689 :ホワイトデーとみこちん 1/3:2011/03/16(水) 17:00:43 ID:PTyRkenQ
ガラッ
『ああっ、やはり家に居たか!まったく、春休みとはいえだらけすぎだぞ!?』
「わっ、み、尊!?どうしてここに…?」
『たまたま暇だったから寄ったまでだ。どうせ私が来なければ一人寂しい休日を過ごしていたのだろう?
フッ、私の寛大な心に感謝することだなっ!』
「やれやれ、あいっかわらず偉そうだなぁ…(ボソッ)」
『何か言ったか!?(ギロッ)』
「なんでもないッス。……それにしても丁度よかったよ、今からお前の家に向かおうと思ってたんだ。
今日ホワイトデーだろ?そのお返しをしようと思ってさ」
『ふん、あの時やったのはただの義理チョコだったのだかな。……まぁ、どうしてもと言うなら貰ってやらんこともないが』
(チュッ♪)
『………………』
『!!!!??』
『こっ、こ、このこのっ、ば、ばばば、ばっ、ばばばかものがぁー!!!///////』
(ドカッ、バキッ、ドゴッ、グシャッ!)
690 :ホワイトデーとみこちん 2/3:2011/03/16(水) 17:04:04 ID:PTyRkenQ
『お、お返しなど最初から用意していなかったのだなっ!?さ、最低だぞこの変態めっ!!
だいたい、キスをする時はもっとシチュエーションを考えろと言っているだろうがっ!!
あんな場当たり的なキス、私は絶対に認めないからなっ!!………ってち、違う!!///////
と、ともかく!お前なんかに期待した私がバカだった、帰らせてもらうっ!!』
「ゴホッゴホッ、ちょ、ちょっと待て尊!?今のは冗談だよ、ちゃんとプレゼントは用意してあるから!」
『もう騙されんぞ!そう言って今度は何をするつもりだ!?』
「し、信用無いなぁ…ほら、これで信じてもらえるか?」ゴソッ
『えっ……この箱は……?』
「だから、ちゃんと用意してありって言ったろ?バレンタインの時はありがとな、尊。開けてみてくれないか?」
『(パカッ)あっ……このネックレス…』
「そっ、前デー…遊びに行った時お前が釘付けになってたやつだよ。もし、嫌じゃなかったら付けてみてくれ」
『…………(ポカーン)』
『尊?』
『……あっ、えっ、あっ、そ、そうだな!お、お前にしては悪くないプレゼントだ、一応受けとってやろう!
………ああっ!?急用を思い出した、す、スマンが失礼させてもらうっ!』
「あれっ、今日は暇だってさっき言ってたような…」
『で、ではさらばだー!!!』バタンッ、すたたたたたたたたっ!!
「な、なんか……嵐のように過ぎさっていったな……。とりあえず喜んでもらえればいいけど…」
691 :ホワイトデーとみこちん 3/3:2011/03/16(水) 17:06:02 ID:PTyRkenQ
~その日の夜、尊の部屋のベッドの上~
『う、うわぁ~ど、どうしよう、まさかアイツが本当にプレゼントを用意していただなんて!?』
『しかも、こんな素敵なネックレスを!ああ~明日からどんな顔してアイツに会えばいいんだ!?』ジタバタ
『……お、落ち着くんだ尊、だ、第一考えてみろ、私がこんな可愛いアクセサリーを付けて似合うわけないじゃないか!
そうだ、アイツも私がこうやって動揺するのを分かっててやったに違いない!ああ、なんて最低な奴なんだっ!!』
『……で、でも……もし本当にアイツが、私に似合うと思ってプレゼントしてくれたのだとしたら……』
『…………………』
『……////(にやり)』
『……うわああああああっ!?い、いいいい今何を考えた!?今何を想像したんだ尊!?
ありえないっ!!アイツなんかに褒められて私が喜ぶだなんて絶っ対にありえないっ!!!///////』ゴロゴロゴロッ
『…………ありえない……が……』ピタッ
『一度くらい……身につけてる姿を見せてやっても……罰は当たらない……よな……?/////』
その日から、ニコニコ顔で首元を撫でているみこちんの姿が度々目撃されるようになったとか。
最終更新:2011年10月25日 21:22