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878 :本スレ>>112ツンデレと衣装交換したら~:2007/07/17(火) 18:13:51 ID:NdbweEy6
「スカートってかなり涼しそうで羨ましいなぁ……」

……なんてうっかり友ちゃんの前で漏らした言葉が、今の事態を招いてるんだ。
自業自得なんて言葉もあるけれど、僕は別にこんな事をしたかった訳じゃ無いのに……まぁ、慣れてるけども。

そりゃあ僕はヒョロヒョロだし背も大きくは無いし童顔だよ。でもこんな事しなくても良いと思うんだ。
放課後の空き教室、茜色の空は二人の頬を、全身を朱く染める。
扉から覗いているレンズは……まぁ、置いておいて。

「ホラ二人とも! 罰なんだから早く始めなさい!」

外野が五月蝿いなぁ……でも今は反論出来ない。
まぁ昔から変わらない人だし、大富豪で負けた僕たちにそんな事は許されないんだから。

呆れ返りながらも僕は、目の前の凛とした彼女……いや、今は彼と言った方が適当な存在の手を取った。
ピクンと震える指先はしっとりしていて、やっぱり女の子のものだけれど。

「お兄様……やはり私達の愛は許されないものなのですか…?」

自分で放ってこれ程恥ずかしいと思った言葉は未だかつてない。
中学、そして今も演劇をしてきた僕たちでも、教室で、しかもお互いの制服を交換した状態でこんな事は経験が無い。
お互いの香りに包まれながら、その相手を愛している役だなんて―――

「……たとえ許されぬ愛であろうと…僕は構わない」

台詞と共にこちらを振り向く彼女は、真っ直ぐと僕を見詰めている。
ブロンドの髪を隠している彼女は、幼なじみであり演劇部の仲間である神野リナ…
やはり恥ずかしいんだろう。夕日に照らされるより紅く、頬が染まっている。

879 :本スレ>>112ツンデレと衣装交換したら~:2007/07/17(火) 18:15:24 ID:cX3hIjsQ
交わる視線、僕達はそっと目を閉じて顔を近付け―――

「ハイ、カットぉ! 流石二人とも演劇部のエースねぇ♪」

―――互いにその場を飛びのいた。

「友子さんっ!? 何故私がタカシなんかと――!」
「ハイハイ。負け犬の遠吠えは無視しますよー」
「なっ! 大体罰ゲームにしては酷過ぎましてよ!? それもこんな男装など……」
「……更衣室で『こ、これがタカシの……(////)』とか言いながら別の世界に逝ったリナは何だったのかなぁ?」
「!? そっ、そんな事実はございませんわ! タカシも黙ってないで何とかおっしゃったらどうなんです!?」

二人のテンポの良い会話に割り込む程勇気も度胸もないんだけどなぁ……
なんて言える訳も無く、僕はリナを宥めた。
これ以上激昂すると、後の愚痴を受け止めなければならない僕が大変だからなぁ……

「まぁまぁ、確かに負けたのは僕達の落ち度だし……『負けたら絶対服従』は昔からじゃない?」
「それは……確かにそうかも知れませんが、でも…」
「制服も……リナの匂いがして好きだなぁ。スースーして涼しいし、落ち着かないけどね」
「なっ……(////) た、タカシのような変態に制服を貸す私の身にもなって頂きたいものですわ!
 大体貴方は男なのに女装して恥ずかしくありませんの!?」
「そりゃ女装は嫌だけどさ……慣れちゃったから」

そう、慣れというものはとても怖いもので、今はほとんど抵抗無く着れる。
……リナもそれは同じはずだけどなぁ

童話や神話を演じる事が多い中、その端麗な容姿と類い稀なる演技力をもつリナは、主役級を張る事が殆どだ。
つまり『王子様』という役が多く、彼女が男装した姿は幾度となく僕も目にしている。
……いや、シンデレラ役を演じた僕が言えた事じゃ無いって解ってるけれど。

880 :本スレ>>112ツンデレと衣装交換したら~:2007/07/17(火) 18:16:55 ID:vbAoSs4k
「ほらほら、大丈夫よ二人ともバッチリ似合ってるから。やはり私の目に間違いはなかったわ!」
「似合う似合わないの問題じゃありませんわ!」
「はいはい。今は私がルールだから何を言っても無駄よん♪」

やっぱり凄いな友ちゃんは……
あのリナが良いように言いくるめられつつ弄ばれてる。
僕なら『お黙りなさい!』でシュンとしちゃうのに……

「まあとにかく! 今週は私に従って貰っちゃうわよ♪ 脚本は私が用意するから心配しないでね!」
「待ちなさい友子さん! 私はまだ……!」
「あ、演劇部の先生には私から言っておくから明日から放課後はソレ着て集合ね! それじゃ、二人とも宜しく!」
「こ、こら! 友子さん!?」
「ほら山田、五月蝿いのから逃げるわよ!」
「把握だお!!⊂ニニニ( ^ω^)ニニ⊃」ダダダダダ…

山田におぶさりながら物凄い速さで逃げて行く二人。うん、これもいつも通り。そしてこの後も―――

「タカシ! 貴方があの時カードをしっかり切っておかないから…!」
「それに何故私に階段がございませんの!? 納得いく説明をして頂戴!」
「ちょっと聞いておりますの!? 一週間もこんな事したくありませんわよ!?」

―――いつも通り。
これから一週間、どうなるんだろう?

勢いで書いた。続いてしまいそうだが反省は(ry
最終更新:2011年10月25日 18:05