448 :1/2:2009/06/04(木) 18:52:01 ID:6ub2saBA
右腕に宿るなんか凄い力でどんなものもデレさせることが出来るようになったとかならなかったとか。
「よし、試しに何かに使いたい気分。………なんかないか」
『あ、タカシじゃん。何やってんの?』
おお、丁度いいところにモルモッ……実験台が。これは神の采配か。
「よぉ、ボクっ子!握手しましょうぜ!握手握手!!」
『やだよ。タカシの手なにかついてそうだもん』
おや、中々勘が鋭いですね。だが、その程度の幻想などデレするのは容易いのだよ。
「よく分かったな。ボクっ子の好きなポテチやらなにやらがべっらべらだぜ!」
『………手、洗ってきなよ…』
しまった、何か重大な選択肢を間違えたようだ。仕方ない、ロードし直すか……。
「よぉ、ボクっ子!握手しましょうぜ!握手握手!!」
『……手も洗ってない汚い人と握手なんかしたくないよ』
チクショウ!ロードできねぇじゃねぇか!!不良品か俺の人生は!
「時にボクっ子、人生思うがままにクイックセーブ・ロードできたらいいと思わないか?」
『じゃあ、ボクはタカシと出会う前にロードしてそのまま一生を終えたいよ』
………できなくてよかった。このままじゃ話が進まないと思うので、別に汚れてないんだが手を洗うとする。
「さぁ、手を洗ったぞ!握手しようぜ!握手握手!」
『タカシさっきからそればっかだね。握手なんかして何が面白いの?』
「ボクっ子の幼くて可愛い手を握り締めてこねくり回しふにゅふにゅ蹂躙したい」
言うなり、ボクっ子がさっと手を引っ込めた。ふっ、蔑むようなの視線がぬるいぜ…。
『……ふん、性犯罪者に差し出す手はもってないよ』
「そうかそうか、それは感心。だがそういう話は性犯罪者に言ってやるべきじゃないかね?」
『…自覚なしって一番厄介だよね』
「まぁ、これも親交を深めるためだと思って、さぁ!握手だ!」
『はぁ…ま、いいけどね。握手くらい』
そしてにぎっと。
「いや、やらかいねお前。これはほんとにふにふにしたい気分」
449 :2/2:2009/06/04(木) 18:52:26 ID:6ub2saBA
『ひゃふ……た、タカシ…なんか変だよ?タカシの手握ってるとなんか変な気持ちになっちゃう……』
おぉ、効いてきた感!そうだ、その調子でぶちデレるがいい!
「はっはっは、どんどん変になりたまへ。ほれ、ふにふにっと」
『あぅう……絶対おかしいよこれ……なんかわかんないけどタカシといちゃつきたい…気分…。
……いや、そんなことしたくない…でも、したい……』
おお、ボクっ子の中で何かがせめぎあっているようだ。勝てよデレ。
『も、もういいでしょ?タカシ…手離そうよ……あ、でも離したくない…むしろ身体ごとくっつきたい…うぅ』
「ボ、ボクっ子の口から大胆発言が!?自分に宿るぱわぁが恐ろしいぜ……」
『うぅぅ……ねぇタカシ?ちゅーしよ?ボク初めてだけどタカシとしたいよ……』
あ、やっべ。デレが勝利なされた。そりゃ、俺もこいつとあんなことやそんなことしたいが
こんな状態でやっちゃったらなんかアレだし…そもそも実験だし…ええい、手離せば元に戻るだろ!多分!
「…というわけで、ほいっ」
『あれ?手離しちゃうの…?………ふぇ?』
「あー、ボクっ子さん?お変わりありません?」
『た、タカシ……今、ボクに何かした?ボクなんか物凄いこと言ってたような気がするんだけど……』
「認めたくないだろうが、現実です。貴方は今、俺にでれんでれんになってました」
『そ、そんな…タカシ!ボク、タカシのことなんてなんとも思ってないんだからね!
さっきのは気の迷いとか多分そんなんだよ!!……あぅぅ…なんでタカシにあんなこと……』
やはり手に触れている時しか効果ないらしい。まぁ、ずっとあのままだったら流石の俺でも対処に困るのだが。
「あー、わかってる。わかってるよ俺は。気の迷い。うん、誰にでもあるさそんなん。だから気にすんな」
『うん、そうなんだよ…。ボクがタカシと……き、キスしたいとか…気の迷い以外の何物でもないよ……』
「俺はいつもしたいけどね?」
『う、うるさい!だまればか!ボクはタカシとなんか絶対したくない!頼まれたってしないからね!』
「うん、いつか頼まなくてもキスできるような仲になろうな?」
『絶対ならない!』
右腕の実験結果は上々だった。
ちなみに元ネタは漫画の一話以降見ていない。
最終更新:2011年10月25日 19:28