだからな」
「うへぇ…努力します」
はぁ…結局何の進展もなしか…まぁ渡せただけよしと…出来るわけないな…
最終更新:2011年10月25日 17:49