119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:03:01 ID:???
山に登ると人生観が変わるらしい。
だが、私こと音無 悠は山に登る事なく人生観、というより色々変わった、隣の男子の何気ない一言で…
って変わったままで対応できていないから問題だ、大問題なんだ
前回意気込んだはいいものの結局なにも思いつかなかったし、
けど今も待ち合わせの駅まで電車動いてるし、
どーする?考えろ、考えるんだ
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:04:27 ID:???
おそらく相手は私を静かな隠れオタクもしくはソレに近い人種だと思っているだろう
で、あればその期待に応えればいい、簡単だ、素面でいればそれで解決
そうこう考えてる内に到着か、行くぞ!別府タカシ……で大丈夫だよね。
「ドモ」
『あ、音無さんおはよう。それじゃあ早速だけど行こうか、店はすぐ近くだし』「ハイ」
駄目だー!人として駄目だー!
挨拶くらいしっかり返せ私
そして会話続かねえー
重い、沈黙が重い
『ここだよ、まずゲーム買っとく?それとも色々見てまわる?』
「え?、あーえっと、じゃあ本、見てくる、勝手に色々見てるから、何かあったら、また、えと?、その時、言って、もらえれば…」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:05:28 ID:???
とりあえず距離をとろう、にしても凄いバッドコミュニケーションだ
あーもー疲れた、何もしてないのに疲れた
駄目だな私は、頭の中で何を思っても結局私は会話すらまともに出来ない弱い人間だ
まぁ、しょっぱなに会話が不得意と言った者には相応しい状況…
あ、TWIN SLAVEだ
こっちはBlack sun…悪くない
『(音無さん一人で奥に行ってしまった、知らない間に気分を悪くさせちゃったかな)』
『(って音無さんが18禁コーナーに、やっぱりこの店やめといた方がよかったか、でも音無さんオタクっぽかったし趣味合うかなって、そんなことより)』
『音無さん、音無さん!』『(気づかねー!回りの人の視線が、場の空気が、ええい、ままよ!)』
『悠!』
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:06:13 ID:???
………………………………………………………………
『あれ?』
『(声じゃ駄目か!直接引っ張るくらいでいかないと)』
『悠』ガシッ!
「え、私?」
『行こう、本は十分みたしゲーム買いに行かない?』「は、はい」
『(やっぱり急に名前で呼ぶなんて変だよな、それに凄く恥ずかしい)』
『ごめんね、音無さんと趣味似てるのかなとか思って、それで仲良くなれたらいいな、って思ってたんだけど。』
『つまらなかったよね、なんせ音無さんがうっかり18禁コーナー入っちゃうくらいだし、止める為とはいえ悠だなんて馴れ馴れしく名前で呼んじゃうし』
「(いやー自分から入っていったんだけど、勘違いしてるし、そのままにしとこう)」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:06:55 ID:???
「(それはさておき、彼は私と仲良くなりたかったのか、へー)」
嘘ぉ!!おーん?待て、待て待て待て待て待て!
落ち着け私!こういう時は、とりあえず肯定しとけって誰が言っていたはずだ
それに人の期待には応えなければ!
「いえ、大丈夫ですよ!?私も仲良くなれればと思ってました!だから、えと、その、大丈夫どす!」
噛んだー最後の最後に噛んだー
まさかの京都訛り
………………………………………………………………
『え、あー、えっと、あー、ありがとう、えっと、これからよろしく?』
「あ、これは御丁寧に此方こそ宜しくお願い致します?」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:07:26 ID:???
ヘリカルフィードマガジン、マガジン一個に100発もの弾薬を込めることができる、しかし非常にジャムを起こしやすく実用性は低いという
頭の悪い私が名付けたヘリカルフィードネガティブもそうなのだろう、簡単に詰まって次が続かない、私は偶然にも不幸を被弾した
しかしその不幸で蜂の巣にされたわけではなかった
それにどれだけ沢山の不幸が撃ち込まれても当たらなければどうということもない
同じようにたった一発、狙ったのか流れ弾かは分からない、けれどその一発のシルバーブレットで
人は変われる、幸せになれる、今の私はそんな風に思っている
こんな展開も、悪くな………凄く嬉しい
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/06(火) 02:08:10 ID:???
あの日を境に彼と仲良くなり友達になれた
そしてあの日からずっと言いたかった事を今日、彼にちゃんと伝えよう、大事なことだから、ちゃんと
「別府君、私の名前ユウじゃなくてハルカだからね」
おしまい
会話が難しかった
最終更新:2011年10月25日 22:11