36 :1/2:2011/08/19(金) 21:44:51 ID:???
タ「よぉ、このみん。やってるか?」
こ『このみん言うな!(///)・・・何しにきたのさ』
タ「部活見学」
こ『へぇ・・・陸上に興味あるの?』
タ「いんや、全く」
こ『(ガクッ)・・・じゃあなんで・・・』
タ「だって、このみのいる部だから」
こ『え?ボ、ボクがいるから・・・?(///)』
タ「ああ。だって、なんか規律とかうるさそうじゃないだろ?」
タ「なんたって、こんな女装男を入部させてるんだか・・・(ボコッ)・・・あべしっ!」
こ『陸上競技で鍛えたキックの味はどう?』
タ「すごく・・・痛いです」
こ『まったく。邪魔するなら帰ってよ』
タ「悪かった!本当は単にヒマなだけなんだ・・・見学させてくれよぅ」
こ『その理由もなんかムカつくけど・・・まあ、大人しく見てるだけなら』
タ「イエッサー!」
コーチ「このみー!次お前の番だぞ!!」
こ『は~い!』
タ「お、いよいよこのみが走るのか・・・って、待てやゴルァァァ!」
こ『なんなの・・・邪魔しないって言ったでしょ?』
タ「いや、なんでスターターピストルがデザートイーグルなんだ!?」
こ『ああ、それは気分盛り上げるために』
タ「どんな気分だよ!」
こ『ちゃんと実質的な意味もあるんだよ?ビリになるとお尻撃たれるの』
タ「死ぬわ!」
こ『大丈夫、ガスガンだから』
タ「それ、本来のスターターピストルの役目が果たせなくね?」
こ『そんなこともあろうかと、音はこっちのラジカセから鳴らしてるから無問題』
タ「じゃあそっちだけでいいじゃないか!」
コ「おーい、漫才はそれぐらいにして、そろそろ走れー!」
こ『はーい!・・・もぅ、タカシのせいで怒られちゃったじゃないか』
タ「俺のせいなのかorz」
ラジカセ「Ignition,sequence,start!」
タッタッタッ
コ「10秒55・・・まずまずだな」
タ「お前・・・やっぱ男子じゃ・・・」
こ『女子だよ!・・・陸上部のエースを甘くみないで』
タ「エースだったのか!?・・・でも陸上女子のエースと言えば、スラリと伸びる脚線美が売りってのが定説で・・・」
こ『そんな定説無いよ!しかもセクハラだよ!!』
タ「セクハラ?どこが??」
こ『だ、だって・・・ボクの脚・・・見てたんでしょ?(///)』
タ「いや、向こうのテニス部女子の脚の方を見てた・・・(バコッ)・・・ひでぶっ!・・・ごめんなさい」
こ『ふんっ!・・・脚なんて飾りです。エロい人にはそれがわからんのです』
タ「じゃあお前は何で走ってるんだ・・・まあいいや。ほらっ」
ファサッ
こ『・・・え?・・・タオル?』
タ「まあそのなんだ・・・汗ぐらい拭けよ」
こ『あ、ありがと・・・(///)』
タ「このみさぁ・・・」
こ『ん?何?』
タ「走ってる時・・・ホントに生き生きしてるよな」
こ『走るの好きだからね』
タ「なんか・・・綺麗だな、って思った」
こ『へ?・・・な、ななな何言ってんのさ、いきなり!(///)』
タ「俺、そういう風に一つのことに打ち込んだことってなくて・・・羨ましいというかなんというか」
こ『・・・ふぅん・・・じゃあ打ち込めばいいじゃん』
タ「そうは言っても、これってのが無いんだよ。日々がなんとなく楽しければいいやって生きてきたから」

37 :2/2:2011/08/19(金) 21:45:19 ID:???
こ『ホント、タカシはバカだよねぇ・・・むしろバカシだ』
タ「大変失礼なやつですね」
こ『まだボク達、人生の5分の1ぐらいしか生きてないんだよ?これってものが無くても別に普通じゃない』
こ『そんなの、これからの人生歩みながら見つけていくもんでしょ?』
タ「お前・・・性別だけじゃなくて年齢もごまかしてないか?」
こ『性別も別にごまかしてないよ!・・・まったく、せっかくいいこと言ってやってるのに(プンスカ)』
タ「いやぁ、えらく大人びた発言するからついwww」
こ『ボクはこう見えても大人なの!バカシとは違うよ』
タ「そっかそっか、偉いでちゅねーwww」
ナデナデ
こ『ちょ、ちょっと!頭撫でないでよ!!はぅぅ(///)』
タ「・・・さんきゅ、このみ」
こ『ふんっ・・・べ、別にそんなんでごまかされないんだから・・・(/////)』
コ「おい、お前達。さっきから何をいちゃいちゃしてるんだ」
こ『い、いちゃいちゃなんかしてません!(///)・・・なんでこんなバカと・・・』
コ「29歳15ヶ月で童貞な俺に対するあてつけか?」
タ「そんな、めっそうもない!」
コ「お前ら、練習中にサボった罰として、校庭30週!」
こ『えぇぇぇぇ!?』
タ「お、俺も!?」

タッタッタッ
こ『はっ、はっ・・・タカシのせいなんだからね!?こんなことになったのは・・・』
タ「こ、このみだって乗ってきてたじゃないか・・・はっ、はっ・・・」
こ『ボクはバカシのれべるに合わせてあげてただけなんだから・・・はっ、はっ・・・』
こ『それにしても・・・タカシ、結構しっかりしたペースで走ってるよね』
タ「そうか?このみについていってるだけだけど」
こ『いや、ボクは短距離が専門だけど、長距離もそれなりには走れるから・・・』
こ『タカシ・・・陸上の素質あるんじゃない?』
タ「そんなバカな。今までもマラソン大会なんかダルイからまともに走ったことないんだぞ?」
こ『それはやる気無くて走ってなかっただけでしょ?真面目に取り組んだら、結構いいセン行くかも・・・』
タ「そんなもんかね?よくわからんが・・・」
こ『明日から、体験入部ってことでちょっと陸上部で走ってみたら?』
タ「俺が陸上部!?・・・そんなこと考えたこともなかったぞ」
こ『"体験"だから・・・気軽に試してみる感じでいいし・・・』
タ「まあそういうことなら・・・ちょっとやってみてもいいかな」
タ「それにしても、なんでそこまで言ってくれるんだ?」
こ『え?そ、それは・・・タカシみたいなバカは体動かして煩悩発散させてる方が人に迷惑かけないだろうし・・・』
こ『陸上部も長距離選手が不足してるから、この際バカでもいいから戦力になればと思ってるだけで・・・』
こ『べ、別にタカシと一緒に部活やりたいって思ってるわけじゃないんだからね!?(///)』

コ「あいつら・・・なんで喋りながら走ってるのにどんどんペース上がってるんだ・・・」
最終更新:2011年10月25日 22:02