155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/30(金) 01:47:18 ID:???
なんか長くなったので、もうtxtうpでいいやということで。



※以下、うpされたtxt


タ「壷を拾いました」
タ「近所の裏山に落ちていたので拾いました」
タ「・・・誰に説明してるんだ、俺は」
タ「いや、警察には届けたんだよ?でも、3ヶ月経っても落とし主が現れなかったんだな・・・」
タ「さてどうしよう」
タ「・・・とりあえず、お約束としてさすってみるか」
タ「いや、あれはランプだっけ?まあいいや。こういうのは一応やっておかないと後悔するもんな」
サスリサスリ
タ「さあ、壷の精だか魔人だかよ、我の願いを叶えたまえ」
タ「・・・」
タ「なんつっ亭wwwんなもん出てくるかっつーのwwwww」
モクモク
タ「へ?・・・け、煙!?」
タ「なんで!?火なんかつけてないのに・・・ええっと、消化器・・・じゃなくて消火器・・・」
?『ちょっと待って下さい』
タ「・・・え?」
?『コントじゃないんですから、消火器ぶっかけとかやめて下さい』
タ「なんだ君は!?どこから入ってきた!?」
?『入ってきたんじゃありません。出てきたんです』
タ「出てきた?どこから?ムショ?」
?『シャバの空気はうめぇなぁ・・・って、違います』
タ「・・・乗りますねぇ」
?『壷です。その壷から出てきたんです』
タ「ええっ!?・・・んなアホな」
?『アホはアナタです。論理的に考えて下さい。内側から鍵のかけられたこのワンルームで、壷以外に私の現れることができる所がありますか?』
タ「壷から現れるのは論理的か・・・?」
?『そもそもアナタが呼んだんじゃないですか』
タ「俺が!?・・・もしかして、さっき壷をさすった時・・・?」
?『そうですよ?私を呼ぶためにさすったんでしょう?』
タ「いやぁ・・・まさか本当に出てくるとは思わなかったもんで」
?『は?呼び出しておいてなんですかそれは。私も暇じゃないんですよ?』
タ「忙しいの?」
?『それはもう』
タ「どんな風に?」
?『エロ展開が期待されるメリーさんSSスレを、>>1が寝落ちから戻ってくるまで落とさないように保守し続けるレベルです』
タ「暇なんじゃないか・・・」
?『そんな冗談はともかく、呼びつけた以上はさっさと願い事を言って下さい』
タ「願い事!?・・・えっ?・・・本当に叶えてくれるのけ!?」
?『それが仕事ですから』
タ「マジでか・・・どうしよう。願い事なんか考えてなかった・・・」
?『あと10秒・・・9・・・8・・・』
タ「えぇ!?時間制限!?う、うわわ・・・」
?『冗談です』
タ「なんでそこでそういう冗談はさむかなぁ・・・」
?『願い事は無いんですか?』
タ「いや、無いわけじゃなくて・・・急に言われても何を願えばいいのかすぐには・・・」
?『不老不死とか私の能力を超えるレベルのことは無理ですけど、まあ凡人の考える程度のことなら大体大丈夫ですよ』
タ「・・・なんかバカにされた気がする」
?『"願い事が100回叶うようにしろ"とかは無しです。エントロピーを凌駕してしまいますので』
タ「わけがわからないよ」
?『何か欲しいものとかは無いんですか?といっても、"ギャルのパンティ"みたいな低俗なのは勘弁願いたいですけど』
?『私の同業者もこないだそれで愚痴ってましたし・・・』
タ「神龍は君の同業者なのか・・・それはともかく、欲しいものねぇ・・・う~ん、色々あるんだけどなぁ。何が一番欲しいだろう」
?『"お金"とかいう人もいるんですけど、細かく指定してもらわないと同じ番号のお札を何枚も出したりしますんで、ご注意下さい』
タ「それはヤバイなぁ・・・大体、偽札使ってるような感じで後ろめたくなりそうだ」
?『いくじなしですね』
タ「正直者と言ってよ・・・まあ実際のところ小心者なだけだけど」
?『で、どうします?』
タ「う~む・・・お金以外となると、やっぱアレか」
?『アレと言いますと?』


タ「彼女!」


?『・・・やっぱり。ベタですね』
タ「ほっといてくれ・・・で、どうなの?できるの?」
?『当たり前です。私を誰だと思ってるんですか』
タ「・・・」
タ「そういえば、誰?」
?『え?・・・そういえば言ってませんでしたっけ。壷の精です』
タ「君こそベタじゃないか・・・名前はあるの?俺は別府タカシっていうんだけど」
?『名前は"つぼみ"です』
タ「"つぼみ"・・・かわいい名前だな」
つ『か、かわいい!?(///)・・・そういうリアクションは・・・初めてです』
タ「そうなのか?」
つ『大体は"壷の精だからつぼみかよwwwベタすぐるwwwww"とかいう反応なので・・・』
タ「・・・ああ、そういう由来だったのか。言われるまで気付かなかった。てっきり蕾みたいにちっこくてかわいいからだと・・・」
つ『いや、だからその・・・かわいいとかそういうのは・・・(///)』
つ『・・・』
つ『てゆーかちっこいってなんですか!アナタよりずっと長生きしてる精霊に対して失礼です!!』
タ「まあまあwwwとりあえず、よろしく。つぼみ」
つ『は、はぁ・・・よろしくお願いします、別府様』
タ「別府様って・・・タカシでいいよ」
つ『いいんですか?・・・じゃあタカシ、よろしくお願いします・・・って、こんな自己紹介してる場合ですか。彼女欲しいんですよね?』
タ「そういえばそうだった。できるんだよな?」
つ『モチのロンです。とはいえ今すぐここに出現させるとかいうわけにはいきませんが』
タ「どんな段取りになるんだ?」
つ『フラグ立てと、その後の攻略をお手伝いします』
タ「え・・・結構回りくどいんだな」
つ『人体練成するわけにいかないので、当然既存の人間をアナタの彼女にするんです』
つ『それとも、ラ○ドールとかの方がいいですか?』
タ「いや・・・生身の人間でお願いします」
つ『わかりました。それで、お目当ての女性とかいますか?』
タ「うん、同じ会社の椎水かなみさんとか・・・いいなと思ってるんだけど」
つ『了解です。では、その女性のスペックと現時点での親密度等をきいていいですか?』
タ「かくかくしかじか」
つ『なるほど・・・それは多分相手にされてませんね』
タ「わざわざ言われなくてもわかってるよ・・・それでもいけるのか?」
つ『任せて下さい。むしろまーかせて!』
タ「別に鳥坂さん風に言い直さなくても・・・」
つ『では今日はこの辺にして、まず明日フラグを立てるところからスタートしましょう』
タ「おk・・・でも、今日はつぼみどうするんだ?」
つ『壷に戻って寝ます』
つ『あ、壷と言っても某掲示板の暗喩じゃありませんからね?』
タ「ふ~ん・・・その壷の中ってどうなってんの?」
つ『へ?・・・あ、ダ、ダメです!覗くの禁止です!!』
タ「そう言われるとなおさら気になるなぁ」
つ『女の子のプライベート空間を覗くなんて、悪趣味すぎます!』
タ「女の子?」
つ『・・・何か異論でも?』
タ「いえ、なんでもございません・・・」
つ『とにかく!・・・私は戻りますけど、壷の中は絶対に覗かないで下さい!!覗いたら、願いが叶わないだけではすみませんから』
タ「どうなるの?」
つ『知り合いのガチムチ魔人に頼んでアッー!な目に合わせます』
タ「うほっ・・・やめとこう」


      • 夜中・・・

タ「さっきはああ言ったけど、やっぱ気になるよなぁ。今なら寝静まってるだろうし、少しだけ・・・」
ピトッ
タ「・・・ん~・・・何も見えない。懐中電灯で中を照らせば・・・ってそんなことしたら一発でバレるな。諦めよう」


      • 翌朝・・・

タ「ふわぁぁぁ・・・朝か。起きよう。お~い、つぼみ、朝だぞ」
サスリサスリ
つ『ん・・・ふわぁぁぁ・・・おやすみなさい』
タ「二度寝かよ!・・・今まで散々寝てたんじゃないのか?」
つ『ん~・・・寝てる期間の方が長かったので・・・朝弱い体質になってしまったんです~・・・Zzz』
タ「今日は椎水さんのフラグ立ててくれる約束だろ?起きてくれよ」
つ『ふわぁぁぁい・・・ん?・・・あぁぁぁぁぁ!』
タ「え?何?どうしたの?」
つ『タカシ・・・覗きましたね?』
タ「(ギクッ)・・・な、なんのことかな?(汗)」
つ『鏡見て下さい』
タ「鏡?・・・あっ!目の周りに黒い丸が・・・」
つ『念のため壷の口にインキを塗っておいたんですが・・・本当に覗くなんて・・・酷いです』
タ「ごめん!つい出来心で!!・・・でも中は全く見えなかったし・・・」
つ『当然です。見えないよう結界をはってますから』
タ「え~・・・じゃあ別に問題なかったんじゃ・・・」
つ『そういう問題じゃないんです。信頼関係の問題です』
タ「う゛・・・ご、ごめん・・・」
つ『こうなっては、もう願い事を叶えるのは無理ですね』
タ「あぅ・・・」
つ『私の家を覗くわ、朝から体の一部だけ元気だわ、ベッドの下にエロ本は隠すわ、本をくりぬいてエロビデオ隠すわ・・・もう堪忍できません』
タ「俺が悪かった・・・って、ちょっと待った!・・・後半、なぜ知ってる?」
つ『え?あ、いや、それはその・・・』
タ「・・・もしかして、俺が寝てる間に部屋を漁ったり・・・」
つ『え、えと・・・若い男性の部屋って初めてだったので・・・あはは・・・』
タ「"あはは"じゃない!自分だって似たようなもんじゃないか!!」
つ『いや、まあその(汗)・・・ではそういうことで、今日も張り切ってまいりましょう!』
タ「・・・ごまかした・・・」


      • 通勤・・・

タ「・・・で、会社についてくるのか。大丈夫?」
つ『さすがにリモートコントロールでフラグ立てたりできませんから。私の姿はタカシにしか見えませんし無問題です』
タ「どうやってフラグ立てるんだ?」
つ『とりあえず走って下さい』
タ「走る?(タッタッタッ)・・・こう?」
つ『その調子です・・・そのまま真っ直ぐ・・・』
タ「一体なんで・・・(ドンッ)・・・うわっ!」
?「きゃっ!」
つ『(えいっ!)』
フワッ
タ「うぉ!?体が勝手に・・・」
ガシッ
タ「だ、大丈夫ですか!?・・・って、椎水さん!?」
か「え?・・・確か・・・えっと・・・誰だっけ?」
タ「同期の別府だけど・・・」
か「あ、そうそう、そうだった。別府君・・・急に飛び出してこないでよ、もう!」
タ「ごめん・・・大丈夫?怪我とか無い?」
か「え、ええ・・・別府君が手を引っ張ってくれたから特に無いけど・・・今度から気をつけてよね!」
タ「うん・・・」
か「じゃ、私行くから」
スタスタスタ
タ「・・・椎水さん、怒らせちゃった」
つ『大丈夫、計 画 ど お り です』
タ「これで?嫌われた気がするんだけど・・・」
つ『いえ、タカシの場合はまず存在を空気から格上げする必要がありますので。"好き"の対義語は"嫌い"じゃなくて"どうでもいい"ですから』
タ「そこからなのか・・・」
つ『もちろん、これで終わったらダメですよ?会社で会ったら"さっきはゴメン"って言って下さい』
タ「それはもちろんそうするけど・・・」
つ『そこから先は相手の出方次第ですね。とりあえず、会社に行きましょう』


      • 会社・・・

タ「あ、椎水さん・・・」
か「ん?ああ、別府君」
タ「さっきはホントごめん」
か「ううん、こっちこそ怒っちゃってごめんなさい。別府君は助けてくれたのに」
つ『(やっぱり怒ってはないですね。じゃあ、お詫びに自販機の紅茶でもおごってあげて下さい)』
タ「いや、でもこっちが急に飛び出したんだし・・・(チャリン…ゴトッ)・・・はい、お詫びにこれでも飲んでよ」
か「そこまでしてもらわなくても・・・まあせっかくだからもらうけど。ありがと」
ビーッ
か「あ、朝礼始まるわね。じゃあまた。ごちそうさま」
タ「う、うん・・・また・・・」


      • 夜・・・

タ「はぁ~・・・今日は疲れたなぁ」
つ『お疲れ様です。意外に上手く振舞いましたね』
タ「いや、意外って・・・計画どおりだったんだろ?」
つ『そうですけど、もっと色々私の手助けが必要と思ってましたんで』
つ『こけた拍子にパンツが見えるエロゲ展開にした方が良かったですか?』
タ「え?・・・(ツー)』
つ『・・・なに鼻血たらしてんですか、この童貞が』
タ「ど、どどど童貞ちゃう・・・ことないけど」
つ『とにかく、がっつくのはダメですよ?私も彼女の心を弄って惚れさせたりはできないんですから』
つ『とりあえずタカシの行動が彼女の気を惹くお手伝いはします。ほっといたら空気のままでしょうから・・・』
タ「・・・さんきゅー・・・」
つ『さて、それでは私はそろそろ寝・・・』
グー
タ「ん?」
つ『・・・(///)』
タ「つぼみ・・・腹減ったのか?」
つ『その・・・久しぶりに壷外での活動を長時間したもので・・・』
タ「なんか、そうしてると人間の女の子っぽいよなwww」
つ『う、うるさいです・・・(///)』
タ「まあ俺もそろそろ夕飯にしようと思ってたとこだ。一緒に食べようか」
つ『いえ、でも・・・』
グーッ
つ『・・・(///)・・・まあ、椎水かなみさんとのデートの予行演習ということで・・・一緒に食べてあげてもいいです(///)』
タ「よし、じゃあ用意するから待っててくれ。そんな大したものはできないけど」


      • 数分後・・・

タ「お待たせ」
つ『おぉ!予想以上にまともな料理が!?』
タ「失敬な奴だな・・・まあとりあえず食べよう」
つ『いただきます・・・(パクッ)』
つ『!!??・・・こ、これは・・・!』
タ「あれ?口に合わなかった?」
つ『いえ・・・美味しいのでビックリしました』
タ「それは良かった。たーんと食べてくれ」
つ『はい・・・はむっ・・・もぐもぐ・・・んむ・・・むしゃむしゃ・・・』
タ「・・・」
つ『・・・?・・・な、何見てるんですか・・・』
タ「いやぁ、そうしてるとホント人間の女の子っぽいな、ってwwwww」
つ『ほ、ほっといて下さい!(///)』
タ「でもマジで、壷の精の割には人間の文化のこともよく知ってるし・・・」
つ『いっぺん壷の精やってみて下さい。どれだけ暇か・・・。サブカルで暇潰ししてないとやってられませんよ』
タ「へぇ」
つ『最近はだいぶよくなりましたけどね。暇を潰せる娯楽が沢山あって』
つ『昔は源氏物語絵巻の連載で毎週wktkしたりとか、それぐらいしかありませんでしたから』
つ『平家物語とかは当時結構胸熱でしたけどね』
タ「そんな昔から生きてるのか・・・」
つ『さすがに、壷がこの世界で発明されてからですけど』
タ「ふ~ん・・・ま、なんにせよすごいな」
つ『そうですよ。だからもっと崇め奉って下さい』
タ「ご飯のおかわり、いる?」
つ『いただきます・・・はむっ・・・ぱくぱく・・・もぐもぐ・・・』
つ『・・・って、そうじゃなくて!もっと私を崇め・・・』
タ「味噌汁もまだあるけど」
つ『それはどうも・・・ずずず・・・』
つ『・・・じゃなくて!だから私を奉って・・・』
タ「食後はデザートもあるから。さすがにこれは買ってきたエクレアだけど」
つ『GJです!(>▽<)b』
つ『・・・』
つ『・・・はぁ・・・もういいです・・・タカシに敬いの心を期待した私がバカでした』
タ「そんなこと言いつつ、全部平らげてるじゃないか」
つ『それは・・・お腹が空いていたからであって・・・』
タ「おかわりもしてたしwww」
つ『・・・(///)・・・わ、私のことなんかいいんです!タカシこそ、長らく彼女もいなかったせいで料理上手くなってしまったパターンじゃないですか』
つ『まあ今は料理好きな男性はむしろポイントアップですけど・・・』
タ「そうなのか?じゃあ、椎水さんに今日のお詫びということで料理を振舞えば・・・」
つ『やめて下さい・・・まだその段階じゃありません。がっつくなと言ったでしょう』
タ「う、うん・・・」
つ『とりあえずタカシの存在に慣らして行くのが大事です』
タ「動物園かよ・・・」


      • 翌朝・・・

つ『今日はもうぶつからなくていいです。その代わり、昨日ぶつかったのと同じ場所でさりげなく出くわしましょう』
タ「そんなタイミング良くいくもんか?」
つ『そこで私の出番ですよ。てやっ!』
タ「うぉ!?不思議な力で背中を押される!?」
タッタッタッ…ピタッ
か「あ、別府君」
タ「椎水さん!?・・・お、おはよう」
か「おはよ。今朝はぶつかってこなかったのね」
タ「い、いやぁ・・・さすがにそれは・・・あははは」
つ『(笑顔引きつってるなぁ)』
か「それにしてもまた同じ場所で会うなんて、奇遇ね」
タ「そ、そうだね・・・あははは」
つ『(それじゃ話続かないでしょーが。通勤経路のこととか、なんか話膨らまして下さい)』
タ「い、いつもこの道通ってるの?」
か「ええ。家がグリ○ンドーム前橋の近くだから、この道が近道なの」
つ『(ナイスです!住んでる場所の情報GETですよ)』
タ「そうなんだ。あの辺、いいところだよね」
か「うん・・・あ、いっけなーい!今日は朝一で会議だから資料の準備しないと!!じゃあ私行くわね」
タッタッタッ
タ「あ・・・」
つ『まあ今日のところはこんなもんでしょう。タカシにしては上出来です』
タ「・・・いつも一言多い奴だな」


      • 夜・・・

タ「ふぅ・・・今日も疲れたなぁ」
つ『この程度でなんですか。まったく今時の若者は・・・ぶつぶつ』
タ「急に年寄り臭くなったな」
つ『お、お婆ちゃんじゃありません!』
タ「そこまでは言ってない・・・ところで、晩飯はカレーでいいか?」
つ『な、なんで私が食べるの前提なんですか・・・』
タ「いらない?」
つ『・・・いります(///)・・・カレーでいいです・・・むしろカレー好きです(/////)』
タ「良かった。今日は材料がそれぐらいしか無くて・・・」


      • 数十分後・・・

タ「できた」
つ『早いですね』
タ「圧力鍋あると煮物系は捗るぞ」
つ『・・・すっかり家庭的になってますね』
タ「しょうがないだろ・・・まあでも、彼女ができれば手料理作ったり作られたりでうひゃひゃひゃひゃ」
つ『変な妄想しないで下さい・・・』


      • 食後・・・

つ『ごちそうさまでした』
タ「今日もよく食ったなぁwww」
つ『カレーは日本の国民食ですから』
タ「インド人が聞いたらなんて言うかね・・・」
つ『インド人を右に?』
タ「それを言うならハンドルだ!・・・というか今全く関係無いだろう」
つ『まあカレーは誰が作っても美味しいですしね』
タ「それはそうだけど・・・カレー以外はどうなんだ。昨日は褒めてくれたじゃないか」
つ『・・・』
つ『あ、明日からも・・・食べてあげていい程度には・・・その・・・美味しいです・・・よ(///)』


      • 翌日・・・

つ『今日はもう昨日と同じ交差点で出会うのはやめましょう。3日続くとわざとだと思われます』
タ「なるほど。じゃあどうする?」
つ『もう少し会社に近づいた所で、椎水さんに追いついて下さい』
つ『単に知り合いが普通に道で合った感じで挨拶して下さい』
タ「(そんなのさらっとできるぐらいなら、とっくに彼女できとるわい・・・)や、やあ、椎水さん。お、おはよう」
か「ん?あ、別府君、おはよ」
つ『(なにどもってるんですか。朝なんですから爽やかにして下さい)』
タ「(そう言われても・・・)き、今日の髪留め、かわいいね」
か「あら、ありがとう。昨日買ったんだけど・・・まさか別府君に最初に褒められるとは思わなかったwww」
つ『(なんと!まさかのアドリブ!!・・・しかも効果あり!?)』
タ「そうなんだ。じゃ、また」
か『うん、またね!』
スタスタスタ
タ「・・・」
タ「うわぁぁぁぁぁ!すげー緊張したぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
つ『タカシ、やるじゃないですか。好感度ちょっと上がったっぽいですよ』
タ「そ、そうなのか?・・・必死だったからもう何が何やら・・・」
つ『まあ、たまたま昨日買ったものだったという、運の良さに助けられたんですけどね』
タ「・・・わかってるよ」


      • 一週間後・・・

つ『だいぶ椎水さんとのコミュニケーションがとれるようになってきましたね』
タ「そうだなぁ。お互い見かけたら話しかけて会話できるようにはなったな」
つ『以前は廊下ですれ違っても目も合わない状態だったんですよね。かなり進歩ですよ』
タ「俺、空気だったからなぁ・・・」
つ『とはいえ、これでやっと"知り合い"レベルですからね。焦ったらダメですよ?』
タ「うん・・・わかってる。逆に、そろそろ食事に誘えとか言われる方が焦る」
つ『いずれはその勇気を出してもらわないといけないんですけどね』
グー
つ『あ・・・(///)』
タ「つぼみは本当に食いしん坊だなぁwww」
つ『タ、タカシが世話を焼かせるせいですよ!?(///)』
タ「わかったわかったwww・・・つぼみさん、お食事でもご一緒にいかがですか?」
つ『わ、わわわ私誘ってどうするんですかっ!(///)・・・しかもさらっと言えてるし・・・(/////)』


      • 食後・・・

タ「あ、今日はいつも観てる番組が野球中継で無くなってる」
つ『えぇぇぇぇ!?そんなぁ・・・』
タ「しょうがないな。ゲームでもするか」
つ『どんなのがあるんですか?』
タ「FFTとか」
つ『高速フーリエ変換?』
タ「ファイナル・ファンタジ○・タクティクスだ!なんでこんなとこで周波数解析をせねばならんのだ!!」
つ『あれですよね、エルムドアから源氏シリーズを盗めるゲームですよね?』
タ「おい、やめろ・・・」
つ『?』
タ「やっぱりFFTはやめよう。ロ○クマンとかどうだ?」
つ『エアーマンが倒せないのに?』
タ「それ以前にウッドマンが倒せない・・・よし、やめよう」
つ『結局何やるんですか?』
タ「・・・ゲーム以外のことをしよう」
つ『ヘタレですね』
タ「うるへー・・・」
タ「・・・」
タ「ちょっとトイレ行ってくる」
ジャー
タ「ふぅ・・・そういえば、前から気になってなってたんだけど」
つ『なんですか?』
タ「つぼみってさぁ・・・」


タ「トイレはどうしてるんだ?」


つ『・・・!!!???』
つ『な、なななななななに言ってるんですか!セクハラです!!(///)』
タ「すまん・・・でも我慢してるんじゃないかって心配だし・・・」
つ『我慢なんかしてません!私は精霊なのでトイレなんか行く必要無いんですっ!!』
タ「食事はするのに排泄はしないのか・・・どういう体の仕組みしてるんだろう」
つ『アイドルがう○こしないのと同じ原理です』
タ「いやいやいや・・・(汗)」
つ『大体、私が排泄するような体質だったら、壷の中は一体どうなると思ってるんですか』
タ「」
つ『あっ!やっぱり今の無し!!無しです!!!想像するの禁止です!!!!(/////)』
タ「うん、俺も想像したくない・・・」


      • 二週間後・・・

タ「やあ、椎水さん」
か「あ、別府君」
タ「どうしたの?なんか慌しいみたいだけど」
か「ちょっとTo Loveっちゃって・・・うちの課のPCがみんなネットワークに繋がらなくなっちゃったみたいなの」
タ「ネットワークに?」
ツンツン
タ「ん?」
つ『(タカシ、こっちです・・・こっち)』
タ「あ・・・ハブの電源が抜けてる・・・」
か「え?羽生?」
タ「いや、ハブ・・・まあネットワークの中継基地みたいなもんだよ。この課のPCが繋がってるそのハブの電源が抜けてるんだ」
グサッ
タ「電源プラグ挿し直したよ。これでどう?」
か「あ・・・つながったみたい」
タ「そっか。良かった」
か「別府君、ありがとう!助かったわ。急いで送らないといけないメールあったから・・・」
タ「いや、別に大したことしてないよ。それじゃ、仕事頑張って」
スタスタスタ
タ「(あれ、つぼみが電源抜いたのか?)」
つ『(はい。タカシのポイント上げようと・・・)』
タ「(まあそれはありがたいんだけど・・・椎水さんに迷惑かかるのはちょっと困るな)」
つ『(・・・ごめん・・・なさい・・・)』
つ『(・・・)』


      • 定時後・・・

タ「さて、今日はノー残業デーだな。帰るとするか」
つ『(せいっ!)』
タ「うわっ、また不思議な力で背中を押される!」
か「あれ?別府君、今帰り?」
タ「あ、椎水さん」
か「今日はホントありがとう。おかげで仕事に支障が出なくて済んだわ」
タ「いやぁ、別に大したことはしてないよ」
つ『(タカシ、チャンスです。下調べの成果を今発揮して下さい)』
タ「(う・・・いよいよか・・・)と、ところで椎水さん」
か「ん?なに?」
タ「椎水さん、こないだグリ○ンドーム前橋の近くに住んでるって言ってたよね」
か「ええ、そういえば言ったわね」
タ「そっち方面で最近パスタ屋さんがオープンしたって聞いたんだけど、知ってる?」
か「ああ、知ってる知ってる♪まだ行ったことないんだけど、いつも通る道のすぐ近くだから近々行ってみたいと思ってるの」
タ「そ、そうなんだ・・・」
つ『(ほら、ここは押しで)』
タ「あ、あの・・・もし都合が悪くなければでいいんだけど・・・今日行ってみない?クーポン券あるんだ」
か「クーポン?あの店の?そんなのあったんだ・・・。いいわね、行きましょ!」


      • 店・・・

か「へぇ、インターネットでこのお店のクーポン券手に入れたんだ」
タ「うん。お店の名前で検索したらズバリお店のサイトがヒットして、どんなもんか見てたら見つけた」
か「ふ~ん、スゴイのね。私、仕事でしかPC使わないから、○fficeとかN○tesはわかるけど他はあんまり・・・」
タ「いや、そういうの使えてるなら十分だと思うけど」
か「でも、別府君は今日の虎舞竜もすぐ解決してくれたし、スゴイと思う」
タ「そ、そんなことないよ・・・(俺の功績じゃないし・・・)」
か「それに、もっと使いこなせると実際便利そうよね。友子もなんかiPed?とかI Phone?とかガシガシ使ってて、できる女っぽいし・・・」
タ「(友子さんそれって・・・そういえば前に中国出張行ってたな・・・)・・・まあ、便利なのは確かだね」
つ『(タカシは浸かり過ぎですけどね)』
タ「(お前は黙ってろ・・・)」
か「私も今度のボーナスでPC買おうかなぁ・・・オススメとかあったら教えてくれない?」
タ「いいよ。そんなのお安い御用だ」


      • 夜・・・

つ『タカシの得意分野で話が盛り上がるとは、意外でしたね』
タ「そうだなぁ」
つ『コミュ障のタカシのことなので当然話題に困ると思って、助け舟は色々用意してたんですが・・・』
タ「コミュ障は言い過ぎだろ・・・ちょっとBAD COMMUNICATIONなだけで」
つ『同じようなもんです・・・大体、テレビでBAD NEWSを楽しむような去年の女なんかいないじゃないですか』
タ「ほっといてくれ・・・ま、やり方は強引だったけど、結果的に今日はうまくいったな。さんきゅ、つぼみ」
つ『どういたしまして。強引な手でも使わないとタカシの場合進展しませんからね』
タ「それについては反論できないか・・・とにかく、感謝してるよ。ここまで来られたのもつぼみのおかげだ」
つ『謝意は形にしてもらわないと伝わりませんね』
タ「形?」
グー
つ『う・・・(///)』
タ「なるほどねwww」
つ『つまり・・・そういうことです・・・(///)』
タ「今日は外食したからつぼみ晩飯まだだもんな。すぐ用意するから待ってて」
つ『はい・・・』
つ『・・・』
つ『タカシ、まだまだこれからですからね?浮かれたらダメですよ?』
タ「わかってる。"単なる便利な人"としか思われてない可能性も大きいからな。これからも力貸してくれよ」
つ『タカシの願いを叶えるのが私の仕事ですからね。任せといて下さい』
つ『(・・・仕事・・・ですから・・・)』

※後半へ続く
最終更新:2011年10月25日 22:21