732 :そのいち:2010/02/27(土) 16:07:57 ID:cTPqACE2
規制かかったぁーー!!
レス少々借ります。
とある休日。
部活が終わり学校から帰宅する。
家の鍵を開け、着替えようと自室に入る。
「……かなみ。人の家に勝手に入るのは泥棒だと何回言えば良いんだ」
ドアを開け、入室するなり、かなみが本を片手に仁王立ちしていた。
かなみは、学生兼モデル兼俺の幼馴染。
おおかた仕事から帰って来たんだろうが、何で俺の家に来るのか。
『どういう事よ!!』
しかも、何故か怒っている。
「……何があった?」
『コレよ!!コレ!!』
かなみは手に持っていた本を俺に突き出す。
……俺が買ったエロ本とかエロ漫画。
「……どうりで部屋が片付いてるなーと思った……ああ恥ずかしい!!人の部屋勝手に漁りやがって!!」
『何よコレはー!!』
「人の話を聞け!!」
『こんな本読んで!!』
「い、良いだろ!!別に!!」
『違うわよ!!アタシの載ってる本が無いじゃないのよ!!』
かなみは両手を挙げて俺を威嚇。
『こんなん買う金あんなら、可愛い幼馴染が載ってる本買え、バカ!!』
「お前、男は女性向けファッション雑誌なんか買わんぞ、普通」
ましてや、かなみは《可愛い系》の雑誌でモデルをやっているらしいので尚更だ。
733 :そのに:2010/02/27(土) 16:09:15 ID:cTPqACE2
『……っ!!じ、じゃあアタシは何のために――』
かなみの表情が悲しげに歪む。
『……い、いや……何でもない。わ、忘れなさい!!あと、コンビニ行ってアタシが表紙のやつ買ってきなさい!!良いわね!?』
そう言い残し、かなみは部屋を後にした。
「……で、買ってきた訳だが」
あの後、コンビニに行って、かなみが表紙を飾るファッション誌を買ってきた。
表紙に、《突貫!!カナミに雷撃インタビュー!!》とある。
……電撃じゃないのか。
おそらく、インタビュアーは元潜水艦乗りで、魚雷の名手に違いない。
そんな事を考えつつページを繰る。
「おお、あったあった」
読み進めていくと、インタビューの内容に気になる記事があった。
――好きな人はいる?
……いるんじゃないのか?アイツも高校生だしなー。
――いますよ。
……ほら、やっぱり。
――この仕事も、ソイツに振り向いてもらおう、って、始めたんですよ。
……初耳だな。それは。
――でも、向こう鈍感で(笑)なかなか気付いてくれないんですよー。
……バカな奴もいるもんだなー。
――幼馴染なんですよ。だからかもしれないですね(笑)
734 :そのさん:2010/02/27(土) 16:10:33 ID:cTPqACE2
「……まさかー」
『ホントよっ!!』
声に振り向く。かなみだった。
「……お前、不法侵入で訴えるぞマジで……!」
『ねぇ、それより、読んだんでしょ!?見てたものアタシ!!』
嬉しそうなかなみだが、やってることはストーカーだ。
『ねぇ……返事、欲しかったり』
急に小声になる。上目遣いでチラチラ俺を確認している様子が可愛らしい。
「……いや、別に良いけど、俺?」
『……タカシじゃなきゃ、ダメだもん』
ススッと近寄り、服の裾を摘まんでくる。
「伸びるだろー」
『……照れちゃって……♪』
……なんか腹立つな。
「まぁ、いいや」
『どれだけ待ったと思ってんのよさっきの台詞。大体、アンタ、ネットで叩かれまくってるのよ?』
「……え!?なんで俺が何したってんだよ!?」
『ちょっとパソコン借りるわよ』
言いながらパソコンを立ち上げる。
少ししてから、
『ほら。アタシのファンサイト』
「物好きもいるんだなぁ」
頭を叩かれた。
『アンタもでしょ!!』
画面に目をやる。掲示板だった。
735 :そのよん:2010/02/27(土) 16:13:08 ID:cTPqACE2
「どれだ?俺が叩かれてるって書き込みは」
『えっと……あっ、コレよ、コレ』
ねこ:ヵナ彡ちょ→ヵゝゎレヽレヽ!!τヵゝ`⊂〃ωヵゝωTょぉ`⊂⊇ッτмаち〃±レヽぁ<→★
まゆ:маち〃(≠м○レヽ∋Йё★±レヽτ→ッ⊃ヵゝぁレ)ぇTょレヽU★
「……おいかなみなんだこれは」
『……読めないの?』
何故かなみはきょとんとしてるんだろう。
「これは日本語じゃ無いだろ」
『いや、日本語よ?』
「……かなみ。モデルをやるのは結構だ。けどな、大学入試に宇宙語は出ない」
『解ってるわよ!!コレはギャル文字!!文字化けしてあんのよ!!』
「……お前のファンって、こんなファンタジーな脳してるのか?」
『ファンが一人も居ないタカシよりましでしょっ!?』
「一般人と比べるなー!!」
736 :そのご:2010/02/27(土) 16:17:34 ID:cTPqACE2
数日後。
俺とかなみは付き合うことになった。ただし、あまり二人の位置は変わっていない。
恋人、という意識を余りしないで良いのは幼馴染の利点だろうか。
「もしもし、かなみか?」
仕事中のかなみが電話をかけてきた。
『あ、タカシ?もうすぐ終わるから、駅まで迎えに来なさい!!』
「ん、了解。そう言えば、かなみ?」
『何よ』
「結構前に、お前俺に、『撮影に使う』って俺のワイシャツ持ってったよな。でも雑誌見てもそんな写真はない。お前は何に」
『い、いいから!!絶対迎えに来なさいよね!!』
電話を切られた。
「……次は窃盗か……」
どうしてくれよう、と考えつつ、俺は駅に向かった。
以上です。
704さん、妄想パクッてしまいましたすみません。
溢れる脳汁に逆らえなかったんです……。
え、ええい!!婦警だ婦警を呼べーっ!!
最終更新:2011年10月25日 19:52