78 :名無しさん:2005/07/08(金) 10:52:47 ID:FUS9xfi6
逆転王子
センセイ「…じゃあ、うちのクラスは演劇でいいわね?
題目は『眠れる森の美女』ということで」
女子A「先生、あれって演劇というかバレエじゃないんですか?」
センセイ「あら、Aさんはバレエがやりたいの?」
女子A「い、いえ!決してそんなつもりじゃ…」
センセイ「そうなの?じゃあ演劇でいいわね!」
男(さすがは先生。それとなく自分の主張を押し通してるな)
センセイ「今回の劇はちょっと変わった趣向でいってみようかしら?
う~ん……そうね、たとえば女の子は男装とか」
男「先生。女子だけ男装って、なんとか歌劇団じゃ…」
センセイ「そう?だったら男の子は女装ってコトにすれば公平よね!」
男「…う(しまった!地雷踏んじまったか…)」
センセイ「せっかくだから、女装ついでに主役もやってもらおうかしら?
うん、決定!みんな拍手~」
ツ「先生、いくらなんでもちょっと強引じゃありませんこと?
演劇の主役は花形ですのよ?もっと皆さんの意見を…」
男「あ、バカお前そんなこと言ったら(ヒソヒソ)」
ツ「いいえ、いくら先生だからってやり過ぎですわ!それと、誰がばかですって?」
センセイ「…ツンさんのいうとおりね。ちょっと先生の勝手が過ぎたわ…。
うん、そうね。それじゃあ、ツンちゃんの希望通り王子様は彼女ということで」
ツ「…はぁ?わ、私は斯様な事は申しておりませんわっ!皆さんの意見を…」
センセイ「この二人のキャスティングに不満のある人」
”静寂”
センセイ「はい!それじゃあ皆さんの意見を取り入れて、主役二人は決定!」
男「あー、言わんこっちゃない」
ツ「うぐ……こ、こんなの恐怖政治ですわ!ハラスメントですわっ」
男「やめとけ、これ以上事態を重くしたくない」
センセイ「言っておきますけど学校の演劇だからって、先生、手抜きはしません。
全力で取り組みますので、皆さんもそのつもりで」
生徒一同「「は、はいっ」」
79 :名無しさん:2005/07/08(金) 11:05:45 ID:FUS9xfi6
~翌日~
男「…」
ツ「あら眠り姫。随分と暗い顔なさってるわね?
主役なんですのよ?もっと嬉しそうな顔なさったら?フフッ」
男「なんだお前か……はぁ……」
ツ「もう、何ですの?張り合いがありませんわね!」
男「…ま、クラスに行けばわかるよ」
ツ「?」
”ガラッ”
ツ「な、なんですのこれっ?!」
男「小道具と大道具」
ツ「そ、それは見ればわかりますわっ!なんでこんな立派なものが一晩で…」
男「言ったろ?先生『手抜きしねえ』って…あの人ならやりかねん」
ツ「うぐ……ま、まあ!これで劇も気合が入りますわねっ!」
男「喜んでる場合か。この調子でいくと、演技指導はどうなると思う?」
ツ「あら?こう見えても私、ちょっと演技には自身がありましてよ?」
男「……あのな、『眠れる森の美女』ってどんな話か知ってるか?」
ツ「馬鹿になさってますの?王女が誕生日に呪いをかけられて、それで…。
そ、それで……王子様が…………ああああああああッ?!」
男「今頃気づいたか」
ツ「あッ、あああああ?!そ、それでは私はお姫様の役の方と接吻ッ…?!」
男「そういうことだ」
ツ「…あ、えっと……そういえば、お姫様役の方は…」
男「俺」
ツ「……!!!!あっ、あなたとですのっ!?
こここ公衆の面前でそんな破廉恥な真似でででできませんわっ!」
男「公衆の面前じゃなきゃできるのか?」
ツ「そそそそういう意味ではありませんわっ!もうっ」
最終更新:2011年10月27日 19:20