770 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[日焼け梓が書きたかっただけ] 投稿日:2011/05/07(土) 08:15:23.34 ID:soAXLaae0
「たっだいまーっ!たーかしっ、ボクが帰ってきてやったぞーっ!」
休日の昼過ぎ頃、梓はそんなけたたましい声とともにドアをぶち破ってやってきた。
俺はPCのタイピングを一度止め、くるり、と首だけ回してそちらを見る。
「…おやァ…これは、これは…」
こきり、と首の骨が軋む音がする。
車輪付きの椅子を蹴飛ばして跳ねるように立ち上がり、間接を無視した動きで俺はゆらりと立ち上がった。
「夏休みは!俺を置いて!沖縄旅行に出かけやがった!間宮梓ちゃんじゃありませんかァッ!?」
「………」ブルブル
梓は怯えていた。
「…なーんてな。ははっ、悪い悪い。驚かせたか?」
「っ…!?し、心臓に悪いリアクションしないでよバカタカシッ!一瞬、本気で怒ってるのかと思ったじゃん!」
「やー、沖縄行きたかったのはホントだけどな。でもだからと言って、俺を連れて行かなかったお前を埋めたりはしないから安心しろ」
「最初から埋められるなんて思ってなかったよ…。ていうかさ、そもそも家族旅行なんだから仕方ないじゃん」
「いつか絶対お前と家族になってやる。…んで?どーだったよ、OKINAWAは」
「えぇっ!?え、あ、うん…もー、すっごく楽しかったよ。
…ホントはもっと自慢してやろうと思ってたけど、最初のアレでなんか自慢する気もなくなっちゃった」
「楽しい事は何よりだな。…ん、随分焼けたなあお前」
「へっへー。まっくろでしょ?」
「ああ、まっくろくろすけだな。まっくろくろすけ出ておいで、出ないと目玉をほじくるぞ」
「そこまでまっくろじゃないよ…よく聞くとなんか恐いよね、その歌」
「さー梓。目玉をスプーンでほじくられたくなかったらこっちおいで」
「痛っ!想像するだけで目が痛いっ!…ていうか何?え、なんか手つきがいやらしいよ?」
「ヒントをやろう。世界には日焼け肌にエロを感じる男性もいる」
「ヒントすっ飛ばしてほぼ答え合わせだよそれっ!…え、ちょっと、やめっ、こっちくんなーっ!」
最終更新:2011年05月10日 01:12