399 :(1/2):2009/05/20(水) 00:28:50 ID:6ub2saBA
今日は我が最愛の妹の誕生日…なのだが……そう……プレゼント用意してぬぇえぇぇぇ!!
激しく困った。そもそも思い出したのが一時間前…最愛とか言っといてどんだけ薄情なんだ俺
しょうがない、今からでも妹に欲しいもの訊いてみるか…
「なぁ、かなみ。お前なんか今欲しいものとかない?」
『私はお兄ちゃんが消えてくれれば他に何もいらないよ』
…惜しい!惜しいよかなみ!そこは『消えて』じゃなくて『居て』だろ!?
どんな言い間違いだよ!意味真逆だよ!というか間違いであって欲しいよ!!
「あ、あはは……かなみ?お兄ちゃん世界樹の葉もってないからザキ系はやめてほしいな?」
『あ、ごめんお兄ちゃん。欲を言えばこの世から跡形もなく消えてなくなってくれればいいかな』
ニフラム…だと…?かなみ、お兄ちゃんの経験値が欲しくないんだね……
でも大丈夫。お兄ちゃんレベル上げたから!かなみよりレベル上だから効かないよ!!
「…あー、かなみ。ごめん!お兄ちゃんさっきまでかなみの誕生日忘れてて……
 まだプレゼント用意出来てないんだ。だから、かなみが欲しい物があったら、と思ってさ」
『ふーん…別にいいよ。お兄ちゃんに祝ってもらわなくても
 気持ちだけ貰っとくわ。ありがと』
そうはいかん。我が妹の誕生日を祝わずして誰の誕生日を祝うのか!あーもう忘れてた俺の馬鹿!!
かなみがなんと言おうとも、お兄ちゃんとしてはちゃんと祝ってあげたいのでしつこく食い下がる。
「いやいや、そういう訳にもいかんのだよ!お兄ちゃんはかなみにプレゼントあげたいの!
 ちゃんとかなみのお誕生日祝ってあげたいの!!だから欲しい物を言いなさい!!」
『はぁ…このシスコン馬鹿兄が………なんでもくれんの?』
お、なんか欲しいものがあるご様子。これは身を削ってでも与えてやらねばなるまいて。
「おう、流石に消えろとか氏ねとかは聞けないが買えるものだったらお兄ちゃん結構貯金あるし
 いけるかもしれないぞ!……7桁とかいかない限りは」
『わかった、なら…お兄ちゃん』
「ん、なんだ?かなみ」
『だから…お、お兄ちゃんを頂戴?』
………なんだ夢か。そりゃそうだよな。かなみがこんなこと言うとかないない。
そりゃ、お兄ちゃんだってかなみにお兄ちゃんあげたいけどさ。余す所なく徹底的に。
『……ねぇ、駄目なの?お兄ちゃん?』
「はっ!?……え、何これ現実?かなみ、もっかい欲しい者言ってみな?
 お兄ちゃん聞き逃しちゃってさ…あはは」
まったく…白昼夢ってやつか?これだから妄想狂は困る。現実と妄想の区別くらいつけろってんだ。
『………うん、だからさ。お兄ちゃんを頂戴』
「……………かなみ、それは…どういう意味なのかな?お兄ちゃん禁断の関係的な方にしか
 頭が回らない困ったさんなんだが」
『……はぁ、別にいいよもう。……なんでもくれるって言ったくせに…お兄ちゃんのうそつき』
なんなんだよぅ。お兄ちゃんかなみには嘘つかないぞ!お兄ちゃんの所有権が欲しいというなら
喜んであげようじゃないかね!もう常識的に考えるの疲れたよ!!
「失礼な!お兄ちゃんは嘘つかないよ!かなみが欲しいって言うなら
 俺だって何だってあげちゃおうじゃないか!!」
『ほんと!!?』
あれ?かなみちゃんの目がいつになく輝いてるような…キラキラしすぎだろ少女漫画か。
または欲しいゲーム買ってもらった小学生か。なんかこっちの方が圧倒的に近い気がする……
「だがかなみ。お兄ちゃんをあげるとして、一体俺は何をすればいいんだ?」
『え……そういえば、考えてなかった……どうしよう?』
可愛らしく小首を傾げるマイシスター。あー、そんな俺を誘惑するようなことしないでくれー
お兄ちゃんどうにかなっちゃいそ

400 :(2/2):2009/05/20(水) 00:29:14 ID:6ub2saBA
「ふむ…じゃあ、お兄ちゃんがかなみのものになった証としてちゅーするのはどうだろう?」
『ちゅー……な、なに?お兄ちゃんちゅーしたいの?』
「そりゃしたいかしたくないかで言えばYes it is」
『そっか……じゃ、ちゅーしてあげる。…でも、どこにすればいいんだろ?』
流石にいきなり愚息にさせるのはやめるべきだろう。そもそもそういうことを言った瞬間殴られそうだ。
まぁ、ここはかなみの好きにやらせるか。俺しーらねっ
「お兄ちゃんはかなみのものなんだからどこでもかなみがしたい所にどーぞ」
『そ、そっか…じゃ、お兄ちゃん。目…瞑って?』
言われるままに瞑るが、まさか唇にする気ではあるまいな?うわやべ、お兄ちゃんファーストキスですよ?
妹がファーストキスってどうなのよ?まぁ、可愛いならいいんじゃね?いいよね、満場一致で可決。
『……んっ…ちゅ』
うわ、ほんとにしちゃいましたよこの娘。いつからこんな積極的になったのかなみ。お兄ちゃん嬉しいやら
恥ずかしいやら気持ちいいやらでなにやらいっぱいいっぱいです。
『……ん、ぷは……えへへ、しちゃったね』
おい、キャラ崩壊してるぞ!今更だけど!今更過ぎるけど!どこでタガが外れちゃったんだあんた…
「んー、もうこうなりゃ今日はとことん言う事聞いてやらぁ!なんでも来い!」
かなみが嬉しそうに微笑んでるのを見て俺もなんか色々壊れてきたらしい。ま、いっか
とりあえず喜んでくれてるし、誕生日プレゼントはまぁ、成功っちゃ成功なんだろう。
…その後、その日一日かなみの言う事聞きながらべったり過ごしたとさっ!!

次の日、朝起きるとかなみが横に。所謂最後までやっちゃったとか節操がないような理由ではなく
単に添い寝を命じられたにすぎない。こっちは理性と闘うのに必死だったがな!!
『………なんでお兄ちゃんがここにいるのよ』
あれ?かなみ起き抜けからツンモード?昨日解除してからなかったから消滅したと思ってたら…
「かなみに添い寝を命じられた次第ですが、憶えてらっしゃらない?」
『へ?………あ、ああぁ、あれはねっ!お兄ちゃん!一時の気の迷いというかっ!!』
「は?ちゅーまでしたのに?仲良くあーんしたり添い寝したりも気の迷い?」
『そ、それは……うぅ…気の迷いよっ!アンタが悪いのっ!理由は分からないけどそうなの!
 私は、全然っあんなことしたいとか!思ってなかったんだからっ!!』
なんか必死になって否定する女の子って可愛いなぁ……あれかな?妹補正も入ってるんだろうか?
『ちょっと!聞いてるの!?お兄ちゃん!本当なんだからねっ!私はお兄ちゃんの事なんか
 なんとも思ってないんだからね!!』
あーはいはい、とめんどそうに頭を撫でて最愛の妹のご機嫌を取るけだるげな朝
最終更新:2011年10月25日 19:19