823 名前:1/3[] 投稿日:2011/05/07(土) 17:38:14.28 ID:5VKqs0AV0 [5/17]
- 関西委員長とお勉強してるのに眠気が我慢出来なかったら
「う~~~~~……ねみぃ……」
『コラ』
パカンッ!!
「あイタッ…… 何すんだよ委員長。叩くことないだろ……」
『何寝ようとしとんねん。ちゅうか、ウチがしばいてんのにまだ起きんとは、ホンマ、え
え度胸してはんなあ……』
「うん。だって眠いし」
『眠いしちゃうっ!! せっかくウチが勉強見たる言うて来てんのに眠いて、どういう事
や。説明してみい? ええ?』
「いや。一応昨日は、それなりに早寝したよ。けど、こう……数学の方程式とか見てると
眠くなんだよな」
『それはアンタが真面目に勉強しようとする気があらへんねん。せやから眠くなんのや。
ほら、起きいや』
「いや。もう無理です。30分でいいから寝かせて。頼む。お願い」
『アカンちゅーの。ウチかて好きでアンタに勉強教えに来とるわけやないんやで? 今度
の中間で、クラスで一人でも赤点取ったら連帯責任で全員補習やなんて無茶な事先生が言
うから、仕方なくウチが教えに来てんねんで? 分かっとるん?』
「それは重々承知してますけどね。でも、眠い頭じゃ回転も鈍るだろ。だからここは一回
休憩入った方がいいと思うんだが」
『アホ言わんといてや。その間、ウチが待ったらないかんやん。どんだけウチに無駄な時
間を過ごさせる気なんや、アンタは』
「すみません。もう限界です勘弁してマジで」
『全く、しゃーないなあ……』
「お? 休憩認めてくれんの?」
『そんなウチが甘い女やと思うとるん? こうなったら、強制的にアンタを目覚めさせる
しかないて思うてな』
「は? どうした。急にこっちへ回って来て」
『フフン。ウチの言う事聞かんと、サボる事しか考えてへんおバカさんには……こうやっ!!』
824 名前:2/3[] 投稿日:2011/05/07(土) 17:38:55.34 ID:5VKqs0AV0 [6/17]
「えっ!? わっ、ちょ……やめっ!! くすぐるなっって。ぶひゃひゃひゃひゃっ!!
くすぐってっ!!」
『どうや? ウチのくすぐりテクニックは。いっつも弟に見舞わしてんねん。ほれほれ』
「うひゃひゃひゃひゃひゃっ!! はひっ!! わひゃひゃひゃひゃ」
『ほれほれ。ちゃんと真面目にやる言わんと、笑い過ぎて窒息するで? どうするん? ちゃ
んとやる?』
「わかっ……ひぃひぃ……」
コクコク……
『よっしゃ。真面目にやる言うさかい、許したるわ。どや? 目ぇも少しは覚めたやろ?』
「いえ。むしろ笑い過ぎて疲弊しました。動けねえ……」
『何甘ったれたこと……ちゅうか、何でウチの膝の上に乗っかって来てんねん!? は、
離れんかいっ!!』
「むー…… だって、こんな傍に柔らかくて心地良さそうな枕があるんですよ? 誰だっ
て頭乗せたくなっちゃうじゃん」
『アンタ、ついさっき真面目にやる言うたやん。嘘付くなんて最低やで?』
「いや。それはちゃんとやるって。ちょっとだけ。ちょっとだけだから」
『わっ!? ちょっ……ドサクサに紛れて何抱きついて……って、きゃあっ!!』
ドサッ……
『あいったあ…… 女の子を押し倒すなんて、何て酷い事すんねんっ!!』
「むふぅ…… 委員長の腰枕……気持ちいい……」
『一人で幸せそうな顔すんなっ!! ああ、もう……はよどきやっ!!』
「もうちょっとだけ……だから……」
『ハァ……分かった。1分だけや。それなら許したる。どうせ揉めとるうちにそれくらいは
経つやろからな』
「うん……スー……スー……」
『(気持ち良さそな寝顔して……そんなに気持ちええもんかな…… ハァ……ウチかて、別
府に膝枕して貰いたいわ……恥ずかしゅうて、そんな事言えへんけどな……)』
コンコン。
『へ……?』
[失礼するわね。どうしたの二人とも。さっきから騒がし……って、あらあら?]
825 名前:3/3[] 投稿日:2011/05/07(土) 17:39:51.38 ID:5VKqs0AV0 [7/17]
『ちょ……まっ……こっ……これは違うねん。あのっ……』
[まあ。二人とも、仲良さそうに。羨ましいわ~]
『せやから、ちゃうねんて!! お母さん。ちょっと聞いてくれへんと、これはやな。そ
の……別府……君が……』
「まあ。いずみちゃん。もう私の事、お母さんて呼んでくれるのね。嬉しいわ」
『そ、そういう意味やのうてっ!! だから、えっとその……』
[でも、ホント驚いちゃった。ウチのタカシが女の子を連れてくるってだけでも驚きなの
に、もうこんなに仲良くなってるなんて。意外とやり手なのね。知らなかったわ]
『ですから、ちゃうねんて~っ!! これはあくまでふざけてたらこうなってもうて……』
[っと。お邪魔虫は退散しないとね。あ、お茶とお菓子。ここ置いてくから、落ち着いた
らどうぞ。もしよかったら、晩御飯もご馳走するわよ。どう?]
『あー……いえ、その……お構いなく…… 勉強終わったら、早々に帰らして貰いますん
で……』
「そうなの? ゆっくりして行きなさいよ。ね? それじゃ、おばさんは失礼するわね」
パタン。
『ドアホッ!! アンタのせいで、おばさんにいらん誤解招いたやないかっ!!』
「スー……スー……」
『って、何ガチで寝てんねんっ!! 起きいやこのドアホッ!!』
ペシッ!!
「スー……いいんちょ……気持ちいい……」
『全くもう……幸せそうに……けんど、意外と可愛い寝顔なんやな……コイツ…… もう
少し、観賞したるか……』
終わり
最終更新:2011年05月10日 01:17